正さん日記

世の中思いにつれて

世も末の、大分県教員不正採用事件

2008-07-11 21:37:47 | 社会
 大分県の教員採用の不正は極めて罪深い。特に贈収賄で摘発された当事者が、共に教育に従事する者同士だからなお更のことだ。
 教育現場の学校では、校長、教頭が5人も逮捕されたり、自宅待機で出てこないのだから、何と生徒に説明してよいのか。
 また、教育委員会段階でも、市教育長などが逮捕されたので、行政上も支障がでよう。
 
 何より思いを馳せるのは、先生の多くに不正でなった人が居るにことに対し、生徒の思いはいかばかりか。正に「教育上良くない」という言葉を地で行っている。
 不正で教員になった人も、考えてみれば気の毒だ。自らは、11倍以上と言われた難関を親の力で潜ったと自覚しているか否かである。若しかしたら、そんな認識を持っている人は少ないかも知れない。
 
 不正採用された教員が、これからどうするのか。そのまま教員を続ければ、その汚名を長期に亘り背負うことを覚悟しなければならない。退職するとなると、それはそれで、再就職は簡単ではないし、明日からの生活維持や将来が厳しくなる。
 
 また、不正採用の影に、本来採用されたかもしれない多くの人が居ることも忘れてはならない。これらの人の中には、既に他の道を歩んでいる人もいるだろうし、教員に再チャレンジするつもりの人もいるだろう。
 これらの既採用者と、本来採用されるべき不採用者の扱いを、大分県教育委員会は、どのように計らうかも、今後の注目点だ。
 採用試験で、採点に増減があったとのことだから、本来は、試験段階まで差し戻しするのが公平だが、既に試験の採点結果が消却されているとのことなので、これはほとんど不可能に近い。
 
 そうなると、既採用者の扱いだけになるが、まさか強制的に首にするわけにもいかず、本人任せしか方法がないような気がするが、やっぱり苦しむのは本人ということになる。
 この事件で、最も罪深いのは、教育者と言われている立場の間で、総てのものごとを金銭で処理していることだ。1人200万円必要とか、まるで人買いの感覚だ。
 それに応じた親である教員が、その行為が犯罪だと認識したかしなかったが、分別のなさには呆れるばかりだ。
 ただ、一般的には採用については、教員に限らず、官も民もいわゆるコネがいうことを効くことは否めない。
 しかし、官も民もコネだけで採用していれば、そのつけは、必ず自らに被ってくる。
 人情論から言って、コネを全面的に否定することもできない。しかし、それは、自ずから限度があるし、規範に当てはめて、常識の範囲があるはずだ。
 
 例えば、今度のように金銭の授受があることはもっての外だが、採用試験で、ある一定のレベルまで得点し、同点の者が複数居た場合、そこである程度の情実が入ることは致し方ないことだろう。
 大分県教員採用の実態は、単に大分だけではないという懐疑心が渦巻いている。食品不正ではないが、今後、他県で次ぎから次と不正採用の実態が暴かれる可能性を残している。
 
 もし、そうなったら、わが国の教育が計り知れない危機状態に陥ることが心配だ。この際他県でも、身に覚えがあれば、徹底的にウミを出し、採用試験方法の改善など浄化を図らなければならない。
 その意味でも、この問題に対する大分県教育委員会の今後の対応が注目される。

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1 コメント

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Unknown (那珂)
2008-09-09 06:40:24
これ流行の大麻とか強姦とか万引きとか、生徒側の犯罪だったら、どうなりますか?そこには警察のごとく、勝ち誇った教師の厳格な取り調べがあります。例えば、くるくるぱーの暴力にものを言わせる犯罪者顔の体育教師なら、刑事ドラマもどきの横柄な態度をやらかすだろうし、その後は事があれば嫌疑をかけるだろう。頭でっかちの国語教師ならば、犯罪贖罪後も、陰湿に生徒側をイジメたり、無視を決め込むだろう。特に嫌いな生徒ならば、後々の人格形成に多大な影響を与えることも考えもせずに、執拗ないやがらせを続けます。
そういう教師に限って「犯罪は、殺人であれ、盗みであれ、すべて平等である」とかいって問題の本質を遠ざけます。理解力、想像力も当然欠けるものです。教わった生徒側は、そうとうな心の傷がつくでしょう。感受性とロゴスの海を繊細に渡ろうとする多感な生徒ならば。あほはだめかもしれないけど(笑)。そういうクソ教員は、即刻、社会的精神的に殺せばいい。被害者の気持ちが分かるまで教師たちを精神的に殺しまくる。くるくるぱーは死ぬまでわかりませんので。誤謬性をでっち上げ頑固な理解に固執します。
そこには日本の教育の欠陥と問題点が存在しているように思います。
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