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ありがとう!斎さん

2012年10月01日 16時59分40秒 | 添乗報告


9月上旬、シルクロードへ旅行した時のことです。

私達のグループは、南疆鉄道を利用して、民族の十字路と言われるカシュガルから、
かつてキジル王国のクチャに向かう列車に乗車したところ、
重たいトランクを車両の中に入れなければならないですが、
とその時、2人の青年は静かにやってきて、手を差し伸べてきてくれた。
皆のトランクを軽々と車両の中に入れてくれました。
私は「謝謝!謝謝!・・・」と何度もお礼を言いましたが、
その中の一人から「ここの取手は壊れているので、後で直しに行ってあげるから、
声をかけてね」と言ってくれました。
確かに、今回は2個のトランクは、シルクロードを移動の途中、
取手は壊れてしまい、ちょっと困ったとこでしたが・・・

よく気がついたのねと私は思わず感心してしまいました。

列車は時刻通り発車してまもなく、
車窓から見渡す限りの砂漠やオアシスの風景は目に入り、落ち着き始めました。
私はほっとしていて、あの青年が言ったこともすっかり忘れてしまいました。

1時間くらい経ったでしょうか、
車両の廊下に座り、外の景色を眺めていた私に向かう声が聞こえました。
「お姐さん、トランクを直しますから、トランクはどこですか?教えて・・・」
ふと見ると、あの青年は手に厚手のテープを持ってきました。
「はあ、本当にお願いしていいですか・・・」
「本当さ、言ったでしょう」
私は嬉しくなり、直ぐにお客さんのコンパトメントに入り、
取手の壊れたトランクを引き出して、青年は黙々と修理作業が始まってきました。

「どこへいくのですか?」
「青島です。後2回乗り換えて、3日間かかります・・・休暇をとってね、
 来月、赤ちゃんは生まれるので・・・」
とお客さんと日常話をしている間、2個のトランクはしっかりと直して下さいました。
「よし・・・これじゃ、ヒャクパーセント大丈夫ですよ」
と手でトランクをぶら下げながら、修理完了の合図を示してくれました。

皆は嬉しくて、持ってきたお菓子を青年の手に詰めて感謝したいのですが・・・
「いらない!いらない!あたりまえのこと、あたりまえのこと・・・」
と慌てて出ていきました。
「お名前を教えて頂けますか」私はかけて尋ねると、
「斎○○です。」と教えてくれました。

旅って、ものを観て感動するだけではなく、
現地の人々との交流も(このようなひとこまがあったからこそ)、
すばらしい旅になり、思い出深い旅にもなるのではないでしょうか。

今回シルクロードの旅では、
私にとっては、このエピソードが一番思い出に残ることとなりました。
本当にありがとう、斎さん! 

柳やなぎでした。


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