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【event】『アリス・イン・ワンダーランド』ファン・イベント@恵比寿ガーデンプレイス

2010-03-26 03:04:00 | event
'10.03.22
『アリス・イン・ワンダーランド』ファン・イベント@恵比寿ガーデンプレイス

yaplogで当選! ホントにありがとうございます! 「3月15日のつぶやき」にもあるとおり、前々から15日にスゴイお知らせをするという予告があったにも関わらず、テレビ見ながらつぶやいていたら、『アリス・イン・ワンダーランド』プレミア試写会&ファン・イベントプレゼントのお知らせ! キャーッ!そこからは半ばパニックになって速攻で応募。そして情報収集に走ったため、感動していた軍艦島もほとんど見ていない(笑) 六本木ヒルズでのプレミア試写会は2組4名、都内某所でのファンイベントは85組170名ご招待。しかも、各媒体ではyaplogが一番招待枠が多いとのこと。公式発表では一般招待客300名とのことなので、単純計算でも半分以上がyaplog当選者。さすがです! というわけで、当たれと念じて応募。17日に当選メールを受信した時は、仕事中にも関わらず、大興奮してしまい、その後は仕事にならないほど(笑) 誰を誘うか迷ったけれど、去年日テレで開催された「『アリス・イン・ワンダーランド』の世界展」に一緒に行って以来、この映画を見たい見たいと言ってるYを誘う。スゴイ楽しんでくれたみたいでよかった。

受付開始が15:00~で、入場が15:30~16:15とのことだけど、どんな入場ぶりなのか分からないので、14:00恵比寿待ち合わせ。会場の恵比寿ガーデンプレイスに到着すると、yapme登録&twitterフォロー中の、特別サイトや、ヤプシネマージュから届いた情報どおり、正面ジョエル・ロブションのお城の前に、赤の女王のお城が! すごーい! 本格的。写真撮ってしまったんだけど、撮影禁止とのことなので、当blogには掲載は控えますが、かなりバートン感のあるデザイン。悪趣味ギリギリ。警備の方によると、受付や入場は先着順ではないとのことなので、とりあえずお茶することに。三越B1の宮越屋珈琲はちょうどお城の見える位置。トランプの兵隊がリハーサル中。なかなか貴重な体験。

15:00になったので、受付へ向かう。当選番号順に列を作り、受付を済ます。当選メールと身分証明書を提示。さすが厳重。入場整理券は代表者がくじを引く。A35。いいのか悪いのかさっぱり分からない。お城に向かって急な坂を下った途中の門のところで待機。Bの人達がどんどん奥に入って行くので、特に指示のないAの人達には不安が広がる。15:30を過ぎた頃、やっと番号順に呼ばれる。35はかなり後ろだった(涙) 会場内は迷路のようにレッドカーペットを挟んで柵が並ぶ。すでに最前はいっぱい。チビッコなので2列目以降じゃ見えないし、ライブでの位置どりの経験上、柵がないと待ってる間も辛い。ってことで、お買物のお客さんのための通路の辺り、ちょうどファン・ゾーンの始まり辺りの最前をキープ。スタッフのおにいさんが自分が目の前に立ってしまうので、サインはもらえないかもと、親切に教えてくれたけど、見えなきゃ意味ないよねってことで、ここに決定。後からアリス・コスプレのカワイイおねえさんが私たちの隣にやって来て、ジョニデは気づけば絶対サインしてくれるから、頑張りましょうと教えてくれたので、周りの方と団結して頑張ることにした。しかし、このアリスのおねえさんかわいかった! yaplogユーザーとのことなので、この記事読んでもらえるかな? その節はお世話になりました。風邪ひいてないですか?

