正さん日記

世の中思いにつれて

甘利経再大臣の金銭疑惑、安倍政権への影響大

2016-01-22 15:13:17 | 政治

 安倍晋三首相のお友達で太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉を担当した甘利明経済再生担当相(66)に政治資金規正法違反の疑惑が持ち上がった。

 1月21日に発行された週刊文春ですっぱ抜かれたもので、甘利氏は、独立行政法人都市再生機構(UR)が行っている道路建設の補償を巡り、千葉県内の建設会社が口利きを依頼。過去3年にわたり、甘利大臣や地元の大和事務所所長・清島健一氏(公設第一秘書)や鈴木陵允政策秘書に資金提供や接待を続け、総額は証拠が残るものだけで1200万円に上るという。

 2013年11月14日には、大臣室で甘利大臣に面会。桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に、封筒に入れた現金50万円を「これはお礼です」と渡したという。

 週刊文春の取材は、この建設会社の総務担当者がメモや録音を基に金銭の授受を明らかにしたというからかなり信憑性の高いものと受け止められている。

 面会をセットした清島所長は、週刊文春の取材に「献金という形で持ってきたのではないですか」と回答したが、甘利氏の政治資金収支報告書に記載はないというから言い訳にならない。

 これに対し甘利大臣は、21日午前の参院決算委員会で、野党議員の質問に対し「しっかり調査して説明責任を果たしたい」と述べ、第三者を交えた調査を行う意向を明らかにした。

 また、大臣室で自ら現金50万円を受け取ったとの指摘には、「訪問を受けたのは事実だが、何をしたのかは記憶があいまいだ。整理して説明したい」と述べるにとどめ、否定しなかった。

 甘利大臣は、1週間の期限を切って真相を明らかにするという。しかし、大臣室で会ったことは覚えているのにそこで自身が何をしたのかについて第三者に調査をさせるなどふざけている。また、この期間は国会での経済演説を含め政治日程が嵩んでいるための時間稼ぎをしたことは明白だ。

 この問題について、甘利氏の弱みは週刊文春が建設会社のメモや録音を押さえていることで、いい加減なことは言えない状態になっている。

 元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏は、一連の金銭授受は政治資金規正法違反、あっせん利得処罰法違反の疑いがあると指摘した。

 この問題が浮上し、政府・与党幹部の間には危機感が広がっている。TPP関連法案の審議は今国会最大の山場を迎えており、甘利氏はその担当を務めているだけに、進退問題に発展するような事態となれば、政権への打撃は大きい。

 自民党中堅は「甘利氏は政権の屋台骨だからきつい。これまでのスキャンダルとは訳が違う」と強調。同党参院幹部は「あの人がTPP責任者で大丈夫かという声が上がるだろう」と参院選への影響を危惧した。

 また、公明党幹部は「参院決算委で甘利氏が直接説明をするだろう。どうなるかはその説明次第だ」と指摘した。

 甘利氏は、12年の第2次安倍内閣発足時から閣僚として首相を支えてきた政権中枢一人で3A1S(安倍 麻生 甘利 菅)などと言われている程の存在で閣僚辞任に至れば、首相へのダメージも小さくはない。

 一方、国会の序盤戦で安倍政権を攻めあぐねてきた野党側は色めき立っている。民主党の枝野幸男幹事長は20日の記者会見で「相当厳しく問いたださないといけない」と強調した。

 また、共産党の穀田恵二国対委員長も会見で「真相について解明が求められている。内閣の長の責任もはっきりさせる必要がある」と語り、首相の任命責任も追及する構えを見せた。ある民主党幹部は「これで潮目が変わってきた」と語ったが、果たして攻め切れるかは心もとないところもある。

 

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