ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

夏~秋の連ドラ2

2019-09-30 20:56:00 | 日記
我が家の夏ドラNo.1は、ぶっちぎりで「これは経費で落ちません!」です♪
甲斐さんが「ちょっと好き」と話されていた(笑)
多部未華子さん主演の、いわゆる「お仕事ドラマ」なんですが
銀行モノじゃなく、せっけんメーカー「天天コーポレーション」の
「経理部」をメインにしようという発想が素晴らしい♪

卓越した技術や、ずば抜けた才能が光る職業のドラマ
…凄腕の外科医とか(笑)天才的な刑事とか(笑)…や
あるいは、バブル時代の華やかなカタカナ職業のドラマを観て来て
確かに面白いとは思うものの「自分には関係ない別世界の物語」って感じだったのが

経理部という「過不足なく、ちゃんと合っていて当たり前」的な
ある意味、地味な部署(失礼!)で、やるべき仕事をきちんとこなす
森若沙名子さんはとてもリアルで、親近感を覚えずにはいられません(笑)

まあ、数字がピタッと合う「『締まる』瞬間が好き」で(笑)
「欲しいのは不備のない伝票(笑)」なので、経費の申請者に厳しく接して煙たがられたり
勤務が終われば、飲み会などには参加せず、自分の時間を大切にしたりと
身近にいたら、ちょっと付き合いにくい人かも知れないけど(苦笑)

物理的にも心情的にも、貸し借りのない「イーブン」な状態や対等な関係を望み
会社のお金を横領した社員を摘発し、気まずい思いをした経験からか?
「ウサギを追うな!」(余計なことを詮索しないといった意味らしい)をモットーにしている割に
いつの間にか騒動や事件に巻き込まれては(笑)
「大岡裁き」のように(笑)見事な落としどころに着地させたり

年下でKYな(笑)営業部員・山田太陽くんに猛アタックされ
どぎまぎする奥手なアラサー女子っぷりが可愛いかったりして
奥さんなんて、次週の放送日まで毎日1回はリピートする入れ込みようでした(笑)
…って、今は、初回から最終回まで通してリピートしてますが…(笑)

ともあれ、総務部庶務課を取り上げた「ショムニ」というドラマもありましたけど(笑)
あちらは、部署が地味でも、メンバーのキャラが強烈だったし…(笑)
もっとも、このドラマのレギュラー陣やゲスト出演者の皆さんも
それぞれにクセのある…もとい、味のある顔ぶれが揃っておられます(笑)

森若さんの上司、経理部長の吹越満さんが
経費使いの荒い営業部の部長役(東京03)角田晃広さんと
毎回、お互いにあげ足を取り合い、小物感満載のバトルを繰り広げたり(笑)

新しく経理部に配属された帰国子女「タイガー」こと江口のりこさんは
少しでも疑問に思うと、相手構わず噛みついたり
総務部の女子社員同士(平岩紙さんと伊藤麻実子さん)が
コーヒーサーバー導入を巡り、お茶汲み問題で揉めたり
「ショムニ」同様、ベッキーさん演じる秘書課の有本マリナと敵対していたり…

そうそう!第7話で、でんでんさん演じるせっけんマイスターと一緒に
本社へ上京して来た若手の女子社員役は
「全裸監督」で黒木香さんを演じられた森田望智さんでした(笑)

そして、我が家のご贔屓は、一番視聴者の感覚に近い発言やツッコミの多い経理部員(笑)
伊藤沙莉さん演じる佐々木真夕ちゃん♪
伊藤さんも「全裸監督」に出演なさってるみたいですが
「ひよっこ」のお米屋さんの一人娘・米子さん(三男くんの奥さん)のイメージに近いかな?(笑)

経理部の空気がギスギスしている時に、空気の読めない太陽くんが入って来て
パーッと明るく話し始めた途端に「山田太陽、ナイスKY!」と呟いた時など
「今、そう思ったトコだったのに(笑)」と奥さん(笑)

