ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

ボヘミアン・ラプソディー3(ネタバレあり)

2018-11-30 13:10:00 | 日記
クィーンと甲斐バンドの共通点は
女性ファンが興奮のあまり、続々と失神したことだけじゃアリマセン(笑)
例えば、この映画の鑑賞方法にしても「応援上映」を採用する回では
観客が場面に合わせ、手拍子足拍子で、歌って叫んでOKらしい(笑)

その昔、フランク・シナトラの映画では
シナトラが歌い出すと、場内が総立ちになって
口笛を吹いたり、踊り出したりしたそうだし

以前にも触れましたが、高倉健さんの映画では
場内から「よっ!健さん!」「待ってました!」といった
かけ声が飛びかったり、拍手が起こったり…と
「上映中はお静かに…」に忠実な日本人が思わず声を発し
周囲の観客もそれを咎めることもなく、映画を楽しんでいた時代があったし

甲斐バンドの解散ツアーを収めたフィルムが公開された際に
観客が、冒頭から総立ちで、歌い、踊り、拳を突き上げて鑑賞したのも
当然の成り行きだったんでしょうね?(笑)

ただ、こういった自然発火のリアクションと
「どうぞ、応援して下さい」っていう
いわば「お墨付き」を頂いて反応するのは、ちょっと違うような気が…(苦笑)
まあ、ボクはたぶん手拍子するのが精一杯だけど(苦笑)
奥さんは、応援上映の回じゃないのに
気がついたら、拳を握りしめて足踏みしていたんだとか…(笑)

それはさておき…クィーンは、アルバムを作る際に
メンバーの誰が持ち込んだ曲やアイデアであっても
メンバー全員の色を加えて「クィーンの曲」にする
…という手法を採っていたそうですが

これは「『作詞作曲は甲斐よしひろ』でも『アレンジは甲斐バンド』だから」
…という甲斐さんの言葉に通じるものがありますよね?
クィーンも途中から「作詞作曲クィーン」にしたみたいだし…

でも、そのスタイルが、思いもよらぬ化学反応を起こすこともあれば
お互い競争意識から、ぶつかり合うことも少なくなかったようで
ブライアンとロジャーが、それぞれの作品の歌詞について
貶し合い、罵り合っているシーンがあったんですが

その時に、普段物静かなジョンが「そんなこと言い争っている間に
もっと良い詞が書けそうなもんだ」と一言(笑)
ブライアンによれば、ジョンは何でも一言で解決する「レフェリー役」らしい(笑)

このシーンが、我が家で大ウケしたのは
ドラマ「カルテット」のテレビ本の中に…
弦楽四重奏では、華やかな第一バイオリン、まとめ役の第二バイオリン
ベースの役目を果たすチェロ、ちょっと屈折しているヴィオラ(笑)

…という関係性のせいかどうか?
チェリストの方は、何か問題が起こった場合に
一歩引いた所から、全体を見る感じの意見をおっしゃったり
あるいは「我関せず」と席を外されたりする方が多い(笑)
…といったことが記されていたからです(笑)

更に、奥さんは、甲斐バンドにしろ、ビルボードにしろ、愛ろくにしろ
ボーカルの方(笑)とリードギタリストの方が
前へ前へと出て行かれ、観客を煽っておられるのを
後ろから、穏やかに微笑みながら見つめつつも
クールに演奏なさっているベースの方を思い浮かべたみたいで

どうやら、この一歩引いた「スタンス」を取りながら
「実は、グルーヴを生み出してるんだぜ」っていう
「縁の下の力持ち」「影の黒幕(笑)」的な感じが
「ベースマン好き」の理由らしい(笑)

アイデアといえば…【ウィ・ウィル・ロック・ユー】が誕生するシーンで
ミーティングに遅刻して来たフレディが
先にミーティングを始めていたブライアンに文句を言っていたはずが

