いまやEV王国となった中国が、世界を股にかけてEV販売に猛進している。
中国経済が停滞し、国内ではマンションなどの住宅の売れ残りとともに、国策ともいえるEVも売れなくなっている。
中国政府は、自国の農村へも販売網を拡大しているが成果なく供給に追いつかなくなっている。そのため欧米などへ輸出を拡大している。
しかし、中国政府の補助を得て販売価格が極めて低廉のため輸出国との摩擦が浮上している。
特にアメリカでは、自国のEVテスラと競合、バイデン大統領は中国製EVへの関税を現在の25%から4倍の100%にするほか、電気自動車用のリチウムイオン電池や半導体などへの関税を引き上げると発表した。
低価の中国製EVはアメリカだけでなくカナダや欧州主要国にも及び、各国は対応に追われている。
ところで、日本のEVは中国、欧米などから大きく後れを取っているが、先週末にNHKの新プロジェクトXでEVでも日本が先端を切ったことが放送された。
日産自動車が長年に渡り、EVのキーとなるリチウムイオンバッテリーの開発に取り組み、量産型EVのパイオニアとして2010年に初代「日産リーフ」を発売した。
その後、中国などがEV製造でも日本に追いつき追い越した分けだが、日本がその先端を切ったことは間違いなく1つの誇りでもある。
かつて液晶パネル、半導体などで世界の先端を切った日本が、現在ではこれらの販売数で中国、韓国などに大きく引き離されているが、これらの製品は技術的にそれほどの差が出るものではなく、日本は価格競争で後れを取った結果と言われている。