待つことしばし。かなり寒い。何しろビルとビルの谷間なので(涙)手が痺れて感覚がなくなってきた頃、後ろで何やら始まった様子。アイパッチ姿の男性登場。でも、ちょうど真後ろ。振り返ってもほとんど見えない。説明によると、今回の映画の舞台になっているのは、実はアンダーランドなのだそう。アリスが去った後、赤の女王に支配された世界はアンダーランドと呼ばれていて、ジョニデ演じるマッド・ハッターは、救世主アリスが再び現れるのを待っているのだそう。というわけで、レッドカーペットに登場してくるゲスト達はアンダーランドの世界へ迷い込んだという設定らしい。

会場入りしてからそろそろ1時間が過ぎた頃、やっと最初のゲスト。タキシード姿の男性2人。なにやらチャンピオンベルトのようなものを肩に… 亀田兄弟… なぜ? どうやら今回アリスは戦うからだそうだけど… うーん。私達のいた斜め左前はテレビ局のメイン取材ゾーンになっていて、めざましテレビ、おもいっきりDON!、ミヤネ屋などが陣取っている。ゲストはそこで取材を受けてから、こちらに来るらしい。そこ以外にも、ファン・ゾーンと平行してマスコミ・ゾーンもあるみたいだけど、よく分からず。というわけで、ゲスト達はなかなか近づいて来ないので、次のゲストが紹介されるまでかなり時間がある。寒いのでちょっと辛い…

次に登場したのは福田沙紀。アリスと同じ19歳の女性ということらしい。ピンクのフワッと感のある短め丈のワンピース。もちろん腕出してます。寒そう! でも、ニコニコしててカワイイ。次に登場は谷村美月。『おと な り』ではちょっと苦手な役どころだったけど、実物はカワイイ! 顔小さい。緑系のタータンチェックのワンピースは、体の線にピッタリ。それが若々しさを感じて素敵。「美月ちゃん!」 の声がかかって、恥ずかしそうに応えていたのが初々しい。その後、同じく19歳のモデルさんが2人ずつ3組。10~15分間隔で紹介される。それぞれ薄着。寒そう! おばちゃんなので、この世代のモデルさんはさっぱり分からない。お名前も失念してしまったけど、最初の2人がドレスも含めて好みだったかな。2人とも白のレース使いのかわいいドレス。1人はロング丈。髪もふんわり感があって、女の子って感じでかわいい。

さて! 待つこと何時間? 真っ赤なトランプの兵隊2人がやって来て、門の前の配置に着いた。そして黒塗りの車が横付けに。バートン監督登場! カッコイイ! もちろん今日のお目当ては、世界で一番好きなジョニー・デップだけど、バートン作品は大好き。好きな監督はと聞かれれば、間違いなくティム・バートン! 憧れのバートン監督に会えるなんて! あの頭の中には一体何が詰まっているんだろう。バートン監督には世界はどんな風に見えてるんだろう。監督の作品みたいに、ポップで、毒々しくて、ちょっと哀しいんだろうか? テレビ局の取材は、1局にしては短いのかもしれないけれど、数が多いし、待ってる身には長い。しかも、私達の所に来てくれるのか… でも、事前にスタッフさん達の偉い人(?)が、私達の前に立っていたスタッフのおにいさんに座るように言ってくれたため、視界はバッチリ。そして、ティムのそばにいたキレイな女性がこっちを見てくれた。いよいよ取材ゾーン最後のDisney Channelの取材終了! 振り向いた! 気づいたら、手を振り叫んでた(笑) 来てくれました! 想像していたよりも、全然紳士で穏やかな印象。イヤもちろんがさつな人だと思っていたわけではないけど(笑) 受付で渡されたポストカードを必死で差し出す。サインゲット! うれしー! すごいうれしかったんだけど、ちょうどその時、後ろに黒塗りの車が! ジョニー登場!! パニックになってしまって、バートン監督にお礼を言うのも忘れてしまうほど興奮。この時、うれしくて地団駄踏んでるところが、ワイドショーで映ってた(笑)