ブライアンから「ドン、ドン、パン(笑)」の説明を聴くや否や
手のひら返しの上機嫌で(笑)大コーフンの様子を観て
初めて【25時の追跡】をお聴きになった時の甲斐さんって
「こんな感じだったのかなあ?」と想像したり(笑)

フレディが【ボヘアン・ラプソディー】のコーラス録りで
「もっと(キーを)高く!」「高く!」「高く!」とダメ出しを繰り返し
テープは擦りきれそうだわ、メンバーは酸欠で倒れそうだわ状態でも
イメージ通りに納得がいく声が録れるまで妥協しない姿勢に

甲斐さんが【破れたハートを売り物に】にこだわられたことや
【悪いうわさ】のレコーディングで
指を切り血を流しながらプレイなさった大森さんが重なったんだとか…

更に、BBCの人気番組にピンチヒッターで出演することになった時
本番はレコードを流し、演奏はアテ振り、歌は口パクというやり方に反発し
それ以降、曲をリリースする際には、PVも撮影することにしたようで
当時のテレビ局と相性が悪かったトコも似ているんだなあと…(笑)

そうそう!来日したクィーンの警備を担当された
東京パトロールの伊丹久夫さんによれば
それまで来日公演を行った他の有名ミュージシャンとは全く違い
クィーンのメンバーは、時間に正確で
主催者側の関係者やレコード会社の方々との顔合わせ等にも
誰一人欠けることなく出席したらしく

「ある意味、恐ろしいこと(笑)」と伊丹さん(笑)
誰それが寝坊した…とか、誰それが顔合わせなんて出たくないとゴネてる…とか
そうしたトラブルは「あって当たり前」と認識なさっていた方にすれば
確かに「恐ろしいこと」かも知れませんが(笑)

クィーンは、メンバー同士の仲が良く
どこへ行くのにも4人一緒だったみたいで
高円寺時代の甲斐バンドを彷彿させるエピソードに奥さん萌え~♪(笑)
「リーダー」が誰だかハッキリしていない(笑)ことも含め
この連帯感というか結束力が、あの素晴らしいコーラスを生んだのかも知れませんね

余談ですが…もう1点、我が家がツボったのが、フレディの飼い猫(笑)
愛らしい姿が映るたび、セリフが入って来なくて困りました(笑)
フレディは、来日してホテルに着くなり
「アンティークの招き猫が欲しい」と言ったくらい
猫と買い物が好きだったようで(笑)
親交の深かった渡辺美佐さんの西武百貨店だけで800万円
日本滞在中に総額3千万円もの買い物をしたらしい(笑)
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ボヘミアン・ラプソディー2(ネタバレあり)

2018-11-29 13:47:00 | 日記
前回は、ラミ・マレック演じるフレディが
いかに甲斐さんそっくりか(笑)について書かせて頂きましたが
今回は、クィーンと甲斐バンドの共通点を
重箱の隅をつつくようにご紹介したいと思います(笑)

元ミュージック・ライフ編集長の東郷かおる子さんは
日本におけるクィーンの仕掛人で
この映画のパンフレットを始め、先日の「SONGS」や
各メディアでコメントなさってるんだけど

クィーンがデビューした1973年当時は
ツェッペリンやディープ・パープルが人気を博しており
「ロックは男のもの」「女にロックは判らない」といった風潮が強く
「男性ロックファンが、やれ『ギターのフレーズがどうの』とか
『ギターのメーカーがどうの』とか、非常に面倒くさかった」と東郷さん(笑)

そんな中「派手な衣装やメイク」で登場したクィーンは
「イギリスで『グラムロックの残りカス』と酷評され(汗)
アメリカでも全く売れなかった」
でも、東郷さんは「その曲の良さ
誰にも真似できない独特なメロディと美しいコーラス」に惹かれ

Mライフで、新人バンド「クィーン」をモノクロ写真と共に紹介なさったところ
「女性のロックファンの反応がすごかった」らしく
かつて「女子供のバンド」と言われた(苦笑)4人組を彷彿させたんですが(笑)

東郷さんは「ロックの判らない女のバンド」というクィーンのレッテルに対して
「女性は、単にルックスだけでファンになるのではない
音楽も大切、ファッションも大切
インタビューでの言葉遣いから、何を言っているのか
どういう考えでやっているか…など

その個性も音楽性も含めた全てが、いくつもの関門を通り越し
彼女たちの厳しいメガネにかなって初めてファンになる
女性は、本当に良いものに対してファンになるんです」と反論なさったそうです

初期の甲斐バンドに、女性ファンが多かった理由については
亀和田武さんや水上はるこさんが指摘されているように
繊細な歌詞と哀愁のあるメロディ
そして何より甲斐さんの声に「内なる官能を敏感に感じて(笑)」引き寄せられた

…というのが、大方の見解かと思われますけど
じゃあ、我が家の住人も小学生の頃に「内なる官能」を感じて(笑)
ファッションや話し方も厳しく精査し、甲斐さんファンになったのかな?(笑)

ともあれ…東郷さんは、75年のクィーン来日に関して
「ナンであんなバンドを呼ぶんだ?アメリカで売れてないのに…」と言われ
「武道館のチケットは何とか売れたけど
『彼らが泊まるホテルはどこ?』という電話もかかって来たけど
本当のところはどうなんだろ?」と不安に思っておられたみたいで(苦笑)

「羽田空港(当時)に彼らが到着した時、2千人ものファンが詰めかけ
髪の毛は引っ張る、洋服は引っ張って破る、靴は脱げるで…(笑)
後になって、ブライアン・メイが
『まるで違う惑星に降り立った気分だったよ(笑)』と言ってた(笑)

その時に、女性にウケるものは、日本でも絶対ウケる」と確信され
「言葉は悪いですけど『ざまーみろ!』って思いました(笑)」と
パンフレットの中だけでなく、某国営放送でも2回おっしゃってました(笑)

ナゼ、日本の女性にそんなにウケたのか?については
「グラムロックにあったエキセントリックで、どこか倒錯的な感覚は
日本の少女漫画と通底しているように思う
事実、当時ボウイのようなキャラクターが
人気作家の作品中に登場することも珍しくなかった
初期のクィーンにも同じ匂いを感じる

筋骨隆々のマッチョなミュージシャンにはない繊細な美意識が
少女漫画の文化に慣れ親しんだ彼女たちの審美眼を刺激したのかも知れない
もちろん、メンバー達にそんな意図はなかったのだろうが
たまたま日本の少女漫画文化と彼らが醸し出す華麗な雰囲気と音楽性が
微妙にマッチした結果のような気がする

これは、男性ファンや海外のマスコミに説明しても判らない
独特な感性の上に成り立つものなのだ」…との見解をお持ちなんですが

同じ「SONGS」の中で、古田新太さんが
「学生の頃に『ハードロック御三家』
…KISS、クィーン、エアロスミス)』が流行っていて
クィーンは、女子のファンが多くて、クィーンを好きって言えなかった
KISSって言わないといけない…みたいな…(笑)

コーラスがキレイだし、戯曲っぽい美しい曲があったり…男くさくない感じで…
クィーンは隠れて聴くものっていう…(笑)
フレディが気持ちワルイ(笑)女装してPV出てたりして…(笑)」と話されてました(笑)

その一方で、古田さんは、クィーンから
「数多くの『そんなことしちゃっていいんだ』っていうのを教えて貰った」
…とも、おっしゃっていて、それは今のお仕事にも生かされているようです

初期の甲斐バンドが、思い描いた音楽を設備や技術的な問題で実現できず
また、誰もが口ずさめる、気軽にギターで弾ける
…といった簡単なコード進行を多用したことをバカにしたり

更には、甲斐さんがフリフリの衣装で(笑)
アクセサリーをジャラジャラ着けられ、メイクも施されて
黄色い声援と紙テープを浴びながら歌われる姿に
尻込みなさった男性がいらしても不思議ではないですし(苦笑)

