ドクダミだのパフェだの、心はちぢに乱れておりますが、想いはまだハワイに(爆
今回のハワイは羽田からの便で楽ちんでした。
羽田というと、新国際ターミナルビルの江戸小路の中にある、勘三郎のまねき。
羽田が新しくなったばかりの時に、このお店(京都の永楽屋のブランドで、伊兵衛ENVERAAKとRAAKというお店らしい)の前に立って、ドキドキした覚えが。
今はこれを見ると、悲しくて切なくなってしまいます。
この街並み、勘三郎がプロジュースしたんでしたね・・・。
と重くなった心を引きずりながら、その近くの寿司屋に入りました。
成田から海外に出るときに、ターミナルビルのすし屋で「とろ寿司」を食べるのが慣習になっていた我が家ですが、今回は羽田にある「ありそ鮨し」という回転ずしに入ってみました。
「飛行機に乗ったらすぐに機内食がでるじゃない」(夜出る便でした)
「でもまずいし」
「ま、そだよね。食べなきゃいいよね」
というわけで、遠慮なくぱくぱくと食べて、お安くて、味はまあまあで、悪くなかったです。
(もちろんその後、機内食だって食べたことは内緒です)
さて、ハワイに持って行った本の第4弾はわれらが「あさのあつこ」さん♪
東雲(しののめ)の途(みち)
海外旅行では「時代物」を最低1冊は持っていくのが定番です。
めちゃくちゃ頭が切れるけどなんか人間っぽくない、心が氷りついてるような同心、木暮信次郎と、真面目で端正で冷静な商人だけど、謎の陰のある、遠野屋清之介の「弥勒シリーズ」第4巻目です♪
思えば
弥勒の月 (光文社時代小説文庫)
「弥勒の月」で、現代風な味付けの時代劇の面白さと、圧倒的な登場人物のキャラ力にノックアウトされ、
夜叉桜 (光文社時代小説文庫)
次作の「夜叉の桜」でも期待を裏切られず、さらに魅惑され、
木練柿 (光文社時代小説文庫)
三作目の「木練柿」では、二人が引き寄せる事件を
「人っていうのはおもしれえ」と眺める岡っ引きの伊佐治やその家族を含めた、二人の周り取り巻く味わいの深い人々の短編がつづられ、どれも面白くて情け深くて楽しみつつも、
「信次郎はどうなる、清之介様の謎は???」と盛り上がって、
満を持して発売されたのを買い求めた「東雲の途」でございました!
木暮信次郎は「日本のシャーロック・ホームズか?」という気もしないでもない、頭はめちゃくちゃ切れるけど、「面白い事件がないと退屈で死にたくなる」、ちょっと人間的に問題のある若い同心。
『木暮信次郎とはそういう男なのだ。
沈着で緻密で怜悧で、人としての何かが欠落している。』p34
そんな「生きている人間には興味のない」ような木暮が、清之介だけには興味を持ち、嫌に絡む。
意地悪に、冷たく、ねちねちとだけど、自分から接触していく。
それに対し、心から愛した妻を亡くしながらも、まじめでひたすら商売に打ち込む遠野屋清之介様(贔屓で様をつける)の、心細やかで端正な小間物屋ぶりの陰に潜む、「人切り」のすざまじい殺気の謎・・・
悲痛なまでに「断ち切れ、断ち切れ、過去の一切を断ち切って生きろ」とすべてを忘れて宿命に抗おうとするけれど、結局逃れることあたわず、生国の兄たちの政変に巻き込まれてしまう清次郎様。
川から引き揚げられた無残に切り刻まれた男の屍体。
その腹の中に謎の瑠璃石が隠されているのが見つかる。
そしてそれは清之介が育ての乳母からもらったお守り袋に入っていたものと同じだった。
今回は、いろいろなアイディアを出して小間物屋の商売を盛り立てようと頑張る清之介様が、はらってもはらっても追ってくる運命に逆らえず、ついに人切り清弥に戻って、江戸を離れ、脱藩した故郷にもどり・・・
というお話です♪
相変わらずテンポが速く、どんどん引き込まれて読んでしまいます。
そしてさすがあさのあつこさん、そんなテンポの速さの中にも人間観察が鋭くて、しらけずに読み進められます。
特に、刀を持たずとも何人に囲まれてもやっつけてしまう清之介様の強さ。故郷の未来を遠く読んで、血のつながりを無視して真の途を模索するには、ミーハーjester、俳優ならだれがやるかな?などと考えつつ、よだれダラダラ流しつつ読んでしまいます。
が・・・
ラスト数十ページで、「あとこれだけのページ数でこれだけ広がっちゃったお話に結末がつくの???」と残るページ数をみてはらはらしつつ読みました。
最後のほう、もうちょっと詳しく書いて欲しかったな。
後日談が語られると、もうこのシリーズはおしまいか?とさみしい。
なんだかシリーズを読めば読むほど木暮信次郎も気になって気になって、今回はあまり出番がなかったので、それもさみしかった。
ぜひぜひ、信次郎が血の通った人間として生きられるようになるのどうかも、続く作品で読みたいです♪
それと、これはKindleに入れて持って行った本ですが、
禅が教えてくれる 美しい人をつくる「所作」の基本
(リンクからは紙の本に行きますが、そこからKindleへのリンクをクリックすると、Kindle版に行けます)
静かで美しい「所作」を身に着けたいものだ、などと考えて Kindle に入れていったのですが、ハワイの美しいビーチでトドのように寝そべっていたある午後、家族Bと「美しいふるまいの人」についての話になりました。するとやつは、
「禅では「行住坐臥」といって、すべてが修行なんだよね」
「形を整えれば自然に心も整うし、所作を美しくすれば、心も美しくなるんだよ」
なんて難しいことをいうのです。
・・・ふ~~ん、あんたも結構勉強してんだねえ。
・・・しかしちょと待て!
