快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 傾きマンションの話 その2

2015-10-31 12:29:40 | 地震 津波
 傾いたマンションの杭の一部が支持層にまで達していない、と言う話について。
 これに対してマンションに限らず、通常の他の建物や戸建て住宅も含め、「一般に地震は横揺れだからさほど問題ない」とかの説が出て来ますが、では縦揺れがどの位ダメージを与えるかはまた別として、地震は縦揺れ成分はどのくらいに想定したら良いのでしょうか?
 仮に震源の深さが10km、震源の距離がある建物から10kmだった場合について簡単に計算してみます。
 横ズレ破壊ならほぼ縦揺れ成分は、かなり少ない事も場合によって或いはあるかも知れません〈場合によっては縦揺れに変化する事も有りえます)が、縦ズレ破壊ならは単純に、sin45° つまり 震源の縦波の 1/√2 ≒ 0.707 倍 に更に距離の分の減衰分(線状破壊なら約距離の2乗分の一、点破壊なら距離の3乗分の一の)を掛けた縦波が来ると思われます。
 また震源で縦斜め45°方向への破壊だった場合で、かつその地震波がその建物を正面に向いたものなら、sin45°にはならず、倍率は1倍で、それに距離の分の減衰分(線状破壊なら約距離の2乗分の一、点破壊なら距離の3乗分の一の)を掛けた縦波が来るのではないかと思われます。
 だからよく言われる「首都直下型地震」とかでなくても、震源の位置と深さと地震波の種類や大きさでは、大きな加速や振幅となる可能性は(場合によりけりですが)、あるのだと思っています。

10/31 19:00追記

 上記の
「縦ズレ破壊ならは単純に、sin45° つまり 震源の縦波の 1/√2 ≒ 0.707 倍 」
についてはもう少し良く考えると、cos45°× sin45°なのかも知れません。
 従って
「縦ズレ破壊ならば単純に cos45°× sin45° つまり 震源の縦波の 1/√2 × 1/√2 = 0.5 (倍)」に訂正なのかも知れません。
 それと、震源の真上の縦波は、池に石や棒を投げたときの波と同様に横に広がりますから、この分の縦波加算も考慮しないといけないのかも知れません。
 ケースは様々で複雑です。
 反射波なども含めると更に増加もあるのでしょう。
 更に言うと、距離ですが、これは震源との水平距離ではなく、高さも含めた実際の距離です。 

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 傾きマンションの話

2015-10-31 08:43:54 | 地震 津波
 横浜市のマンションが基礎杭の施工不良のため傾いた事が大きな問題になっているようです。
 詳しい事までは今後の動向を見ないと何とも言えませんが、日本の地震の大きさ、地殻変動の激しさから見て、小さな建物なら例え傾いても修正は容易、と言う見方で良いのではないでしょうか。
 「どうやって傾くのを防止するか」より、「傾いた場合どう容易に、そして安価に修正できるか」の方が手っ取り早いと思います。
 よく、液状化で戸建て住宅が傾いて大損とかのニュースを目にしますが、予め傾きを修正できるように造ってあれば、技術がある者ならジャッキと鋼材で、容易に修正し、基礎を盛ってハイオワリ、と言った所ではないでしょうか?基礎ごと修正しようとすると、それはかなりコストがかかるでしょうが、既存の傾いた基礎は、有る程度の傾きまでならば、そのままにして、そこにコンクリートや鋼材などで水平になるように、かつ強度に問題がないように改修すれば良いだけと思います。
 ただこう言う方法が現在の建築基準法等、関連法規で容認されているかは、まだ調べ切れていません。
 そもそも地盤の傾きに最も強いのは、キャンピングカーやトレーラーハウスであって、傾いたら少し動かして凹んだところに土砂や石でもかませてしまえばそれまでです。
 そもそも日本が高齢化し、寝たきりで介護される状況の人が増えたら、最初からキャンピングカーやトレーラーハウスにでも常時住んで、必要な場合はデイケアセンターとか病院とかにまで、介護サービス関係者とかに運転してもらえばそれで済む話ではないのか? とも考えてしまいます。
 では戸建ての家はどうかと言うと、延床面積や屋根材や各建材にもよりますが、基礎は除いて、土台から上は、大した重量ではないケースが多いです。
 私の自宅は以前のブログ記事で書きましたように、今年、屋根材を瓦から金属軽量屋根に殆ど変更し、
約2.3~2.5トン軽量化しましたので、2階から上は建物自体で1.5トン~3トン位しかないと思います。
 しかも重いのは、サッシとかであって、その他は重いものは殆ど有りません。
 1階は重い建材や重たい家具などもありますが、なるべく密閉BOXに入れて床下地べたにじか置きしたりしているものも多いのと、1階床なので問題とはなりにくいです。
 ではもっと大きい建物で30トンから数百トンあるものはどうするのか?となりますが、約400トンでもこうして動かせるのですから、数十トン程度なら、特に最初からそうした事を想定した造りなら、そう大した問題になるとは思いません。

引用開始(一部抜粋)

http://www.hirosakipark.jp/ishigaki.html

弘前城の「曳屋(ひきや)」
石垣修理は弘前城(天守)の真下も行われるため、弘前城を移動する必要があります。高さ14.4メートル、総重量約400トンの3層からなる弘前城(天守)が、約3か月かけて移動します。曳屋場所は背景に岩木山が見える位置を予定しており、弘前城の新たな観光名所になることでしょう。

