ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

ツアーの谷間にあれこれ4

2019-04-30 13:45:00 | 日記
以前に甲斐さんが、ボブ・ディランの…
「アウトローで生きるには誠実でなければならない」…という言葉に
激しく同意なさっていましたけど

奥山和由さんが…「樹木希林、内田裕也、萩原健一、モンキーパンチ
こんな面白い人たちが、一斉にあの世に引っ越すと
あの世はきっと面白くなってるよね」…とツイートされていて(笑)
倉本聰さんの「萩原健一さんを悼む」という記事を読み返してみました

「『前略おふくろ様』は、アウトローの役が多かった
ショーケンのイメージを変えたと言われます
アウトローは、自分が一番だと思っているけれど
本当に輝くのは、尊敬できる存在を持った人間なんです

映画の高倉健が光っているのは、親分など頭の上がらない人が出て来るから
『前略…』でも、梅宮辰夫や八千草薫、北林谷栄といった
一目置かれる存在を配したことで
ショーケンに新しい輝きが生まれました」…と記されてますが

アウトローもドラマも、そしてミュージシャンも
一人では成り立たないということでしょうね

更に…「彼が亡くなって、桃井かおりがショーケンを
『可愛くていけない魅力的な生き者』だと追悼するコメントを出しました
役者として天才的だけれど、人としては色々よくない

ただ、ショーケンが表舞台から遠ざかったのは
日本の文化を成立させて来た『旦那』と『職人・芸人』の関係が
なくなったことも影響しているかも知れない

金を出すだけの『タニマチ』ではなく
技や芸を目利き出来るのが『旦那』
かつては、たとえ性格や行動に問題があっても
確かな技や芸を持っていれば認めるし、職人の側も応える…そんな関係がありました

70年代に出て来たショーケン、かおり、松田優作ら
同世代のギラギラした若い役者たちには
明らかに上の世代とは違った『はみ出し者』の輝きがありました

役者としての力がある彼らを受け止める力量を持った
制作側の人間もだんだんいなくなった
芝居が判っている者は一握り、タレントばかりになってしまった
ショーケンの死は、そんな時代を象徴しているように感じます」…と続いていて

甲斐さんが【アウトロー】を書かれた時に…
「『無法者』は、ハッキリ外れてる訳だから違うんだよ
もっと『さまよっている』っていうニュアンスを出したい
『漂流者』にするか『漂泊者』にするかで迷ってる」
…と、おっしゃったことを思い出したと奥さん

結局…「『漂流者』だとドリフターズになっちゃうし…(笑)」ということで(笑)
「漂泊者」に落ち着いたようですけど
ある一線を越えそうで越えない、越えちゃいけないという
そのギリギリのところで葛藤する様が
一線に近づくことさえ出来ない身には
この上なく魅力的なのかも知れません


「数々の、時にひんしゅくもののバラエティ番組をヒットさせた」
…と紹介される(笑)土屋敏男プロデューサーが
「みんなコーナーを狙わなくなり、今のゾーンはかなり狭くなった

取れない球を取れてこそバラエティ
コーナーぎりぎり、そこをやらないとテレビは終わる
このところの番組が横並びなのは
問題を起こさず偉くなりたいと縮こまり
ストライクゾーンを狭くしているからだ」とおっしゃる通り

今のテレビ業界はまず、問題が起きないように、起こさないように
…という戦々恐々とした下地があるところへ
指摘を受けたり、クレームが寄せられたり、ましてや問題が起これば
あっという間に撤退するのは必定でしょうね(苦笑)

ただでさえ、視聴者からの「ご意見」に敏感にならざるを得ない国営放送は
ピエール瀧容疑者の代役に「おっさんロミオ(笑)」こと三宅弘城さんを起用
先日の放送を観る限り、大きな違和感はなく
三宅さんの足袋職人ぶりに好感を抱いたものの
「せっかくの良い役なのに…」と改めて瀧容疑者の行為の愚かしさを痛感しました

甲斐さんご贔屓の「陸王」では
ちっぽけな足袋屋が作るランニングシューズなど眼中にない
大手スポーツ用品メーカーのお偉いさん役だったのに
「いだてん」では、金栗四三氏のマラソン足袋を作る役で
ツッコミどころ満載だったし…(笑)

あっ!でも、その一方で…
NHKは「いだてん」に受動喫煙場面が頻繁に出て来ることに関して
公益社団法人「受動喫煙撲滅機構」から
「今後、受動喫煙シーンは絶対に出さないで」などの申し入れを受けたものの

「いだてん」が主に描く1910~60年代は、今よりも喫煙が一般的だったことや
2010年前後から、喫煙シーンを使わない傾向にあることも鑑み
「本当に必要かどうか慎重に議論を重ねて判断した」みたいです

もちろん、実際の受動喫煙による人体への害や
画面を通して未成年者に影響を与えることは軽視できませんが
史実として存在していた事柄を、今の倫理観で「なかったこと」にするのは
ちょっと行き過ぎかなあと…?