更に、真夕ちゃんが、大好きなビジュアル系バンド「キャロライン」のリーダー
「アレッサンドロ」の等身大パネルをネットオークションで、6万円で落札して
「やっちゃいました♪」と喜んでいる時に
同期の友人から「イヤ、やっちゃい過ぎでしょ!」と言われると
「でも、これが家に来たら、アレッサンドロとほぼ同棲だよ?
たった6万円で、ほぼ同棲だよ?」と返し(笑)

タイガーさんから「追っかけって、コスパ悪くないですか?
いくら使っても何もないでしょ?見返りが」と訊かれても
「あります!てか、見返りしかないですから!
もう、何十倍にして返して貰ってるんです、アレッサンドロには!」と答え

思わず、森若さんまでもが「何を?」と訊ねると
「命です!生命維持費なんです!アレッサンドロ代は…
ライブで会えると、生きてて良かったー!って思えるし
肌つやつやなるし、体調良くなるし、明日から仕事ガンバろうと思えて…
とにかく、ありとあらゆる幸せを与えてくれるんです、アレッサンドロは」とまくし立て
奥さんを大いに頷かせたのでした(笑)

ただ「やっと会えるの♪1ヶ月ぶりのライブなんだー!」と楽しみにしていたのに
そのライブ当日に同期の友人の仕事にトラブルが発生し
「友達のピンチ放っといて、ライブ行ったりしたら
怒られちゃうよ、アレッサンドロに…絶対そういう人だから」と残業するシーンでは
「私だったら、友達より甲斐さん選んじゃうなあ」と…(苦笑)

ようやく仕事を終えて、ライブ会場に到着した時には
ちょうどメンバーが会場の外に出て来たところで
出待ちのファンの人垣の後ろからピョンピョン飛び跳ねて手を振るのが精一杯の真夕ちゃん

その帰り道、コンビニでアイスコーヒーを買い
表の駐車場に出たところで、すれ違いざまに男性に肩をぶつけられ
アイスコーヒーの入ったカップを落としてしまい
ライブのために選んだのであろうワンピースにコーヒーのシミが…(汗)

ため息をついて、カップを拾おうとしゃがみ込んだ時
目の前に停まっていたワゴン車のドアが開き、アレッサンドロが降りて来て(笑)
「大丈夫?」とワンピースのシミを拭いてくれ
「ヤバッ!ヤバイッ!」と固まる真夕ちゃんを「泣かないで」とハグすると(笑)
ただでさえハスキーな真夕ちゃんの声は「イヤ~!」と叫ぶも、かすれて悲鳴にならず…(笑)

ボクは奥さんと違って(笑)あまりハスキーな声に反応しない方なんだけど
世の男性をざわつかせているという橋本環奈さんのハスキーボイスより
真夕ちゃんの声の方がイイなあ♪と…(笑)

余談ですが、甲斐さん以外のハスキーボイスに興味を示さない奥さんが
珍しく反応したのが、キンプリの平野紫耀さんの声
某プロデューサーは、平野さんを番組に起用なさった決め手は声だったと明かされ
ジャニーさんも「YOUの声は、大勢の人を惹き付けるよ」と太鼓判を押されたらしい

ただ、その歌声でも、あの美しいお顔でもなく
その容姿から想像できない天然発言(笑)でもなく
ただただ「話し声」だけが好き…って、どうなんでしょ?(笑)
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夏~秋の連ドラ1

2019-09-29 15:28:00 | 日記
甲斐さんが「10月は寝られやしない!(笑)」とおっしゃったほど
秋ドラは充実のラインナップですし、我が家も楽しみにしておりますが
その前に後れ馳せながら夏ドラを振り返っておきたいと思います♪

まずは、昨日のジャパンのジャイキリに因んで(笑)
もう何匹目のドジョウか判らない(笑)池井戸潤さん原作
東芝日曜劇場枠の「ノーサイド・ゲーム」から…(笑)

