・*・ etoile ・*・

🎬映画 🎨美術展 ⛸フィギュアスケート 🎵ミュージカル 🐈猫

【Googleのロゴ】Halloween!

2012-10-31 00:17:20 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



Halloween!

はい! ハロウィン・バージョン絶対来ると思ったよ♪
10月31日の晩に行われるヨーロッパを起源とする民俗行事
詳しくはWikipediaで!(笑)

Trick or treat!!

Happy Halloween!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】『アルゴ』(試写会)

2012-10-29 00:38:02 | cinema
'12.10.23 『アルゴ』(試写会)@ワーナーブラザーズ試写室

cocoで当選♪ いつもありがとうございます! これは見たかった! けっこう試写会やってて、見て来た人の評判も良くて見たくてウズウズしてた(笑) よろこんで行って来たー♪

*ネタバレありです! 長文です(o´ェ`o)ゞエヘヘ

「1979年11月4日イランの首都テヘランのアメリカ大使館が占拠され、職員52人が人質となる事件が発生した。職員のうち6名は自力で脱出。カナダ大使の自宅に匿われている。彼らの存在をイラン側に知られることなく、脱出させるため、脱出のプロ トニー・メンデスが召集される。彼が提案した作戦とは・・・」という話で、これは実話。超おもしろかった! tweetもしたけど、ハラハラさせる手法は王道で、正攻法なのに、やっぱりドキドキしてしまう。見せ方が上手い。アメコミタッチで暴動に至るまでのイランの情勢などを見せる冒頭から引き込まれて一気に見てしまった。これは今年のBEST 10に入る作品。

この事件の真相は、18年後にクリントン大統領が解除するまで極秘扱いとされていた。そのためアメリカ国民にもほとんど知られることがなかった。極秘扱いが解除されても、トニー・メンデス自身が自伝で事件の真相を記載しているにも関わらず、あまり関心を集めることはなかったらしい。2007年にWIRED誌に掲載されたジョシュア・ベアマンの記事を、今作の製作者グラント・ヘスロヴとジョージ・クルーニーが目にして興味を持ち、映画化の話が進んだのだそう。トニー・メンデス役で監督でもあるベン・アフレックが、アメリカが国としてまとまり「カナダのみなさんありがとう」と言った時の気持ちを、記憶にとどめたいと思ったと語っているとおり、この作戦は長らく「カナダのみなさん」のおかげだと思われていた。もちろんそういう要素はあるけれど、それは何故なのか・・・ その辺りもおもしろい!

前述したとおり、女性のナレーションで、時々アメコミみたいな画を交えて、イランとアメリカの関係などを紹介する。アメリカがイランの石油の利権を握っていたこと、前々指導者がそれをイランに取り戻したこと、前国王パーレビは浪費家でコンコルドでパリから朝食を運ばせたことまで・・・ バカだね(笑) そんなパーレビを倒し、新指導者となったのがホメイニ師。←で、今ココ(笑) イランの人々はアメリカを憎んでいて、アメリカに逃れていた前国王パーレビを引き渡せとせまっていた。パーレビは末期ガンで余命わずかだったけれど、怒りに燃えたイラン国民は処刑を望んでいた。こういう映画を見る上で必要になる歴史的背景の見せ方っていろいろあると思うけど、例えば文章でつらつら書かれても読み切れなかったり、文字を追うだけで頭に入らなかったりする。写真や絵などを交えて退屈させない見せ方は良かったと思う。アメコミタッチの画などあざとさギリギリだけど、不謹慎な感じもしない。とっても分かりやすかったし、ここから引き込まれた。

そして大使館占拠! 口々に反米を叫びつつデモの列が大使館に向かって来る。しばらくは外で叫ぶだけ。それだけでも十分怖い。大使館内の人々も初めは窓から覗く余裕もあった。不謹慎にも大使館員のもみ上げの長さや、横ワケっぷりに時代考証の正しさを感じてニヤリ。でも、次第に緊迫感が・・・ 重要書類は全て焼却もしくはシュレッダーの指示が出る。混乱しつつも書類を整理していく。見ている側もドキドキ! 実際は全員(除く6名)が人質になってしまったわけだけど、何とかならないかと思ってしまう。願いもむなしく暴徒化した市民は門を乗り越えて大使館内へ侵入。どんどん凶暴化してくる。こういう映像を見ていて怖いと思うのは、デモに参加していた多くの人は、大使館を占拠しようとか、人質を取って立て篭もろうとまで考えてはいなかっただろうということ。最初に門を乗り越えた人ですら、そこまで考えての行動ではないと思う。でも、熱狂した集団のたがが外れてしまったら、歯止めがきかなくなってしまう。それが怖い。この迫力の映像はトルコのイスタンブールで撮影、カメラマンや監督のベン・アフレックも衣裳を着けて、暴徒の中に紛れ込んで撮ったのだそう。あのスーパー8で撮影。ネガが小さいため、スクリーンサイズに引き伸ばすと画像が粗くなり、当時のニュース映像っぽくなるそうで、実際のニュース映像も使っているけれど、ほとんどが新たに撮られたものだそう。そういうこだわりが随所に感じられる。ちなみに大使館の外観はイスタンブール、敷地や内部はロス北部の退役軍人管理局で撮影されたのだそう。

大使館占拠事件発生の知らせを受け、CIAでは人質救出へ向けて対策会議が開かれる。もちろん大使館の52人の人質についても対策を練られているはずだけど、この映画のテーマは6人の救出なので、ここからCIAで議論されることのほとんどは6人のこと。彼らが見つかってしまえば公開処刑となるであろうこと、そうなれば52人の命も危うくなってしまうことが話される。今のところ彼らの存在は知られていないけれど、イラン側は子供達を使って膨大な量の裁断された書類や写真をつなぎ合わせているため、発覚するのも時間の問題だった。これはスゴイね・・・ この会議に召集されたのが脱出のプロ トニー・メンデス。かつてイランからターゲットを脱出させた実績を買われてのこと。でも、さすがにこの状況は、彼としても名案が浮かばない。大変に困難な状況なのは分かるし、伝わってくるのだけど、プロではないので細かな部分までは分からない。飛行機に乗って脱出するということは、別人となって出国審査を通らなければならないわけで、それを短時間で6人に説明して納得させ、それぞれ別人になり切らせなければならないわけで、それは確かに大変なこと。もちろん、脱出にはさまざまな方法があるとは思うけれど、議論の場では課程は様々でも最終的に飛行機に乗せるということは共通していた。彼らが大使館員とはいえ訓練された人達ではないからなのかな? 多くはないけど、少ない人数でもないし。男女6人という人数も対策が難しかった原因かもしれない・・・ 勝手に思っただけだけど(笑)

