ヴァンフォーレ甲府熱血サポーターへの道!!

山梨に住むユタカのブログ。地元ヴァンフォーレを応援してこのブログもなんと19年目を迎えました。ACL効果でJ1昇格だ!

今津選手がサガン鳥栖に完全移籍

2024-08-24 | Weblog
ヴァンフォーレ甲府はチームに所属している今津選手がJ1サガン鳥栖へ完全移籍することを8月21日に発表しました。


◇今津 佑太(いまづ ゆうた)選手◇

ここからが過去記事

今津選手は山梨県南アルプス市出身1995年生まれの現在25歳。幼少期は甲西のクラブチームに所属し、千葉に渡り流通経済大学柏高校から流通経済大学へ進学。大学では最終学年の春に足を手術した影響もあってJリーグクラブから声がかかりませんでしたが、2018年のヴァンフォーレ1次キャンプに練習生として参加。そこでのアピールが実り、正式にチームの一員として契約を結びました。シーズン序盤戦は試合に出たり出なかったりを繰り返していましたが、指揮官が上野監督に代わってから完全にレギュラーに定着。2018年シーズンはリーグ戦&ルヴァンカップ&天皇杯合わせて公式戦56試合をこなす過密スケジュールだったにも関わらず、多くの試合にフル稼働の充実したルーキーシーズンを過ごしました。在籍2年目は一転して苦しいシーズンに。コーチから昇格した伊藤監督のチーム方針に合わず、また同じポジションにエデル・リマ選手という強力なライバルがいたために出場機会が激減。リーグ戦わずか5試合出場のみともどかしい日々を過ごします。3年目となる今シーズン(2020年)はチームが若返りを図る上での守備の中心選手として今津選手がキープレーヤーとなり活躍。出場数はチームトップタイの36試合出場&フィールドプレーヤートップの出場時間を記録。大胆なターンオーバーで選手が試合ごとに変わるシーズンでしたが、今津選手はまさに守備の大黒柱としてその存在感を示しました。

今津選手は184cmの長身を活かした競り合いの強さが最大の魅力の選手。屈強なフィジカルを誇る外国籍FWにも物怖じせずに向かっていく気持ちの強さは相当なもので、一度失敗してもまたすぐに勝負を挑むハートの強さは天下一品。まさに気持ちを前面に表して守備をするファイター型センターバックで、守勢時のセットプレーでは自陣ゴール前で心強い壁となり攻勢時のセットプレーでは敵陣での競り合いから貴重な得点源になります。そしてなにより明るいムードメーカー的な性格で、チームメートに率先してコミュニケーションを図る今津選手。外国籍選手たちにも好評で練習場でドゥドゥ選手やウタカ選手などによく名前を呼ばれて可愛がられイチャイチャしていたことを覚えています。地元出身ということと楽しそうにプレーする姿からヴァンフォーレサポーターからも絶大な人気を誇っていた選手の一人。そのような選手がいなくなるのはとてもさみしいのですが、Jリーグの平均年齢が約26歳と短いプロサッカー人生において、早い段階でより高いレベルでプレーし日本代表入りを目指したい気持ちは理解できます。移籍先のサンフレッチェ広島は柏選手や佐々木選手など元ヴァンフォーレの選手たちが所属し、指揮官が城福監督ということもヴァンフォーレに縁があります。ヴァンフォーレから来たら良い選手なんだという太鼓判を押されている感じがあると思うので、その評価に負けないように&さらに評価を上回れるような活躍を今津選手にはみせてほしいですね。個人的にも指折りのお気に入り選手なので、厳しいポジション争いが待っているとは思いますが、柏選手や佐々木選手など先人たちを見習ってレギュラーに定着しJ1での広島の躍進に貢献してほしいと思います。チームは違えどこれからも変わらず応援しますよ。頑張れ今津選手!そしてJ1で会おう!

2020年12月29日過去記事


…満を持して2021年にサンフレッチェ広島への移籍を果たした今津選手。城福監督のもと4バックを採用していたチームのなかでCBや右サイドバックにも挑戦するなど、シーズン前半戦を中心に出場数を伸ばします。しかしチームの調子が上がらずシステムも3バックに変更するとポジション争いで後手を踏み、佐々木選手や野上選手&荒木選手などの壁に阻まれて次第に出番が減少していきます。ルヴァンカップには試合出場できましたが、広島1年目はリーグ戦で15試合出場とチームに欠かせない存在とまではいきませんでしたね。2年目を迎えた2022年シーズンは今津選手にとって試練のシーズンに。指揮官がスキッベ監督となり、ドイツ流の3-4-2-1のフォーメーションに慣れずに苦しみます。先発2試合の5試合出場に終わりポジション争いで完全に遅れをとってしまいました。J1の高い壁を知った今津選手は環境を変えるために昨シーズン(2023年)はJ2のV・ファーレン長崎への移籍を決意。ブラジル人のカリーレ監督の信頼をさっそく掴み、シーズン序盤戦から後半戦で主に出場機会を得て20試合に出場。ケガも多く離脱する期間も目立ちましたが、7位となったチームの守備を支えました。シーズンが終了し新シーズンに向けて守備強化を進めていたヴァンフォーレが彼の存在に注目。完全移籍で古巣ヴァンフォーレへの復帰が決定しました。

今回移籍が成立したことで、今津選手はヴァンフォーレに4年ぶりの帰還となります。28歳というサッカー選手として脂が乗った年齢となりました。山梨県南アルプス市出身ということもあり、地元出身の選手が戻ってきてくれることにまず嬉しさがこみ上げてきますね。しかもそれがあの今津選手なのでその喜びもひとしお。また小瀬のピッチに熱い男が帰ってきます。元々熱くディフェンスをする選手でしたが、広島や長崎でのプレーを経てそこに厳しさがプラスされたと思うので、持ち味である184cmの長身を活かした空中戦と対人プレーの強さをみせながら、大声で守備陣を統率する姿も早く近くで見たいですね。屈強な相手の外国籍選手と競り合うたびに大きな叫び声を上げてサポーターを沸かしていた熱く魂のこもったディフェンスをよろしくお願いします!ACLの躍進とJ1昇格に導く活躍を期待しています。とりあえず今津選手おかえりなさい。そしてともにまた頑張りましょう!

2024年1月13日記事。ここまでが過去記事





28歳となり約4年ぶりのヴァンフォーレ復帰となった今シーズンはACLのノックアウトステージ蔚山現代戦で移籍後ヴァンフォーレデビューを飾ります。結果は2試合トータルで5失点の完敗となりましたが、篠田監督が挑戦する4バックのディフェンスリーダーとしてその可能性を大いに発揮します。アジアの舞台は終わりましたが、J2リーグ戦では孫選手やマンシャ選手とCBのコンビを組んで先発出場。守備の柱としてチームの守備をまとめ上げて序盤戦の勝ち点獲得に貢献。試合出場数も積み重ねて順調な船出に見えましたが、所属選手の相次ぐケガによる戦線離脱はCBのポジションにも波及し、今津選手は試合ごとにコンビを組む選手が変わる状況に苦しみます。サイドバックやボランチもメンバーが変わることで今までできていた守備のカバーリングなどの連携がうまく取れなくなり失点数も増加。4月3日鹿児島戦で1対0で勝利してから13試合連続で失点するなど、ディフェンスリーダーとして失点増の守備の責任を感じることになります。この頃から自身のプレーも不安定となり、レッドカードによる退場や自陣深くで不用意なパスからの失点など敗戦に絡むミスで嘆く今津選手の姿がみられるようになります。篠田体制末期はシステムが4バックから3バックに変更となった後も白星が残せず、篠田監督が成績不振のため契約解除となり大塚新監督に変わると同じ3バックながらチームの方針が変更。林田選手が新しい3バックのディフェンスリーダーに抜擢されてチームが次第に勝ち点を取れるようになると今津選手の出場機会は激減。大塚体制下では結局初戦の徳島戦での出場が先発での最後の試合となりました。このままチームに残っていてもケガ人が復帰したことにより今シーズン残りの試合で出場数増加が見込めないことと、J1で多数の主力選手が移籍し極度の不振に喘いでいる鳥栖が守備面での強化を模索。そのスポットライトが今津選手に当たったことでシーズン途中の移籍を決意。選手登録期間のギリギリとなる19日オファー21日完全移籍での獲得発表となりました。今シーズンヴァンフォーレでの成績は23試合出場0得点。