サイン入りポストカード&入場整理券

待ちに待ったジョニデ登場。白地に肩から胸の辺りに黒の切り替えしがある、カウボーイ調のジャケット。うすいベージュのソフト帽。そして黒ぶち眼鏡。ヒゲ。計算された無造作ヘア。カッコイイ! っていうか、ホントに今ここにジョニーがいることが信じられない。夢の中にいるんじゃないだろうか… 早く来てほしいけどずっと見ていたい複雑な気持ち。いつの間にか両側のテラスにも、入口にもスゴイ人。そちらにも笑顔で手を振るジョニー。刻々と近づいてくる! ジョニーのSP M氏が、サインのもらい方や、手は引っ張らないようになどの注意を紳士的にされる。日本の方だけど、紳士的なので素直に聞ける。あと、次のインタビューが終わったらファンサービスに来るよと教えてくれたカメラマンの方など、今回とっても紳士が多かった。素敵! そして、いよいよ、Disney Channelの取材終了! ジョニデがこっちに来たー!

私たちが並んでいる一番端から丁寧にサインして行く。アイドルみたいに満面の笑みってわけではないけど、少しほほ笑みながらサインしていく。たくさん書くから、簡略化されたサインをサラサラと書いていくけど、やっつけ的に書いてるわけじゃない。かといってガツガツ書いてくわけでもない。とにかく落ち着いていて紳士的。スターぶったところが全くない。やっぱり素敵! M氏の注意を守って両手でしっかりと持って待っていたら、サインしてくれたー!! もうホントにうれしくて「Thank you!」と言うと、あの独特のモゴモゴ口調で「It's my pleasure」って言ってくれた!そして握手! ジョニーの手温かくて、そしてやわらかかった! はぁ。夢見心地でボーッとしてる間にも、ジョニデは着々とゴールであるお城まで、ファンとの交流を続けるのだった。


ジョニデサイン(左)&バートン監督サイン(右)

しかし、注意事項にカメラの持ち込み不可となっていたけど、みんなデジカメ持ち込んでいるんだね。まぁ、確かにカメラチェックもなかったし、ケータイにカメラもついてるから、撮るなという方がムリか。でも、やっぱりサインがもらえるだけで満足と思っていたけど、写真も欲しい! って思ったりするので、自分の欲深さにビックリしたりもする。

20~30分くらいかけてお城に到着。バートン監督と共に正面のバルコニー部分に上り、みんなに挨拶。一言ずつコメントしてたけど、興奮しすぎて覚えていない。レポになってないですね(笑) また、階段を降りてお城の裏側へと去って行く。この後、六本木ヒルズでプレミア試写会の舞台挨拶へと向かった。さようならジョニー(涙) でもどうやら、ファンサービスしすぎて時間が押してしまい、この日のうちに帰る予定を変更して1泊したのだとか。ちょっとカワイイ。

というわけで、だいぶ寒かったけど、そんなことは忘れてしまった! ホントにホントに幸せだった。夢のようなひと時。嬉しすぎるっ! ありがとうございました! 映画絶対見るっ


OPIからお土産 なんとMAD AS HATTER!

★詳しいレポ&情報はこちら 写真も満載

ヤプシネマージュ特別企画『ティーパーティへようこそ!』
『アリス・イン・ワンダーランド』Official site

コメント (13)
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【nephews】甥っ子1号画伯作品集

2010-03-22 00:00:00 | nephews
【nephews】甥っ子1号画伯作品集



★blog用追記★
お兄ちゃんのTくんが、こんな作品を残していった。アート作品なんじゃないかと思うのは伯母バカ?


クラゲ? イカ? 宇宙人?

ヘビ?

魚? & T画伯(の足)


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【cinema】『ソラニン』(試写会)

2010-03-17 02:52:00 | cinema
'10.03.09 『ソラニン』(試写会)@九段会館

yaplogで当選。いつもありがとうございます。最近、何となく年齢的に青春モノは当選しにくくなっているのかなと感じている。気のせいかな(笑) というわけで久々当選した青春モノ。宮崎あおい主演だし、期待大。バンドモノお好きだとおっしゃってたrose_chocolatさんをお誘いして行ってきた。またまた、あったか肉まんと、お手製のポテトフライをいただく。寒いので温かいものをというお心づかいがうれしい(涙) いつもありがとうございます!