もっとも、ドバイの航空会社が機内で提供している「ボヘミアン・ラプソディー」は
宗教上の理由から「ゲイ的なシーンやゲイ的な言葉を全てカット」したために
「訳も判らず、彼女にフラれて
イジイジ苦悩し続ける映画になっていた」そうで(苦笑)
それならいっそリストから外した方がいいんじゃないかと…?(笑)


それはともかく、新潟青陵大学大学院教授は…
「『世間の空気』という、あってないようなものを読み過ぎて
何もかも無しにするのは、自粛ではなく『萎縮』」であり

また「人は集団の中で孤立することを恐れるため
『自分の考えていることは、みんなもそう思っている』と感じられると
声を大にして言うことが出来る
ある意見が目立てば、同じ主張をする人が増える一方で
少数派は沈黙するようになる

ネット社会では、これが偏った形で加速する
SNSなどでは、自分の好きな意見や記事だけを読む傾向にあり
ネット上での攻撃は、自分が安全な所にいるぶん、過激化しやすい

『優しく、共感力に長ける』と言われる日本人は
数字やデータよりも、人の感情に流されやすく
感情的意見を短時間でいくつも採り入れるのではないか?」…と話されてますけど

自分の嗜好に沿った情報源だけで「自分は正しい」と判断し
その正義を振りかざしているということに自覚がないのが怖いです(汗)
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ツアーの谷間にあれこれ3

2019-04-29 17:09:00 | 日記
思いがけずシリーズ化しておりますけど(笑)
甲斐さんは、ツアー谷間に「バイキング」「セイヤング」ご出演みたいですね

ビルボードの公式サイトは「4月に行ったビルボードライブ東京も大成功
いよいよ今週末からビルボードライブ大阪公演です!」とツイート
3日、5日の1stは満席となってましたが
これは、日帰り遠征の方が多いということでしょうか?

まあ、4日が「休肝日(笑)」になっているため
遠方から来られた方が、3泊、もしくは4泊なさって
3日間6ステージ全てをご覧になるのは、なかなか大変じゃないかと…?

…って、もし名古屋が3DAYSになったら
奥さんも他人事じゃなくなるんだけど(笑)
彼女の場合は、日帰り出来るにも関わらず、あえてのお泊まりなんで…(笑)


その大阪3DAYS終了後、舞台は再び東京に戻り
ツアーファイナルを迎える訳ですが
今年は、その間に「JAPAN DAY」ご出演のため、渡米される甲斐さん
ググってみると、現地時間の12日15時10分から
20~30分くらいのステージになるようですね

そもそも「JAPAN DAY」とはナンぞや?と思ったら
「日米市民の交流促進、ニューヨークへの感謝の表意
日系コミュニティの連帯強化を目的に
ジャパンランやフェスティバルを行う」もので
「KAI YOSHIHIRO BAND」は、そのステージプログラムに招かれたということらしい

「1974年に甲斐バンドを結成
【裏切りの街角】で大人気バンドに
79年の【HERO】は、180万枚を超え
その後も【安奈】【漂泊者】
【ビューティフル・エネルギー】など次々とヒットを飛ばし

80年代には、パワーステーションを拠点に
三大名エンジニアとタッグを組んだニューヨーク・プロジェクトを発表
名実ともに日本のトップバンドとして活躍
まさに日本のロック黎明期に偉大な足跡を残した

2015年より毎年ツアーを敢行
現メンバーは、鈴木健太(ギター)、木村将之(ベース)、山田拓斗(フィドル)
今年、デビュー45周年を迎える」…といったプロフィールの他に