外国語教師はどうか? 既に皆出国していて残っていない。など、結論が出ないままの日々が続く。そんな中、別居中の妻の実家にいる息子と電話をしている時、テレビのチャンネルを合わせると『猿の惑星』シリーズが(何作目かは失念・・・) そこで閃いたのが映画のロケハンということにしてはどうかということ。よく考えると、出国するからには入国していないとおかしいわけで、この時期にあえてイランに入国するような欧米人は映画関係者くらいだというのがトニーの言い分。実際にこんなにドラマチックに思いついたのかは不明だけど、彼が映画を思いついたのは、アカデミー賞受賞経験のあるジョン・チェンバースと友人であったことが大きいと言われている。チェンバースは特殊メイクの第一人者でありながら、諜報作戦に技術提供をしていたのだそう。

トニーの作戦は荒唐無稽過ぎると言われるものの、彼の作戦以上の名案もなく、直属上司ジャック・オドネルの後押しもあって採用される。まぁ、実際されたわけだから当たり前だけど、それだけ真に迫っているということ! 見せ方も上手いし、役者も上手い。当時のCIA内部なんて全く知らないけど、皆やたらとタバコ吸いまくっていたり、今ではあり得ない感じがリアル。美術担当はテレックス機とか、灰皿とか、30年前の地図とか、細部までこだわって再現したのだそう。そういうこだわりが画面にリアリティを与えて、まるで実際の記録フィルムかのような迫力を生んでいる。予算の問題などいろいろあると思うけど、やっぱり細部までこだわった画は一つ一つは見えてなくても、伝わるものがあるんだと思う。ただ、やはりこれは映画なので演出を加えていることは間違いなく、その辺りはベン・アフレックも意図的にしたと語っている。また、常に緊迫した場面が続くのを避けるため、コメディ要素も必要だと考えたが、さじ加減が難しかったと語っていて、その辺りは主にハリウッドの場面の、ジョン・グッドマンとアラン・アーキンが担うことになったとのこと。この2人のシーンは楽しかった♪

ハリウッドのシーンでは、映画製作の最初の段階を見ることができる。トニーは友人のジョン・チェンバースに今回の企画を持ち込む。チェンバースが実際は諜報活動に協力していたのは前述したけど、それは語られていなかったような・・・ 作戦には口の硬いプロデューサーが必要ってことで白羽の矢が立ったのが、レスター・シーゲル。彼は実在の人物ではなく、いろんな人物を合わせて創ったキャラだそう。まぁ、こんな人がいても不思議じゃない(笑) 早速、シーゲルの家に集まり脚本を選ぶ。イランを撮影候補地にしてもおかしくないようなSFモノってことで、選ばれたのがタイトルにもなっている『アルゴ』 ここまでの流れも王道だけど、ここでこの脚本が出てきてニヤリとしてしまう( ̄― ̄)ニヤリ ちなみに、このシーゲル宅は往年の女優ザ・ザ・ガボールが所有していたこともある邸宅が使われたのだそう。さて、脚本も決まったということで、次はこの脚本の映画化権を取らなきゃならない。よく分からないけど、エージェントがいてそこから版権を買うのかな? このエージェントとのやり取りが見事! アラン・アーキンの腕の見せ所でもある。

敵を納得させるにはとことんやらなきゃってことで、パーティーを開いて関係者を集めたり、製作発表記者会見では衣裳を着けて特殊メイクをした俳優達に、自己紹介がてら演技をさせるなど、大々的にプロモーションを開始! 映画好きとしてはワクワクしてしまう♪ チェンバースとシーゲルの2人は架空の会社スタジオ6を立ち上げる。といっても事務所に電話を置いて、いつでも出られるように待機しているだけだけど(笑) 同時に人質6人の写真や経歴をもとに、シーゲルがそれぞれのキャラクターを設定していく。このシーンでは彼は監督、彼女は美術スタッフというような大まかなことしか見せていなけいど、後に本人達に説明する際には出身地や出身校など細かな設定がされていて驚いた。彼らはカナダ人として出国することになるので、実際には行ったことのない土地の出身者となるため、細かな部分まで決まっている感じ・・・ この辺りもおもしろかった。

ハリウッドのシーンは他のシーンとはトーンが違っている。とにかく色彩がカラフルという感じで常に晴天。スピード感は他のシーン同様あるけど、コミカルで軽い感じ。もちろん、ここで行われていることも重要だけど、とにかくジョン・グッドマンとアラン・アーキンの演技が、重過ぎず軽過ぎず絶妙。で、ハリウッドのシーンはクスリと笑えて癒される場面となっている。ここでのこだわりはチェンバースの職場がエアストリーム社のトレーラーであること、彼の愛車は'77年型キャデラック・エルドラドで、シーゲルの愛車が'75年型ロールス・ロイス。全く分からない(笑) そして、ハリウッド・シーンではズームを多用して撮影したそうで、ヘリからのズーム、車からのズームが見もの。これは'70年代に流行った手法なのだそう。しかし、あの山のHOLLYWOODのロゴ、バキバキになってた時期があったんだね・・・

さて、ようやくGOサインが出て、1980年1月25日ハリウッド作戦決行! ついつい、うっかりしてしまうけど、失敗したら6人の命はないってことは、当然ながらトニー・メンデスも命がけってことなんだよね・・・ 今さらながら、こういう任務につく人ってスゴイと思う・・・ まずはイスタンブール入りして、イランの内部事情に詳しい人物から、出入国審査について教えてもらう。入国審査の書類は二重になっており、一枚は空港内に保管される。出国の際、パスポートと共に提示された、もう一枚と重ねて初めて出国となる。当然ながら、6人のカナダ人映画関係者の入国書類はない・・・ ただ、この辺り結構甘いらしい(笑) 2人が待ち合わせるブルーモスクが美しい!

いよいよイランへ!意外にもBritish Airで行ってたような・・・ あれ? アメリカ出る時だっけ? この時期でも行ってたんだと思った気が・・・ 「イラン領空に入りましたのでアルコールを回収させていただきます」というアナウンスが、ほのぼのしつつも緊張を誘う。そして、後の伏線でもある。イランに入ってからの当局との駆け引きも、緊迫しつつもそんなに長引かせない演出でよかったと思う。ちょっと端折るけど、いよいよカナダ大使自宅にて6名と対面。助けに来てくれたとホッとするのも束の間、カナダ人映画関係者となって明日バザールでロケハンを行うと聞き、皆動揺する・・・ バザールなどという迷宮のように入りくんだ、人の大勢いるところに行って、失敗したら取り囲まれて、そのまま殺されてしまう・・・ でも、イラン側の狙いとしては、おそらくそういう場所でボロを出さないか見てみようということだから、これは何としてもやり遂げなければならない。6人は大使宅でお客様として扱われており、食事やワインなども出されていたようで、52人の人質達に比べれば環境的には恵まれていたけれど、1歩も外に出られない、いつ見つかるか分からない恐怖は当然あったわけで、大使宅に匿われて2ヶ月以上、精神的にも肉体的にもかなり疲労していた。藁にも縋る思いで承諾する中、1組の夫婦は反対する。こんな計画が成功するはずがない・・・ 確かに、実際に6人が救出されたと知っていても、荒唐無稽な計画だと思うのだから、自分達の命がかかる計画が映画のロケハンでは・・・(笑) 実際、反対があったのかは不明だけど、こんなビックリ作戦だけどこれしかないんだから頑張れという気持ちにさせられたので、これはベン言うところの映画的盛り上げかも(笑)

ということで、当然ロケハンに行くことになるのだけど、ここで当局の係員が待っていて、監督役の男性にカマをかけて来る。建物の中から写真も撮られている。何とかそれぞれの役をこなす6人。その時、美術担当役の女性が写真を撮った店の店主が、怒り爆発で追いかけて来る。店の写真を勝手に撮るなと怒るので、写真は差し上げますと言ってもおさまらない。アメリカ製の銃で息子が殺されと半狂乱。本当に息子さんを殺したのは"銃"じゃない。でも、そんなことは関係ないのでしょう。気持ちは分かる。イヤ、本当の気持ちは理解しきれないかもしれないけれど・・・ あわや暴動という事態に、イラン側関係者も慌てて撤収ということになる。このバザールはイスタンブールのグランバザールで撮影されたのだそう。大使宅に戻った彼らには更なる過酷な運命が・・・ 政府は方針を変更。軍事作戦に切り替えるので、トニーは直ちに帰国するようにという命令が出る。この辺り、微妙に当時のカーター大統領の支持率などに関係しているらしく、いい気持ちはしないけれど興味深くはある。顔を晒した彼らにとって、この作戦のみが命の綱。でも、要するに彼らを見捨てろということ。同じく指令を受けたカナダ大使から振舞われた酒に酔いつつ、明日の出国に備えて練習する彼らの姿に苦悩するトニー。

大使宅での6人の役者さんたちは、実際の6人と同じような環境となるよう、ケータイ、パソコンなどは持ち込み禁止、当時の音楽、ゲーム、新聞などが与えられ、1週間ほぼ缶詰状態での撮影となったのだそう。最初は退屈するだろうと思っていた彼らは、ゲームをしたりしながらお互いよく話をし、仲間になれたのだそう。まぁ、こういう裏話も王道という気もするけれど、やっぱり俳優さん自身のつながりとか、メンタルな部分とかが反映されるものなのだと改めて思う。大使宅での撮影には手持ちカメラを多用したけど、手持ちカメラであることが分からないように、手ぶれに注意したとのこと。俳優には必ずアドリブを入れるように要求し、アドリブが入るたびにカメラが動くので、緊迫感のある画が撮れたのだそう。なるほど!

トニーの泊まっているホテルの部屋から見えるテヘランの街が美しい。これは本物なのかな? イラン国内での撮影は許可が下りないだろうということで、ロケはイスタンブールで行われたとのこと。高い山に囲まれた美しい街が、こんな恐ろく悲しい状況にあるとはやり切れない・・・ トニーはこの部屋で6人分のパスポートに入国印を偽造したり、細かい作業をしたりする。これはおもしろい! 6人と別れた後、眠れぬ夜を過ごす。自分も彼らも準備は整っているのに・・・ そして、彼は決断する。

ここからは、もうホントにドキドキの連続! 大使宅、空港まで向かう道、空港内、CIA、そしてハリウッドのスタジオ6。それぞれが、それぞれの立場で奔走する。この際、イラン側の人々は敵だと思ってしまうけれど、彼らは彼らの任務を遂行しているだけのこと。立場が変われば正義も変わる。だから、当然どちらも必死。でも、やっぱりこれは6人が無事脱出する話なのだから、イラン側を次々欺いて行くことになる。全てを語ってしまったら面白くないけど、ホントにいろいろギリギリ(笑) 政府としてはこの作戦は中止したわけだから、当然6人分のチケットはキャンセルになっている。でも、6人は空港に向かってしまった! どうする?! とか、もうホントに王道で、正攻法なんだけど、ドキドキしてしまう。行く先々で足止めを食ってしまう彼らが、ある時はCIA、ある時はスタジオ6、ある時は自力ですり抜けて行くのが、心臓がバクバクするほど面白い! 意外な人物が活躍するのも( ̄― ̄)ニヤリ メヘラバード空港はオンタリオ国際空港を使用、多数のイラン人エキストラが出演して撮影された。彼らの多くは協力的で、革命当時テヘランにいたという方々は、ここは違うなどのダメ出しもしてくれたのだそう(笑) 飛行機とのチェイスは実際にあったのかな? この辺りはやっぱり映画的演出かな(笑) 車輪が上がった瞬間はもう手に汗握っちゃってたけど、見ている側にも上司のオドネルの待ったがかかって、「イラン領空を出ましたのでアルコールをサービスいたします」とのアナウンスが出た瞬間は鳥肌が立った!

