ヴァンフォーレ甲府熱血サポーターへの道!!

山梨に住むユタカのブログ。地元ヴァンフォーレを応援してこのブログもなんと19年目を迎えました。ACL効果でJ1昇格だ!

金井選手がFC琉球に完全移籍

2021-07-31 | Weblog
ヴァンフォーレ甲府に所属しているDF金井貢史選手が、同じJ2リーグのFC琉球に完全移籍することが発表されました。


◇金井貢史(かない たかし)選手◇



金井選手は神奈川県横浜市出身1990年生まれの現在31歳。横浜F・マリノスユース出身で2008年にトップチーム昇格。始めの3年間は思うような出場機会を得られなかったものの、在籍4年目から出番が増えていき途中出場ながらも試合経験を積めるようになります。しかしさらなる出場機会を求めて2013年に鳥栖に移籍。鳥栖では尹晶煥監督のチーム構想の中心に入れずに主力選手になれずにいると、2015年にJ2ジェフ千葉への移籍を決断。千葉ではキャリアハイの35試合に出場し5得点という好成績を残します。その活躍が認められ、2016年に完全移籍で横浜に4年ぶりに復帰。ユーティリティ性を活かしてベンチにで出番を待ちますが、なかなか先発出場のチャンスはやってきません。在籍2年半で44試合出場に留まり2018年途中に名古屋へ完全移籍。2018年のシーズン後半戦は15試合に出場し4得点という結果を出しますが、2019年は一転して出番に恵まれずに途中に鳥栖に期限付き移籍。10試合出場4得点を記録し、2020年シーズンは清水エスパルスでプレー。14試合に出場し2得点を挙げました。新シーズンは内田選手や橋爪選手&藤田選手が抜けて経験豊富なウイングバックが不足していることを受けて、ヴァンフォーレが金井選手をピックアップ。ヴァンフォーレに加入した経緯がありました(過去記事抜粋)。

今シーズンヴァンフォーレに加入した金井選手。これまでの実績や開幕前の評判は高く、開幕戦の千葉戦は三平選手とシャドーのコンビを組んで先発出場惜しいシュートを放つなどスタートから飛ばしていきますが、その試合の前半29分に左太ももを負傷。そのままピッチを去り約1ヶ月の戦線離脱が決まりました。リハビリを経て復帰したかった金井選手にとって誤算だったのは、その離脱期間に本来勝負したかったウイングバックのポジションに関口選手という大卒の新星が台頭してきたことだと思います。右ウイングバックに抜擢された関口選手は与えられたチャンスをがっちり掴み、伊藤監督に強烈なインパクトを残します。金井選手は第7節北九州戦でベンチに入り、第8節松本戦で途中出場から試合復帰するものの、好調な荒木選手&関口選手のウイングバックの牙城は崩せず。守備的な選手ながら備えていた高い攻撃力を活かしてシャドーの切り札として勝負どころに起用されるシーンが多かったですね。群馬戦でアシストを記録したものの、結局ヴァンフォーレでは7試合に出場し先発は1試合のみ(総出場時間は75分)。J1クラブを離れてJ2クラブで再起を図りたいベテランの金井選手にとって非常にもどかしい時間になっていたと思いますね。そのような状況になっていたことと出場意欲に飢えていたこと、そしてFC琉球でケガ人が続出しておりユーティリティ性が武器の金井選手は絶好の人材だったことも含めて、横浜F・マリノス時代の恩師である樋口監督が彼に注目。この度の完全移籍での契約が成立しました。

もちろん実績は抜群で豊富な経験を若手選手の多いヴァンフォーレに還元でき、またプレー面でもGKとFW以外どのポジションでもこなせる柔軟性は、ベンチにいてもとても頼もしい存在になると思っていました。シーズン最後までチームに残ってくれたのなら非常に心強いと思っていましたが、それはチーム的な考えですね。金井選手自身のことを考えると他のJ1昇格を狙える位置にいるクラブが自分のことを使いたいと獲得オファーを送ってきているなら、ベンチに座っている機会が多い現状よりは試合に出場してその期待に応えたいという選択は間違ってないと思います。先ほども言いましたが、FC琉球はヴァンフォーレ以上に負傷者が出て野戦病院化しており新戦力が喉から手が出るほど欲しい状態。2012年に横浜で一緒だった樋口監督なら彼の特長をすぐに活かしてチームに溶け込めることができると思います。琉球で活躍しヴァンフォーレで活かせなかった自身の攻撃性を存分に発揮してほしいですね。でも次のヴァンフォーレ戦では恩返しゴールは要らないので、他の試合で暴れて金井選手ここにありをみせてほしいです。半年間ありがとうございました。琉球で頑張れ金井選手!




