薬王院飯縄権現堂前には、右側に鼻の高い大天狗、左側には烏のクチバシを持った烏天狗
の像が立っています。ここ高尾山は天狗の住む山なのです。数々の天狗のお話が残っていま
すが、高尾通信によると次のようなお話です。
天狗は高尾山に限らず、古来より多くの天狗伝説や天狗信仰をもたらして神格化されてきまし
た。日本書紀のなかの猿田彦神は、一般の道の神・道祖神と考えられています。また修験道が
盛んになりますと、天狗の神様ともみなされるようになりました。その特徴は赤ら顔に長い鼻、
修験山伏の服装をしており、皆さんがイメージする天狗に近いのではと思われます。
高尾山でも、天狗はご本尊の飯縄大権現の隋身として、招福万来、除災開運などの御利益を
もたらす、重要な役割を持って語り継がれており、参道には天狗の「たこ杉」や腰掛け杉など数
多くの伝説があります。(写真・Mr麹町)