正さん日記

世の中思いにつれて

早くも試練に立つ鳩山内閣

2009-11-10 15:37:19 | 政治
 鳩山由紀夫内閣が発足してもう直ぐ2か月になる。まだ2か月しか経っていないのかと思うほど、衆参両院予算委員会における鳩山内閣の存在感は濃厚な感じだ。
  一部マスコミでは、まだ野党気分が抜けないで、予算委員会の答弁はぎこちないと言うが、そんなことは無いのではないか。少なくとも、官僚頼みであった自公政権の予算委員会と比較しても、どの閣僚もよく勉強して、自身の口からよどみのない答弁を行っていると思う。
 それに比べて、与党ぼけの抜けない自民党議員の質問は進歩が見られない。もっとも下手な質問をすると、自身の失政に跳ね返ってくるのだからやり難いことは確かだ。その1例が参議院予算委員会における脇雅史議員の質問だ。建設省出身の同議員は、しきりに公共事業の必要性を強調していたが、前原誠司国交相から、だから国の赤字が膨張したのであって、今は公共事業を増やす時代ではないと一蹴されていた。
 
 両院予算委員会の質疑を見ると、圧倒的に鳩山政権にとって優位な条件があると思うのだが、やっぱりアキレス腱は鳩山首相の個人献金偽装問題と普天間基地問題、そうして小沢一郎幹事長の剛腕ぶりだろう。
 野党は、これしかないという位、偽装献金問題で、鳩山首相を攻め立てていたが、鳩山首相の答弁は必ずしも説得力のあるものではなかった。民主党支持者からすると、もし経理担当秘書が起訴され、有罪になった場合は、果たして鳩山内閣は持ち切れるのかという、根本的問題が心をよぎるだろう。
 
 普天間基地問題は、13年も経った末、自公政権が、名護市のキャンプシュワブ沿岸に飛行場を建設することで、アメリカと合意している問題なので、マニフェストで県外移転の方針を示している鳩山政権の立場から悩ましい問題である。沖縄でも民主党の方針を当てにして、県外移転の機運が再び高まっているので、アメリカとの合意と沖縄の民意に挟まって、つらい立場に置かれている。殊に、13日に訪日するオバマ大統領との日米首脳会談を控えているだけに、鳩山首相は大変だ。
 
 もう1つ、これは国会審議とも関係するが、小沢一郎幹事長が、党と内閣の一体性を指向する余り、衆議院予算委員会質問を制限したり、議員立法の抑制、1年生議員の研修という名目で、活動を規制していることなど相変わらずの剛腕ぶりに異論をとなえる向きが多くなっている。
 また、ここへきて、首をひねりたく問題は、平野博文官房長官が、官房機密費の内容を公表しないことだ。
 民主党は、野党時代は鳩山氏などが、機密費の非公表に異議を唱えていたのに、政権をとったとたん、全く前政権と同じことをやっているのでは、不信感を持たれることは当然だ。
 政権発足2か月で、鳩山首相の内閣運営に困難な問題が横たわっている。小沢幹事長の動向や、平野官房長官の機密費の扱いなどは、民主党が主体的に善処できる問題だ。こんなことでもたもたすると、鳩山政権の行く末に暗雲をもたらすことになりかねない。「関連:11月4日

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