また、主催者側からも「45周年を迎えられた
日本のロック界の第一線を走り続ける甲斐よしひろさんにお越し頂きまして…」との紹介を受け

甲斐さんのコメント映像…「皆さん、こんにちは!甲斐よしひろです
今回13回目となる『JAPAN DAY』に出演させて頂きます
僕は楽しみます!皆さんも一緒にやりましょう」…がアップされてました♪

こちらは、フジサンケイグループ関連で
同日夜に2つの会場で行われる有料ライブ…
MISIAさん、HYDEさん、PUFFYさん等々ご出演…は、ディスクガレージが
それぞれコーディネートしているらしく
甲斐さんへの再三のオファーは、このルートからかなあと…?(笑)


ともあれ…甲斐さんもよく話されてますけど
海外の…特にアメリカの音楽フェスは、日本のそれとは違い
「我先に…」と前方に詰めかけたり
「人の頭でステージが見えない!」と不平を漏らしたり…といったことはなく
その日、その時、その場にいること…
ナンなら芝生に寝ころんで(笑)…同時体験を楽しむというスタイルみたいだし

奥さんが連日リピートしている(笑)
「ボヘミアン・ラプソディー」の「ライブエイド」のシーンや
ストーンズ展でのライブ映像の話を見聞きすると
確かに「絶対、ステージ見えてないよね」
「見えてもミックもキースも豆粒だよね」っていう位置のファンまでもが
拳を振り上げ、頭の上で手を叩き、熱狂しているようです


また、後藤正文さんのコラムによれば…
「アメリカの社会問題をユーモラスに切り取った
『キラー・マイクのきわどいニュース』というネット配信の番組がある
ラッパーのキラー・マイクは
様々な考え方を持つ人たちで構成された音楽グループを企画する

黒人活動家やフェミニスト、白人至上主義者など
それぞれの思いを歌詞にしたためるが
立場の違いから衝突が起こる
特に白人至上主義者キースの書いた人種差別的な言葉が
メンバーからの非難の的になる
差別的な文言は削除されると思ったが
表現の自由を理由に、彼の歌詞はそのままにされた

観客たちは、終演後のインタビューで
『不愉快だけど、音楽は音楽
皆がそれぞれのメッセージを持っている
同意はしないけれど、尊重しあうのがアメリカ』と口にし
『同意はしなくても、殻の外からの声を聞くことが重要だ』とキラー・マイクも続く

言いたい放題を表現の自由とは呼びたくない
けれども、不適切な表現があった時
どのようにして押し返すのかが、表現の自由の萎縮を防ぐのではないかと思った」
…と記されていて、やっぱり日本は「島国」なのかなあと…(苦笑)

俳優やミュージシャンが不祥事を起こすと
すぐにその出演作品がお蔵入りになったり、店頭から回収されたりと
とりあえず「臭いものに蓋」をして
コンプライアンスに務めている風を装うばかりの組織と
「我こそ正義!」と言わんばかりにツイートするその他大勢

どちらも「自分」の立場や意見以外のものに目を向け、耳を傾けることがない
という点においては、どっちもどっちかと…(苦笑)
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ツアーの谷間にあれこれ2

2019-04-28 19:39:00 | 日記
世間は「10連休だ!」「平成最後だ!」と盛り上がってますけど(笑)
「休めない人たち」にガッツリ含まれる我が家…(苦笑)
甲斐さんのライブがない週末は、ひたすら仕事に精を出す奥さん(笑)
帰宅すると「ボヘミアン・ラプソディー」の「ひとり胸アツ応援上映」を開催(笑)

特典映像の「ライブエイド完全版」をリピートしては
その精度の高さを絶賛しつつ、フルサイズの【RADIO GA GA】を堪能してます(笑)
まあ「あなたの部屋がライブ会場になる!」とのコピーが付いてるし…(笑)

以前、新聞の読者投稿欄に…
高校の非常勤講師をなさっている60代男性の方が…「中高生時代はビートルズ
大学時代はレッド・ツェッペリン、ディープ・パープルを聴きまくっていた」

「2年ほど前、クイーンの曲を聴き、心に響くものがありました
学生時代、クイーンと言えば、女の子たちがキャーキャー騒ぐアイドルで
ハードロック好きの私は無視
そんなクイーンの曲を聴いて涙が出るとは信じられない出来事でした

そして映画『ボヘミアン・ラプソディー』の大ヒット
今ではライブを見られなかったのが後悔…それも原因は偏見でした
これを教訓に生徒たちには『偏見』は人間を小さくするもので
時に他人を傷つけるものだと教え続けます」…と記されていたんですが