実際【HERO】以降、男性ファンが増えた時
奥さんは「ざまーみろ!(笑)」とは程遠い
「ああ、やっと…」と嬉しく思ったと、今でもたまに口にします
ただ、やはり、生で初期の甲斐バンドをご覧になれなかったことは
「もったいなかったねぇ」と思うのは止められないんだとか…
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ボヘミアン・ラプソディー1(ネタバレあり)

2018-11-28 13:55:00 | 日記
これも甲斐さんオススメの映画ですが
こちらは、勧められずとも観る気マンマンだった我が家(笑)
ただ、奥さんは愛ろくツアーの遠征に忙しく、なかなか時間が取れなかったので
ボクだけ先に鑑賞したものの「ネタバレ禁止」を言い渡され
それはそれは、ツライ毎日でございました(苦笑)

が、ようやく…というか、ツアーが始まってから
奥さんは週末のライブに合わせて休みを取っているため
勤務シフトのサイクルも、自然とそうなってしまい
ライブがない日曜日も休みに…(笑)

これは、映画に行くっきゃない♪と思い立ったのはいいんだけど
もうすでに公開されてずいぶん経ってしまった
「ボヘミアン・ラプソディー」を観るか?
公開になったばかりの「12小節の人生」か?

「ボヘミアン」の方は、職場近くに2つ、自宅の最寄り駅近くに1つ
上映中の映画館があるのに対し
「クラプトン」は、職場から徒歩10分の1館のみ
じゃあ「ボヘミアン」は、退勤後にレイトショーで観ようかと考え
各館の上映時間を調べたら、いずれも「ビミョーに間に合わない…(苦笑)」

…で、結局、1日2本立てを敢行(笑)
まあ、甲斐さんも「本の濫読はアレだけど
映画の『濫見』はイイ(笑)」と、おっしゃっていたし(笑)
いつぞやの「山形国際映画祭」で「濫見」のコツは判ったし(笑)
…ということで、やっと我が家はネタバレ解禁となった次第(笑)

ボクは、前評判に違わない充実の内容に大満足だったんですが
奥さんは、フレディ役のラミ・マレックの
甲斐さんクリソツぶりに大コーフン!(笑)
「ブライアン・甥(笑)」なんて眼中にない様子で
「そうならそうと、ナンで言ってくれなかったの?」という
かなり理不尽なお叱りを受けました(笑)

イヤ、ボクも「ちょっと似てるな」とは思ったものの
それは、マレック氏が歌っている横顔が、ミックみたいに見えた瞬間があり
なんとなく「同じ系列なんだ(笑)」と感じた程度だったので
奥さんが「そっくり!そっくり!」と騒ぐことにビックリ!(笑)

ただ、そっくりなのは、甲斐バンド初期から中期にかけての甲斐さんらしく(笑)
まあ、髪型やファッションは当時の流行も関係してるでしょうけど

それまでのシーンと同じスタイルのロン毛のまま
前髪だけを切っていたフレディを見て
甲斐バンドで「ヤング・インパルス」に出演された時の
「前髪ぱっつんの甲斐さんや~!(笑)」と心の中で爆笑(笑)

もっとも、一番似ていたのは「顔の骨格」と奥さん(笑)
その昔、甲斐さんは「王貞治に似てる」と言われた時期があるそうで
そう言われれば、ホームベース型の輪郭にパッチリお目め(笑)
それに、コーカサス系だかキルギス系だか、頬骨の高さが似ておられるかも…?

