まりっぺのお気楽読書

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デンマーク王ヴァルデマー2世妃 ベレンガリア

2010-02-28 00:56:32 | デンマーク王妃
                “ 美しい花 ” の肖像画がないなんて…
                こちらベレンがリアのお母様ドゥルセ・デ・バルセロナ


人気者の後はつらいよ・・・
ヴァルデマ-2世妃 ベレンがリア・アフ・ポルチュガル


1195頃~1221/在位 1214~1221

ヴァルデマー2世の前妃ダグマーに「災いをもたらす」と予言されたベレンガリアは
ポルトガル王サンショ1世の王女で、“ 美しい花 ” と讃えられておりました。

とっても可哀想なフランス王フィリプ2世妃インゲボルグ・ド・デンマークから
お兄様のヴァルデマー2世に紹介されました。

ドイツ方面から睨みをきかされているヴァルデマーは
フランドルとの関係を良好なものしたいと、わずかなツテをたどって
フランドル伯ジャンヌの義理の妹ベレンガリアに行き着いたわけですね。
      

1214年にデンマークにやって来たベレンガリアですけど…とにかく不人気

前妃ダグマーはブロンドで北欧っぽい顔をしていたらしいのね。
ベレンガリアは美しいことにかわりはなかったんだが、濡羽色の髪、ブラウンの瞳で
ちょっと(当時の)デンマークの皆さんのお気に召さなかったみたいです。

ヴェルデマーの重税のとりたても王妃のせいにしたり(本当は軍資金でした)
情が無いって唄までできてしまう始末。

国民はいつまでもいつまでも、優しい前妃ダグマーの死を嘆いて
ベレンガリアを慕おうとはしませんでした。

バラッドや叙事詩ではハッキリふたりの性格の違いが描かれていて
ダグマーは穏やかで敬虔で理想的な女性として
ベレンガリアは美しいけど傲慢な女性として、登場しているそうです。

本当のところはどうだったのかしら?

ベレンガリアは1221年、出産の時に亡くなりました。

彼女の死後ですが、ヴェルデマーが捕らえられてドイツに監禁されたり
領土が減ったり、お決まりの内紛が兄弟の間でおこったりと
デンマークは一時の勢いを失っていきます。

ダグマーの「災いをもたらす」という予言は当たっていたってことでしょうか?
もちろん、後で叙事詩作家が書いたんだろうけど…

ところで、ベレンガリアは聖Bendt's教会に葬られたのですが
隣にはヴァルデマー2世、さらにその隣にダグマーが眠っているのです。
ヴァルデマーが亡くなるまでの20年あまり
ふたり並んで待っていたなんて…こわい

(参考文献 武田龍夫氏『物語北欧の歴史』 Wikipedia英語版)

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