はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

「短歌研究 2011年3月号」詠草・うたう☆クラブ

2011年03月17日 20時06分03秒 | 日詠短歌

 「詠草」

小田原に象がいたころ睡蓮の浮葉だらけの水を見ていた (☆)

小田原に象がいたころ張りぼての天守閣へと真向かう目尻

小田原に鰻重竹を頼むとき折々おもう彫り深き皺

小田原にオリオン座無く檻も無く像の囲いはまだあるという

小田原に象はいなくて涼風の立つのを待って訪れる丘


 「うたう☆クラブ」

  刮目せよ 『大都会』は三〇年前の歌だ。
FMを流すが義務の職場にてフルでうたえる歌続きたり

この俺が乗っても折れない霜柱竹林から光さしこむ (☆)

てふてふを「てふてふ」と呼びたくなって三浦三崎の畑へ向かう

すべてほろぼす季節また来よ里の谷埋める春の萌のすべてを

〈しあわせ〉がぽっこり頭もたげくる並んでおよぐ青首の鴨



(☆)のついているものが、取られた歌です。

小田原城公園の象が好きで、よく見に行ってました。
近くにおいしいうなぎ屋さんがあり、それを食べに行ったついで、という感じもありましたが。
去年の秋、また行ってみたけれど、何にも変わらないはずなのに、なぜかうなぎはあの時より味が薄いように思えました。
それ以来、行っていません。