ICT工夫
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唐突な記事タイトルですが、降下物測定の方法が変更されたことは 2012.01.09 福島第一原発4号機の問題とデータ公開の意味 に書きました。ポイントは山梨県が通常降下物(1か月間採取)のデータにテルルを含めて掲載していることです。
同様な公開データが他県にもあるかどうか、いくつか確認したのですが未だ見つかりません。というより、このようなデータこそ測定方法を変更した文部科学省のサイトに一括して掲載されるべきものではないかと思っていますが、これも私の時間が無くて未だ探し当てていません。
測定精度が100倍になるという意味は分かりましたが、何故そうなるのかという点は未だ理解できていません。おそらく測定する試料の総量が測定精度に関係するのであって、測定器の仕様としてはもともとそれだけの精度があるものだ、という意味でしょう。(測定器の校正をするメートル原器が確かに1mであることを信じた上での話です・・・そこまで疑わねばならない今の日本の状況が悲しいですが、アルファ通信問題のその後が不明なので疑惑は深まるばかり)
発表値の単位が MBq/k㎡ と書かれていると、測定できるだけの量を短時間に広い場所で集めているような錯覚を起しましたが、実際には24時間では僅かな量しか集まらないから不検出だったらしいし、採取装置とは小さなものらしい。こういう測定(サンプリング)方法を考えればホットスポットの存在は想定内なのでメッシュで実施する広域測定は必要だと私は書いていたのです。

2011.12.18 甲府市独自の放射線量の測定と過去の測定の関係 で書いていた「原発事故前の市内の通常値のほぼ範囲内」 とは何処にあるデータをベースにした発言かについては、まず、答弁内容は甲府市議会広報で確認できたので記事に画像を貼りました。

そして、これに関連する長年の測定データが確かにあるようです。それは前の記事でも参照していた文部科学省-「総合モニタリング計画」に基づく、東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の発生を受けて文部科学省が継続的に実施している放射線モニタリングの見直しについて(平成23年12月22日) のPDFファイルにありました。(PDFファイルの 35/41)

3.3 その他 全国での環境放射能水準調査においては、土壌中の放射性物質の濃度を毎年、測定してきており、今後とも、従来どおり、複数地点から未耕地土壌(未攪乱土壌)を採取して分析することが重要である。このデータは、過去の核実験起源と事故起源を合理的に判別するために必要であり、これにより、Cs-134 濃度から事故由来Cs-137 濃度の推定が可能となる。

これまで長年やってきた土壌測定のデータを甲府市環境部長も知っていたからこそ、12月議会での答弁になったのでしょう。

そこで問題です、こういうデータが蓄積されているなら、航空機モニタリングで測定した値から東日本平均値を差し引くのではなく、これまで長年測定してきたその地域の土壌の状態から、震災前と震災後とを比較可能にする修正が可能なのではないかということです。それはできないのが放射能問題なのだと理解できるような知識が私にはありません・・・(しかし新潟や岐阜の高い値を含めた平均値で差し引いた方が公表値が小さくなるからだという理由が成り立つので山梨安全神話は私から消滅しました)

尚、2012.01.19 山梨県がモニタリングポストを4箇所増設する に書いた事は、山梨県の独自施策では無くお国のご指示でした。私はこのニュースに気付かなかったのですが、『平成23年度内に全国47都道府県におけるモニタリングポストの自動測定・配信システムの稼働に合わせて、インターネットを通じてリアルタイム配信方式に移行する』、とPDFファイルに記載されていました。

文部科学省指示(仕様)により47都道府県に増設されるモニタリングポストの状況については、原子力村以外の専門家の方々により注目されているであろう事を期待したいと思います。東日本平均値を差し引いた「謎」も解明されるかも知れません。

網の目のように入り組んだ情報から感じて書いていた疑問が、なんとなく一つに収斂してくるような気がしています。年度末仕事が一段落したらもう一度整理したいと思っています。
蛇足ですが、米倉山の太陽光発電工事現場では、放射能測定もやってみたのでしょうか。東京電力の顔を立てて、それはやらなかったのかも知れませんが・・・・
甲府駅北口に客寄せパンダが未だ置かれているなら、米倉山に転居させてあげるとよいかも、クリーンエネルギーがなぜ大切かをアピールすることにもなります。県庁担当部署の愚かさもアピールしてしまうことになるのは痛恨の極みとは思います。

複数の情報の整合性がとれない時に、そこには隠された真実があるかも知れない。昔はそんなことを考えるのは一握りの人だったと思いますが、今は違います、インターネットを使えるなら誰でも複数の情報を得て自ら考えることができます。
ネットを手繰っていっても、キーになるはずの情報が見えない、あるいは、公開されていてもその所在が認知し難くされているように思える時、その裏には何かある。
こんなブログ記事を書くと、どうしても以前の巡回に戻って時間を費やしてしまうのですが、福島原発の放射能,被曝,子供が心停止で突然死! 続々報告! 政府マスコミは隠蔽!(日本語訳) Arex Jones・米国TV という記事には驚かされました。内容の当否は判断しかねますが、後日のためにリンクしておきます。原子力村の住人達を指していると思いますが、「ガリレオ時代の初期の教会と大して変わらない」とはけだし名言です。



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