イヤ、ハッキリ言って、最初は「ラグビーW杯に便乗しちゃってさ」的な気分で見始めたんだけど
そこはそれ、池井戸さんですから「大人のスポ根ドラマ」というより
「企業再生」ならぬ、企業の中で存続の危機に喘ぐチームの再建という柱があるので
「チームのために」とか「ラグビーの未来のために」といった言葉が
単に耳障りの良い美辞麗句ではなく、とてもリアルに響いて来るんですよね

もちろん、選手役を務められた方々が皆さんラグビー経験者でいらっしゃるとか
東芝ブレイブルーパスのグラウンドを使用して撮影されたとか
また、池井戸さんが、実際にロッカールームにお入りになって気づかれたという
「サロメチールの匂い」といった「リアルさ」にも裏打ちされているんですが…

ただ、他の団体競技でも、チームのために献身的に動かれる選手は大勢おられるし
ラグビーだけに限ったことではないとはいっても
生身でぶつかり合う音が聞こえるくらい身体を張って、仲間にボールを繋いで行く姿は
球技というより、やはり格闘技に近いと思うし

昨日の試合でも、何人もの選手が足や首を傷めたり
また、試合の前日には、帰れなくなった場合に備えて、必ず部屋を綺麗に片付けるとか
田中選手のように「自分にもしものことがあったら、良い男性を見つけて再婚して欲しい」
…と、奥様にお願いなさっている方もおられたり
文字通り「決死の覚悟」で臨んでいらっしゃるんだなあと…

まあ、奥さんは、小学生の頃の甲斐さんと同じく
クラスに溶け込めない転校生の女の子に声をかけて、毎日一緒に下校した
という堀江選手のファンみたいですが…(笑)

ドラマの中で、広瀬俊朗さん演じるベテラン選手が、膝を傷めていたにも関わらず
チームのピンチを救うため、自ら選手生命を終わらせる覚悟で「最後の試合」に挑む…というシーンを観た時も「本当にあるかも知れないな」と納得させる説得力がありました

4年前のW杯について触れた時に、甲斐さんと森重隆さんの対談記事をご紹介しましたけど
その中で、新日鉄釜石の受賞式の映像をご覧になった甲斐さんが
「森さん、一番右端にいて、拍手ばっかりして
次お前行けとか指図ばっかりで…」とおっしゃると

森さんは「だって、あれ、自分が貰えるんじゃないんですもの(笑)
チームが貰える、チームのものだから…個人競技じゃないでしょ
昨日、松尾があれだけ活躍したって、松尾がヒーローになる訳じゃないしね
そういう所がラグビーの良さだと思うんですね」とお答えになっていて

「森さんは、もっとスポットライトを浴びるべき人なのに…」といった
お気持ちでいらしたのであろう?(笑)甲斐さんには、歯がゆく感じられたかも知れませんね?(笑)

ただ、4年前もそうでしたけど、W杯をご覧になって感動されたり
ラグビーに興味を持たれたりした方々が、今後も継続してラグビー場に足を運ばれることこそが
今後のラグビー界の発展に繋がるんでしょうし
一過性のブームで終わらないように、切に願います

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド3(ネタバレあり)

2019-09-28 14:27:00 | 日記
甲斐さんが、この作品について話された時に
「(シャロン・テート役の)マーゴット・ロビーが出て来ると
パーッとした曲がかかる」とおっしゃってましたが

これには、ほとんどセリフがなく、短く切り取られた日常生活の映像だけで
幸せそうなシャロンの様子や、交遊関係の華やかさが伝わるようにする効果があったんじゃないかと…?