*ネタバレありです。そして辛口…

「大学の軽音楽サークルで知り合った芽衣子と種田。OLの芽衣子は、バイトをしながらバンドを続ける種田と同棲し、彼の生活を支えていたが、働かない後輩、パワハラ&セクハラ上司に嫌気がさし退職してしまう。そして、2人に少しずつ変化が起こる…」という話で、これは青春モノ。原作が漫画なので、あたりまえといえばあたりまえなんだけど、これは漫画(笑) 浅野いにおの原作は読んでいないので、ホントのところはよく分からないけど、多分かなり忠実に再現してるんじゃないだろうか。何となく、漫画をそのまま実写に移し替えたという印象。っていうか、漫画を読んだという感じ。それは原作ファンにとってはいいかもしれないけれど…

うーん。これは正直おばちゃんには辛かったかもしれない(笑) 彼らと同じ20代前半、もしくは母親世代だったら共感したり、温かく見守ったりできるのかもしれない。そのどちらでもない身としては、前半部分は誰にも共感出来ず、ちょっと辛かった。これを書いてしまうと、全否定になってしまうかもしれないけど、この映画の中でキーとなっている"夢"部分について、どう考えても結論が出てるだろうという気がして、結論が出ているなら、諦めるか、視点を変えて付き合うしかないのではと思うと、何故それを蒸し返すのかと、若干イライラしてしまう。イヤもちろん、そういう部分も含めて青春の名残であったり、大人になる過程であったりするので、そういうことを描きたいのだと思う。でも、最終的に描きたいのは、彼の遺志を継いでステージに立つ芽衣子なんだと思うので、だったらそこに至るまでをそんなに引っ張らなくても良かったのかなと思う。2時間6分もかけて描いたわりには、ストーリーにも主題にも目新しいところは無かったし… と書いてしまうと厳しいかな(笑) 王道ストーリーなのは全然ありだと思うし、原作漫画のまんまのセリフだったとしても、それでも感動する作品もあるんだけど、これは逆にそのまんま感が浮いてしまったように思う。若手俳優たちは頑張っていたし、下手ではなかったんだけど…

うーん。学生時代に知り合った仲間同士が、夢と現実の間でモヤモヤしつつ、少しずつ答えを見つけて行くって感じは散々見てきた。ただ、この作品の場合、主人公の芽衣子は軽音楽サークルに所属してたけど、別に自身は楽器を弾くわけでもなくて、ただ集まって種田たちの練習を見たり、ライブを見たりするだけ。本人は特にコレというものがあったわけではない。だから普通のOLさんになった。自分に何もないことは、認めたくはないけど分かっている。要領ばかりよくて仕事する気のない後輩や、ムカつく上司のいるつまらない会社で、上手くやって行けないのは自分がダメなのかとも思っているけど、多分どこか人のせいにしてる部分はあるんじゃないか。芽衣子は結局、会社を辞めてしまうけど、見せられていたことが彼女のストレス要因なんだとすれば、甘いなと思う。でもまぁ、人それぞれだし、まだ若いし(笑) 仕事に魅力がなければ、つまらないってだけで辞めたって、それはそれで人生だし。で、多分そんな何もない自分の夢を種田に託したってことなんだと思う。種田にそう言われてたし(笑) それならそれでいいんだけど、それにしても中途半端なんだよね。あんまり全力で支えちゃうと、種田がヒモになっちゃってお互い破滅だと思うし、そうならないっていう意識みたいのは宮崎あおいの演技から伝わってはくるのだけど… 何ていうか、今こう書いている内容ですら、後付けで理解してるって感じで、見ている間はいまひとつ共感できず。