今津選手は広島や長崎でのプレー経験を経て、2018年から2020年まで在籍していたヴァンフォーレでみせていたような、機敏に動き大声を上げての気合いの入った勢いのあるディフェンスが影を潜め、まるで悟りを開いたかのようなクレバーなディフェンスをするタイプの選手へと変わっていたことが一番の衝撃でしたね。無駄な動きをしないと言えば聞こえが良いのですが、彼の持ち味で魅力でもあった激しさや思い切った攻撃参加によるヘディングでゴールを狙うプレーなどの機会が少なくなっていたのは少し残念な感じがしました。しかし持ち前の空中戦の強さは相変わらずあり、守備面でその良さが出ていたと思います。そして全体のディフェンスのバランスを考えながらポジショニングにつき、味方に指示を送り守備統率していたことも今津選手が大人のプレーヤーになったなと思う瞬間でもありました。今シーズンは今津選手にとって苦い思い出の方が強いかもしれませんが、ケガ人が続出し守備陣が思うように揃わずチームのディフェンスが崩壊状態となるなかで、常にコンディションを万全にして試合に出場し続けたのは今津選手の日頃の努力の賜物だと個人的には思います。チームが勝てない原因を守備の不安定さが関係しているとしてディフェンスリーダーとしてサポーターからの批判を受ける割合も格段に多かったとは思いますが、その苦い経験を糧にして移籍する鳥栖で再び羽ばたけるように彼の活躍を期待したいですね。鳥栖は現在J1で札幌に次ぐ2番目の失点数の多さに苦しんでいます。今津選手が失点を食い止める原動力となれるように頑張ってほしいですね。4年ぶり復帰の今回は約8ヶ月間という短い在籍となりましたが、チームを支えてくれてありがとうございました。いつかヴァンフォーレが昇格しJ1の舞台で今津選手と戦えることを願っています!




鹿島アントラーズ戦を振り返る【天皇杯ラウンド16】

2024-08-24 | Weblog
8月21日にJITリサイクルインクスタジアムにて行われた天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会ラウンド16 鹿島アントラーズ戦ですが、試合結果は1対2でヴァンフォーレは敗れてしまいました。ヴァンフォーレの得点は前半に挙げた三沢選手のゴールでした。


☆リーグ戦からの先発変更は7人
ヴァンフォーレはこの天皇杯鹿島戦を臨むにあたり、先発メンバーを7人変更。GKと最終ライン以外の前のポジションを総入れ替えし、ボランチは佐藤&木村選手コンビでウイングバックには小林選手と飯田選手を起用。飯田選手は大塚体制下で初出場。そして1トップに三平選手、シャドーには宮崎選手と三沢選手を配置。三沢選手は5月12日の第15節千葉戦以来久々の公式戦先発出場となります。しかもボランチではなくシャドーで起用してくるあたりが大塚監督のこだわりを感じるポイントで、彼の技術の高さを中盤のゲームメークではなくチームが攻勢を仕掛けている際の決定機の場面で活かせるように工夫していると思います。そしてベンチにはアダイウトン選手やマクーラ選手のブラジル人アタッカーも準備しており追撃体制も整えています。前節の清水戦から約半数を変えてきましたが、メンバー的にも鹿島を撃破して次のラウンドを狙えるような本気度を組み合わせから窺い知ることができます。対する鹿島はリーグ戦から5人変更。元ヴァンフォーレの須貝選手が先発出場し鈴木選手や柴崎選手などがベンチに控えるなど、完全にカップ戦メンバーに移行することなく主力選手も組み合わせてきたあたりが、2年連続天皇杯の舞台でヴァンフォーレに敗れている結果を今回こそは覆そうとリベンジに燃える鹿島の気合いを感じることができました。