本を買いに行ったり、夫妻でパーティに出席したり
生まれて来る赤ちゃんの服を友達に見せたり、ランチを食べたり
自分の出演した作品をかけている映画館に入って行ったり…

…って、もし、ボクがボーっと見ていなければ(笑)
シャロンが買った本「ダーバヴィル家のテス」は、ポランスキー監督へのプレゼントで
監督は、1979年に「テス」として映画化したとか

夫妻で出席したのが、雑誌「プレイボーイ」の創始者ヒュー・ヘフナーの自宅…
プレイボーイ・マンション…のパーティであり
ヘフナーは、ポランスキー監督の次作「マクベス」に出資することになっていた…

ちなみに、事件後に監督が撮ったこのシェイクスピアの「マクベス」は
「バケツをひっくり返したような血みどろの映画になった」んだとか…(汗)
…といったことに気づいたかも知れないし(苦笑)

また、実際に残っている「ベビー服を手にして微笑むシャロン」の写真は
事件の3日前に撮られたものだったとか
シャロンがお忍びで観た「サイレンサー/破壊部隊」で
ブルース・リーが「カラテ・アドバイザー」を務めているのは

シャロンの元カレで、セレブ御用達の美容師
そして事件の被害者の1人でもあるジェイ・ジブリングが
ブルース・リーの行った国際空手選手権でのデモンストレーションに驚き
ハリウッド中の知り合いにそのすごさを語って
ブルース・リーのハリウッド進出のきっかけを作り
シャロンやマックィーンに紹介したからだとか
細かなトリビアをご存知の方には、意味深な描写や小ネタが満載だったんじゃないかと…?

それはともかく、タランティーノ監督は…
「ミニスカートと白いブーツのまま、あの悲劇のために、あの時代に凍結されてしまった
あの惨劇でしか知られていない彼女を、シャロン自身として
普通にただ、何でもない日常を楽しませてあげたかった」…と語ってますが

レオ様演じるリックが出演したという設定のドラマ「FBI」や
「大脱走」の主演候補だったというエピソードと共に流れた映像には
レオ様の姿がインサートされているのに対し

映画「サイレンサー」の映像には、オリジナル映像が使用されていて
マーゴットは「彼が子供の頃にあの映画を観て、すごく気に入ったことを知っているから
オリジナル映像を使いたがったことは驚かないわ」とコメントしてます(笑)

ただ、タラちゃんが「シャロンは、この作品の心臓」であり
「1969年のツァイトガイスト(時代の精神)」であると位置付けているのは
単に「シャロンのワンフ」というだけではなく(笑)

シャロン・テート事件を機に、ヒッピーたちのイメージが、一気に血生臭くなり
ハリウッドの黄金時代が終わり、ニューシネマが本格的に台頭して来る…
その前の最後の幸せな時代の象徴として描きたかったかららしい

…が、ここから、この作品最大のネタバレに入ります!(笑)
「イングロリアス・バスターズ」で、ユダヤ人部隊にヒトラーとナチ幹部を
「ジャンゴ~繋がれざる者」で、黒人奴隷に南部の白人農場主たちを
それぞれ皆殺しにさせちゃったタラちゃん(笑)

「タランティーノ歴史捏造(笑)三部作」となる今作でも
マンソンファミリーは、シャロン・テート事件を起こさず
リックとクリフに返り討ちに遭う…という結末を用意してました(笑)

タラちゃんが、シャロンの日常をスケッチ風に描き
「ドラマがなくても、映画がどこに向かっているのか判るはずだから
ずっとカウントダウンが続いているから」とコメントしていた通り

スクリーンに表示される日付を目にし、惨劇の日…8月9日が迫って来ると
「こんなに若くて幸せそうなのに…」と胸を痛めていたのに(笑)
まるで、お化け屋敷に入って「いつ出るか?どこから来るか?」と身構えていたら
出口の近くで「お化け屋敷は隣の建物ですよ!」と教えられた気分(笑)

映画の最初に、クリフが愛犬にエサを与える時
目の前にエサを置いても、奥歯で舌を鳴らすまで「待て」としつけていたシーンが
あんな極限状態で活きて来たり(笑)
セリフを覚えるのにテープレコーダーを使っていたリックが
侵入者に驚いた拍子に、テープレコーダーをプールの中に落として感電死とか
かつて撮影で使って、そのまま保管していた火炎放射器(笑)で丸焼きとか

リックの家で繰り広げられた「惨劇(笑)」も知らず
友人たちと楽しく過ごしていたシャロンは「いつまでも幸せに暮らしました」とさ(笑)
…って、まあ「ワンス・アポン・ア・タイム」は
「むかぁし、むかし」という、おとぎ話の始まりの言葉ですしねぇ(笑)

タラちゃんは、この作品を「自分にとっての『ROMA』」と言ってるんだけど
その発言について…「アルフォンソ・キュアロン監督が、10歳の時に過ごした
メキシコシティのローマ地区を描いたように
自分が育ったロスのハリウッドという街を撮りたかった」とか

あるいは「『アメリカン・グラフィティ』みたいにしたかった
ジョージ・ルーカスが、1962年の夏のある土曜の夜を切り取ってみせたように
69年のとあるハリウッドの3日間を切り取ったんだ」と説明してます

まあ、そのために、昔の建物が残っている通りに
実在した店の看板や映画・音楽などの広告を貼り付けたり、閉業した店を復元したり
当時の車を集めて、道路の両車線にズラリと並べたり

…って、CG嫌いで有名な監督のこだわりゆえに
9週間の準備を経て、約2時間、3ブロックに渡り
現実の高速道路を封鎖しての撮影となったおかげで
車なしでは生きていけないロスの街は、1日中大渋滞となったらしい(苦笑)
もっとも、沿道にも見物客がズラリと並んだみたいだけど…(笑)

ともあれ…「69年は、前向きで大胆で掟破りの方向への変化だった」とタラちゃん
「今は、PC(政治的な正しさ)が最優先され
抑圧が強まり、誰もリスクを取らない
進歩的な時代に刺激的であるのは難しくない
現代こそ、刺激的なクリエイターがもっと必要だ」と語ってますが

ただでさえ、良識派が眉をひそめる作品ばかり(笑)撮り続けている方だし
実際に「マンソンの映画を撮っている」と思った
地元住民の反対運動が起きたりもしたようです(苦笑)

甲斐さんが絶賛なさった「ROMA」や「全裸監督」を始め
視聴率…いわゆるスポンサーの顔色…や過度のコンプライアンス、数々の規制や予算などを気にせずに
作りたいものを作れる環境が整った、ネトフリなどの動画配信サイトに
制作者や俳優たちが魅力を感じるのも無理からぬことかなあと…?
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド2(ネタバレあり)

2019-09-26 21:10:00 | 日記
甲斐さんは、ご幼少のみぎりから、よく映画をご覧になっていたそうですが
アメリカン・ニューシネマが台頭し始めた頃から、本格的に熱中度が上がられたみたいで
先日のラジオ番組でも、ピーター・フォンダの訃報の話題から
「イージー・ライダー」に触れておられましたよね?

当時のハリウッドのメジャースタジオが、軒並み低迷していたのは
全ての作品が、スタジオに組まれたセット内で撮影され
自主倫理規制コードにより、暴力や権力に批判的な描写、裸や性、不倫はもちろん禁止
血糊なども使用しなかったことで「リアル感」がなかったり
スタッフの平均年齢が60歳以上とあって
斬新なアイデアが生まれて来なかったためと言われてます

そんな中、カメラを持ってロケに出かけるような独立系映像作家や監督が出現し
ハリウッドも自主倫理規制コードを撤廃
「明日に向かって撃て!」では、ハリウッド初の血しぶきシーンが登場
その後、コッポラやジョージ・ルーカス、スピルバーグといった
テレビ、学生映画、自主映画の監督たちを導入することに…

まあ、甲斐さんは「ロバート・レッドフォードのひた向きさ」に一目置かれながらも
やはり「金がないなら知恵を出せ」の精神に、よりひた向きさをお感じになったようで(笑)
低予算のロードムービーである「イージー・ライダー」の方がお気に召したみたいだけど…

…が、この「ハリウッド」が主役の映画で、そのハリウッドに身を置く俳優にとって
「イージー・ライダー」は当然気に入らない訳で(笑)
リックは自宅に潜り込んだヒッピーに「出てけ!デニス・ホッパー!」と怒鳴るシーンが…(笑)

もっとも、就職せず、結婚せず、自由を求め
「ラブ&ピース」をスローガンに平和のムーブメントを行っていたヒッピーたちも
この頃には、かなり弱体化していたようですが
クリフは、以前に街で見かけたことのあるヒッピーの少女が
ヒッチハイクしているところに通りかかり
彼女が生活しているスパーン映画牧場まで送って行くことに…

この少女は、チャールズ・マンソンが、アルマゲドン思想に取りつかれたために
シャロン・テート事件を引き起こすことになったマンソン・ファミリーの一員なんだけど
元々は、その牧場を棲み家とする代わりに、牧場主の身の回りの世話をしたり
人々に乗馬を教えて収入を得たりする、いわば無害なヒッピーたちだったみたいだし

マンソン自身も、最初はミュージシャンを目指す若者だったのが
ビーチボーイズのデニス・ウィルソンと知り合い
音楽プロデューサーのテリー・メルチャーに紹介されて、プロデビューを夢みたのも束の間
その後、メルチャーと連絡が取れなくなり、彼を逆恨み(汗)

やがて、ヒッピー集団は、カルト教団へと変貌を遂げ
マンソンの言葉に盲目的に従うファミリーたちに
メルチャー当人は引っ越しているにも関わらず
その後に屋敷の主となったポランスキー監督の妻シャロン・テートと
監督の留守中に招かれたゲストたちを皆殺しにすることを命じた

…といった事件のあらましが頭の隅にあったので
クリフが、かつて撮影で訪れたことがあるという設定のもと、この牧場の建物の中に入る際
甲斐さんが驚かれていた「赤毛のキツイ女」…ダコタ・ファニング…とのやり取りや
当初、バート・レイノルズが務めるはずだった牧場主との対面シーンで
背筋がゾクゾクッとしてしまいました(汗)

もっとも、ブラピ自身は、レイノルズの代わりに、この盲目の牧場主役を務めた
ブルース・ダーンが、すぐそばにいるということに感激したみたいですが…(笑)

ちなみに、タラちゃんには「乗馬しに連れて行って貰った」記憶があるそうで
「6歳の時にスパーン牧場へ行ったはずなんだ(笑)」とか(笑)
「俺はスパーン牧場に行ったと思うことにしている
記憶を作り変えていたとしてもね(笑)」とコメントしてます(笑)

そうそう!ボクはボーっと見てたんだけど(笑)
この牧場へ向かう車中、少女がブラピを誘惑するシーンで
「年はいくつだ?」と訊ね「未成年に手を出して捕まりたくない」と断る件は
その手の事件を起こしたポランスキー監督をイジったんじゃないか?というのが定説なんだとか…(苦笑)

一方、若手俳優が主演するテレビ西部劇の悪役に起用されたリックは
テープレコーダーを使って、セリフも完璧に覚え、準備万端で撮影当日を迎えるはずが
前夜に酒を飲み過ぎて、撮影は無惨な結果に…(汗)
自己嫌悪の塊となって、セットの片隅に行くと
共演者である子役の少女が座っていて
彼女の年齢に似合わないプロ意識の高さを示す言葉を聴く内に
堪えきれず涙が溢れてしまうリック…

ボクは「顔は可愛いんだけど、こんな子供は可愛くないなあ
博多に行ったら、誰からも話しかけて貰えないぞ!(笑)」と思って見ていたんですが(笑)

レオ様は「小さなメリル・ストリープ」と舌を巻き
タラちゃんは、テレビのコメディドラマに出演していた彼女に一目惚れ
オーディションで会った時に「彼女は本能的に女優なんだ」と感激し
1ページもセリフを足したらしい(笑)

実際、このシーンの撮影でも、レオ様に「キャラクターについて、私に話さないで
だって、私のキャラクターは、リックについて何も知らないはずだからよ」と言ったそうで
彼女が演じたキャラクターを地で行くみたいなプロ意識の高さを見せたんだとか…(苦笑)

まあ、その「小さなメリル・ストリープ」のおかげなのか?
リックは、その後の撮影で素晴らしい演技を見せ、監督から絶賛されます(笑)

ただ、この映画のパンフレットには…
「出稼ぎ俳優」だった「イーストウッドが『ダーティハリー』で
レイノルズが『脱出』で、本格的にハリウッドスターの仲間入りを果たすまでには、あと数年…
リックの不安も理解できる」と記されているものの 

「同じ頃、チャールズ・ブロンソンは、ヨーロッパの才能ある監督たちと組んで
『ウエスタン』や『さらば友よ』などに主演し
国外でスターの座を確立して行ったが
メンタルの弱いリックに、そんな積極性は期待できない」とも書かれていて
ホントに「トホホ」な役なんだなあと…(苦笑)

でも、甲斐さんが「Eテレ初のアウトローキャラ(笑)」として
「スコップさん」の声を務められる際に
「イメージは『さらば友よ』の頃のチャールズ・ブロンソン」と設定なさったことに
改めてナットクしてしまいました(笑)

しかも、先日、甲斐さんが「僕、ディカプリオ嫌いなんで…(笑)」とおっしゃっていたトコへ
前々から「ホントに嫌いなんだけど(笑)」と公言なさっている(笑)
メリル・ストリープを引き合いに出すレオ様とは、全く相容れないんじゃないかと…(苦笑)

そうそう!この作品で、チャールズ・マンソンを演じたデイモン・ヘリマンは
甲斐さんが、どハマリなさっているという
「マインドハンター」シーズン2でも、同じマンソン役を務めるそうですが
『2017年に獄中で死亡するまで、アメリカで最も有名な犯罪者であり続けた』人物が
「はまり役」になるってどうなんでしょ?(苦笑)
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド1(ネタバレあり)

2019-09-25 18:54:00 | 日記
甲斐さんは、公開3日目にご覧になったとおっしゃってましたが
我が家は、それから1週間ほど遅れて鑑賞しました♪

その甲斐さんのラジオ番組の文字起こしの際にも触れた通り
ボクの世代には、かなり衝撃的だった「シャロン・テート事件」も含んだ
当時の「ハリウッド」の物語ということで、公開前から高まっていたんだけど

ナンというか、鑑賞した直後よりも、少し時間が経ってからジワるというか(笑)
奥さんのようなリピート癖(笑)がないボクが
この3時間弱の作品をもう一度観たいと思うほど後を引くというか…

奥さんに言わせれば、冒頭に流れる主演お二人の役柄のプロフ紹介的な場面や
レオ様演じる今や落ち目の中堅俳優が、過去に出演した作品を回想するシーンなどに登場した
ホンの些細な事柄が、ラストシーンで見事に回収される「伏線」だったことに気づいた途端
「ボーっと見てんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られた気分になったんじゃないか?と…(笑)

という訳で、ボクが、この作品をいかにボーっと見ていたか(笑)
反省も込めて振り返ってみたいと思います(笑)
まずは、この映画に関するコラムなどにも掲載されている作品紹介から…

「タランティーノ自身が幼少期を過ごした
60年代のハリウッド黄金期最後の瞬間を、郷愁とリスペクトを込め
5年の歳月を費やして脚本を書き、監督を務めた過去8作品の集大成」であり
「クエンティン・タランティーノ監督が、1969年のハリウッドを
レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという2大スターで描く」訳ですが

レオ様は、かつて西部劇「賞金稼ぎの掟」で名を馳せたものの、今は主演を張ることもなく
ドラマの悪役やゲスト出演といった単発の仕事で食いつないでいる俳優リック・ダルトン役
ブラピは、長年、そのリックのスタントマンを務めて来た付き人兼親友のクリフ・ブース役

ちなみに、お二人は以前に、それぞれ別のタランティーノ作品に出演しているんだけど
その「ジャンゴ~繋がれざる者」と「イングロリアス・バスターズ」
そして今回の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の3本を
「『タランティーノ歴史○○三部作』と呼んでいいですか?」と訊かれ

タラちゃんは「ああ、呼んでくれよ!でも、映画公開後にしてね
その○○がネタバレだから!」と答えていて(笑)
前の2作品をご覧になった方には、このやり取りだけで
ラストの仕掛けが判っちゃうんじゃないかなあ?と心配になりました(笑)

ともあれ、このリックとクリフは、架空の人物ですが
かつてのハリウッドでは、スティーヴ・マックィーンとバド・イーキンス
また、バート・レイノルズとハル・ニーダムなど
単発ではなく、キャリアを通してペアを組むことが多かったみたいだし

それに、タラちゃんのママは、バート・レイノルズの大ファンだったらしく(笑)
タラちゃんは、今作に出演を依頼し、脚本も読んで貰ったものの
撮影前に彼が亡くなって残念だと洩らしたそうで
どうやら、その辺りが「モデル説」の発生源かなあと…?
ただ、クリフに「妻殺し」の噂があるという設定は
ナタリー・ウッドの死亡事件を下敷きにしているようだけど…

虚実入り混じったエピソードの中で、2番目に(笑)面白かったのは
クリフが、撮影現場でブルース・リーとケンカするシーン(笑)
もっとも、クリフは、その作品のスタントマンのエージェントをやっている某夫妻の愛車に
ブルース・リーを叩きつけたせいで、仕事を干される羽目になるんですが…(苦笑)

落ち目のリックには、クリフにスタントの仕事を回す余裕はなく
頼もうとした作品は、某夫妻が絡んでいたりと全く冴えない2人に(苦笑)
アル・パチーノ演じる大物映画プロデューサーから声がかかり、ウキウキと会いに行くと
イタリアの西部劇に出ないか?という話で

当時は、ハリウッドで出番がなくなった俳優が、イタリアや日本に出向?させられるのは
いわゆる「都落ち」と受け取られていたため
その面談の後、リックが、ハリウッドに居場所はないと宣告されたも同然だと
大層落ち込み、人目も憚らず涙を流すのへ
自分のサングラスを掛けさせ、車に押し込むクリフ(苦笑)

ブラピは、この2人のことを「1人の人間、1人の男の裏表」と捉えているらしく
「リックは、状況に振り回され、人生は自分に対して厳しいと感じ
クリフは、自分の居場所を受け入れて、心穏やかに生きている
彼は、何が起きても、その時その時でナンとか対処して行けると判っている」とコメントしてます

ただ、内実はどうであれ、リックはセレブ達が住むお屋敷街に家を構えているのに対し
クリフは、トレーラーハウスで愛犬と同居(笑)
でも、時代の寵児となったポランスキー監督と
その妻で女優のシャロン・テートが隣家に引っ越して来て
その華やかな生活ぶりを目の当たりにさせられるリックより
クリフの方が幸せそうに見えたのは、一庶民のヒガミでしょうか?(笑)

余談ですが…アル・パチーノが演じたプロデューサーも架空の人物とされてるんだけど
一応、そうじゃないか?と思われるモデルがいるようで
テレビ西部劇「ローハイド」に出演以降、鳴かず飛ばずのクリント・イーストウッド
セルジオ・レオーネ監督の「荒野の用心棒」に
「ガンスモーク」のバート・レイノルズを
セルジオ・コルブッチ監督の「さすらいのガンマン」に出演させ
2人共に再ブレークを果たすきっかけとなった…とはいえ
リックに誘いが来た時点では、まだ2人は「成功例」とは見なされておらず
頼み込んででも受けたい仕事ではなかったみたいです(苦笑)
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