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【cinema】『スリーデイズ』(試写会)

2011-09-20 23:02:32 | cinema
'11.09.12 『スリーデイズ』(試写会)@よみうりホール

yaplogで当選。いつもありがとうございます! 風邪気味で行けるか心配だったので1人で行く予定だった。朝、偶然migちゃんも同じ試写会ということが判明! 一緒に見てきた。


ネタバレありです!

「ピッツバーグで大学教授をしているジョン。美しい妻ララと息子ルークと幸せな家庭を築いていた。ある日、突然ララが殺人容疑で逮捕されてしまう。彼女の無実を信じるが、証拠は不利なものばかり。ジョンは妻を取り戻すべくある計画を立てる。彼に与えられたのはたった3日・・・」という話。まぁ、サスペンスということになるかと思うのだけど、ラブストーリーでもあり、ファミリーものでもあるという感じなのかなぁ・・・。うーん。おもしろかったのだけど、ちょっと長い。まぁ、これってハッピーエンドってこと? というツッコミは全否定になってしまうので、してはいけないとは思いますが(笑) ジョンが計画を実行してからはおもしろいのだけど、そこまでが長い・・・。おもしろくなくはなかったんだけど。

妻のララ役はダイアン・クルーガーだと思い込んでて、冒頭レストランで義妹とケンカするシーンまではダイアン・クルーガーが演じているんだと思ってた。逮捕されてから何か違うと思い始めて、面会シーンで別人だと気づいた(笑) 何故そう思い込んだんだろうと思ったら、実はコレ、フランス映画『すべては彼女のために』のリメイクで、オリジナルの妻役がダイアン・クルーガーだった! オリジナルは未見だし、リメイクであることも知らなかったのだけど、何故かダイアン・クルーガーの情報だけはインプットされていたらしい(笑) まぁ、別にいいんだけど・・・。ただ、この話やっぱりどうしても疑問が残る展開 & 結末だけに、キャストに魅力がないと辛いかなと思ったので・・・。イヤ、見ていないのでダイアン・クルーガーの演技については分からないし、特別ファンでもないのだけど、女性上司の殺害容疑がかかる役なわけだから、勝気だったりカッとなりやすかったりする部分があると思う。だけど、その勝気さは生真面目さや潔癖さからきていて、それゆえジョンに妻が無実であることを信じさせる根拠になるのだと思う。冒頭、義妹と言い争う場面でもそういう面は見せているし、演じるエリザベス・バンクスも好演はしていたのだけど、ちょっとキャラが弱いかなぁ・・・。エリザベス・バンクス自身の個性が明るく女性らしいイメージなので・・・。ダイアン・クルーガーみたいに強くミステリアスな感じがちょっと足りないかも。もちろん、ダメなわけではなくて合ってない感じがしたというだけ。

この作品、あまりネタバレしてしまうとおもしろくないと思うけれど、オリジナル作品もあるし、チラシなどにも書いてあることなので、核の部分は書いてしまうけれど、要するにジョンの立てた計画というのは妻を脱獄させるというもの。見ている側もそれは分かっているわけだから、後はその過程がどれだけ楽しめるかってことと、オチがどうなるのかということが大事になってくるかと思う。ジョンが一線を越えてしまう部分が個人的にはちょっと抵抗があったのだけど、この辺りはオリジナルどおりなのでしょう。まぁ、ある意味仕方のない部分がなくはないけれど、正当防衛とは言い切れず・・・。それも普通の男の人が愛する人を取り戻すため、全てを捨てるという壮絶な覚悟なんだと思うけれど、何となく伝わらない。イヤ、ラッセル・クロウもそういう風に演じているし、そういう演出になっているけれど、なんとなくモヤッとしたものが残る。それも狙いなのかもしれないけれど・・・。前半部分というか3分の2くらいはジョンが計画を実行するまでの準備を描いていて、たまに何でも開けられる鍵(←名前を失念)の緊迫シーンなんかも出てきて、飽きてしまうことはないのだけど、実行に移してから伏線が解けていく感じなので、ジョンによっぽど感情移入できないと辛い。ラッセル・クロウは個人的にそんなに好みの役者ではないので、これだけ前置きが長いと辛かった。まぁ、あくまで個人的な感想だけど。