どっかで聞いたぞ、そのせりふ・・・・
「ここだ!」と家族Bの ipad の Kindle アプリを開けてみたら、やっぱりこの本が入っていました。わははは。
やはり親子ってシンパシーがあるのかしら? 同じ本を買ってしまうことがよくある私たちです。
本は「姿勢を調え、呼吸をととのえ、美しい所作で、ていねいに生きる」ことが語られます。
読みつつ姿勢を正し、腹式呼吸になるわたくし。
ふむふむ、それで?
と言ってるうちに本は終わってしまい、もっと深く、警策(きょうさく、座禅の時肩をピシリとやられる棒のことです)でビシバシとしごいて欲しかった気もしますが、
*ゆっくり季節を感じながら歩く。
*「汚れたものはその日のうち」に片づける
*おなかいっぱい食べない
*朝の過ごし方(5分でいいので掃除をする)
*今日のことは、眠る3時間前までにすませる
など、とりあえず実践できることから「美しい生活」を始めたわたくしでした。
今回のハワイは羽田からの便で楽ちんでした。
羽田というと、新国際ターミナルビルの江戸小路の中にある、勘三郎のまねき。
羽田が新しくなったばかりの時に、このお店(京都の永楽屋のブランドで、伊兵衛ENVERAAKとRAAKというお店らしい)の前に立って、ドキドキした覚えが。
今はこれを見ると、悲しくて切なくなってしまいます。
この街並み、勘三郎がプロジュースしたんでしたね・・・。
と重くなった心を引きずりながら、その近くの寿司屋に入りました。
成田から海外に出るときに、ターミナルビルのすし屋で「とろ寿司」を食べるのが慣習になっていた我が家ですが、今回は羽田にある「ありそ鮨し」という回転ずしに入ってみました。
「飛行機に乗ったらすぐに機内食がでるじゃない」(夜出る便でした)
「でもまずいし」
「ま、そだよね。食べなきゃいいよね」
というわけで、遠慮なくぱくぱくと食べて、お安くて、味はまあまあで、悪くなかったです。
(もちろんその後、機内食だって食べたことは内緒です)
さて、ハワイに持って行った本の第4弾はわれらが「あさのあつこ」さん♪
東雲(しののめ)の途(みち)
海外旅行では「時代物」を最低1冊は持っていくのが定番です。
めちゃくちゃ頭が切れるけどなんか人間っぽくない、心が氷りついてるような同心、木暮信次郎と、真面目で端正で冷静な商人だけど、謎の陰のある、遠野屋清之介の「弥勒シリーズ」第4巻目です♪
思えば
弥勒の月 (光文社時代小説文庫)
「弥勒の月」で、現代風な味付けの時代劇の面白さと、圧倒的な登場人物のキャラ力にノックアウトされ、
夜叉桜 (光文社時代小説文庫)
次作の「夜叉の桜」でも期待を裏切られず、さらに魅惑され、
木練柿 (光文社時代小説文庫)
三作目の「木練柿」では、二人が引き寄せる事件を
「人っていうのはおもしれえ」と眺める岡っ引きの伊佐治やその家族を含めた、二人の周り取り巻く味わいの深い人々の短編がつづられ、どれも面白くて情け深くて楽しみつつも、
「信次郎はどうなる、清之介様の謎は???」と盛り上がって、
満を持して発売されたのを買い求めた「東雲の途」でございました!