うーん。この作品の登場人物たちは、普通の人。ハッキリと書いてしまえば、凡人。っていうか、世の中の大半は凡人なので、凡人がダメなわけではないし、決してバカにしていない。もちろん自分も凡人だし。凡人だから、どこかで壮大な夢は諦めなきゃならない。それは別に逃げでも負けでもない。身の丈を知るということだし、折り合いをつけるということで、それが大人になるということ。だけどそれは辛い。辛いからすがっちゃう気持ちは分かるんだけど… 種田はバンド仲間や、ライブを見に来た人達の範囲内ではある程度ヒーローだった。自分には何もない芽衣子にとっても。でも、残念ながらそこまで。音楽好きで、ギターを弾くのが大好きだとしても、音楽で食べて行けるのはほんの一握り。種田は自分にはその力がないことは分かっている。でも、それを認めてしまうのは辛い。だから、諦められないんだと思うんだけど… 見ている間はそういう焦燥感みたいなものとか、伝わってこない。急にやる気になってレコーディングして、デモ音源をレコ社などに送ってみる。その作業自体は楽しそうだし、盛り上がりとしてはいい。仲間の一人で芽衣子の親友アイが「大切な人が真剣になったら、黙って見守ってあげよう」と言いながら芽衣子の頭を抱くのも、クサッと思いながらも、ほほえましく見ていたのだけど… 結果は声を掛けてくれたのは1社だけ。かなり大手のレコ社からの呼び出しに舞い上がるも、グラビア・アイドルのバックバンドってことでプライド傷つけられて、お断り。自分が音楽を始めたきっかけになったバンドのメンバーが、魂売ったのかみたいなことを、今ではレコ社社員となった担当者にトイレで言うわけだけど、その態度はなんだとか、本気でプロになりたいならプライドなんか捨てろとか、逆に言うとおりだとか、そんな感想が浮かぶ以前に、このエピソード自体がとってつけたような印象。

この"とってつけたよう"というのが全編通して感じたこと。さっきも書いたけど、若手俳優たちは、サンボマスターの近藤洋一も含めて、頑張っていたし、悪く無かったのだけど、セリフが浮いているというか… 漫画が原作って先入観もあるのかもしれないけと、ふきだしの中のセリフという感じで、生身の人間の言葉って感じがしない。正直に言うと、このストーリー自体特別目新しい部分はないわけで、洋画、邦画問わず何度も見てきた。でも、王道でも感動するものはする。クサイセリフ満載でも泣いちゃうこともある。でもなぁ… なんだろう、いちいちカット割というか、読んだことないけど、漫画のコマ割が見えちゃうというか… クサイセリフも、ビリーと加藤のキャラの感じや、そこから来る笑いみたいのも、漫画で読んでたら面白いんだと思う。

漫画を読んだ感じというのは、その辺りのこともあるけど、さっきも書いたとってつけた感もある。盛り上げや、主人公たちに共感できる要素であるはずのシーンが、とってつけた感なのは、なんかコマ割が見えちゃうから。不謹慎かもしれないけど、種田の死ですらとってつけたように感じてしまう。多分、一人で部屋で漫画で読んでいたら、入り込めるんだと思うんだけど… それは後ろの席の若い女の子達がずっと喋ったり、ガサガサ何かを食べたりしていたせいで、集中できなかったこともあるかもしれないけれど(怒)

うーん。何て言うか… 事前に種田が亡くなってしまうことは知ってたので、彼の夢が途中で終わってしまうことは分かってる。種田はバンドをやってはいるけど、積極的に売り込んだりしてるわけでもなく、留年中の加藤と実家の薬局を継いだビリーとスタジオで演奏してるだけ。だけど、唐突に「ギター弾きてぇ」と叫んで、レコーディング、そして惨敗。で、バンドは解散状態になってしまい、田舎に帰ろうかと言い出す種田。そんな彼に「もう一度バンドやろうよ」と言う芽衣子。でも… 厳しい言い方をしてしまうと、終わらせる以前に始めてなかったと思うし、普通の人の"夢"なら仕事しながらバンド続けるでいいんじゃないのかな。何で"有り"か"無し"なのか? ここが一番入り込めない理由だったかな。まぁ、多分そこの折り合いを上手くつけられないっていう部分を描いているんだろうし、凡人OLちゃんではあっても、年齢的にそういうところを越えたから、そう思ってしまうのかもしれないけれど。

