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【cinema】『V フォー・ヴェンデッタ』

2006-04-25 00:46:46 | cinema
'06.04.23 KTと『Vフォー・ヴェンデッタ』@IMAX

面白かった! 世界観も好きだったし。最近KTの影響で近未来モノとかよく見るようになった。それなりに面白いけど設定や絵的に似てる感じのものが多い気がする。この映画も既視感がしないでもないけど…。

「独裁国家となった近未来のイギリス。トラブルに巻き込まれたイヴィーはVと名乗る仮面の男に助けられる。彼は反政府主義のテロリストで復讐に燃えていた。」って話。ストーリー的にはよくある感じ。別に目新しくはない。Vが復讐に燃える理由もありがちではある。仮面の男と美女って設定も『オペラ座の怪人』みたいだし。でも新しい感じ。別に新しいことがいいって訳じゃないけど。

先ず近未来のイギリスのデザインが好きだった。どのくらい未来の設定なのか不明だけど、イヴィーのファッションや部屋はむしろレトロな感じ。初登場シーンでは、きちんとベルトをして着たトレンチコートに巻髪、赤い口紅、ヒール、コートの下はパフスリーブのワンピだったりして'50~60年代の雰囲気。そういうのがいい。Vのニヤリと笑った仮面や黒ずくめの衣装、ボブヘアーのヅラも好き。

詳しく書くとネタバレになるけど、イヴィーは間違いなくファザコン。上司との関係でも明らか。Vとの関係も恐れつつも…っていうのはどこかに父性を感じているからだと思う。Vも始めは父親的な視点でイヴィーを見ていた。そして2人の感情は変化していく。その辺も『オペラ座の怪人』を彷彿とさせる。世間から隠れて生きざるを得ない男の復讐という点でも。

丸坊主になって熱演したナタリー・ポートマンもいいけど、やっぱりVのヒューゴ・ウィービング! 仮面にまるで表情があるかのように切ない演技。元は違う俳優がキャスティングされてたみたいだけど、ヒューゴで正解かと。声がいいし。仮面のVがセクシーだった。ちなみに、この仮面は400年前にイギリスの国会議事堂の爆破を企て処刑された実在の人物ガイ・フォークスの顔なのだそう。

テロのシーンや、ラストは変な言い方だけど美しい。IMAXで見たので迫力倍増。


『Vフォー・ヴェンデッタ』公式HP

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【cinema】『チェコアニメ映画祭2006』

2006-04-16 22:21:06 | cinema
'06.04.15 T&Fちゃんと『チェコアニメ映画祭2006』@新宿K's cinema

チェコアニメって人形を使ったものが有名だけど、これはアニメ。1作品短いものだと数分という作品をA~Dまでのプログラムに分け、A・BはK's cinema、C・Dは吉祥寺バウスシアターで上映する企画。見たのはBプログラム。全部で11作品を上映。特に印象に残ったのはパヴトヴァーの『反復』『ことば、ことば、ことば』『クロスワード』、シュチェパーネク/ベドジフの『おじいさんは40人』

『反復』は同じ動作を繰り返す人々があるきっかけでそれぞれの生活を入れ替える話。鉛筆のようなタッチで描かれた画が不穏な音楽と共に繰り返されることに苦痛を感じ始めた頃、突然均衡が破れる感じが絶妙だった。『ことば、ことば、ことば』はカフェに集まる人々の会話を吹き出しだけで内容を表現。楽し気なものもあれば、退屈なものもあり、とげとげしいものもあり。一組の男女がカップルになるまでのパズルが面白い。『クロスワード』クロスワードに夢中な夫と何とかHしようと一生懸命色目を使う妻の姿がおかしくも切ない。ここまではパヴラートヴァーという人の作品らしい。かなり辛口な感じで絵も落書きのような感じで独特。セリフも無い。