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ランキングから今シーズン前半戦を振り返る④

2021-07-28 | Weblog
東京五輪開催によるJ2中断期間中に行っている特別企画『ランキングから今シーズン前半戦を振り返る』。第4回目となる今回は、ホーム入場者数にフォーカスしてお届けしたいと思います。


【ホーム入場者数】
1位:アルビレックス新潟 12万9243人(1万1749人)
2位:松本山雅 7万2778人(6065人)
3位:ジュビロ磐田 7万2288人(6024人)
4位:V・ファーレン長崎 5万8101人(4842人)
5位:京都サンガ 5万1931人(4328人)
6位:モンテディオ山形 5万129人(4557人)
7位:ヴァンフォーレ甲府 4万6456人(4223人)
8位:栃木SC 4万4156人(4014人)
9位:大宮アルディージャ 4万3441人(3949人)
10位:ジェフ千葉 4万2407人(3855人)
11位:ファジアーノ岡山 3万9584人(3599人)
12位:レノファ山口 3万6146人(3012人)
13位:ギラヴァンツ北九州 3万3165人(2764人)
14位:水戸ホーリーホック 2万7742人(2522人)
15位:東京ヴェルディ 2万6980人(2248人)
16位:ツエーゲン金沢 2万6552人(2213人)
17位:町田ゼルビア 2万5629人(2136人)
18位:ブラウブリッツ秋田 2万3171人(2106人)
19位:SC相模原 2万1267人(1933人)
20位:ザスパクサツ群馬 2万495人(1863人)
20位:FC琉球 2万495人(1863人)
22位:愛媛FC 1万7794人(1483人)
※人数はホームゲーム累計入場者数。()内はホームゲーム1試合平均入場者数。新潟・山形・甲府・栃木・大宮・千葉・岡山・水戸・秋田・相模原・群馬はホームゲーム11試合、松本・磐田・長崎・京都・山口・北九州・東京V・金沢・町田・琉球・愛媛はホームゲーム12試合消化。

今シーズン前半戦(1節~23節)のJ2クラブホームゲーム入場者数ランキング。あらかじめ先にお伝えしますが、第23節終了時で各クラブホームゲームが1試合多いクラブと1試合少ないクラブがあります。また新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン改定に伴う試合開催方針により今シーズンも入場制限が設けられています。スタジアムがあります各都道府県の感染状況に応じて入場上限を設けて試合を運営しています。なので正確で公平なランキングではありませんので参考程度にご覧ください。


このランキングで1位に輝いたのはアルビレックス新潟。新潟はシーズン序盤戦で連勝&負けなしの絶好調だったので注目を浴びたことと、スタジアム自体が大きいため制限があってもたくさんの入場者が集まったことが1位になった要因だと思います。2位にはJリーグで屈指のサポーター力を持っている松本山雅。今シーズン思うような成績を残せていませんが、それでもホームゲームで1試合平均6000人以上の入場者を集めることができるのは、苦しい状態でもチームを支えたいというサポーターの気持ちが大きいからだと思います。3位は名門磐田。スタートダッシュは成功できませんでしたが、高いチーム力をもとに尻上がりに調子を上げてきており、最近まで負けなしを続けてきた好調さも入場者の増加に貢献していると思います。4位長崎&5位京都&6位の山形と続いて、7位に入ったのが我らがヴァンフォーレ。これまでホームゲーム1試合消化が少ないグループに入っていながら11試合で4万6456人、1試合平均で4223人を記録しています。収容数50%を守り十分な間隔を空けての試合運用となるためこれからもこれ以上の大幅な入場者数増加は見込めませんが、可能な限り上限いっぱいまでサポーターがスタジアムに足を運び、精一杯手拍子や拍手で応援できる環境が作れたら選手たちにとってとても心強く、またサポーターのために頑張ろうとする気持ちがより一層強くなると思います。シーズン後半戦ホームゲーム開催は残り10試合ですが、1人でも多くのサポーターでJITリサイクルインクスタジアムのスタンドを青赤のカラーで埋めましょう!