多分、一番見せたかったのは、種田が突然の事故で亡くなってしまった後。いかに芽衣子が立ち直るかということで、彼女が種田が残した「ソラニン」を歌うこと。しかもギターも弾く。コードを覚えるところから始まって、サークル活動の一環という感じはあるけれど、一応ステージに立つ。この辺りからは宮崎あおいの好演もあって、良かったと思う。ベースがサンボマスター近藤洋一なので、リズムはしっかりしているから、ギターが下手でもなんとか聞けるし(笑) 上手いという設定ではないのでOK。ライブ・シーンの音は違うかもしれないけど、宮崎あおいはコードを覚えて一応ちゃんと弾いているっぽい。この映画のために覚えたのかな。種田を失った喪失感や、自分を責めてしまう感じは、死別じゃなくても辛い別れを経験した人なら分かるはず。その辺りは理解できたし、その苦しみから立ち直るのには、一度、底まで落ちないと浮上できないという感じも分かる。そして、唐突ではあるけれど、ギターを弾き始めることも共感できる。そして、それが芽衣子の"普通の人の夢"になっていけばいいんじゃないかと思ったりする。今「音楽で世界を変える」などという壮大な夢を抱いている人の中には、もちろんその夢を叶えられる人もいると思う。事実変えた人もいるわけだし。THE BEATLESとか。でも、ほとんどの人は、その夢は叶わない。まだ10代とかの若者にそう言ってしまうのは酷かもしれないけれど、残念ながらそれは事実。でも、それは夢が壮大過ぎて身の丈に合っていなかっただけ。『THEE MOVIE』を見てしまえば、あの人達のやっていることこそが"音楽"だと思ってしまうけれど、普通の人が仲間とスタジオを借りて出す音だって"音楽"だし、バンド活動だと思う。って、あまり映画と関係ない部分で熱くなってしまったけれど(笑)



若手俳優達は頑張っていたし、良かったんじゃないかと思う。ただ、そもそもキャラ設定やセリフがとってもマンガ的なので、こんなこと言わねーよと思う言動が多かったりする。特に脇のビリーと加藤は盛り上げ役なので、コミカル要素が高い。ビリーの桐谷健太はTBSドラマ「JIN」でも好演していたけれど、このちょっと熱い男を上手く演じていたと思う。コミカル部分も良かった。ただ、演出がマンガ的なので、個人的にはとってつけたように感じてしまった部分もあったけれど。ドラムを叩けるとは知らなかったのでビックリ。ドラム重要だからね。加藤役のサンボマスター近藤洋一は、意外に演技できてビックリ。キャラが上手くハマッていたので、多少棒読みでも、モッサリ感やトボけた感じとして生きたのも、逆に良かったのかも。アイ役の伊藤歩が、仲間では少し大人な感じを上手く出していたと思うし、あんまり好みではなかったクールな顔立ちも役に合ってたと思う。種田の少し頼りない、でも熱い感じは、高良健吾に合っていたと思う。少し滑舌が悪いのが気になったし、演技も正直そんなに上手いとは思わなかったけど、文系メガネ男子って感じは良かった。

宮崎あおいは若手演技派女優と言われているけど、CMなどで見る大げさ感とか、いまどきのナチュラル感みたいのが、なんとなく食わず嫌いだった。前半はキャラ自体もそういう感じなので、苦手意識を払拭できず。でも、種田を失ってからの演技は良かったと思う。特に落ちているところ。ああいう、少し大げさにすると一見上手く見えるようなシーンを、やり過ぎず上手く演じていたと思うし、やり場のない気持ちをぶつけて、暴れている時ですら共感させるのはさすがだなと思った。前半の大切なことを素直に表現できない感じとか、逆にストレートに言い過ぎちゃって、わざとらしいナチュラルみたいな感じになってる部分も、後半のどん底から立ち直っていく感じに説得力があるから、大人になったんだと思わせる部分として生きてくる。ラストの表情も良かった。

