このところの数カ月80円台で安定していた円が、13日、一時78円台に上がり、終値は79円台になったが、円高傾向が再び見え始めた。野田佳彦財務大臣は、この動きは一方的なものである旨述べたが、為替介入の可能性については言及を避けた。
今回の円高は、アメリカ市場では、大手格付け会社によるアイルランド国債の格下げや、ギリシャを始めとする欧州債務問題が、経済規模の大きいスペインやイタリアに波及することが懸念され、円を買う動きが強まったものだ。終値は、我が国の介入警戒感もあり、79円台半ばに反落したが、今後、さらに円高に動くのか。
自動車をはじめ、海外での売れ行きが思うに任せない我が国の製造業にとっては、極端な円高は避けたいのが山々だろう。
東日本大震災が発生し、経済の回復が今いちの中で、借金が900兆円に何なんとしている我が国の通貨が、世界で信頼を買っているのは不思議な現象だ。「関連:2010年8月12日」
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