快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

自然災害 仕組みとアプローチ -  分岐断層 想定できる他のパターン

2016-05-30 18:49:06 | 地震 津波
 分岐断層は何も熊本地震に限らず、日本全国津々浦々、どこのでも有り得る、と言うよりは、熊本地震が分岐断層の氷山の一角に過ぎないと言う可能性もゼロでは無いと筆者は考えています。
 確率がどれだけ小さいのかは分かりませんが、筆者は分岐断層ができるパターンが更に考えられると見ています。
 例えばそれは次の様なパターンです。
 「最初に断層が発生する場所はそれまで断層でも何でも無かった場所、そしてそれが地震と共に断層生成が拡大、伸長して行く場合、固着の大きい地殻よりは、固着が小さい地殻の方に伸びて行きやすく、丁度、既存の活断層や活断層以外の断層に吸い寄せられるように伸びて、やがて到達。
 スタートでは無く、ゴールが既存の断層となり、分岐断層が形成される」。
 分岐断層、カクレ分岐断層、分岐断層の芽、分岐断層予備軍は全国的にどれだけあるのか、と言うのは現状では把握できていませんが、中央構造線近辺に限らず、無視できない数が全国的に散在している可能性はゼロでは無い、と見ています。

自然災害 仕組みとアプローチ -  南海トラフ地震とトゥリアルバ山噴火

2016-05-29 01:20:56 | 地震 津波
 5月20日にコスタリカのトゥリアルバ山が噴火しました。
 

引用開始(一部抜粋)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90
トゥリアルバ
火山活動
1853年、1855年~1856年、1864年~1866年に噴火した記録があり、そのうち数回は火砕流を発生させる噴火であった。他に1847年と1861年にも噴火した可能性がある。最後の大きな噴火は1856年だが、2016年現在も火山活動は活発で、2005年から活動が継続状態となっている。
 
2014年
10月29日、噴火。周辺住民が自主避難した[2]。国立地震学ネットワーク(RSN)によると今回の噴火は、過去150年間に起きた噴火では最大規模になるとみられている[3]。
2015年
3月12日、噴火。火山灰や火山ガスがサンホセにまで及び、サンホセにある2つの国際空港が18時間にわたって閉鎖された[4]。
4月23日、噴火。トゥリアルバから80km離れた、サンホセにある空港では火山灰の影響で閉鎖される事態に[5]。
2016年
5月20日、噴火。トゥリアルバから30km離れたサンホセでも、建物や車などに火山灰が降り積もり、さらに硫黄の臭いが立ち込めた[6]。

引用終了

 今回の噴火よりも2014年の噴火規模が150年ぶりと言う点が気になり、2014年から150年前±10年で調べて見るとこうです。

引用開始(一部抜粋)

1854年
7月9日(嘉永7年6月15日) 伊賀上野地震(伊賀・伊勢・大和地震) - M 7 1⁄4±1⁄4、死者約1,800人。
12月23日(嘉永7年11月4日) 安政東海地震(東海・東南海地震) - M 8.4、死者2,000~3,000人。房総半島から四国に津波、特に伊豆から熊野にかけて大きな被害。ロシア船ディアナ号(プチャーチン提督来航)沈没。
12月24日(嘉永7年11月5日) 安政南海地震 - M 8.4、死者1,000~3,000人。紀伊・土佐などで津波により大きな被害(串本で最大波高11m)。大坂湾に注ぐいくつかの川が逆流。道後温泉の湧出が数か月間止まる。

安政東海・南海地震は32時間の時間差で発生した。両地震による死者の合計は約3万人との説もある。余震とみられる地震は9年間で2,979回記録(『真覚寺日記』)。

12月26日(嘉永7年11月7日) 豊予海峡地震 - M 7.3~7.5。12月24日の地震の約40時間後に発生、スラブ内地震とされている。

1855年

3月18日(安政2年2月1日) 飛騨地震 - M 6 3⁄4±1⁄4又はM 6.9[95]、死者少なくとも203人。金沢などでも被害。
9月13日(安政2年8月3日) 陸前で地震 - M 7 1⁄4±1⁄4。
11月7日(安政2年9月28日) 遠州灘で地震 - M 7.0~7.5、安政東海地震の余震。津波有り。
11月11日(安政2年10月2日) 安政江戸地震(安政の大地震) - M 7.0~7.1、死者4,700~1万1,000人。

1856年8月23日(安政3年7月23日) 安政八戸沖地震 - M 7.5~8.0(Mw 8.3)、三陸および北海道に津波。死者29人。三陸沖北部の固有地震[80]。
1857年10月12日(安政4年8月25日) 伊予・安芸で地震 - M 7 1⁄4±0.5、今治で城内破損、死者5人。
1858年

4月9日(安政5年2月26日) 飛越地震 - M 7.0~7.1又はM 7.3[95]~7.6。地震による直接の死者数百人、常願寺川がせき止められ後日決壊、それによる死者140人。
7月8日(安政5年5月28日) 東北地方太平洋側で地震 - M 7.0~7.5。

1861年

2月14日(万延2年2月14日) 文久西尾地震 - M 6.0、愛知県西尾市から岡崎市にかけて最大震度 5強。内陸直下型地震、震源位置が三河地震とほぼ同じで、安政東海地震の誘発地震。建築研究所特別客員研究員の都司嘉宣が提唱[101]。
10月21日(文久元年9月18日) 宮城県沖地震 - M 6.4又はM 7.2程度[77]、津波、家屋倒壊、死者あり。

1872年

3月14日(明治5年2月6日) 浜田地震 - M 7.1±0.2、死者552人。
秋頃 小笠原諸島近海で地震 - 父島二見湾で津波の高さ推定3m[99]。

引用終了

 シナブン山の噴火の時は慶長の南海トラフ地震、トゥリアルバ山の2014年噴火は安政の南海トラフ地震で、またもやm、と言う感じです。
 確かに一度しかないデータですから相関関係は定かではないのですが、シナブン山の噴火と合わせると、やはり世界的なプレートバランスや動き、或いは勢いが慶長年間と安政年間に似ているのではないか?と言う見方もあるのは不自然ではないと思います。
 安政年間では1854年にまず中央構造線かそれに近い所で伊賀上野地震(伊賀・伊勢・大和地震)
が発生し、その数ヵ月後に安政東海地震、翌日に安政南海地震が発生、その2日後に豊予海峡地震 が発生しました。
 そしてこの時は翌年には飛騨地震、安政江戸地震が、そしてその翌年には安政八戸沖地震、そしてその翌年には伊予・安芸地震、そしてまたその翌年には再び飛騨を含む飛越地震が発生、そして1872年には小笠原で津波を伴う地震が発生、と言う具合です。
 現在、多くの専門家が指摘している大地震のエリアがオンパレードと言った具合です。
 150年前から更に前の10年には入らなかったのすが、その前の1853年には小田原地震もあり、これは首都圏直下型地震と言えるかと思われます。

 では南海トラフ地震が同様に発生する可能性があるのか?と言うと、それは現在の方が、一つ前の南海トラフ地震からの年数が70年程しかなくて、慶長年間や安政年間とは違う所です。
 安政の前は1707年の宝永地震ですから、140年以上間が空いているし、慶長の前は1498年の明応地震ではないかと思われるので約100年近く空いています。
 間隔が長い程、歪みの貯められる量は大きいとすると、それだけ地震の規模は大きくなるはずですが、実際には前回の地震で歪みの解消がどれだけ進んだか、そして海山や凹凸などでプレート境界面での固着状況が前回とは同じではない事から、現実にいつ、どれだけの地震になるか?というのはわかりません。


自然災害 仕組みとアプローチ -  熊本地震と分岐断層 その2

2016-05-28 08:01:05 | 地震 津波
 5月27日の当ブログ記事の中で「それで近いエリアの独立した別断層と繋がってしまうような新たな分岐断層(連結断層)」と書きましたが、もう少し可能性を広げれば連結断層に限らないのかも知れません。
 「そのエリアを含む地殻の動き、分布はそれまでと全く同じなのか?」と言えば、それはNOであって、全く同じ動き、力である可能性は小さいはずです。
 一つの動きのまとまりであってもそうなのですから、「隣接する別の動きのまとまりとの相対的力の方向や大きさが以前と全く同じと言う事はやはり可能性としては小さい」と言えるわけで、そうすると「新たな方向の断層を発生させる可能性は少なくない」となり、その場合は「それまであった断層、特に活断層が出発点になる事も多いはず」と筆者には思えます。
 そもそも断層とは「それまでズレていなかった、或いは暫くズレていなかったものがズレるから断層と言う地層になるのであり、常時無段階にズレていれば断層の地層にはならないのです。
 「一度動いた事がある断層が再度動くと言う事は多いのでしょうが、必ずしもそうではなく、それまで断層でも何でも無かった所にそれまでに無かったせん断力がかかり、新たな断層が発生する、と言う事も多いからこそ日本、世界には断層が多数ある」、と言う事なのではないでしょうか。
 ましてや既に断層が発生してしまった場所、或いは中央構造線など断層が発生しやすい広域エリアでは「突っかえ棒の交代理論」から考えても、「当然の如く新たな断層は発生しやすい」、と言う事になると思うのです。

