正さん日記

世の中思いにつれて

天皇陛下と中国の習近平国家副主席との会見問題

2009-12-14 06:17:17 | 政治
 今日14日我が国を訪問する中国の習近平国家副主席と、天皇陛下との会見について、本来は1か月以上前に認めるルールになっているのに、特別処置として直近になって宮内庁に承諾させたことに対し批判の声が高まっている。
 野党の自民、公明両党だけでなく、昨日のテレビでは民主、社民、国民新の与党出演者からも遺憾の意が語られたことは意外だった。殊に、政府の一員である渡辺周総務副大臣が政府決定に異を唱えたことにはびっくりした。これでは閣内不一致を大衆の前にさらけ出したようなもので、国民の不信感を増幅することにも繋がる。政府内で見解が一致しない限り、口が裂けても言うべきではなかった。
 
 自民党では安倍晋三元首相がここは右派政治家の出番とばかり、声高に民主党の決定に批判を浴びせている。このような際、右派が余り表面に出ると、それこそ象徴天皇の立場に傷がつく恐れが出てくる。特に安倍氏は首相の座を重要な時期に放り出したひ弱な過去の政治家だ。彼がいろいろ言っても説得力がないだけでなく、逆効果にもなりかねない。
 
 さて、今回の政府の取った処置だが、確かに天皇の会見は1か月前に日程化するルールになっているのに、今回は異例の扱いにしたことは良いことではない。ただ、習近平国家副主席との会見は、日本政府が11月末時点で中国側に「陛下のご健康がすぐれない。無理だ」として会見は困難との意向を伝えていたとのことだ。
 しかし、先日、民主党の小沢一郎幹事長一行が大挙中国を訪問し胡錦濤国家主席らに面談した。その際、中国側から再度、習国家副主席と天皇陛下の会見の要請を受けたに違いない。小沢氏は、その雰囲気の中で日中関係進化のためには、ポスト胡錦濤と言われている習国家副主席が、せっかく訪日するチャンスに天皇に会ってもらい将来に結び付けたいという気持ちが動いたのではなかろうか。
 
 現最高指導者の胡錦濤氏も、副主席当時天皇に会見したという経過もある。批判する側は、天皇の政治的利用と言っているが、国内の政治事情からは、決して天皇を利用してはいけないが、ことが外国との友好関係助長が最大の目的であるならば、天皇の政治利用には当たらないのではなかろうか。
 国際関係の場合、先ずは天皇陛下の健康を第一に考え、その上で決められたルールを順守するとともに、事と次第によっては、柔軟な処置もとることが、国益にもかなうことになるのではなかろうか。
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