この作戦にCIAが関わっていたとイラン政府に知られたら、間違いなく52人の人質は殺されてしまうし、アメリカ自体もどのような報復を受けるか分からないということで、この作戦はカナダが行ったということになり、前述したとおりクリントン大統領が極秘扱いを解除するまで18年間封印されていた。映画の中ではトニーはオドネルから勲章を与えられると言われているけど、それを家族に見せるのも厳禁だと言われて「勲章を与えて取り上げるんですね(笑)」と笑い話で終わっているけど、実際は極秘扱いを解かれてからトニー・メンデスには改めて勲章が与えたとのこと。6人もそれぞれ外務局の仕事に戻ったのだそう。

6人の役の人は公式にも全員の紹介がされていなくて、よく分からない・・・ 公式を見てもライジェク夫妻の妻コーラ役のクレア・デュバルくらいしか知らなかった・・・ でも、ベン・アフレックによる隔絶作戦のおかげか、6人とも迫真の演技だったと思う。バザールに向かう途中で車を囲まれるシーンでは、本当に車体が揺れて怖かったので演技の必要はなかったそうだけど(笑) 上司のジャック・オドネルのブライアン・クランストンが良かった! 『ドライブ』のシャロンとは別人! 彼の板ばさみぶりとか、ラスト上官に食ってかかっての、ピンチ脱出などは王道といえばそうなのだけど、そう思いつつもドキドキさせるのが流石。既に書いたけどスタジオ6のジョン・グッドマン & アラン・アーキンのコンビが素晴らしい! もちろん、個々の演技もすごいんだけど、2人揃った時のオトボケぶりというか・・・ ラストのドキドキ場面では2人も絡んで来るのだけど、この2人のシーンこそ王道(笑) でも、なんか笑っちゃう。そういうシーンを差し込んでくるベン・アフレックの演出が素晴らしいのだけど、それは2人のオトボケ演技があってこそ。この感じは簡単に出せるものじゃないと思う。素晴らしい ベン・アフレックも良かった。自身で主役を演じながら監督する人はいるけれど、自分の役をキチンと理解しているのが分かる。主役ではありながら、決して自分が目立ってはいけない。トニー・メンデスは救出のプロなのであって、スーパーヒーローではないので、彼の活躍のみが目立ってはいけない。この辺りは監督目線もあるのかなぁ・・・

監督としては見事だったと思う。何度も書いているけど、コメディ要素の配分とか、緩急のつけ方が素晴らしい。淡々とパスポート偽造している時ですら、退屈しちゃう瞬間がない。でも、ドキドキしっぱなしでも疲れちゃう。その辺りが見事。あくまでハリウッド作戦がメインであって、その全てに関わった人が主役であるというか・・・ でも、個々にスポットを当てているわけでもなく。さり気なく家族愛も散りばめていて、ラストにはトニー・メンデスも幸せが待っている。でも、全然あざとくない。このバランス感覚はスゴイと思う。前述したとおりアメリカ人なら「カナダのみなさんありがとう」と言った時の気持ちになるんじゃないかな。当時生まれていなかったとしても(笑)

『バベル』『ブロークバックマウンテン』のカメラマン ロドリゴ・プリエト撮影の画がイイ。前述したスーパー8の粗い画像とか、手ぶれギリギリの躍動するカメラが緊迫感を煽る。前述したけど、細かいディテールにまでこだわった美術も素晴らしい。'70年代ってわりと自由で、保守的な人々でもカラフルなネクタイを着用していたそうで、当時のファッションも興味深い。大きな柄のテロテロ素材のワンピースとかカワイイ トニー・メンデスは任務中は地味なスーツを着用していたそうだけど、普段はハリス・ツイードを愛用していたそうで。映画の中でベン・アフレックも着用している。そういうのもおもしろい! って、書きたいことたくさんあるけど、きりがないのでもう止める(笑)

最後にこれだけ! エンドロールで実際の写真と、対応するシーンが並んで映し出される。これはないだろうと思っていたシーンが、実際の写真どおりでビックリ∑(゚ω゚ノ)ノ なので、エンドロールも席を立たないように!

とにかくおもしろいから見て! スパイモノ好きな方、映画好きの方是非! ベン・アフレックファンの方必見!!

『アルゴ』Official site


コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【MJ】「高円寺フェス2012 みうらじゅん×リリー・フランキー トークイベント」

2012-10-28 00:00:00 | MJ


高円寺に向かう♪ 朝からいつもので起き上がれず、唯一TIFF参加予定だった『NO』見れず… 若干だるいけど、MJなので頑張る!! Posted at 04:12 PM

【高円寺フェス①】駅前でゆるキャラがプロレスしてたよ! http://t.co/fFSmi3CO Posted at 05:32 PM



【高円寺フェス②】高円寺のゆるキャラハッピーくん♪ カワイイ☆ http://t.co/p8i7lla4 Posted at 05:35 PM


ハッピーくん
高円寺のフリーマガジン『HAPPY!高円寺』のマスコットキャラクター


なみすけ
すぎなみのアニメキャラクター。スギナミザウルス島からやってきた恐竜のような妖精。


ハンバーグマのグーグー
静岡県西部地域を中心とした、ハンバーグによるまちおこしプロジェクト「食べよう!!ハンバーグの会」の会長!にして、『ハンバーグの妖精』!