ただ、甲斐さんは「LEGENDS」の「マイムービー」のコーナーで
ブライアン・メイは「本人じゃないか?」というくらいクリソツで
他のメンバーもみんな似てると話された後

「でも、フレディ・マーキュリーにそっくりな人っていうのはさ
世界で探すの難しいじゃないですか
ナンかこう…ナンか太古の昔まで戻らない限りはさ
あの骨格とアレはムリじゃないですか

だって…あと、あの…小学校、やっぱ東インド会社の寄宿舎で育ったとか
そういう特別な事情の人でない限りは
アノ顔はムリだと思うんですよね」…とおっしゃってましたが(笑)
博多のど真ん中でお生まれになり、山笠をかつがれ
自由な校風の商業高校に通われた方も「アノ骨格」になるんじゃないかと…?(笑)

更に、フレディは過剰歯だったみたいで
本人は、顎が大きいから高音が出せると信じていたらしく
映画の冒頭で「矯正しないのか?」と揶揄された時にそう答えているんだけど

奥さんによれば、甲斐さんも昔は若干?出っ歯気味(失礼!)でいらしたので
口唇に力を入れて、キュッと口を閉じられた表情が
「さんちゃんに似てる時期があった(笑)」らしい

そのためフレディと同様、自然と上唇がまくれた感じになっていたみたいで
マイクの頭に上唇が触れるのを捉えた横顔のカットや
タバコを吸ったり、グラスに口をつけたりするシーンに「ドキッとした♪」り(笑)

喋ったり歌ったりする時に、少し顎を上げると
まぶたが下りて、薄目状態で人やものを見る感じになるのも
「めっちゃ似てるんですけど~♪」とキャイキャイ(笑)

まだ携帯電話がなかった頃、ツアー先やライブ会場
レコーディングスタジオなどに密着取材が入ると
当然のことながら、楽屋やロビー、通路、車内での写真が中心になるみたいで

確かに、奥さんの資料には、そういったオフショットが多いんですが
中でも、公衆電話で話されている甲斐さんの姿を捉えたものが多数あり
フレディが電話をかける場面では
そうした写真の数々が、フラッシュバックしたり(笑)

女性用の洋服を着て、メイクをするとか(笑)
フリフリの衣装で(笑)ステージに立つとか
マイクスタンドを振り回したり、歌詞を間違えたり(笑)…と
「もはや甲斐さんにしか見えない(笑)」シーンも多々あったようで

当時の甲斐さんをご存知の方も、ご存知ない方も
「甲斐さんファンは必見です!(笑)」と申しておりました(笑)
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エリック・クラプトン 12小節の人生(ネタバレあり)

2018-11-27 20:12:00 | 日記
甲斐さんが、このドキュメンタリー映画のパイロット版をご覧になって
「LEGENDS」や「セイヤング」で
長年「タブー」とされていたパティ・ボイドとの関係について
クラプトン自身が話していると驚かれてましたけど

「甲斐よしひろが選ぶハードボイルド100冊」は読破した奥さんでも
こと映画に関しては、好みのクセが強く(笑)
いくら甲斐さんの「オススメ」とはいえ
琴線に触れないものはスルーすることが多いのに(苦笑)
この映画を観ようと決めたのは、ひとえに
その「クラプトン自身の言葉」が聴きたかったかららしい

決して敬虔な「クラプトン信者」という訳じゃないものの
かつて【いとしのレイラ】に胸を締めつけられた者の1人として
その由来となったパティ・ボイドについての知識は持っていたようで
「どんな想いが、アノ曲になったのか?」に食いついたみたいです(笑)

…が、他にクラプトンについて知っていることといえば
「数々のバンドと女性たちを渡り歩いた人」っていうことくらいで(苦笑)
ボクが「母親に捨てられて、じいちゃん・ばあちゃんに引き取られたりとか
ちょっと複雑な生い立ちなんだよ」と言った時に
「ああ、それで…」と納得の表情を浮かべたんですが

それは、奥さんが医療関係の勉強をしている頃に
ちょっと噛った心理学の講義で
いわゆる「女好き」と言われる男性には
「沢山の遺伝子を残したい」という本能的な理由とは別に
「女性を憎んでいる(母親に復讐したい)」から女遊びをするという
屈折した心理が見られる場合がある…といったことを聴いたかららしい(苦笑)

で、実際にこの映画の冒頭で、クラプトンと母親の関係を知って
「そりゃ、人格形成に大きく影響するよね」と奥さん(汗)
5歳の時に、ずっと「姉」だと思っていた人が「母親」だと教えられ
9歳の時に「ママ」と呼ぶことさえ拒否されたことで、人間不信に陥り

元来、内向的だった性格に拍車がかかって…
おばあちゃんは「ひとりでいるのが好きだったみたい」と言ってたようだけど…
「学校に行っても友達はいなかった
みんな、僕のことを『変だ』と言って、浮いていた」との言葉からは
イジメの気配が感じられ…(汗)

そうした寂しさや怒りも「いつの間にか痛みを忘れていた」ほど
「音楽の何かに心を奪われた」ことによって
「天国と地獄を行きつ戻りつするような」波乱万丈のミュージシャン人生がスタート

1967年(クリーム時代)に、件のパティ・ボイドと出会い
翌年、ビートルズの【ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス】のレコーディングに参加
「人妻なのに彼女が欲しかった
手に入らないのを承知で…そんな自分が怖かった」
「よくないのはわかっていたが、衝動が抑えられなかった」

…と、例のペルシャの恋物語に自身の報われない愛を重ね合わせ
【いとしのレイラ】を制作し、パティに捧げた…との内容と
甲斐さんがラジオで話されていたことに違和感を覚えた奥さん

甲斐さんは、パティと結婚したものの、2人はうまく行かなくて
ゴミ屋敷に住んでいるのをピート・タウンゼントに助けられた
…という風におっしゃってましたけど

パティと2人きりでいる時に…といっても
「不適切なくらい見つめる時間が長い」程度で
不適切な関係ではなかったようですが
朝方、いきなりジョージがやって来て
パティを睨みつけ「家に帰るのか?帰らないのか?」と詰問し
「もちろん帰るわ」と答えてパティは去って行ってしまう…といった件があり

その後、ヘロインを常用し始め
デレク&ザ・ドミノスを結成してから
「ジョージにパティと恋愛関係にあることを告白」→【いとしのレイラ】リリース
その直前に、父親がわりだった祖父が死亡し、薬物依存が高じた挙げ句
数年間、恋人のアリスと邸宅に引きこもり
ピート・タウンゼントによって救い出される…っていう流れだったみたいです

まあ、ヘロイン中毒は克服したものの
パティと結婚した時には、アルコール依存症になっていたようで(汗)
パティとクラプトンのマネージャーは「彼の動きを止めるな」…
つまり「例えば、電車の出発時刻の3分前に駅に着いて
階段を昇り、そのまま電車に乗る…という風にしないと飲んでしまう」
…といった状態のクラプトンを支えていたらしい(汗)

更に、クラプトンは、85年にイヴォンヌ・ケリーとの間に娘を
86年には、ロリ・デル・サントとの間に息子をもうけており
ある意味、パティにとっては、ゴミ屋敷で暮らすよりもヘビィだったかも…?(汗)

奥さんの独断と偏見に満ちた考察(笑)によれば…
クラプトンがパティに恋い焦がれながらも
なかなかその関係が進展しなかったのは
ジョージへの友情がブレーキとなっていたのはもちろんだけど

他のガールフレンドたちや「母親」とは違う
誰に口説かれても振り向かない貞淑な女性を心のどこかで求めていたのに
いざ、その憧れの女性が自分の妻になると
「他の女性たちと同じなんだ」といった失望を感じてしまったんじゃないかと…?

だからこそ「報われない愛」に身を焼かれるような想いで作られた
【いとしのレイラ】は、あんなに美しく
今も人の心にさざ波を起こすんだとか…(笑)

それはさておき…クラプトンフリークの方々には
よく知られたエピソードが多いんでしょうが
クラプトンのこれまでの人生をギュッと凝縮した中に

ヤードバーズ、ブルースブレイカーズ、クリーム
ブラインド・フェイス、デレク&ザ・ドミノス、そしてソロと
それぞれの時代のクラプトンの映像を始め
ジミヘン、BBキング、ビートルズ、ストーンズらが登場し
…奥さんは、ディランがテレビでブルースブレイカーズを観て
クラプトンのギターを絶賛しているシーンにビックリしたらしい…

邸宅でのプライベート映像、日記や手紙、デッサンなども披露され
その時時の心情をクラプトン自身の言葉で淡々と語っているそうですが
まさに「事実は小説よりも奇なり」を地で行く内容は見応え十分みたいです♪

余談ですが、かなり偏った鑑賞者(笑)がツボった点を少々…
一番は、クラプトンが甲斐さんと同じ牡羊座だったこと(笑)
まず、この映画を作ろうと自らオファーしたのは
「自分が死んだ後で駄作が撮られることだけは避けたかった」からみたいで

いつぞやの「音楽やってる人の自伝的な映画って
最後は不幸じゃないといけないと決まってるみたいなんですよ
僕の自伝は撮らなくていいです!僕はイヤです!(笑)」
…という甲斐さんの言葉が頭をよぎったり(笑)

「自分の父親の顔も知らなかったために
家族への接し方が判らなかった」クラプトンが、家族に囲まれながら
「色んな過ちを犯したが、その結果ここにいる
ずっと欲しかったものをやっと見つけた
最高の人生じゃないかな」と笑顔を見せるラストシーンに

「父親とは縁が薄かった」とおっしゃる甲斐さんが
「手探りで父親になった」過程が重なったりしたらしい

そうそう!帰宅してからパンフレットを眺めていたら
仲井戸麗市さんへのインタビューの中に
「ギタリストが歌い出す時って
どういう衝動や葛藤があるんでしょう?」との質問があり

CHABOさんは「エリックさんが自分で発言してるけど
自分の声は、マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフに比べたら
あまりにもか細い…みたいにコンプレックスがあって
ジミヘンもボーカルに自信がなかったらしいけどね

2人とも最初から魅力的なボーカルなんだけど
まあ、マディ聴いちゃってたらね
そりゃあ『俺の歌なんか…』って思っちゃうのは想像できるけどね
デラニー&ボラニーのデラニー辺りからの
『歌ってみろよ』という助言が大きかっただろうし…」とお答えになっていて

かつて【アップルパイ】で、リードボーカルを取られた大森さんが
その後、なぜ歌わないのか?と訊かれて
「日本屈指のボーカリストがすぐそばにいるのに
歌える訳がないでしょ(笑)」とおっしゃっていたのを思い出したんだとか…(笑)

ちなみに…「キース・リチャーズも然り
色んなギタリストの歌の独特の魅力」について訊ねられたCHABOさんが
「うん、すごく好きだし、逆に言うと
いわゆるボーカリストのギターもすごく好き」と返されたトコでは
イチローさんが、甲斐さんのギターを「カッコいい」と
絶賛なさっていたのを思い出したそうです(笑)
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週刊ポスト(12/7号)

2018-11-26 14:46:00 | メディア
本日発売の週刊ポスト「モノクログラビア~人物クローズアップ」に
『甲斐バンドのデビューから来年で45年』
密着・甲斐よしひろ『時代のビートを感じろ』

…なるインタビュー記事が掲載されるというので
未明にコンビニへ走った奥さん(笑)
その店内で、いつぞやのように中身に間違いがないか(苦笑)確認しようと
目次で調べた21ページを開き、1枚目の写真を見て「ええぇ…」(苦笑)

2週間のスパンで「バイキング」に出演されたのは
この取材のためだったのか…と思い当りつつも
そのフジテレビの通路で撮られたとおぼしきショットが
「モノクロとはいえ、巻頭を飾るグラビアなのに…」とご不満らしい(苦笑)

