ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

気になる言葉~番外編2

2019-09-03 17:46:00 | 日記
甲斐さんは、ライブでの演奏について
「少しくらい音がヨレてても、熱が伝わる方がいい」といったことをよく口にされますが
これは、デビュー当時から変わらない信念でいらっしゃるみたいで

初期のインタビュー記事にも…
「技術的な問題がどうの、ギターの音や質がどうのっていう前に
いかにホットになれるかの方が問題だね
たとえ、どっかコードが間違っても、そんなこと問題にならないくらい
楽しいムードが盛り上がってれば、それでいいと思うんだ」…というご発言がありました

しかも、当時の日本には、オールスタンディングの習慣もなければ
ロックの市民権もまだ確立されていない状況だし
「だいたい、日本のミュージシャンのやるコンサートって、おとなし過ぎる
もっとアップで、自分をさらけ出さなければダメだよ」と甲斐さん

「常に観客の目の前にいたいと思うんだ
ストーンズの演奏は隙間だらけだけど
いつでも僕らの前に存在しているという迫力がある
ものすごく熱いものがそこにあるって感じ
日本のミュージシャンには、それが欠けてるんじゃないかな
熱い部分でのコミュニケーションがない
観客と一緒になって、ある一つのものを追い求めるような…

ステージの最前列の女の子だけ立たせてもしょうがない
2階がみんな立って、どんなに沈んだ気持ちの人間でも楽しくさせちまわなければ
本当のアーティストって言えないと思う

燃え尽きるまでやれるかどうかが僕の課題
瞬間瞬間に爆発するエネルギー、このまま死んじまっても後悔しない
そんなステージをやって行きたい」…と語っておられるんだけど

当時の甲斐バンドのマネージャーでいらした武石さんも、雑誌の記事の中で…
「甲斐バンドは今『これまでの葬式のように静閑とした
日本のコンサート意識を打破したい』というエゴのもとに
エネルギーの塊のようなステージを展開しています

もちろん、エゴとは言っても、その2時間弱の空間が空回りであってはいけないし
『動』があって初めて『静』も引き立つことも
その中では考慮されています」…と話された後に
「メンバーと共に、今アメリカで最高のレコードセールスを示しているという
ピーター・フランプトンのステージを観る機会に恵まれました」と明かされ

「一番の感動として残ったのは、演奏ではなく客席の雰囲気です
6万人の観客が、それぞれ思い思いに叫んでみたり
胴上げしたり、ピラミッドを作って肩組みしたり…

自由な聴き方で、とにかくハッピーな観客を目の前にして
アーティストがハッピーな気持ちで演奏している会場で
思わず我々も興奮して帰って来たのですが、本当に自然な感情でした

アメリカはアメリカであって、事情が違うと言い切ることの出来ない興奮に
甲斐バンドとしてのエゴを広く実現したいと、気持ちを引き締めています」…とおっしゃっていて
どうやら、この時にご覧になったようなライブ…観客の姿も含め…が
甲斐さんの理想のライブなのかなあと…?

その後も「俺たちのことを知りたいなら、ステージを観て欲しい」とか
「ステージやってて、死んでもいいと思ったことあるよ
観客が前にワッと押し寄せて来て、2階席もみんな立ち上がってさ
そんなステージって、ものすごく疲れて消耗しきっちゃうけど、最高にいい気分」とか

「ステージで歌って踊って走って、汗びっしょりになって
エネルギーとことん使い果たしたりしてさ
アンコールには最後の力を振り絞って、這いずって出たいね」等々
半ば口癖のようになっておられたらしい言葉が登場してますが

これが、単なる「カッコいいセリフ」などではなく
終演後、ステージ袖でバスタオルを手に
甲斐さんを待っていらっしゃるスタッフの方の胸に
倒れ込むみたいに体を預けられ、ステージを後にされる姿は珍しいものではなかったそうです(汗)

「好きなものは、握手じゃなくて拍手(笑)」とか
「客が、曲に合わせて、体を揺らしてるのを見ると幸せな気分になるね」
「もっと奴らを高みに連れて行ってやりたいんだ」とか
「ライブが終わった後に、気がついたら一駅ぶん歩いてしまったっていうくらい
興奮させるようなステージじゃなきゃ面白くないよ」…という風に
「生身の観客」を相手に戦っておられるかのようなステージを観て
「参戦」って言葉が派生したのかも知れないなあと…?
コメント
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