※高円寺フェス2012 公式ガイドブックより

【高円寺フェス③】ゆるキャラちゃんたちはこんな感じで帰って行くw http://t.co/P2euEDdR Posted at 05:37 PM



【高円寺フェス④】みうらじゅん&リリー・フランキーのイベント会場、座・高円寺に着いた♪ http://t.co/JohMmEMK Posted at 05:40 PM





【高円寺フェス⑤】みうらじゅん&リリー・フランキートークイベント見まーす♪ ←また行ってなかった… http://t.co/F9u7EsSF Posted at 08:28 PM



【高円寺フェス⑥】みうらじゅん&リリー・フランキートークイベント終了♪ お2人の恋人エリカさん&リリカさんもご出演!高円寺とは全く関係ないトークで盛り上がる!なかなか興味深かったw まあ、ほぼ先週ラジオで話してたけどw リリーさん側の意見も聞けて良かったw 社長もいたよ♪ Posted at 08:42 PM

【高円寺フェス⑦】座・高円寺2Fのアンリ・ファーブルで打ち上げ♪ ハートランドで乾杯♪ http://t.co/Nxzn5dUo Posted at 08:49 PM



【高円寺フェス⑧】本日の小さい前菜(100円) サーモン・マリネ http://t.co/benn4ogm Posted at 09:03 PM



【高円寺フェス⑨】阿波牛(徳島県産)100%の自家製ミートソース フジリ(1,200円) http://t.co/7s9z2b7M Posted at 09:20 PM



【高円寺フェス10】杉並区久我山倉本さんの黒キャベツ 国産豚肩ロースのビール煮込み(1,500円) http://t.co/oHSMxJkc Posted at 09:37 PM



【高円寺フェス11】無花果のタルト(500円)&アンリファーブルブレンド(400円) http://t.co/No73HuRI Posted at 09:45 PM



★henri fabre:杉並区高円寺北2-1-2 tel:03-3223-7330

・・・ おまけ ・・・



barumixの息子ちゃんY王子が、六本木ヒルズのハロウィン・イベントでお菓子つかみ取りイベントに参加! クラッカーしかつかみ取らなかったらしい・・・ ということで、参加賞のおすそ分けを頂いた(笑)

http://twitter.com/maru_a_gogo


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema / DVD】『ペルシャ猫を誰も知らない』

2012-10-26 00:00:00 | cinema / DVD
録画しといた『ペルシャ猫を誰も知らない』見た。イランではROCKを演奏しただけで、逮捕されてしまう。音楽とか芸術を愛する思いは止められないのに… 規制が厳しくなったのは1979年のイラン革命以来。まさに『アルゴ』の時代。なるほど… #movie #eiga Posted at 10:04 PM



公開当時気になってたけど見逃してた。WOWOWでも何度か放送済みだけど、度々録画失敗・・・ ようやく見れた。図らずも『アルゴ』の感想書いている途中だったので、タイミング的には良かった!

ザックリした感想はtweetどおり。tweetでは演奏しただけで逮捕されると書いてしまっているけど、正しくは"許可なしで"演奏したら。ただし、許可は簡単には下りない。この映画の主人公であるネガルとアシュカンのバンドは、インディーズ・ロックでヴォーカルは女性のネガル。どうやら、単独での女性のヴォーカルというのは不可だそうで、3人(だったかな?)のコーラスとしてでなければ許可が下りないらしい・・・ 何で? イヤ、素朴な疑問として(笑) 以前、『オフサイド・ガールズ』の記事に書いたけれど、イランでは禁止されていることの多くが"何故?"という問いに誰も正しく答えられないそうなので、これもそんな感じか?

「ネガルとアシュカンは国外で音楽活動をすることを望み、パスポートとヴィザの手配をナデルという青年に依頼する。もちろん不法。その資金を集めるため、ライブイベントを開こうと、バンドメンバーを集めたりとマネージャーのように働くナデル。彼らの間に友情が生まれるが、パスポートとヴィザを依頼した男性が逮捕されてしまう・・・」という話。実はこれ、ほぼ無許可でゲリラ的に撮影されたそうで、ナデル役のハメッド・ベーダードは役者さんだけど、他の出演者はミュージシャン。撮影後、ネガルとアシュカンは出国し、ロンドンで音楽活動をしているのだそう。

彼らの音楽だけではなく、ヘビーメタル、Jazz、Hip Hopまで規制は広い。彼らはそれぞれのやり方で活動しているけれど、現実は練習もままならない。実際のミュージシャンが演じているので、説得力がある。ドキュメンタリーのような語り口の撮影自体も無許可なので、臨場感や緊迫感もある。正直、ネガル達やその他のミュージシャン達の音楽自体に惹かれることはなかったけど、音楽をやりたいという情熱は伝わってきた。

tweetにも書いたけれど、他の方のblogを拝見したところ、どうやらイスラム化強化の体制に入ったのは1979年のイラン革命以来なのだそう。ちょうど『アルゴ』のあの時代。不勉強なので詳しいことは分からないけれど、アメリカの過干渉からの脱却を図るための、民主主義的革命であったそうだけど、結果イスラム化が進んだということらしい・・・ まぁ、他国についてイスラム化が進んじゃダメだと言う権利はないので、それについては触れないでおくけれど、やっぱり好きな音楽を自由に演奏できないというのは自然ではないと思う・・・ もちろん人に迷惑をかけてはいけないけれど、それでも・・・

いろいろ考えさせられる映画だった。

そういえばRaminは1979年テヘラン生まれ。イラン革命の年だったんだ… 苦労したんだね(;ω;) Posted at 10:08 PM

Raminの一家がイラン革命を逃れてカナダに移民したのは知っていた。でも、恥ずかしながらイラン革命の知識もなかったので、大変だったんだなぁくらいの感覚だった。今回、この映画や『アルゴ』を見て、それこそ命がけで出国したんだと改めて知った。 小さい子供を連れての移民は本当に大変だったと思う・・・ ご両親がカナダへ移民して下さったおかげで、今Raminの演技や歌声を楽しむことができる。本当にありがとうございました!

http://twitter.com/maru_a_gogo


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】『最終目的地』(試写会)

2012-10-22 02:10:20 | cinema
'12.10.02 『最終目的地』(試写会)@シネマート六本木

cocoで当選♪ いつもありがとうございます! 久々のジェームズ・アイボリー作品ということで応募、見事当選したのでよろこんで行ってきた~

*ネタバレありです!

