A BIT ON THE SIDE
2004年 ウィリアム・トレヴァー
これって21世紀の物語?と思えるような、レトロな短篇がつまった一冊。
よくよく思い起こせばW・トレヴァーは1928年生まれで、発刊当時、御歳76歳。
1958年から執筆をしていらっしゃる大御所です。
決して古くさいのではなく、郷愁ただよう12篇の中から
特に私が好きだったものをあげてみます。
『死者とともに(Sitting with the Dead)』
馬のことばかり考えていた気難しい夫が死んだ晩
訪ねて来た慈善団体の姉妹に、夫の愚痴を言ってしまう妻。
慰める姉妹と、次から次へと夫への恨みつらみが口をついてしまう妻の静かなる葬送。
世の気難しい旦那様と長い月日を過ごした妻ならこうですよね!という一篇。
旦那様は泣いてくれろと思っているしょうが、肩の荷が下りた感が漂うかもね。
もちろん、もちろん、悲しいのよ。
『密会(A Bit on the Side)』
毎日のように密会を重ねてきた二人なのに、女が夫との離婚を決めると
男の態度が変化していきます。
女は“その日”がやってくるのを覚悟しながらも
次にいつ会えるか聞かずにはいられないのです。
だ~か~ら~、週に6日ちゃんと家に帰る男と不倫したってダメなんだってば!
“大人の関係”ってだいたい男の人に都合良くできてると思いますよ。
『路上で(On the Street)』
シェリルが地下での仕事を終えて路上に出ると、またもや別れた夫が待っていました。
彼はいつも同じことを繰り返し彼女に聞かせますが
話しが尽きれば、もう彼女の後を追おうとはしません。
夫も妻も、とても不幸な気がする先行きが真っ暗なお話ですが
特に理由は無いんですけど、好きなんです。
登場する女の人たちがドレス着ててもおかしくないかもしれません。
まったく現代を感じさせないけど、かといって一昔前の話しでもない
不思議な世界観がある一冊でした。
裏道に一歩入ると、程よく寂れている横町があって
妙に落ち着く、そんな感じでしょうか。
ノスタルジーに浸りたい方はぜひ!
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね
2004年 ウィリアム・トレヴァー
これって21世紀の物語?と思えるような、レトロな短篇がつまった一冊。
よくよく思い起こせばW・トレヴァーは1928年生まれで、発刊当時、御歳76歳。
1958年から執筆をしていらっしゃる大御所です。
決して古くさいのではなく、郷愁ただよう12篇の中から
特に私が好きだったものをあげてみます。
『死者とともに(Sitting with the Dead)』
馬のことばかり考えていた気難しい夫が死んだ晩
訪ねて来た慈善団体の姉妹に、夫の愚痴を言ってしまう妻。
慰める姉妹と、次から次へと夫への恨みつらみが口をついてしまう妻の静かなる葬送。
世の気難しい旦那様と長い月日を過ごした妻ならこうですよね!という一篇。
旦那様は泣いてくれろと思っているしょうが、肩の荷が下りた感が漂うかもね。
もちろん、もちろん、悲しいのよ。
『密会(A Bit on the Side)』
毎日のように密会を重ねてきた二人なのに、女が夫との離婚を決めると
男の態度が変化していきます。
女は“その日”がやってくるのを覚悟しながらも
次にいつ会えるか聞かずにはいられないのです。
だ~か~ら~、週に6日ちゃんと家に帰る男と不倫したってダメなんだってば!
“大人の関係”ってだいたい男の人に都合良くできてると思いますよ。
『路上で(On the Street)』
シェリルが地下での仕事を終えて路上に出ると、またもや別れた夫が待っていました。
彼はいつも同じことを繰り返し彼女に聞かせますが
話しが尽きれば、もう彼女の後を追おうとはしません。
夫も妻も、とても不幸な気がする先行きが真っ暗なお話ですが
特に理由は無いんですけど、好きなんです。
登場する女の人たちがドレス着ててもおかしくないかもしれません。
まったく現代を感じさせないけど、かといって一昔前の話しでもない
不思議な世界観がある一冊でした。
裏道に一歩入ると、程よく寂れている横町があって
妙に落ち着く、そんな感じでしょうか。
ノスタルジーに浸りたい方はぜひ!
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね