はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

一日一首

2012年03月15日 19時07分52秒 | 日詠短歌

2012/2/20(月)
   逢魔が刻は冬が一番美しい。それももうじきお終い。

 ひと影が陰と重なりあう時刻 瞳のかげがうすらぐ時刻


2/21(火)
   今朝は「さっむいなあ~」ではなく「寒いな」だった。

 陽を浴びて蠢くものを生と呼ぶプリザーブドフラワー淡く


2/22(水)
   独り言を言っている自分に気づくとき。

 手ぶくろの右手がここに置き忘れられてようやく梅はほころぶ


2/23(木)
   土砂降りのち快晴。女の人のレインブーツはおしゃれでうらやましい。

 もう空の湯飲み茶碗のぬくもりを両掌につつんだまま空を見る


2/24(金)
   らくらくホン、俗に言う「おじいちゃんケータイ」を使っている。意外に複雑。

 目を閉じるだけでは闇が足りなくてスマートフォンは舌でも動く


2/25(土)
   アパートの真ん前に、テニスコート二面分くらいの梅畑がある。

 椋鳥の群ももう無く梅林のそこここに白沁みる夕暮れ


2/26(日)
   やすたけまりさん歌集「ミドリツキノワ」読書会に参加。一年ぶりの京都、日帰り。

 ゆっくりと地球の自転が止まるころ静かの海に萌えるコクリコ