「1作だけ残して自ら命を絶った作家の伝記を書きたいと考えているオマー。家族の公認を得るため南米ウルグアイにやって来る。作家の妻、愛人とその娘、作家の兄、兄の恋人である日本人青年。オマーの訪問が彼らの人生を少しずつ変えていく・・・」という話。うーん。これはなかなか良かった。感動!ということはないのだけど、じんわり来るというか・・・ なるほど最終目的地とはそういうことかという感じ・・・ 実際に描かれている根っこの部分は、かなり深い。サラリとしているわけでもないけれど、行間を拾っていくような語り口。自分の中で何かがよぎったり、腑に落ちたりしているわりには、それを言葉にするのがなかなか難しい・・・ というわけで、見てから2週間も経っちゃった 実は、こうして書き始めた今でも、上手く語れる自信がない。決して難解なわけではないのだけど・・・

ジェームズ・アイボリー監督の作品は『眺めのいい部屋』『モーリス』『熱砂の日』しか見ていない。かなり昔に見たので、あまりよく覚えていないけれど、中では『眺めのいい部屋』が好きかなぁ・・・ 文芸作品を多く手がけることで有名で、今作も原作あり。ピーター・キャメロンの同名小説。原作は未読。原題も『The City Your Final Destination』なので、そのまま。原題方が直接的な感じだけど、個人的には邦題の方がしっくりくるかな・・・ 目的地って必ずしも場所ってだけではないと思うので。もちろん、誰でもどこかで生まれで、どこかで暮らし、どこかで死んでいくわけだから、そういう意味では場所は重要だけど、大切なのは何故そこに居るのかってこと。それは、そんなに難しいことじゃなくて、家族が居るからだったり、その土地が好きだからだったり・・・ 上手く書けないな(笑)

冒頭、散歩中の犬に引っ張られてぬかるみに入り込んでしまい、足をとられているオマーが描かれる。作家の家族から伝記公認を断る手紙を受け取ったオマーは、とってもガッカリして落ち込むけれど、それで諦めてしまう。でも、彼女のディアドラは諦めない。直接家族に交渉すればいいじゃない!と、しり込みするオマーをよそにネットで航空券を手配してしまう。この、信念があるなら突き進め!というディアドラの性格は、後に違った面を見せることになるけど、この時点では煮え切らない態度のオマーに若干イラッとするものを感じて、ディアドラ目線で見ていた。よく考えると一度断られているのに、直接会いに行ってみようと思えるかっていうと、なかなかそうもいかない部分はあると思うけれど、ただ伝記を出版しようと考えているならば、一度断られたからといって挫折していたらダメだし・・・ 後に違った印象を受けることになるのが、スゴイと思ったのだけど、見ていた時はムチャだなとは思わなかったし、自分が一生懸命彼に尽くしているのに、彼の気持ちがイマヒトツ自分に向いていないと、傷つくディアドラに同情していた。煮え切らない男だなと(笑) でも、その辺りをぬかるみで表現しているのかなと思った。抜け出したいけど、抜け出せない感じ・・・

オマーは結局ウルグアイにやって来る。ウルグアイといっても、舞台はほぼ作家の屋敷や敷地内のみ。ウルグアイに着いたっていう場面は既に田舎のバス停。作家の屋敷は、その土地自体に名前がある。例えば『レベッカ』のマンダレイみたいな・・・ でも、忘れちゃった 必死にその土地に行きたいと片言のスペイン語で伝えると、スクールバスに乗せてもらえというくらいの辺鄙な土地(笑) でも、このお屋敷スゴイ豪邸だった!

で、ここで暮らしているのが前述した、作家の妻キャロライン、愛人のアーデンとその娘。多分、同じ敷地内の離れのような所に、作家の兄アダムと、彼の日本人の恋人ピートが暮らしている。なかなか複雑・・・ 日本版のチラシなどでは、ピート役の真田広之が大きく取り上げられていて、てっきりこの4人の愛憎劇のようなものが繰り広げられるのかと思っていた。もちろんそういう側面もあるのだけど、一応の主人公はオマーで、彼の登場が彼らの生活に影響を及ぼすわけだから、実際はここにオマーがいないと変。まぁ、別にいいけど(笑) 主人公ではあるけどオマー意外に地味だし・・・

話を戻す! 作家と直接関係のないピートは別として、遺族の中でアダムとアーデンは公認を与えてもいいという感じ。伝記を出版する経緯や遺族の公認というのがよく分からないのだけど、兄のアダムが言うには特に遺族の公認がなくても、出版はできるらしい。勝手に書けばいいだろう的なことを言っていたような・・・ なので、オマーが公認にこだわっているということになる。その辺りが彼の生真面目さとか、気の弱さを感じたりする。もちろんいい意味で! きちんとしているってことだから。違うか?(笑)

それぞれ適度な距離でオマーに接するけれど、年の近い愛人のアーデンとは次第に惹かれあう仲に・・・ まぁ、そうだろうなと思っていたし、結婚しているわけじゃないから、不倫というわけじゃないので、不快感はなし。ディアドラはかわいそうだけど・・・ ウソか本当か知らないけれど、旅芸人(だっけ?)の一座について来たら、ウルグアイに辿り着いてたという、不思議ちゃん一歩手前なアーデンに、オマーが惹かれる気持ちはなんとなく分かる。こういう捉えどころがないけど、キッパリ拒絶しないような感じの女性はモテるよね(笑) 実際は愛人亡き後、その愛人の妻と同居できるんだから、なかなかの人だと思うけれど・・・ もちろん嫌な人という意味ではない。行くところもないだろうし・・・ でもねぇ・・・(笑) とにかく、見えているほど弱い人ではないということ。いざとなったら、一番根性が座るのは間違いなくアーデンだと思う。よく考えるとオマーは、一見間逆に見えて、強い女に惹かれるってことか(笑) 強さの出力方法は違うけど・・・

妻のキャロラインももちろん強い女性ではあるけれど、実際は彼女の方がもろいと思う。それはやっぱりアーデンが母であることもあると思う。上手く言えないけど・・・ オマーや後からやってきたディアドラに対して拒絶するような態度を取る。子供のいない彼女には、守るべきものは自分しかない。だから、自分のテリトリーに入って来られることに、過剰反応してしまうのじゃないかと思う。いつも不機嫌で人を否定してばかりいるように見えるけれど、義兄のアダムとはお酒を酌み交わすし、ピートのこともアーデンのことも受け入れている。彼女が公認を与えたくなかった理由は夫が彼女を裏切ったから。それは愛人を作ったからじゃない。夫が書いた唯一の小説は、自分の人生をそのまま描いたもの。だから、彼には次回作は書けなかった。自分の中に何もなくなってしまったから・・・ そして、自ら命を絶ってしまった。キャロラインがどんな風に描かれていたのかは語られない。ただ、どんな風に描かれていても、彼女にとっては受け入れがたいことだったのでしょう。