多分、狙っているんだと思うけど、あえてマンガ的な演出。だからコマ割を感じてしまう。個人的にはそれがちょっと合わなかった。でも、画はキレイだったと思う。まぁ、ライブ・シーンの迫力は『THEE MOVIE』を見てしまった後では、見劣りしてしまうのは仕方がないとしても、これは素人さんのライブってことだからOK。例えば、回想シーンで大学生だった頃の芽衣子と種田が、土手で手をつなぐシーンは、春の暖かさとか、あの頃にしかできないキュンとするような恋愛の感じが伝わってくる。そういうシーンが結構あった。ビリーのチャリに2人乗りするシーンとか。そういえば『ソラニン』というのは、種田の説明によるとジャガイモの芽の部分のことだそうで、芽を出すってことが彼らの現状を表しているんだと思う。だからこそ"種"田なんだし"芽"衣子なのかと思うとニヤリ。冒頭にジャガイモが出てたのも、見ている間はなんとなくわざとらしくてイライラしてたけど、そういうことかと思えばおもしろい。

うーん。結構辛口になってしまったけど、一応僭越ながら人生の先輩としては、歯がゆく感じたりもするけれど、同世代の人には彼らの"夢と現実"は等身大のこととして感じられるんじゃないかと思う。あえて書くけどこれは凡人の"夢と現実"でも、スーパースターにだって"夢と現実"はある。そして多分、凡人と同じかむしろ何倍も辛いハズ。

同世代の人にはいいと思う。でも、ちょっと長いかな(笑)


『ソラニン』Official site

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【cinema】『THEE MOVIE』

2010-03-08 00:29:00 | cinema
'10.02.19 『THEE MOVIE』@シネセゾン渋谷

先月、木場のSTUDIO COASTで見た『THEE SCENE』の映画版。物販で前売りを買っていたのに、うっかりしていた。そもそも日程が短かった上に、ほとんどがレイト。一緒に前売り購入したbaruと日程調整して行ったこの日が、ラスト上映だった! 危なかった。

この日はちょっと残業になってしまい会社出たのが19:00頃、とりあえず映画館に直行してチケ引き換えましょってことで、シネセゾン渋谷に着いたのが多分19:30近く。座席指定だけど、既に結構混んでるらしく、真ん中の列は残りわずかとのこと。その時は気づいてなかったけど、この日で終りだったからなんだね。入口脇の壁にはライブ中の彼らのパネル展示が! 人もまばらだったので、バッチリ撮る。切ない(涙)


パネル展示

21:15からなので、ご飯食べましょってことで、シネセゾン近くのアイリッシュ・パブ DUBLINERSへ。ギネス&キルケニーのハーフ&ハーフで乾杯! フィッシュ&チップス、ピザ、コルキャノン、そして大好きなマッシュルーム・フライをオーダー。コルキャノンはハムや生のキャベツを少しゆるめのマッシュポテトで和えたもの。チーズ感のないグラタンのような感じ。おいしかったけど、基本的に量が多いし、マッシュポテトなので、ボリュームたっぷり。かなりお腹いっぱい。うっかりして撮り忘れたので、写真はなし(涙)

満腹になったところで、ちょうどいい時間。ロビーには結構な人。ほぼ満席。木場で見たのはオール・スタンディング、今回は座席に座って見る。どうなんだろう。彼らのライブを座って見るのは初めてなので。どんな感じなのかちょっと楽しみ。

