まりっぺのお気楽読書

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イギリス王ジョージ3世王女 オーガスタ

2011-03-19 21:52:05 | イングランド王妃・王女
家族大好き! の箱入り娘
ジョージ3世王女 オーガスタ・ソフィア・オブ・ユナイテッドキングダム


1768~1840

オーガスタはジョージ3世とシャーロット・オブ・メクレンブルク=ストレリッツの次女です。

       
生まれた時から「可愛い、可愛い」と賞讃され続けていたオーガスタは
お年頃になると姉シャーロットとともにキュー宮殿で教育を受けるようになりましたが
教育係のミス・プランタはオーカスタが大のお気に入りで
“ 容姿端麗姫(直訳 ) ” と呼んでいました。

これだけ美しいと言われて持ち上げられていたら傲慢になりそうだけど
オーガスタは痛々しいほどにシャイで、人前でうまく話すことができませんでした。
それでなくてもジョージ3世とシャーロット王妃は娘たちを箱入りで育てていたわけで
人付き合いも家族や使用人など限られていってしまいますよね。

そんなこともあってか、オーガスタは人間関係を築くのは上手くなかったようです。
お行儀よく静かにしていたかと思ったら急に癇癪をおこして使用人をぶったりするし
気分がコロコロ変わりました。

14歳で公式セレモニーにデビューした時は人々の多さに怖れをなし
15歳で姉シャーロットと妹エリザベスとロイヤル・アカデミーの展覧会に出かけた時には
前の年に亡くなった2人の弟オクタヴィウスとアルフレッドの肖像画を目にして
人目も憚らず泣いて取り乱したといいます。 激情型の人だったのかしらね?

オーガスタは十代に入ると人並みに劇場や宮廷などに顔を出すようになりますが
家族といる時が一番幸福だったらしく、弟たちや妹エリザベスとの時間を愛していました。
また、ハノーヴァーで軍の訓練を受けていた兄ウィリアム(4世)のことも大好きで
何通も手紙を書いては送り、返事をもらうと浮かれていました。
母シャーロット王妃は、彼女が他のことをないがしろにしていると心配して
ウィリアムに返事を出さないようお願いしたほどでした。

適齢期に入ると、美しいと言う評判のオーガスタは引く手数多だったはずです。
王女だけど長女じゃないから少し敷居も低いしね。

スウェーデン王子フレドリク・アドルフは、スウェーデン宮廷の承認も得ないで
個人的に求婚してきました。

しかしジョージ3世はオーガスタへのすべての求婚を断ります。
どんなにまわりがやいやい言っても断固拒みました。
なぜかっていうと… ジョージ3世は、娘は順番に結婚しなきゃ! というお考えだったのね。
姉のシャーロットはまだ未婚でしたので、オーガスタの番はまだ、ってことになります。

また、デンマーク王家とはこれまで姻戚を数多く結んできたのですが
ジョージ3世の妹キャロラインのこともあって、縁談に関する話しは打ち切りになりました。

そんなことをしている間にオーガスタも未婚のまま中年期にさしかかりまして
“ ノミのサーカス ” のパトロンなんかをしながら晩年を過ごし、72歳で亡くなりました。
ノミのサーカスって…トムとジェリーで見たあれですかね? 虫眼鏡で見る…

姉シャーロットが結婚した時オーガスタは29歳ぐらいだから
その気になれば相手はいたと思うんですけどね…

家族が大好きだし、いつまでも家にいたら迷惑かける… という庶民と違って
生まれ育った英国王室にどっぷり浸かっていた方が知らない宮廷に嫁ぐより
気が楽だったかもしれませんね。

お美しいのでスキャンダルチックなエピソードはないものかと探してみましたが
見当たりませんでした。
本当に引っ込み思案なお姫様だったのかもしれません。

(参考文献 森護氏『英国王室史話』 Wikipedia英語版)

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます (まりっぺ)
2011-03-23 10:21:53
エリア55さま、
ありがとうございます。

アドバイス通りコメントは削除させていただきました。
ヨーロッパだけでけっこうです。
本当にお手すきの時でかまいません。
お手数かけます。
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