引用終了

 さすがにこれだけ大きいと大事業になるでしょうが、戸建て住宅程度を仮に10トン~40トンとした場合、持上げて基礎を盛る程度なら遥かに手軽にできる、と考えています。

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - チリ大地震と日本の地震 両回りの法則 その7

2015-10-31 00:43:40 | 地震 津波
 海外では大地震や大きな火山が噴火が多い反面、最近数ヶ月の日本においては大き目の地震も、目立った火山噴火も殆ど有りません。
 XクラスのCMEが最近はなく、トリガーが無いからなのかはわかりませんが、もしかしてプレートの動きそのものが鈍っているのではないのか? とも考える位です。

引用開始(一部抜粋)

http://mamesibaj.web.fc2.com/island/Island_Nishinoshima_100000.html
西之島 新島 現在の大きさ 最新の観測値

引用終了

 結局のところ、西ノ島は拡大が止まったどころかやや縮小、つまり火山活動はほぼ停止なのでしょうか。

 一時は活発だった桜島等も静穏化、阿蘇山だけが多少噴火、と言う程度です。
 プレートの動き自体が鈍れば、地殻に歪も貯まり難いのは当然です。
 地震トリガーが無いからなのか? プレートの動きそのものが穏やかになったからなのか?
 果たしてGPS測定でのここ数ヶ月の地殻変動はどうなっているのでしょうか。



自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 火山性活動

2015-10-29 19:48:06 | 地震 津波
 今年はネパールでの大地震を始め、チリ、アフガニスタンで大地震があり、パプアニューギニアなども入れると、世界的には地震は活発です。
 日本は、5月30日 小笠原諸島西方沖地震、深さ682km、Mj 8.1の地震はありましたが、これ以外はこれと言った大きな地震はなく、静穏な方かも知れません。
 寧ろ火山の方が噴火や火山性地震が活発で、今年は「地震より噴火の年」なのでしょうか。
 いつこれが崩れて交代するのかはわかりません。
 最近は桜島は噴火が沈静化してますが、阿蘇山は噴火しました。
 ところで先ほど霧島山の地震計データを見てましたら、近い場所なのに一方は高レベルで一定です。

引用開始(一部抜粋)

http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_kiri.html

引用終了

 火山性活動が活発ならもう少し上下動があるのではないか?とも思えるのですが、考え過ぎでしょうか?
 この波形、最近は有珠山の10/19~10/23の震動データでも見られます。
 グラフの下に「観測機器や通信機器の故障等により,データに異常な変動が現れたり,停止する場合があります。」とありますが、停止中なのでしょうか?
 計測器のゼロ-スパン調整等が必要なのかどうかはわかりませんが、できればバックアップ機器ででも同時計測して、同時表示してもらえれば、閲覧者も判断はつきやすいかも知れません。

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - チリ大地震と日本の地震 両回りの法則 その6

2015-10-28 23:09:39 | 地震 津波
 世界の地震年表を見て見ましょう。
 例えば

引用開始(一部抜粋)

http://www.ifinance.ne.jp/bousai/disaster/quake_world.html

引用終了

 そしてその場所ですが、例えば

引用開始(一部抜粋)

http://www.s-yamaga.jp/nanimono/chikyu/platetectonics-01.htm

引用終了

 内容はサイトでお確かめ下さい。 

 M8.5以上の地震が起きやすい場所と、M7.0以上ではあるのに、M8.5には至らない場所がある、と言うのに気が付くのですが何故こうなるのか? です。
 私なりの理論構築ではありますが、次のように考えています。
 それは 「M8.5以上が発生する場所は、2つのプレート境界でしがない、と言う点と、プレート境界が単純で長く、どちらかと言うと直線状に近い」、と言う事です。
 一方、「M7.0以上は発生してもM8.5には至ることは殆どない、と言う場所と言うのは、3つ以上のプレート境界であるか、或いは2つのプレート境界であっても、境界が曲がっている度合いが大きかったり、入り組んでいる場合だったりである事が殆どだ」、と言う事です。
 プレート境界が単純で直線により近い場合は、それだけプレート境界に大きな一方向の力がかかり易いし貯まり易い、一方、境界が3つ以上のプレート境界だっりすると、3つのプレートがお互い干渉しあって大きな力が貯まり難いと見られ、また、2つのプレートだけの境界であっても入り組んでいたり、曲がる度合いが大きいと、同様に大きな力が貯まり難い、或いは大きな一方向の力がかかりにくいし貯まり難い、と言う事ではないでしょうか?
 日本でも北米プレートと太平洋プレートとフィリピン海プレートが重なり合う3枚構造の所では過去にM8.5は起きていないようです。
 世界的にも、M8.5以上が起きたのは、スマトラ沖、三陸沖、チリ沖、エクアドル沖、アリューシャン、カムチャツカ、アンダマン諸島などです。
 例外に近いのは、1920/12/16-海原地震(M8.5) 1938/02/02-バンダ海で地震(M8.5) と言った所でしょうか。
 バンダ海のはどちらとも言えないような微妙な場所、海原地震は内陸性でプレート型とは異なります。
 日本でもM8.5を区切りにするかは別として三陸沖や北海道沖、南海トラフエリアの地震などが、どちらかと言うと大津波を伴うような巨大地震である事が多いようです。
 木村政昭名誉教授の反時計回り説は、「北回りであるアリューシャン列島、千島列島、三陸沖などが、単純などちらかと言うと直線状に近い、2つだけのプレート境界が多いから」 というのもあるのだと思います。
 一方、時計回りルートには、プレート境界が曲がっていたり、入り組んでいたり、或いは3つのプレートの境界だったりする場所が多いため、M7.0以上ではあってもM8.0には至らないケースが多い、と言う事なのだと考えています。