１２月２２日

古い塾は高３の自主運営に任せている。
何をしようと自由だ、極端な話、遊んでいようと誰も怒る奴はいない。
とてつもなく自由だ。
しかし自由であることは、同時にとてつもなく恐ろしい。

ゆかりと千紗の姿が見えない。
かといっても古い塾で勉強しているには違いないのだが・・・。
一切の情報が遮断されているということは不安だ。
自覚を持って勉強しているのかどうか。
自己満足に堕した勉強をしているんじゃないか。

幾多の先輩たちが自己管理に温情を入れて失敗した。
これくらいなら、これくらいなら・・・そう自分の心に言って聞かせては、全ての大学に落ちていった。

唯一、受験生と俺を繋ぐ線・・・一般模試の成績表。
模試の成績表が俺のもとにもたらされなくなったときが危険信号。
古い塾で勉強する試金石としての高２のこの時期の英単語の試験。
その試験に合格した奴だけが古い塾にベースキャンプを築く。
その時に一人一人に約束する。
模試の成績だけは見せにやって来いよ・・・。
そんな最低限の約束すら反故にしている輩。
落ちるやろな、そんな輩。
落ちるべくして落ちる輩に対し、流す涙を俺は持ち合わせていない。

２学期の終業式、ここからが冬本番！と受験生御用達のコピーがつくんだろうが、その前に三重県には珍しい雪の終業式。
午前11時まで塾にいて食事に家に戻る。
テレビのニュースでは福井は６４cmの積雪とか・・・大変やね。
午後１時過ぎに塾に戻ると中３が４人勉強している。
ホワイトボードには青色マーカーで『早稲田のやつといときます』、その下に今度は緑色で『４１/５０・・・８２％』
龍神、2002年度教育学部は82％。内容からいえば妥当なところか。