☆安定感のあるヘナト選手のディフェンス
試合開始から鹿島がボールを持つ場面が多く、ヴァンフォーレはそれに対応しながら反撃の機会を窺う試合展開となります。ポゼッションの鹿島とカウンターを狙うヴァンフォーレの構図になっておりそれは開始前から予想されていたのですが、ヴァンフォーレ陣内で展開されるシーンが目立ちます。鹿島は中盤でボールを保持しそこからトップの選手が後ろに下がってきた瞬間に縦パスを供給。そこでボールを受けたときに2列目の選手が前に上っていくことで厚みのある攻撃を仕掛けてきました。ヴァンフォーレの守備陣はトップに供給される縦パスの対応には苦戦していたものの、そこを起点にした次に繋げるプレーには厳しくディフェンスができており、鹿島に思うような決定機を作らせません。なかでも今回左のCBに入ったヘナト アウグスト選手の守備力が高く、裏に抜け出されたときに粘り強くついていく対応や、背後を狙った浮き球にも体を伸ばして懸命にジャンプしヘディングでクリアするなど的確なディフェンスを披露していましたね。また他のポジションへフォローに行く献身性もみせており、とても効果的な活躍ぶりだったと思います。前半の互角な展開を作れたのもヘナト選手を中心とする守備が安定していたからだと思います。

☆完璧な崩しからの三沢弾
前半のヴァンフォーレは安定した守備に加えて攻撃陣もカウンター攻撃を軸にした積極的な攻勢を仕掛けることができていました。特に宮崎選手と三平選手を中心とした左サイドからの仕掛けはとても効果的で、攻撃的な鹿島のサイドバック濃野選手の背後を狙ったプレーで攻撃の起点を作れていましたね。何度も有効打を与えていくとその努力が実る瞬間が訪れます。前半29分、三平選手とのワンツーで左サイドを抜け出した宮崎選手が左足で浮き球のクロスボールをゴール前に入れると、そこに走り込んできた三沢選手が自身もゴールに入ってしまうような豪快なヘディングシュートを叩き込み幸先良く先制点を獲得することに成功します。このシーンはまず三平選手と宮崎選手のコンビネーションプレーが素晴らしかったですね。また宮崎選手のクロスボールの質も完璧で鹿島守備陣はただボールの行方を見送る状態になっていました。そしてフィニッシュの三沢選手もヘディングの基本である叩きつける動作をしっかりと行っており、相手GKが触ることができませんでした。崩し→アシスト→ヘディングシュートすべてのプレーがうまくいった完璧なゴールと言えるでしょう。

☆与えたくなかった前半での同点弾
1点をリードすることができたヴァンフォーレはその直後に師岡選手のポスト直撃のシュートを放たれますが、基本はコンパクトな陣形での守備を保てており鹿島攻撃陣を包囲します。しかし前半終了間際の48分、クリアしようとするヘナト選手のキックがズレて右後方のスペースに流れてしまうと、関口選手と競走になった藤井選手が競り勝って先にボールに触り独走状態に。抜け出した藤井選手はGK渋谷選手のポジショニングを冷静に見極めてシュートをゴールに流し込み同点弾を決めます。ヘナト選手のキックミスはイレギュラーな出来事だったとしても、ボールに近い位置にいた関口選手が後から来る藤井選手にスピード負けしたのは痛かったですね。対応した渋谷選手もニアを埋めるポジショニングができていたらシュートがファーサイドに転がっていくので、懸命に戻ろうとしていた林田選手が寸前でクリアできたかもしれません。一見すると防げなそうな失点に見えますが、よく見ると二次行動&三次行動でカバーできていたかもしれないシーンだったと思います。

☆鈴木&柴崎選手ら主力次々と投入
前半終了間際に同点に追いつけた鹿島はその勢いのまま突き放しを図るべく、後半開始から名古選手や鈴木選手などリーグ戦にも出場している攻撃的な主力選手を投入。それによって攻撃の軸がしっかりした鹿島は前半以上にヴァンフォーレゴールを脅かすようになります。圧に押されたヴァンフォーレは陣形の重心が後ろに下がり相手の猛攻をモロに受けるかたちに。懸命なディフェンスを続けるなかで鹿島はさらに後半32分に柴崎選手&後半34分に仲間選手を使って勝負に出ます。前半のシュート数はともに7本ずつとチャンスを平等に作れていましたが、後半は2本に終わったヴァンフォーレに対して鹿島はさらに7本放つなどシュート数で圧倒する結果になりましたね。選手交代によって本来のチーム力の差が出た後半だったように思います。

☆狙われるマクーラ選手
良い連携から再三チャンスを作り出していた三平選手と宮崎選手が疲労からピッチを退くと、ヴァンフォーレの攻撃は尻すぼみ状態に。代わりにピッチに入ったマクーラ選手を狙う単調なカウンターに攻撃方法が変わってしまい、植田選手と関川選手の肉弾戦が得意なCBの守備の餌食となります。思うようなポストプレーができないマクーラ選手はだんだんとイライラが増していき、後半24分にイエローカードを貰うと試合終了間際の48分には相手GKを引っ掛けた判定で退場処分を受けてしまいます。今までのマクーラ選手のプレーを見ていてもカッとなる性格ではないと思っていましたが、鹿島のレベルの高い守備に対して何もできない不甲斐なさで瞬間的にそうさせてしまったと個人的には思います。ただし単調なカウンターサッカーに変化し彼がカッとなる原因を作ってしまったチームも大いに反省しなければいけないと思いますね。

☆終了間際に力尽きる
なんとか同点で耐えていた展開でしたが、後半44分に柴崎選手の放った正確なCKのキックがゴール前で待っていた植田選手の頭にドンピシャで合ってしまい、痛恨の逆転弾を許します。このシーンで足りなかったのはズバリ ‘高さ’ 。試合中何度もハイボールを頑張って跳ね返していたヘナト アウグスト選手がベンチに退き、競り合いに強いタイプの選手がCBにいなくなったことが影響しましたね。もちろん林田選手や関口選手&井上選手は懸命なディフェンスはみせていますが終盤の時間帯はどうしてもゴール前に放り込むような競り合う攻防が多くなるので、そこで180cm以上のCBが中央にいないと相手に制空権を取られてしまいます。この場面でも分かりやすいハイボールを186cmの植田選手が頭一つ二つ分抜け出したヘディングを放たれているので、こちらも力強いディフェンスで対抗したかったですね。リーグ戦の清水戦でも感じましたが、高さのある相手の攻撃にどう対処していくのかも今後のチームの課題となりそうですね。

☆敗因は?
この試合ヴァンフォーレが敗れた敗因として、両チームの選手層の差が出てしまった印象がありますね。スタートから攻守によく動き、粘り強い守備から前線の選手のコンビネーションで効果的な攻撃も展開されていたヴァンフォーレ。鹿島に対して堅守速攻から互角の戦いができていましたが、前半に目立っていた選手たちが後半疲れて交代すると攻撃のクオリティが下がり、その勢いに陰りが見え始めたのは痛かったですね。右肩下がりとなるヴァンフォーレに対して、前半あまり良くなかった状態から選手交代で盛り返し右肩上がりへとチーム状態が変わった鹿島。その差が最後のセットプレーの場面で露骨に表れてしまったかたちとなりました。あと勝敗を分けたポイントとして前半終了間際の失点を挙げたいと思います。そこで抑えて前半を1対0で折り返せたらまた違った戦略プランが立てられたと思います。土壇場で1対1へ持っていかれたことによって攻めと守りの両方を考えなければいけない展開に急遽変わったので、ハーフタイムでもどっちつかずの中途半端な指示になってしまったと思われます。優勝した2022年の準決勝のときのように、守備を固めて点差を守り切るディフェンスに振り切った戦術ができていたら焦って攻めあぐねる鹿島の姿が見られたかもしれませんね。あと前半終了間際と後半終了間際という心に隙が生まれて一般的に得点が動きやすいと言われる時間帯にきっちりとゴールを奪う鹿島の勝負強さも敵ながらさすがと思いました。


…ヴァンフォーレはベスト8進出はならずラウンド16敗退という結果になりましたが、3回戦ではJ1のセレッソ大阪を撃破するなどその舞台で存在感は示せたと思います。一昨年の天皇杯制覇から大会の注目度が格段に上がり、今大会ゴール裏スタンドは毎試合常に満席状態。サポーターからの力強い後押しで3年連続鹿島撃破といきたかったのですがそううまくはいきませんね。しかしリベンジを狙い気合いを入れた鹿島を苦しめたのは事実。天皇杯の舞台からは姿を消しましたが、もう一つのカップ戦であるルヴァンカップが残されているので、そちらで快進撃がみせられるように選手たちには頑張ってほしいと思います。我々サポーターも引き続き力強くサポートしていきますよ!




【2024天皇杯GAME REPORT】ラウンド16 鹿島との決戦