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今夜の夕食はカンツォーネディナーとのこと。明日は終日フリータイムなので、ツアー中に全員で一緒に食べるのはこれが最後の夕食となる。静かな客席、カンツォーネ歌手の人が高らかにいたい上げる中で、フォークとナイフと皿の触れる音が聞こえてくる・・・そんな風景をイメージいていたが、店に入る扉を開けると・・・歌なんて誰もきいちゃいない、ここは見本市会場の中ですかい?とも思うほどの喧騒の嵐、その嵐の真っただ中を突き抜けて、我々のために宛がわれているテーブルへ案内される。我々は、まるで居場所を誤ったかのような居心地の悪さを感じた。
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曲が終わると、観客は熱烈な拍手をする。けど・・・「お前ら!全然聴いてなかったやろ~!!」と突っ込みたくなる。そして、次の曲が始まると喧騒の嵐・・・「ほら、聴いちゃいねぇ!」やんけ。。。
しばらく我々の元を離れていた添乗員氏がコソッと我々に教えてくれた。「今いる中国人たちはデザート食べているところだからあと20分くらいしたら出ていくし、そしたら次はスペイン人とドイツ人の団体さんが入ってくるし・・・いつもは、こんなんじゃないのだけれどねー」あー、なるほど、そういうことやったのかと妙に納得。添乗員氏は店の従業員さんに聞きにいってくれていたらしい。あと、20分くらいの辛抱であれば辛抱するよ!!
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まずは定番となった恒例の「愛」のないサラダ。本当にイタリアのサラダって・・・
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そして、カルボナーラ風(?)ペンネ。
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え?またサラダっすか?しかも「愛」入ってないし。。。
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すると、後ろのテーブルにいたツアーの人が声をかけてきた。
「今ピアノ演奏していてるの、●●さん(←添乗員氏の名前)ですよ」と。
それがもうトロケルヨーナ見事なジャズアレンジの「Over the Rainbow」でカンツォーネとは全く関係ないのだけれど、個人的にはビリビリ痺れたよ。だって、ツアーの添乗員さんが、外国の一般のお店で店の人にピアノを借りて、プロのミュージシャンたちが休憩しているとはいえ、そのそばで自前のピアノの腕を披露されるなんて只者ではないと思ったからだ。しかも日本民謡などではなく洋物で往年のスタンダードナンバーなのだから・・・「虹の彼方」にならぬ「カンツォーネの彼方に」だと思った。
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デザートはレモン風味のシャーベット。これは上手かった。ちょうど、数日前の添乗員氏のガイドの中で「ナポリはレモンが有名でレモンを使った何とかという飲み物が割と美味しい」というようなことを仰っていたので、ちょっとレモンへの憧憬が上昇しているということもあった。。。というか私たち、もしかしてビタミン不足??
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後から入ってきた欧州圏のお客様は皆静かに聴いておわれる様子。客層が一巡して、店内の雰囲気が良くなってきたところで「我々の時間」が終了となった。どこの国のツアーの方々と同席になるかなんて、これも巡りあわせなので仕方がないことだよね。これも合わせて旅の一期一会と言ったところだろうか。写真は夜のヴェネト通り。
つづく
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