「詠草」
小田原に象がいたころ睡蓮の浮葉だらけの水を見ていた (☆)
小田原に象がいたころ張りぼての天守閣へと真向かう目尻
小田原に鰻重竹を頼むとき折々おもう彫り深き皺
小田原にオリオン座無く檻も無く像の囲いはまだあるという
小田原に象はいなくて涼風の立つのを待って訪れる丘
「うたう☆クラブ」
刮目せよ 『大都会』は三〇年前の歌だ。
FMを流すが義務の職場にてフルでうたえる歌続きたり
この俺が乗っても折れない霜柱竹林から光さしこむ (☆)
てふてふを「てふてふ」と呼びたくなって三浦三崎の畑へ向かう
すべてほろぼす季節また来よ里の谷埋める春の萌のすべてを
〈しあわせ〉がぽっこり頭もたげくる並んでおよぐ青首の鴨
(☆)のついているものが、取られた歌です。
小田原城公園の象が好きで、よく見に行ってました。
近くにおいしいうなぎ屋さんがあり、それを食べに行ったついで、という感じもありましたが。
去年の秋、また行ってみたけれど、何にも変わらないはずなのに、なぜかうなぎはあの時より味が薄いように思えました。
それ以来、行っていません。