兄弟の両親は裕福で、ナチスの迫害を逃れてウルグアイにやって来た。どこか享楽的なところがあり、新婚旅行のヴェニスで乗ったゴンドラを船頭から買取り、ウルグアイの屋敷まで運ばせたりした。それを酔狂と取るか、ロマンティックと取るかってことかと思うけど、アダムとキャロラインは酔狂と思っている様子。そんなアダムはオマーにある提案をする。母親の宝石をアメリカへ持ち帰り、売って欲しいというもの。自分の人生の終わりを意識し始めたアダムは、恋人のピートとの関係や、義妹キャロラインの身の振り方を考えてのことだった。その代わりに公認を与えるという。よく分からないけれど、宝石などの財産を国外に持ち出すのは法に触れるのかな? 屋敷での生活を心地よく思い、本来の目的を忘れつつあったオマーにとっては、あまりメリットのない話だったけど、アダムの人柄に親しみを感じていたオマーは、この提案を受け入れる。このことが後に波紋を呼ぶことになる。

どんどん距離を縮めていくアーデンとオマー。2人のゴンドラでのキスはロマンティック。でも、どこか変(笑) 2人はゴンドラをロマンティックと感じるタイプ。そんな時、ピートの蜂蜜採取を手伝っていたオマーが、蜂に刺されてハシゴから落下する事故が起きる。病院に搬送され意識不明の重体。オマーに付き添っていたアーデンを、妻もしくは恋人だと思った医師は、大切な人の呼びかけには反応するから、話しかけてあげてと言う。自分は彼の大切な人ではないと否定しつつ、呼びかければまぶたがピクピクと反応するのを見てしまえば、心が動かないハズもなく・・・ でも、オマーにはディアドラという恋人がいるからと必死に感情を抑える。このシーンは良かった。とはいえ、アーデンとしてはディアドラに連絡しないわけにもいかないってことで、アメリカからディアドラが駆けつける。まぁ、別にイヤイヤしたわけじゃないけど(笑) アーデンがディアドラを病院へ車で送る途中、牛の群れの横断を待つ車内での会話がいい。医師が自分を恋人と勘違いしているけど、気にしないで欲しいと言うアーデン。平静をよそおいながらも、不安を感じるディアドラ。ウルグアイに渡る前から、オマーに愛されている実感がなかった彼女にとって、アーデンの存在は気になるところ・・・ こんな葛藤が描かれる車内の目の前には牛・・・(笑)

そしてディアドラの登場が大きな変化をもたらす。初めから臨戦態勢で乗り込んで来た感のあるディアドラ。さっさと公認をもらってオマーを連れて帰るわ!という感じ(笑) まぁ、気持ちはよく分かる。アダムなどは彼女のキツイ性格に嫌悪感を抱いている様子。まぁ、例の宝石の件で彼女と一戦交えたわけだから、仕方がないという感じ・・・(笑) オマーが公認の件や、宝石の件についてどう思っているかは関係なく、正しいと思うことに突き進むディアドラは厄介ではあるけれど、間違っているとも言い切れない。違法なのであれば、アダムが良い人だからという承諾してしまうオマーはのん気過ぎる気もする。

オマーはこの地でアーデンやアダムと出会って安らぎを感じ、自分が居たいと思える場所に出会ったわけだけど、そのキッカケを与えてくれたのは、強引に背中を押したディアドラだったりする。オマーの繊細でちょっとのん気な性格には、アーデンが合っているのだし、屋敷での暮らしが現時点では居心地がいいということ。アメリカで自分の夢をかなえるなら、ディアドラのように突き進まなきゃならない部分もあるわけで、要するに視点が変われば、価値観や物事の見方も変わるってことが描かれているのかなと・・・ ディアドラはちょっと損な役回りになってしまったけれど、前述どおりオマーがやって来て彼らの暮らしが緩やかに変化し、ディアドラがやって来て嵐を巻き起こす、それぞれの歯車が回り、しかるべきところに落ち着く。1つ1つ書いてしまうのはどうかと思うけれど、あるものは愛する人との絆を深め、ある者は旅立っていく。オマーはアメリカに戻り大学講師になる。でも、彼の思いは生徒達には届いていない・・・ そして、彼は自分の求めている場所へ。ここで終わるのかと思ったら意外なオチが・・・

3年後、旅先のイタリアで、新しい恋人とオペラ鑑賞に来たディアドラは、キャロラインを見かけ思わず声をかける。ウルグアイの屋敷でほぼケンカ別れだった2人・・・ キャロラインのことが気になって仕方がない。お互いNew York住んでいることが分かると、追いかけて電話してと言うディアドラ。彼女の中にも変化があったということか・・・ キャロラインにも今ではパートナーがいる。実は、前述のオマーが戻って、アーデンに受け入れられるシーンよりも、このキャロラインが穏やかな表情でオペラ鑑賞している姿を見た時に、なるほど最終目的地とはそういうことかと思った。なるほどと腑に落ちたわりには、何がなるほどなのかはあまり形にならなかったのだけど(笑)

今、居るこの場所や自分という存在が、最終目的地なのかどうかはよく分からない。求めても得られないかもしれないし、彷徨った挙句に辿り着くのかもしれない。自分が自分らしく居られる場所であり、時間であり・・・ 場所って書くと、ある特定の場所になっちゃうけど、必ずしもそういうわけでもなく・・・