『おじいさんは40人』は「入れたものが増える魔法の壺におじいさんが落ちてしまい」という話。なにより画のかわいさにやられてしまった。おじいさんもおばあさんもとってもシンプルに2等身。おばあさんのために40人のおじいさんがバラの花束を手に次々現れるところは最高にかわいい。

つまらないわけではないんだけど、セリフがほとんどないし、淡々と終わったり、繰り返しが多かったりするので眠くなってしまった。Bプログラム一押しと思われるパレチュク/パレチュコヴァー『カバのティリーネック』を前に眠ってしまった(涙)

'60~'80年代に作られたアニメが中心。当時チェコは社会主義だったわけで、やっぱりどこか体制的なものに対する揶揄を感じたりするのは気のせいか? 『反復』にしても共産主義に対しての揶揄のような気がする。まぁ、共産主義についてよく分ので…。クレジットに教育的指導なんてあったりすることに感じるところがある。


『チェコアニメ映画祭2006』HP

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【nephews】お留守番

2006-04-11 01:53:14 | nephews
'06.04.09 甥っ子Tちゃんお留守番。

パパはお仕事、ママは自治会の集まりってことで、甥っ子Tちゃんはウチでお留守番。お留守番は初めてじゃないけど長時間でママがいないのは初めて。ちと心配だったけど後も追わずにいい子。この日も精力的に活動。

お気に入りのDVDは『トイストーリー』 大好きで毎日見てるらしい。この日も3回ほど連続再生。しかも見終わると「もう一回見る~」と言い、リモコンを持って来て「はい、どうじょ」…。かわいい。

甥っ子が帰った後にはいろんなものがいろんなとこから見つかる。この日は気付いたらカエルの缶潰しの上に塔を築いていた。すごい! 天才じゃないかしら?(←バカ)


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【cinema】『ラストデイズ』

2006-04-02 00:46:51 | cinema
'06.04.01 KTと『ラストデイズ』@シネマライズ

NIRVANAのカート・コバーンをモデルにした映画。ブレイクとなっているけどまんまカート。ブレイクの最期の2日間を描く。それだけ。

描きたいのはブレイクの最期の2日間だけ。どう過ごしたのかですらない感じ。2日間に意義も美学も込めるつもりもないように思える。ブレイクが何か問題を抱えていて精神的にかなり参っているのは分かる。ただ「何の」問題なのかはハッキリとは描かれない。森の中の屋敷にいるけど何故なのかも分からない。一緒にいる人達も、訪ねて来る人も誰なのか説明もあまりない。淡々と主人公たちを追うようにカメラに収めているだけという印象。

時々同じシーンを別の人物の側から描く。しかも連続性もなく唐突に入ってきたりする。なので時間軸がズレる。『エレファント』では効果的だったそれは、この作品では逆に分かりずらい感じにしていたかも。そういう意味で一見不必要に思えるシーンの連続は、ブレイクの倦怠感がすごくて、常にダルそうで見ているこちらも辛い上にその演出はちと眠かった。ただそのブレイクの倦怠感を辛いと感じるのは、どこかでブレイクの辛さを共有してるから。単純につまらないのとは違う。そういう意味ではすごいと思う。多くを語らないことが逆に伝わることもある。ただ、とっても感覚的なものだけど。

そもそもカート・コバーンを知らないと辛い。そういう映画を撮ってしまう感じは好き。とにかく死の真相を説明する映画ではないので、感覚的に辛い感じが伝わるだけ。だからその辛さは実は自分の痛みでブレイクのものではないのかもしれない。でも、それでいいのかも。真実はブレイク(カート)にしか分からない。

ブレイクの孤独感はすごい。他を寄せ付けない繊細さがある。そのため人一倍孤独なんだと思う。こういう人は人一倍美しいものに触れることができる代わりに、人一倍醜いものや悪意やそういうものにも敏感。そういう感じはすごい伝わってきた。見る人を選ぶ映画とも思わないけど、理解できない人は多いかも。理解できなくてもダメな訳じゃない。感覚が近いかそうでないかってだけ。そんな映画な気がする。


『ラストデイズ』HP


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