彼がどのように犯罪者となっていくのかという部分を丁寧に描いていて、素人が1人で計画を練り準備していく過程も興味深くはあったのだけど、もう少しテンポが良くてもよかったかも。結局、全ての伏線を見せられていたわけでもないし、成功するかは別として脱獄するのは分かっているんだし、ある程度準備したところで一気に見せられても、十分楽しめた気がする。まぁ、素人が口出しするところではないけれど(笑)

ただ、前述したけどジョンが実行に移してからの畳み掛けはスゴイ! 地味にポチポチ切ってたフェンスは、ここで使うのか! とか、伏線を見つけるもの楽しいし、見せられていなかった逃走手段なども次々出てきておもしろい。ジョンは暴走してしまうけれど、ララが体を張って止めるシーンがある。その辺りは夫婦であることもそうだし、スゴイ勢いで逃走劇を見ていた側も一休みできて、ジョンと同様冷静になることができる。この感じは好みが分かれるかもしれないけれど、個人的には良かったかも。勢いだけでは成功しないと思うし。

彼の行動の是非という根本的な部分は置いておいても、正直ツッコミどころはいろいろある。ラストのボタンとか・・・。もっと早く気づけよ(笑) 殺人罪で服役中の妻がいても教授は続けられるのかとか・・・。まぁ、その辺りは人権とか倫理観みたいな部分になってくるので、深追いはしないでおく(笑) ただ『ミリオンダラー・ベイビー』(未見)や『クラッシュ』など社会派な作品を手がけたポール・ハギスだけに、この辺りの掘り下げが足りないような気もしつつ、息子のルークの友達の母親ニコールが事実を知っても態度を変えないことで、その意思表示をしているのかなとも思ったり。まぁ、オリジナルがそうなのかもしれないけれど・・・。

キャストは意外に豪華だけど、なんとなくしっくりこないというかパッとしない。演技は良かったと思うのだけど・・・。ラッセル・クロウは私生活での暴れん坊イメージのおかげで、知的な大学教授というのがちょっと・・・。ただ、ポール・ハギスは作品の舞台でもあるピッツバーグの労働者家庭出身である感じを出したかったようなので、そういう意味では正解なのかも。どんなホメ方(笑) ララのエリザベス・バンクスについては前述したとおり。悪くはなかったのだけど、ちょっと合わない気が。『シービスケット』の奥様役とか『スパイダーマン』の秘書役とか好きだったのだけど・・・。個人的に楽しみにしていたリーアム・ニーソンがちょい役過ぎ 彼の助言をもとに計画を練るわけだから、重要な役どころで、さすがの存在感ではあったけど、ホントに1シーンのみのちょい役なので、彼から助言されていたことも忘れるしまつ・・・。

見ている間は、準備している段階も楽しかったし、ラストの畳み掛けやアクション・シーンはスゴイおもしろかった。でも、よく考えると2時間超もあったわりに人間ドラマの部分とか、何故そうなったのかという部分が伝わってこなかった印象はあったかなぁ・・・。

個人的にツボだったのは『アザーガイズ』に続いてプリウスが使われていたこと、ジョンを追う黒人刑事が松本人志にしか見えなかったこと(笑) あと、音楽がカッコイイと思ったらダニー・エルフマンだった。ピッツバーグの街の感じもいいし、画が良かった。

ララが服役中のアレゲニー刑務所は難攻不落で、アメリカ最大の高層建築の刑務所なのだそう。そんな刑務所からどう脱獄するのかが見所なので、脱獄モノ(←ってあるのか?)、アクション好きの方はオススメ。ラッセル・クロウ好きな方は是非!

『スリーデイズ』Official site
*HP見ずらい・・・ 字が小さくて、背景がチラチラしてるし・・・


コメント (2)
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