キャストは良かった。真田広之は大きな役だけど、直接ストーリーに関わるというよりは、それぞれと適度な距離感を持って存在することで、そのバランスを保っているという感じ。存在感を出し過ぎず、でもしっかり存在している感じが良かった。欧米人に比べると感情表現は抑え目だけど、動作などはわりと大きい。日本人はそんなことしないと思う部分もあるけど、少年時代にアダムに拾われて以来、海外暮らしという設定なのでOK 実年齢は50歳を超えているけれど、40歳の役がしっくりきちゃうのはスゴイ! アンソニー・ホプキンスは良い人なんだか、曲者なんだか分からないアダムを、さすがの演技で見せる。まぁ、基本いい人だけど(笑) 年齢的なことや、その佇まいから、彼が遺族の長という感じだけど、彼の意見や判断が全て正しいわけじゃない。その辺りも良かった。ディアドラのアレクサンドラ・マリア・ララは若干損な役回りだけど、嫌な女になってはおらず、彼女だって間違ってはいないよ!と思わせたのは良かった。主人公のオマーのオマー・メトワリーは繊細で純粋な感じは良かったのだけど、ちょっと地味だったかなぁ・・・

シャルロット。ゲインズブールの危うさがスゴイ! 普通に歩いたりしているだけでもエロイ! 自分が守らないとってなる気持ち分かる(笑) 自分が守りたいと思うわりには、最終的にはしっかりしてくれないとイヤだと思うので、そういう意味ではこのシャルロット・ゲインズブールのアーデンは、理想的なのでは? 手に入りそうで、なかなか手に入らない感じもイイ ←オッサンか?(笑) アーデンとは逆に、実はもろかったり、寂しかったりするのに、いつも周囲に強く出てしまうキャロライン。そうやって自分を守っている。このローラ・リニーは素晴らしい! キリキリ怒っていることも、間違っているわけじゃない。そういう部分が、例えばオマーに迷惑だから帰れと言っている時でさえ、きちんと感じられて、キャロラインを嫌な人だと思ったりしない。夫の原稿を焼くシーン、そしてラストの穏やかな表情が素晴らしい。さすが!

画が素晴らしく美しい! ウルグアイの自然の美しさ、屋敷の調度類も素敵 いつもしっかりお化粧して、きちんとした服装のキャロラインも素敵だけど、ふわふわワンピにレインブーツとかのアーデンの服がカワイイ

文芸作品好きな方オススメ。シャルロット・ゲインズブール好きな方是非♪

『最終目的地』Official site


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

John Viscardi and Sierra Boggess- "Maria" and "Tonight" (West Side Story)

2012-10-20 21:45:04 | 【動画】SierraBoggess
John Viscardi and Sierra Boggess- "Maria" and "Tonight" #West Side Story#


YouTubeからオススメされた! これイイネ♪d('∀'o)
2009年6月29日にthe Hudson Riverfront Performing Arts Centerで行われた
"An Evening of Broadway Celebrating Jerome Robbins" で、
Sierraが「tonight」を歌ってる♪

以前UPしたRAHのよりも軽やかな感じ?
あれも素晴らしかったけど、これもいいねぇ~

やっぱりSierraの声大好き
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【動画】浅田真央選手 国別対抗 2009 FS タラソワ解説

2012-10-20 16:22:59 | 【動画】MaoAsada

⛸【動画】浅田真央選手 国別対抗 2009 FS タラソワ解説⛸


「浅田真央 2009 国別対抗 仮面舞踏会」の画像検索結果


当時のコーチで、今シーズンFSの振り付けを担当したタチアナ・タラソワ氏の解説♪ 愛に溢れているね~ 得点の矛盾も指摘してくれてるし!
「私のかわいい子」に愛を感じるわ~ 自分の作ったプログラムをここまで完璧に演じてくれるんだものね。そりゃ愛してやまないわけだわ! 

山田満知子コーチの教えどおり、誰からも愛されるスケーターになったね


ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))


浅田真央 2009 国別FS タラソワ解説のみ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【動画】浅田真央選手 国別対抗 2009 FS

2012-10-20 16:15:19 | 【動画】MaoAsada

⛸【動画】浅田真央選手 国別対抗 2009 FS⛸


「浅田真央 2009 国別対抗 仮面舞踏会」の画像検索結果


この演技もスゴイ!! 「仮面舞踏会」好きだったなぁ~ ハチャトリアンの音楽がいいよねぇ・・・(・∀・)イイ!! 意外に悲劇なんだけど😅 この衣裳も素敵😍



コメントにもあるけど、男子選手でも真央ちゃんの演技を見ると凹むんだとか・・・ ホントに日本の、イヤ世界の宝だと思う!!


ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))


浅田 真央 - 2009 WTT - Masquerade (Free Skate)



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【動画】浅田真央選手 国別対抗 2009 SP

2012-10-20 16:06:33 | 【動画】MaoAsada

⛸【動画】浅田真央選手 国別対抗 2009 SP⛸


「浅田真央 2009 国別対抗 月の光」の画像検索結果


これとFSの動画を探してた! 2009年日本で開催された国別対抗でのSP & FSは素晴らしかった!女子で初SPで3Aを決めただけでなく、1試合に3つの3A!!

06:58でライザチェック選手がハグしてる♪ これが見たくて探してた!!当日LIVEで見てて、本当にスゴイと思ってくれたんだと思ってうれしかったので♪


ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))


Mao Asada - World Team Trophy 2009 SP clair de lune



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【動画】浅田真央(Mao Asada)選手 4CC 渾身の「鐘」 実況解説無し

2012-10-20 15:57:39 | 【動画】MaoAsada

【動画】浅田真央(Mao Asada)選手 4CC 渾身の「鐘」 実況解説無し





これ素晴らしい!! 2010年2度目の世界女王になった時のFS! 解説なしだから音楽がよく聴こえて、真央ちゃんの表現力がいかに素晴らしいか分かる!タラソワコーチが「真央にしか滑れないプログラム」と言ったのは、3Aが2回入っているだけじゃない!! この重厚な音楽をここまで表現しきれるのは、浅田真央しかいない!



得点について言いたいことがたくさんあるけど、このblogは主旨が違うのでやめとく!!でも、この演技がFS1位じゃなかったのは絶対におかしい!


動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))


浅田真央(Mao Asada)選手 4CC 渾身の「鐘」 実況解説無し





頑張れ真央ちゃん

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする