はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

一日一首

2011年11月23日 19時09分05秒 | 日詠短歌

2011/11/7(月)
   2年以上積んだままだったBOOK1を、ようやく読み始める。

 人間てきもちわるいというこへの腑分けに使うための言葉を


11/8(火)
   「まっくらー」が、近ごろの退社の挨拶。

 秋咲きのひめつるそばの日一日せばまりてゆく朧月かな


11/9(水)
   こんなにも疲れることだったろうか 小説を読むという行為は。

 現実と「その現実」がねじり合いだんだんめり込んでいく うなじから


11/10(木)
   この秋初めてセーターを着る。

 おはなしのほうがつらいと思ってた温い薊の茎の臥所で
 (温い=ぬるい 薊=あざみ 臥所=ふしど)


11/11(金)
   なぜだ。『たべちゃうぞ』(ポンキッキ)の歌が、耳から離れない。

 暖を取るには脂肪なら「国産の」表示を貼れば良かろう、人も


11/12(土)
   父の墓参に伊豆稲取へ。十年目。

 墓群のしずかに光る岬にてさねさし相模の海は断たるる


11/13(日)
   来られない方の甥の靴のサイズは29cm。兄がそう言う。

 海沿いの高架の駅に猫がいて鉄路をのろり下っていった