2011年9月12日、甲府市議会9月定例会の質問最終日、山田 厚議員(社会民主党)の質問に、「3 放射能汚染から市民、特に子どもを守る取り組みについて」 という項目がありました。ちょうど所用で出かける支度中で時間がなかったのですが、書類の整理をしながらテレビ、「給食」という言葉が耳に入り画面を見ました。
甲府市教育委員会の長田敦彦氏による答弁を聞きました。
産地から出荷されている食品は暫定規制値を越えていないとして 「市場に流通している食品は国や産地により安全性が確認されたものでありまして、今後も使用していく方針であります」 と言い切っていました。山梨県地産地消だけで給食食材が賄えているならそれも良しでしょう。
北杜市が検査して出荷したキャベツを甲府市が検査する必要は無い、地産地消にはそういう意味もあります。
しかしながら、「保護者等から子供たちへの健康への影響を心配する声が寄せられているところでもあり、給食物資の安全性を再確認し、不安の解消を図る観点から、給食物資の抜き取り検査につきましては、その実効性を含め、検討して参ります。」 と補足して答弁を終わっています。食材の産地構成がどういう割合なのかにより、実務負担も実効性も違ってきますから、そういうデータも明らかにして欲しい、すなわち、甲府市給食の食材産地一覧を毎日掲載するなどの方法もあります。
給食汚染には関係無い私自身としては 農畜産物は抜き取り検査で安全だと言えるのか という疑問の答が統計学的な解説と共に理解できるのを期待しています。
とにかく、他都市に比べて周回遅れどころか三周も四周も遅れている自覚すら無い、暫定規制値の意味は理解しているのでしょうが、それを子供にも適用して当然とする教育関係者の姿勢に驚きました。保護者がうるさいから検査はしましょうという姿勢だとは考えたくは無いのですが、「かも知れない」を「想定内」とする危機意識が欠如しているのは確かだと感じました。
しかし、甲府市を責めることもできないのが現状です。横浜市に2011年8月1日公表記事、「給食食材の放射物質に対する基準値を事故以前に戻してください」 これに教育委員会事務局指導部健康教育課からと思える回答が書かれています。
おそらく全国どこでも同じような説明が行なわれているでしょう。甲府市でも右へならえと思いますし、それが個別に責任を問われない最良の方法です。そこには市民を守る思いよりも先に自己保身のみの菅直人的集団の姿を私は見ます。横浜市記事をそのまま甲府市教育委員会が掲載しても通用します。むしろその方がよい、甲斐市教委のように独創性を発揮しようなどと考えない方がおそらく無難です。
外部被曝と内部被曝、成人と子供の違い、などなど理論的に解説されている記事は多過ぎて困りますが、2011.08.16 給食の放射能汚染は大丈夫ですか、全給連? に引用掲載した図、そのソースなども参考に保護者の方々が判断するしかないでしょう。即ちお子さんにお弁当・水筒を持参させるかどうかです。とにかく放射能汚染については私もまだまだ学ばねばならない事が多過ぎます。
私の知る限り、甲府市教育委員会が給食と放射能汚染について公式見解を発表したのはこれが初めてだと思います。数日中には甲府市教育委員会のホームページにこの答弁書が掲載されると思いますので、私の聞き間違いが無いかどうか確認したいと思います。
6月市議会でこの程度の質疑応答があったなら行政の発信(発進)も早かったはずですが、とにかく話が聞けて良かったです。放射能汚染から子供を守ることについては、甲府市がどんなスタンスでいるのか、やっと分かりました。
◇ 2011.06.11 学校給食、食材の放射能測定は不要か、イライラし続けた三か月は長かったです。
9月12日、鈴木邦夫さんのブログ-「右から考える脱原発集会&デモ」の第2弾が横浜で!、私の愛読ブログの一つです(^o^)