「図らずも、ぶらり一人旅」の中で、その日(7月8日)は美術館をはしごしたと書きましたが、そのひとつはこの【ナポリ・宮廷と美「カポディモンテ美術館展」】です。駅でどこのチケットを買おうかと見たときに、国立西洋美術館のチラシのこの少女に一目ぼれ。その眼力にひきつけられました。
美術館は平日と言う事もあって、空いていました。
展示室に入る前に、ビデオ鑑賞。はしごする予定だったので、こちらではヘッドホンによる音声解説をかりない事にしたからです。そんなには丁寧なビデオではなかったのですが、かなり概要は掴めました。
絵画はそこそこ好きですが、まだまだ知らない事がいっぱいなんだな~としみじみしました。
そのビデオになどに出ているカポディモンテ宮殿などの事や絵画の詳しい解説等はホームページにてどうぞ。
→ここです。
気に入った絵は、みんな絵葉書で売っていたので、その絵葉書のおすそわけです。
エル・グレコ【燃え木でロウソクを灯す少年】
生きているっていう言葉がぴったり。次の瞬間、彼の目がこちらを向いて「ほら、ついたよ。」なんて・・・
パオロ・ボルボラ【クリスタルの椀のある静物】
これは、絵葉書だとその美しさが、ちょっと半減しちゃった感じです。もっとゴージャス。
アンニーバレ・カラッチ【リナルドとアルミーダ】
この絵は、凄く色っぽい。ストーリーのある絵画で、魔女と王子のつまり女と男の腕が何気に平行。足も。魔女の胸は腕で隠されてしまっているけれど、ほぼ縦に並んだ胸の位置と男の腕の位置から筋肉質な彼の胸が丸みを帯びている。そして、草むらから覗いている兵士。この絵には何か計算されたものを感じます。ゆえに絵全体からエロスが溢れているのに、なぜか上品な感じがするのはそのせいでしょうか。
グイド・レーニ【アタランテとヒッポメネス】
芸術であっても、それが例えばシルエットであっても、人は恥ずかしく感じるものなんだ、と昔父が言っていた言葉。そのとおりだと若い私は思いました。いやらしく感じるほうがオカシイのだと言わんがばかりの中学の美術の教科書は、意外とその年代女子には試練です。
そんな事、あまり面と向かっていわれないから、教科書作っている大人の人は分からないかもしれませんね。そう云う思春期を経て大人になると、男女のあるがままの姿の美にも目がいくようになるのかもしれないと思います。
もちろん、美術をお勉強している人たちは、その例には入らないとは思いますが。
だけど、もしそんな思春期であっても、この絵はどうでしょう。
ギリシャ神話をモチーフにしたこの絵は、なんて美しいのでしょう。うっかり切れてしまったみたいですが、彼女が伸ばした手の先にはりんごがあるのです。
そして、次の絵はアルテミジア・ジェンティスキ【ユディトとホロフェルネス】です。
これは、感激しました。首切りシーンに、・・・じゃないですよ。
この絵は昨年、【THEハプスブルグ展】に行ったときに、あまりにそのヴェロネーゼの「ホロフェルネスの首を持つユディト」が印象的だったので、思わずその記事に、ユディトの首切りシーンを並べてしまいました。
この絵が今回展示されている事を知りませんでしたので、思いがけなく、本物と対面する事ができました。
やっぱり本物は凄い。感激しました♪
そして、私が一目ぼれした女性です。
パルミジャニーノ【貴婦人の肖像(アンテア)】
この人が誰なのかは、謎だそうです。
でも、展示を見る前のビデオ映像では、この女性はこの美術館の看板娘だと言っていました。
まさしく・・・・
そしてこの絵の横の説明には「不自然な姿勢の・・・」なんたらかんたらと書いてありましたが、ちょっと忘れました。美術的専門用語だったので。
この女性は一見真正面を向いているように見えますが、実は少し横を向いているのです。それゆえにこの絵の立体的に見える様は優れているのです。どの角度から見ても、彼女に見つめられているように見えます。そして、もっと極端に言うと、彼女は浮き上がって見えるのです。まあ、これはかなり主観ですが。
夜の博物館をテーマにした映画がありましたが、この美術館は、何故だか誰も知らない夜の世界があるような、そんな生き生きサを感じました。その代表格が、この絵のような気がしてしまいました。
もうひとつ、私がこの絵で思ったのは、その手の不自然さです。ちょっと真似をしてみてください。自然体でないのが分かると思います。と言う事は、この指の付け根にはピリピリと力が入っているはずです。この絵の力強さは、彼女の眼力だけではなくて絵の中央に置かれた白い手から発している緊張感なのではと感じたのでした。
お土産ファイルは買いましたよ。「ポンペイ展」で後悔した物ですから(笑)
ファイルの柄も、もちろん「アンテア」です。チケットが入るくらいの、そんなファイルを買いました。
9月26日までです。
と言うわけで、次の美術館にGO。
次は、【シャガールーロシア・アヴァンギャルドとの出会い/交錯する夢と前衛】
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カポディモンテ美術館展]は私も見にいきました。
パルミジャニーノ「貴婦人の肖像」後指摘のように圧倒的に美しい作品でしたね。
レーニの「アタランテとヒッポメネス」インパクトの強さに圧倒されました。
私も感想を書きましたので、ぜひ読んでみてください。
http://desireart.exblog.jp/11104681/
よろしかったらブログに書き込みしお願いします。
訪問ありがとうございます。
dezireさんのブログにも訪問させていただきました。
カポディモンテ美術館の存在も知りませんでしたが、知らないは知る楽しみがあると言うもの。インパクトの強い作品が多数で楽しめました。
またこれからもよろしくお願いいたします。