9月上旬、シルクロードへ旅行した時のことです。
私達のグループは、南疆鉄道を利用して、民族の十字路と言われるカシュガルから、
かつてキジル王国のクチャに向かう列車に乗車したところ、
重たいトランクを車両の中に入れなければならないですが、
とその時、2人の青年は静かにやってきて、手を差し伸べてきてくれた。
皆のトランクを軽々と車両の中に入れてくれました。
私は「謝謝!謝謝!・・・」と何度もお礼を言いましたが、
その中の一人から「ここの取手は壊れているので、後で直しに行ってあげるから、
声をかけてね」と言ってくれました。
確かに、今回は2個のトランクは、シルクロードを移動の途中、
取手は壊れてしまい、ちょっと困ったとこでしたが・・・
よく気がついたのねと私は思わず感心してしまいました。
列車は時刻通り発車してまもなく、
車窓から見渡す限りの砂漠やオアシスの風景は目に入り、落ち着き始めました。
私はほっとしていて、あの青年が言ったこともすっかり忘れてしまいました。
1時間くらい経ったでしょうか、
車両の廊下に座り、外の景色を眺めていた私に向かう声が聞こえました。
「お姐さん、トランクを直しますから、トランクはどこですか?教えて・・・」
ふと見ると、あの青年は手に厚手のテープを持ってきました。
「はあ、本当にお願いしていいですか・・・」
「本当さ、言ったでしょう」
私は嬉しくなり、直ぐにお客さんのコンパトメントに入り、
取手の壊れたトランクを引き出して、青年は黙々と修理作業が始まってきました。
「どこへいくのですか?」
「青島です。後2回乗り換えて、3日間かかります・・・休暇をとってね、
来月、赤ちゃんは生まれるので・・・」
とお客さんと日常話をしている間、2個のトランクはしっかりと直して下さいました。
「よし・・・これじゃ、ヒャクパーセント大丈夫ですよ」
と手でトランクをぶら下げながら、修理完了の合図を示してくれました。
皆は嬉しくて、持ってきたお菓子を青年の手に詰めて感謝したいのですが・・・
「いらない!いらない!あたりまえのこと、あたりまえのこと・・・」
と慌てて出ていきました。
「お名前を教えて頂けますか」私はかけて尋ねると、
「斎○○です。」と教えてくれました。
旅って、ものを観て感動するだけではなく、
現地の人々との交流も(このようなひとこまがあったからこそ)、
すばらしい旅になり、思い出深い旅にもなるのではないでしょうか。
今回シルクロードの旅では、
私にとっては、このエピソードが一番思い出に残ることとなりました。
本当にありがとう、斎さん!
柳やなぎでした。
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