はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

スズメの砂浴び

2008年08月08日 18時30分19秒 | たんたか雑記
 我が職場の花壇に、スズメがよく来る。
 初夏の花も終わり、今のところ丸裸のこの地に何の用かと思ったら、どうやら砂浴びに来るらしい。
 で、庭を見ていたら、さっそくスズメが三羽飛んできた。
 「スズメの砂浴び」は話には聞くが見たことはないので、見物しようと身を乗り出したら、鳥のくせに脱兎のごとく逃げた。
 しばらくしたらまた来たので、今度は窓際の死角っぽいところへ移動し、やあやあマイディアナイストウミーチュとかさりげない雰囲気を醸し出しながら、なるべく直視しないようにしていたら、やっと砂浴びを始めた。

 この砂浴びがすごかった。
 スズメは最初、塀の縁やら雑草の陰やらをコマ落としみたいに動き回っていたが、土の少し窪んだところにスポッと収まったかと思ったら、突然全身の羽根を超高速で振動させ、周りの砂を跳ね飛ばし始めた。
 その姿モグラタンクのごとし。
 たちまちその窪みが深く大きくなっていくのであって、これって「砂浴び」じゃなくて「穴掘り」だろどう見ても。
 ひとしきり穴を掘ったスズメAが穴から出ると、きちんと後ろで整列していたスズメBが間髪入れずに窪みに入り、また全身の羽根をごわごわごわ。
 共同浴場である。
 さらにその途中でスズメCが突っかかって窪みを奪いごわごわごわ、奪われたスズメBが奪い返してまたごわごわごわって、もう訳わからんがな。
 あまりのおもしろさにまた身を乗り出したら、やっぱり察知してあっという間に逃げた。
 残された窪みは直径15cmくらいの擂り鉢状で、よく見ると庭中そんな窪みだらけである。
 我が職場の花壇はどうやらスズメの草津温泉らしい。
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