自然災害 仕組みとアプローチ -  熊本地震と分岐断層

2016-05-27 08:58:29 | 地震 津波
 当ブログで以前、熊本地震では分岐断層関連の地震であったのも大きな要因で予測がつきにくいものである事を記事にしましたが、やはり分岐断層は厄介者である場合が多い事が認識されて来たようです。

引用開始(一部抜粋)

http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/35/c99b2eccf22f8849879c667a8ff00795.html
分岐断層、被害集中招く? 益城町中心部に5キロ 熊本地震研究者から指摘

(西日本新聞) 16:25
 熊本地震で熊本県益城町役場南側の住宅街に犠牲者が集中した原因の一つとして、本震を起こした布田川(ふたがわ)断層帯から枝分かれする分岐断層約5キロを挙げる声が強まっている。25日、千葉市であった日本地球惑星科学連合の学会発表でも複数の研究者が指摘した。今後の地震防災では活断層の本線だけでなく分岐断層への備えも鍵となりそうだ。
 学会で京都大の川瀬博教授(地震工学)は現地調査を踏まえ「分岐断層の動き(横ずれ)で生じた数十センチの地割れが、益城町の建物被害を広げた要因の一つとなった」と報告した。

引用終了

 通常断層でも挙動が複雑怪奇なのものがあるのに、分岐断層となると更に輪をかけたものであるケースが多いはずではないでしょうか。
 更に分岐断層でないと認識されていたもので、「カクレ分岐断層」なるものが実はあったりしても同様。
 そして更に「それまでは分岐断層が無い単独の断層だったのに、そこでやや大きい地震が発生し、それで近いエリアの独立した別断層と繋がってしまうような新たな分岐断層(連結断層)が生じ、そこが数日後、或いは暫くしてから暴れ出す事も今後は想定しなければいけない」、と筆者は考えています。

自然災害 仕組みとアプローチ -  今月の静穏と地震エリアにやや変化の傾向

2016-05-26 18:59:56 | 地震 津波
 先日はM4以上の有感地震が東北沖で二度あり、今日は神奈川西部で小さな地震がありました。
2016年5月26日 17時17分ごろ 神奈川県西部 M2.0 最大震度1
2016年5月26日 16時16分ごろ 神奈川県西部 M2.7 最大震度2

2016年5月25日 14時22分ごろ 青森県東方沖 M4.8 最大震度2
2016年5月25日 3時01分ごろ 宮城県沖 M4.0 最大震度2

 そして、東日本、特に東北、北海道の地震比率が高くなって来た事も見受けられ、現在までの所ですが5月の静穏期、熊本や周辺への有感地震の偏在にやや変化の傾向が見受けられました。
 Hi-netでもその傾向がわかります。

引用開始<一部抜粋)

http://www.hinet.bosai.go.jp/?LANG=ja

引用終了
 
 M6以上の地震は、4月の世界的な地震多発に比べ、その反動か5月は現在までの所かなり少なめですが、今年1月~3月の合計と、4月~5月の合計がほぼ同じくらいですから、これからの地震発生次第で4月~6月の合計がどれだけ多めとなるのか、と言う所です。
 火山性地震については北海道で通常より高レベル、東北でやや高い程度、関東以西で通常レベル、九州でやや低下のところがある、と言う状況で、プレートバランスが変わって来た感があります。

引用開始<一部抜粋)

http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_taru.html

引用終了

 月齢ではまだどちらかと言うと要注意期ですが、5月22日の満月は4月22日の年間最小満月に次ぐ小ささなはずなので月の引力の影響はどちらかと言うと通常よりは少ないはずなのです。
 この状況でこれだけの地震ですから、プレートの動き自体が緩やかになったとは見えず、ただトリガーが少ないので発散のチャンスを伺っている、と言う状況と筆者には思えますが、真相がどうなのかはわかりません。
 少なくとも発震の規模と分布にやや変化があり、これがそのまま続くかどうかはわかりませんが、仮にこの傾向が更に増すともっと顕著な変化が出て来るかも知れません。
 ただそれが大地震になるのか、中小の地震の多発で終わるのか、というのもわかりません。