京都・宮津の旧三上家住宅を訪ねた。同姓で身近に感じたから。
栞によると、但馬を支配していた山名氏に仕えていたが、内紛で丹後に逃れ、
元結の製造販売、酒造、廻船、糸問屋などで財を成したそうだ。
豪商の暮らしを伝えるこの邸は、今は宮津市が譲り受け公開している。
主屋など8棟は国の重要文化財に指定され、
座敷に面した庭は京都府の指定名勝になっている。
私はこの邸に不思議な縁を感じた。
同姓であることはすでに述べたが、それ以外に
私が6年間勤務した但馬から逃れてきたという点。
但馬で「三上」といえばすぐに思いつくのが、
平家の里といわれる香住(今の香美町)の土生地区、
ここは殆どが三上姓のようで、
私もよく「土生の出か」と聞かれたものだ。
さらにもうひとつ共通点があった。
この邸を仕切っていた三上家の当主は
いま私とおなじ神戸にお住まいのようだ。
もしお会いできるならきっと話も弾むと思う。