他の密着ショットはというと…
「バイキング」と「セイヤング」のオンエア中のお姿や
ダイバーシティ東京でのライブ写真は「いつもの甲斐さん」で(笑)
いわば「構えて」撮られたものじゃなく
普通に話されたり、歌われたりしている状態を切り取ったものは
ナチュラルな表情をなさっているということみたいです(笑)

ダイバーシティ東京にカメラマンの方がいらしたのは
「甲斐報用の写真は、初日の名古屋で撮ってたし
来年のカレンダー用かな?」と思っていたようで
「このグラビア用にしちゃ、ずいぶん念入りに撮影してたよ」とビックリしておりました

ま、掲載写真そのものはともかく(笑)
それぞれの写真に添えられたキャプションを見ると…
「バイキング」へのご出演に関して「以前、テリー伊藤氏に
『誰にでもズバリ直言できるのでコメンテーターに向いている』と言われた」とか
「番組プロデューサーは甲斐の起用の理由を『司会者や共演者が誰でも
自分の率直な意見をぶつけてくれるから』と語る」と記されていて

確かに、変に忖度なさるような方ではないと思うし(笑)
ご本人も「僕は、言いたいこと言うんで
いつでも切って貰っていいから」と断っておられるんですよね?(笑)
もっとも、青山監督がツイートなさっていた
「あさイチ」のMCは難しいんじゃないかと…?(笑)

そういえば、先日、世良公則さんも「バイキング」に出ていらしたけど
律儀に真面目にコメントなさっていて、なかなかイイ感じでした

「セイヤング」については…
「ラジオは『1対1のコミュニケーションができるメディア』として
甲斐の重要な活動のひとつ」
…と、いつも甲斐さんがマイクに向かわれる際に心がけていらっしゃる
「1対1で話すように喋る」という姿勢に触れられてますし

記事自体にも…『ロックは体力が一番大事
今も続けられる秘訣があるとすれば
そのことにいち早く気づいたことです』と
「20代後半から体を作り始めた
今もジムで1時間汗を流し、30分余りウォーキングするのが日課」であることや

『スポーツ新聞でベタ記事扱い』されないために
花園ラグビー場やZONE、両国国技館など
「耳目を集める初の試みにいくつも挑戦してきた
甲斐バンドは道なき道の開拓者だった」ことなど
甲斐フリークの皆さんがよくご存知のこと(笑)が紹介され

『人生に目指すものがあれば
勝つことにも負けることにも同じ意味がある
成功にも失敗にも。そう思ってやってきました
特に男は、場数を踏み、体で覚えないと駄目な生き物ですから』
…って、セイヤングで話されていた「縦に半分ずつ逆回転するミラーボール」とか…?(笑)

また…「映画や演劇やスポーツにも強い関心があり、極力会場に足を運んできた
総合週刊誌とスポーツ紙にはすべて目を通す
話題豊富なことはインタビューでも窺えた」…と記されていて

『異文化の最先端に触れることで
時代のビートを感じることを心がけてきました
その裏には必ず人間がいる
最終的にはそこに興味がありますね』と甲斐さん

この記事の中にも「海外のミュージシャンやバンドの伝記を読み漁り…」と書かれていたり
「ドキュメンタリー映画」をよくご覧になっていたり
「趣味は人間観察」とおっしゃったりするくらい
「人間が好き」な方だからこそのコメントじゃないかと…

「最後に読者へのメッセージを求めると、こう答えた」
『勤続疲労が積み重なった現実は否定できない
だからこそ日々自分に向き合い
真摯に生きることが大事だと思います』
「その言葉は自分自身へのメッセージのように聞こえた」…と結ばれてますが

ダイバーシティ東京でのアノ「お叱り」を思うと
甲斐さんと共に年齢を重ねたファンの皆さんへのメッセージかなあ?(笑)
でも、奥さんは、こんなメッセージを口になさるほど
長く続けて頂いていることに「感謝しかない」そうです(笑)
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