息苦しい世の中で 自由に語り合える空間を

自由でも民主でもない この日本を もっともっとよりよく変えていくことができるように たくさんの知恵を語りましょう。

饒舌が仇に

2010年09月05日 00時26分09秒 | 素人の劇評
『衛星放送に殺意を、』 ハイバネカナタ 9月4日、2時の部。中野、劇場MOMO。

すべての衛星放送が検閲された閉塞の近未来。ジョージ・オーウェルを連想させるような、管理された社会にあえて挑戦する三人の男。着想がなかなかいい。ストーリー自体楽しんで観ることができた。

約二時間の劇で、おそらくは普通の劇の二倍はあろう台詞の多さ。よ~く聞いていると、その一つひとつの台詞の中に潜む言葉が実に豊かなのである。脚本家の言葉や表現に対するセンスの良さが伺われる。

言葉の量が多いことからして、役者はその分饒舌である。しかも早口、さらに絶叫する場面がかなりの部分を占める。

脚本家にとっては想定外だったと思うが、この豊饒な脚本ははたして成功したのか。残念ながら否。

良く言えば「宝の持ち腐れ」、意地悪に言えば「舞台を忘れたデスクワークの産物」であった。

二つの意味で、豊かな言葉は、観客の心を豊かにはしてはくれなかった。

一つは単純に、早口と絶叫で、聞き取りづらい箇所がいくつもあったこと。
二つめは、饒舌の場面で、役者の演技が停止してしまうこと。歌にたとえれば、メロディーを抜いたラップを聴いて、欲求不満になっているかのよう。

通して、役者さんの熱い演技は胸を打つものがあっただけに、それが「力み」として受け止められてしまったことは残念至極。

言葉を控えめにした、演技で勝負するものを次回以降に期待したい。
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こどもたちに救われる

2010年09月02日 07時18分40秒 | わたしごと
昨日から二学期、真っ黒になった子供達がやって来た。
一人の子が転校したのは残念ですが、三十八人分の輝く瞳に元気づけられた。久しぶりの声だしにやや声がかすれ気味になったけれども、ちょっと涼しくなった風に当たりながら、穏やかな気分で昨夜は帰宅。
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