うーん。いきなり会場入りするメンバーの後ろ姿や、お客さん達が映し出されて、「俺は、…」という字幕が出る。そして、「俺は、あの時…」 というナレーションが被る。この手法は何度が区切りごとに出てくるけど、どうなんだろ。後から村上淳だったと分かっても、やっぱりいらないかも(笑) 1月に木場で見たのは、あくまでライブとして見るバージョンとのことで、幕張のあのライブをほぼそのまま映していて、客席は度々映るけど、オーディエンスの声は入っていない。でも、今回のバージョンは映画として見るためのモノなので、お客さんの声入る。それは別にそんなに気にならないんだけど、個人的には度々差し込まれる昔の映像の方が気になったかも。イヤもちろん彼らのファンだから、どんな映像だって見たいけど、大好きな「フリーデビル・ジャム」や「深く潜れ」をカットしてしまで入れるのはどうなんだろ… 趣旨としては、意外に明るくそしてビックリするくらいダサかった彼らが、オッサンになってこんなにかっこよくなりましたってことなんだと思うけど。それだったら、別口でまとめて見たいかなと思ったりする。もちろん、見たことない映像とかあって、うれしかったりもしたのだけど。伝説となっているFUJI ROCKでの演奏停止シーンは映像持ってるけど、ツアー中の地方(仙台だったかな)の会場でも、客席が揺れすぎて危険だということで演奏中止になっていたのは知らなかった。お客さんももちろんだけど、本人達がなにより辛そうだったのが悲しい。もちろん、お客さんに対して申し訳ない気持ちが大きいと思うけど、本人達もやりたかったでしょうし、なにより不本意だと思う。でも、誰も責めることもなく、払戻や再演のことを気にかけたり、客席に向かって頭を下げる姿はかっこよかった。この映像と、デビュー当時のチバが「チバユウスケです。好きな食べ物は春巻です。」と言ってる映像はちょっと良かった。春巻って(笑) イヤ春巻おいしいし、好きだけどあんまり浮かばない気がして、さすがだなと思う(笑)

ライブを映画館の椅子に座ってみんなで黙って見るっていうのも何だか不思議。個人的にはダイブしたり暴れたりしてるわけじゃないけど、みんなじーっと見ちゃって(笑) でも、そのおかげで冷静に見れて良かったかも。客観的というか… 前回見た通り、相変わらず切ない顔してやってるんだけど、見る側が冷静に見てる分、じーんと胸に迫ってくるものの、呆然として前回みたいにビールこぼしたりしないっていうか(笑) 感動はしてるし切なくて悲しいけど、泣いたりはしなかった。それはやっぱりこれが"映画"だからなのかもしれない。どこか客観的に見れた。

彼らのライブ自体に関しての感想は、前回木場で見た"THEE SCENE"に尽きる。きっと彼らのライブ以上に夢中になれるバンドは、多分現れないと思う。生で見ていた時は、ただただカッコイイと思って見てたけど、こうして昔の映像と一緒に見れば、男の色気を感じる。だからこそかっこよかったんだと改めて思った。いい年の取り方をしたんだな。そういうのが分かったのは、昔の映像と一緒に見たおかげなのだとすれば、さっきはけなしてしまったけど、この試みは"映画"としては良かったのかもしれない。

しかし、疲れた(笑) 彼らのライブは毎回集中して見ちゃって、終わった後は脱力感で抜け殻のようになっていたけど、今回の疲労感はまたちょっと違う。爽快感がない。もう二度と見れないからね… まぁ、見ればこうなることは分かってはいたんだけど、見ずにいられないのがファン心理なのだから仕方ない(笑) でも、やっぱり彼らのラストライブをまたこうして見れたことも、弦の切れたギターをかき鳴らすアベくんの鬼気迫る姿が、映像として残るのはうれしい。

さっきも書いたけど、映画版として、昔の映像を入れた構成は、ラストライブ自体も記録としてとらえればありかと思うし、映画の中での"今"との対比としては良かったと思うので、気にならない人も多いと思うし、むしろうれしく思う人もいるかも。個人的にはラストライブに特化して欲しかったかな。挟み込むなら舞台裏とかの方が良かった気がする。曲が削られてたのもちょっと不満。まぁ、あくまで"映画"なので難しところではあるけれど。

やっぱりTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTは自分史上最強BAND。男の色気と切なさが感じられるバンドはそういない。もう一度見たい(涙)



パネル展示(ロゴ)

パネル展示(チバ)

パネル展示(アベくん)

『THEE MOVIE』Official site

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