奥さんは、初期の甲斐バンドに対する「男子たち」の言葉を思い出し
その「後悔」に溜飲を下げる(笑)一方で
生徒の皆さんへ教訓として伝え続けると心に誓われたこの男性の
「悔やみ方が半端ないねぇ…」と気の毒に思ってもいるみたいでした

例えば、86年の甲斐バンド解散前には生まれておられなかったとか
ライブに行ける年齢じゃなかった方はいざ知らず
「行こうと思えば行けたのに…」といった
ご自身が選択肢から外された故の後悔は「なかなか傷が深いんじゃない?」と…

もっとも、それは奥さん自身も「ギリギリ滑り込みセーフ」で
甲斐バンドのデビューからリアタイで聴くことが出来たとはいえ
「お小遣いが足りなくて、欲しかったグッズが買えなかった」とか
「東京のライブハウスなんて、とてもじゃないけど行かせて貰えなかった」とか
「まさか、あの日のライブが長岡さんを見た最後になるとは…」

…といった様々な後悔があった訳で
その反動が、この20年くらいに吹き出しているんだけど(笑)
自分の観なかったライブが、そのツアー屈指の内容だった…と聴かされるのは
「やっぱり、ちょっと悔しい」と奥さん(笑)

そういう意味では、6月に発売される甲斐バンドのライブベストアルバムは
膨大なライブ音源の中から、甲斐さんが「ベスト」と思われるものが収録されるとあって
かなり楽しみにしているようです

以前にも、ライブDVD&CDセットがリリースされた際に
映像こそ、東京でシューティングされたものの
CDは、そのツアーで録られた各地の音源からセレクトされたものだったことがあり

あるツアー先で、奥さんの印象的だった曲が選ばれているのをクレジットで知って
心の底から「これを生で聴けて良かった♪」と思ったんだとか…(笑)
…という訳で、自分の年齢を考え
いつまでライブ会場に足を運べるか?と思うと
ますます遠征に拍車がかかるらしい(笑)


「遠征」と言えば、昨日の新聞のコラムによると…
ある書店員の女性が「読書に集中しようにも家では気が散るし
喫茶店も長居が躊躇われる
結局、通勤電車の中がいちばん本の世界に入り込める
ならばいっそ本を読むために旅に出てはどうか?」と
「遠征読書」を実践なさったそうです

「移動時間は長いほどいいので、特急や新幹線には乗らない
名物の食べ物や美術館などと組み合わせる」と
「人気店の行列は長かったが、待つ間もページが進んだ」り
「場所や雰囲気が違うと、本も別の表情を見せる」ようで

ちょっと楽しそうだなあと思って、読書好きの奥さんに勧めたんだけど
甲斐さんのツアー遠征のシワ寄せで、仕事は繁忙を極めているらしく
「そんなヒマがあったら家でのんびりしたい」と却下されました(苦笑)

まあ、同じ「遠征」とはいっても
「道中」と「到着地」では目的が反対ですもんね(笑)
その「道中」と「到着地」の両方を目にすることを目的になさっているのが
漫画家の松本零士さんで…「漫画を描く時には
現地に出かけて自分の目で見ることを心がけています

距離感、スケール感は、その場に立ってみないと本当の姿は判りません
ケニアのサバンナから見たキリマンジャロ
南米のアマゾン川で泳ぎ、ピラニアを食べたこと…
気温や気候、風、匂い、食べ物の味、踏んでいる大地の色
見て、触っているからこそリアルに描ける」…と話されてますが

代表作の一つである「銀河鉄道999」の主人公・星野鉄郎が
地球を旅立つシーンは、かつて松本さんが、弟さんを大学に通わせるために
漫画家を志され、画材と片道切符を手に
「もう死んでも帰らん」という覚悟で上京なさったご自身を重ね合わされたそうで

奥さんは、同じ福岡から「簡単に逃げ帰ることは出来ない」との覚悟で
上京された某ミュージシャンの方(笑)を思い浮かべたものの
【最後の夜汽車】や【新宿】に書かれているような「陸路」ではなく
当時の格安航空券で旅立たれたことに思い至り、ちょっと残念そうでした(笑)
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ツアーの谷間にあれこれ

2019-04-27 18:12:00 | 日記
ビルボード&ブルーノートツアーが折り返し地点に差しかかったトコへ
7月からの甲斐バンドツアーの先行予約が始まり
名古屋から帰る途中に申し込みを済ませた奥さん(笑)

「お楽しみの宝石箱や~♪(笑)」は良いんだけど
暴飲暴食&睡眠不足による体力低下が著しい時に職場の定期健康診断があり
これで結果が良好だったら、診断方法に問題があるんじゃないかと…?(笑)

元々、血圧が低いので、午後の部に健診を受けるようにして
その健診室に行く時も小走りで(笑)階段も駆け上がり
体温や心拍数を上げてから臨んでいるみたいですが(笑)
今年の担当の方は、かなり生真面目な方だったらしく
ちょっとでも数値に納得がいかないと、何度も計り直しておられたそうで

奥さんのすぐ前の方は、4回目でやっと
次の検査に進むことを許されていらしたので
奥さんは、その担当の方が「もう1回…」と言いかけられた途端に
以前、医療関係に勤めていたことと
常日頃の血圧の数値と何ら変わりがない旨を伝えて
一発OKにして頂いたんだとか…(笑)


それはともかく…今ツアーのセトリは、博多に残して来られた女性や
最初のご結婚にまつわる曲が特に印象的だと奥さん

もっとも、45周年という記念すべき年に
甲斐バンドツアーがあろうことは想定内だし
いわゆるヒット曲やライブ王道のラインナップは
「当然、外されるでしょ」と思っていたみたいだけど

東京に続き、名古屋のMCでも
松藤さんが甲斐さんの書かれた曲について「良い曲だよね
一生不幸だったらいいのに…(笑)」とおっしゃったと披露されたことで
その「不幸」な時期の曲にスポットを当てられたのかなあと思ったらしい

少し前に、佐藤剛さんが…「表現者の最大の強みは自分を隠さないことにある
若い時には守るものがないので
そのエネルギーで斬新な作品が生まれて来る」…とツイートなさっていて
確かに甲斐さんもかつての恋人や前の奥様との別れを
それぞれ1枚のアルバムに込められた訳ですが

【ブルーレター】をお書きになった辺りから、ハードボイルド色が濃くなり
感情をそのまま言葉にするのではなく
情景描写やちょっとした仕草から、感情を浮かび上がらせるという
ハードボイルド小説の手法に似た作詞をなさってますよね?

もちろん、ご自身の身の回りのことや日常生活にまつわるエピソードなど
…例えば【MIDNIGHT】の中の「泣いてる子供の声…」のように…
さりげなく織り込まれてますけど
甲斐さんが「THE BIG GIG AGAIN」で
この曲を歌われた際におっしゃった通り

リアタイのファンの世代が、この曲の重みを実感するには
かなりの年月を要したみたいですし(笑)
判りやすい「不幸」…(失礼!)…じゃなく
日常の些細な出来事から紡ぎ出された曲というのは
なかなか伝わりにくいのかも知れませんね?


その佐藤さんのツイッターを拝見していると…「【イマジン】のような曲は
1970年代という時代だからこそ光り輝いた訳で…
しかし残念ながら、もはや前世紀のノスタルジーです」という某氏のツイートに

小田嶋隆さんは…「ジョン・レノンに落ち度があったのだとすれば
こういう解釈しか出来ない人間が、大手を振って歩く
21世紀の到来を想像できなかった点だと思う」…と返され
また、町山智浩さんも…「ノスタルジーになるのは
国のために誰も死ぬことがない世界が実現した時です」…と呟かれてました

甲斐さんは「個人的なことや『今』を切り取って歌ったとしても
本当に良い曲は普遍的なものになる」と話されていたし
この某氏のご意見には賛同なさらないんじゃないかと…?

ただ…「ライブは生き物」という言葉はよく耳にしますし
甲斐さんも「2年前の歌を2年前と同じようには歌えない」とか
「ライブでは、少しくらい音がヨレていてもOK!」とおっしゃっていて
実際に「涙で声を詰まらせた」という音源を、そのままリリースなさったことも…

まあ、正確な音を聴きたかったら、オリジナルを聴けばいい訳で(笑)
奥さんも、基本的にはライブ音源を通勤の友にしてるんだけど
いかんせん「この頃の甲斐さんの声が好き♪」という
不治の病(笑)を持っているが故にジレンマに陥ることも少なくないらしい(苦笑)

奥さんは、佐藤さんが「(ユーミンの)揺らぐ声、あれが魅力なんです
ピッチも強弱も揺らいでいる
それが人間でしょう」…とツイートなさっているのを読んで
「揺らぎ」とは別の、若い頃の甲斐さんの声にしかない「何か」が
自分にとっては忘れ難いものなんだろうとナットク(笑)


そうそう!ナットクといえば、以前に吉見佑子さんが…
「デビューしてキャリアを重ねてくと、ヒット曲を歌うのがサービス気分になり
アーティストは歌わなくなることが多い
でも、10年も過ぎるとヒット曲の意味も理解できて、再び歌うことが特別になる

繰り返すのは楽しくない
でも、繰り返していける運命に感謝する時期も来る
どんな時も客席はヒット曲を待ってる」…と呟かれていたんですが
かつての甲斐バンドのセットリストや
当時の甲斐さんの言葉を思い浮かべて、大きく頷く奥さん(笑)

【裏切りの街角】はもちろん
【HERO】【安奈】【漂泊者】などを封印なさった際には
「俺たちの客はもうそんなレベルじゃないんだよ」とか
「ヒット曲をやらなくったって客は集まる」とおっしゃっていたのが

86年の解散を前に、その封印を解かれたり
ソロ1年目ではまたセトリから外されたり
KAIFIVEによるヒストリーライブを経て
期間限定の再結成で再び…といった変遷を辿られてます

まあ、要は甲斐さんが「歌いたい」かどうかなんでしょうけど(笑)
その中でも「時代に合わない」と外されるヒット曲もある訳だし
「久しぶりにライブに来た人」のために歌われたこともあったようだし
「ヒット曲」に対するお考えが変わられたのは確かじゃないかと…?

ある時から「財産」という表現をなさってますが
「いったん世に出したら、どう解釈しようと聴き手の勝手」という、ある種の覚悟に加え
それぞれの聴き手の中で、体験にまつわる曲になったり
メロディを耳にすると当時のことが思い浮かんだり

震災後に被災者の方が、ラジオ番組に【安奈】をリクエストされたのをお聴きになって
「この曲の歌詞の意味が変わった」と話されたり
…といった様々な形で「一人歩き」しているご自身の曲を
客観的にお聴きになれるようになったのかなあと…
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ビルボードツアー2019名古屋(4/20~4/21)4ネタバレあり

2019-04-26 14:35:00 | ライブ
今ツアーは、ビルボード東京から始まったとはいえ
「(名古屋の)初日は、やっぱり緊迫しますね」と甲斐さん
「場所が変われば全然違うから…
まあ、2日目からは、そっくり返って…(笑)」と話されていたそうですが
甲斐友さんが、以前、木村さんにお訊ねしたところ
名古屋ブルーノートは、音が難しいハコらしい

そのせいなのか?時折ハウリングが起こったり
鈴木さんのドブロギターの音がおかしいトコがあったり
席によっては、甲斐さんのMCが聴き取りにくいことも…(汗)
もっとも、スタンディングになってからず~っと暴れている身には
「もう、どーでもいい(笑)」ことみたいだけど…(笑)


さて、アンコール1曲目は【ラン・フリー】
でも、歌い始められてすぐ「矯め」なのか?
歌詞をド忘れなさったのか?(笑)甲斐さんは、一瞬口を閉ざされ
前方中央辺りで、甲斐さんと一緒に歌っておられた男性客の方に
「俺より先に歌うんじゃない!(笑)」とツッコミ(笑)

「暑苦しいんだよ、この辺…圧が強い(笑)」と
体格の良い男性が並んで立たれた最前列を差し示され
その中のお一人に「俺の(ツアー)Tシャツ着るんじゃない!
水かけられないじゃないか、俺の顔に…(笑)」と笑っていらしたんだとか…(笑)

そうそう!ツアーTシャツといえば
アンコールの時に、鈴木さんがジャケットの下にお召しになっていたそうですが
ギターを弾いておられると、Tシャツにプリントされた甲斐さんのお顔が
そのジャケットの襟の辺りから「ひょっこりはん」だったらしい(笑)

ともあれ、気を取り直して再び【ラン・フリー】
甲斐さんの煽りを待つまでもなく、大声で歌う名古屋オーディエンス(笑)
甲斐さんは「うん!」と小さく頷かれ満足気なご様子♪

そして、いよいよ大ラス…と思いきや
初日の1stステージでは、三好さんが甲斐さんにギターを手渡され
「えっ!?1曲増えるの?」と喜んだ奥さん(笑)
甲斐さんが、ギターの位置を調整されながら
「ちゃんと出来るかな…?」と呟いていらしたので、更に期待が高まり…

…が、聞こえて来たのは【新宿】
4曲目にこの曲を演奏なさった後に
甲斐さんが、スタッフの方に何か話されていたことを思い出し
「得心がいかなかったのかなあ」とナットクしたものの
甲斐さんから特に説明はなかったみたいです

そういえば、ビルボード東京では最前列にいらした方が
セットリストをメモなさっていたという話がありましたが
名古屋にもメモってる方がいらっしゃったらしく
「『俺が一番にアップするんだ!』
…とか思ってるのかな(笑)」と甲斐さん

東京では、メモしておられる方をご覧になると
「あえて違う曲をやろうかと思う(笑)」と話されていたそうだけど
そのために【新宿】を2回歌われた訳じゃないですよね?(笑)

そうそう!甲斐さんは、以前「バイキング効果」で
「街でよく声をかけられるようになった」とおっしゃってましたが
名古屋に到着された際にも「甲斐さんですよね?」と声をかけられ

「いえ、ピエール瀧です(笑)」とお応えになったら
マネージャー氏も「石野卓球です(笑)」と…(笑)
写真をお願いされて、お断りになったのは
「形に残るものはイヤなんで…」と説明なさっていたんだとか…


それはともかく…今度こそラストソング【一世紀前のセックスシンボル】
とにかく、歌えや踊れやの大騒ぎだったみたいだけど(笑)
「ソフィア・ローレン、ラクウェル・ウェルチに負けやしない」の部分は
この曲がライブで取り上げられるたびにアレンジされていて

以前は「シンディ・クロフォード、シャロン・ストーン…」と歌われていたのが
今回は「ジェニファー・ローレンス、シャーリーズ・セロン…」になっているらしく
甲斐さんが近年ご覧になったであろう映画のタイトルが浮かびますね(笑)

リアタイでこの曲を聴いた時の奥さんは、ソフィア・ローレンはともかく
ラクウェル・ウェルチを知らなかったんですが
その後、スティーブン・キングの「監獄のリタ・ヘイワース」を読み
それを原作とした「ショーシャンクの空に」の中で

独房の壁に貼られた女優のポスターの3代目にラクウェル・ウェルチが登場し
「おおっ!この人がセ…なんだ」とナットク(笑)
じゃあ、曲誕生のきっかけになったグラビアのモデルでいらした烏丸せつ子さんは
今ならどなたになるんでしょうね?(笑)


それはさておき…ステージが始まる前に会計を済ませておき
2ndステージ終了後は、エレベーターに飛び乗り、タクシーを捕まえて
「名古屋の夜のお楽しみ」会場へ急行(笑)

両日とも、ほどなくして甲斐さんが1番乗りでご到着だったらしい
もっとも、初日はメンバー全員と
少し遅れてスタッフの皆さんもご一緒されていたのが
2日目は、甲斐さんの後におみえになったのは、鈴木さんだけで
木村さんと山田さんのお姿はなく、お二人で「差し飲み」状態…?(笑)

初日のご来店時には、甲斐さんが大将の肩を抱くようにして何か話しかけておられ
2日目は、大将が甲斐さんの肩を抱かれ、席まで案内なさっていたそうだけど(笑)

奥さんによれば、このところ大将がお休みの日にご来店だったから
久しぶりにお会いになったんじゃないか?と…(笑)
2日目のお帰りの際には、大将とニコニコ笑顔で話されていたみたいだし…(笑)

ニコニコといえば、鈴木さんも初日の打ち上げがお開きになり
出口へ向かわれる時に、奥さん達のテーブルの方をご覧になったので
「お疲れ様でした」と小さく声をかけると
ニコニコ笑顔で振り返って会釈して下さったんだとか…(笑)

今回は、店内で奇声を上げる方はおられなかったものの
甲斐さんがお帰りと知るや、先に店外へ出て行かれる方々が…(苦笑)

でも、変に大声で名前を呼ばれたりしなかったことで安心なさったのか?
甲斐さんは、以前のように店内をご覧になり
奥さん達のテーブルに向かって「うん!」と小さく頷かれたそうで(笑)
奥さんは、これを「残り福」と呼んでおりました(笑)
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