木暮信次郎は「日本のシャーロック・ホームズか?」という気もしないでもない、頭はめちゃくちゃ切れるけど、「面白い事件がないと退屈で死にたくなる」、ちょっと人間的に問題のある若い同心。
『木暮信次郎とはそういう男なのだ。
沈着で緻密で怜悧で、人としての何かが欠落している。』p34
そんな「生きている人間には興味のない」ような木暮が、清之介だけには興味を持ち、嫌に絡む。
意地悪に、冷たく、ねちねちとだけど、自分から接触していく。
それに対し、心から愛した妻を亡くしながらも、まじめでひたすら商売に打ち込む遠野屋清之介様(贔屓で様をつける)の、心細やかで端正な小間物屋ぶりの陰に潜む、「人切り」のすざまじい殺気の謎・・・
悲痛なまでに「断ち切れ、断ち切れ、過去の一切を断ち切って生きろ」とすべてを忘れて宿命に抗おうとするけれど、結局逃れることあたわず、生国の兄たちの政変に巻き込まれてしまう清次郎様。
川から引き揚げられた無残に切り刻まれた男の屍体。
その腹の中に謎の瑠璃石が隠されているのが見つかる。
そしてそれは清之介が育ての乳母からもらったお守り袋に入っていたものと同じだった。
今回は、いろいろなアイディアを出して小間物屋の商売を盛り立てようと頑張る清之介様が、はらってもはらっても追ってくる運命に逆らえず、ついに人切り清弥に戻って、江戸を離れ、脱藩した故郷にもどり・・・
というお話です♪
相変わらずテンポが速く、どんどん引き込まれて読んでしまいます。
そしてさすがあさのあつこさん、そんなテンポの速さの中にも人間観察が鋭くて、しらけずに読み進められます。
特に、刀を持たずとも何人に囲まれてもやっつけてしまう清之介様の強さ。故郷の未来を遠く読んで、血のつながりを無視して真の途を模索するには、ミーハーjester、俳優ならだれがやるかな?などと考えつつ、よだれダラダラ流しつつ読んでしまいます。
が・・・
ラスト数十ページで、「あとこれだけのページ数でこれだけ広がっちゃったお話に結末がつくの???」と残るページ数をみてはらはらしつつ読みました。
最後のほう、もうちょっと詳しく書いて欲しかったな。
後日談が語られると、もうこのシリーズはおしまいか?とさみしい。
なんだかシリーズを読めば読むほど木暮信次郎も気になって気になって、今回はあまり出番がなかったので、それもさみしかった。
ぜひぜひ、信次郎が血の通った人間として生きられるようになるのどうかも、続く作品で読みたいです♪
それと、これはKindleに入れて持って行った本ですが、
禅が教えてくれる 美しい人をつくる「所作」の基本
(リンクからは紙の本に行きますが、そこからKindleへのリンクをクリックすると、Kindle版に行けます)
静かで美しい「所作」を身に着けたいものだ、などと考えて Kindle に入れていったのですが、ハワイの美しいビーチでトドのように寝そべっていたある午後、家族Bと「美しいふるまいの人」についての話になりました。するとやつは、
「禅では「行住坐臥」といって、すべてが修行なんだよね」
「形を整えれば自然に心も整うし、所作を美しくすれば、心も美しくなるんだよ」
なんて難しいことをいうのです。
・・・ふ~~ん、あんたも結構勉強してんだねえ。
・・・しかしちょと待て!
どっかで聞いたぞ、そのせりふ・・・・
「ここだ!」と家族Bの ipad の Kindle アプリを開けてみたら、やっぱりこの本が入っていました。わははは。
やはり親子ってシンパシーがあるのかしら? 同じ本を買ってしまうことがよくある私たちです。
本は「姿勢を調え、呼吸をととのえ、美しい所作で、ていねいに生きる」ことが語られます。
読みつつ姿勢を正し、腹式呼吸になるわたくし。
ふむふむ、それで?
と言ってるうちに本は終わってしまい、もっと深く、警策(きょうさく、座禅の時肩をピシリとやられる棒のことです)でビシバシとしごいて欲しかった気もしますが、
*ゆっくり季節を感じながら歩く。
*「汚れたものはその日のうち」に片づける
*おなかいっぱい食べない
*朝の過ごし方(5分でいいので掃除をする)
*今日のことは、眠る3時間前までにすませる
など、とりあえず実践できることから「美しい生活」を始めたわたくしでした。