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ランキングから今シーズン前半戦を振り返る③

2021-07-27 | Weblog
東京五輪開催によるJ2中断期間中に行っている特別企画『ランキングから今シーズン前半戦を振り返る』。第3弾となる今回は ‘得点ランキング’ にフォーカスを当ててお届けしたいと思います。


【得点ランキング】
J2
1位:ルキアン(12)
2位:小池純輝(11)
2位:ピーター・ウタカ(11)
4位:高木善朗(10)
5位:泉澤仁(9)
6位:谷口海斗(8)
6位:エジガル・ジュニオ(8)
8位:見木友哉(7)
8位:清武功輝(7)
8位:吉尾海夏(7)


ヴァンフォーレ甲府
1位:泉澤仁(9)
2位:メンデス(4)
2位:長谷川元希(4)
4位:鳥海芳樹(3)
5位:新井涼平(2)
5位:三平和司(2)
5位:中村亮太朗(2)
5位:野津田岳人(2)
※()内は個人の得点数。第23節終了時。


今シーズン前半戦(1節~23節)のJ2得点ランキングとヴァンフォーレのチーム内得点ランキング。J2の得点ランキングトップはジュビロ磐田のブラジル人FWルキアン選手。機敏に動けて屈強なフィジカルもあわせ持つストライカーは、どんな状況でも得点を狙える柔軟性を持っています。磐田にはチャンスメークできる優秀な選手もたくさん揃っているので、まさに彼は最高の環境でプレーできていると思いますね。同率で2位に並んでいるのは京都サンガのピーター・ウタカ選手と東京ヴェルディの小池選手。ウタカ選手は豊富な経験を活かしてフィニッシュを決める大黒柱として&小池選手は34歳になっても衰えない得点への嗅覚を発揮しています。4位は攻撃的なサッカースタイルをみせる新潟の中心的存在の高木選手。その高木選手に続く5位の9得点を挙げたのはヴァンフォーレの泉澤選手。キレキレの動きで相手守備陣を切り裂く得意なドリブルは彼の代名詞ですが、今シーズンはそれ以外にも正確なクロスボールでのアシストや自らシュートを狙っていく積極性で数多くの決定機を演出しています。泉澤選手の今シーズンにかける意気込みが強く伝わってくるような活躍をしていると思います。しかしJ2の得点ランキングはこれまで突き抜けた存在がいない以上、混戦のままシーズン終盤まで行きそうですね。

ヴァンフォーレのチーム内得点ランキングトップはもちろん泉澤選手。9得点を挙げた泉澤選手は1人飛び抜けており、ヴァンフォーレの攻撃は泉澤選手の仕掛けが生命線であることを改めて知る数値となっています。2位は4得点で2人並びメンデス選手と長谷川選手。メンデス選手はやはりセットプレーのヘディングでゴールを狙える競り合いの強さ&長谷川選手はゴール前に入っていくタイミングや足元の技術が優れている印象ですね。ともに現在チームに欠かせない存在になっているので、シーズン後半戦はもっと活躍して得点数を伸ばしてくれることを期待しています。4位は鳥海選手。泉澤選手を彷彿させるようなキレキレのドリブルが最大の魅力の彼は現在絶好調。チームの攻撃のバリエーションをさらに増やしてくれるような活躍をしていますね。5位には2得点で4選手が並んでいます。このデータから見ても分かるように、今シーズンのヴァンフォーレは泉澤選手を中心としてそこからのチャンスメークで複数人が得点を取る多様性が目立ちます。特に最近では泉澤選手以外の選手の得点も取れるようになってきたので、この流れをシーズン後半戦も効果的に活かしてほしいと思います。




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ランキングから今シーズン前半戦を振り返る②

2021-07-26 | Weblog
東京五輪開催によるJ2中断期間中に行っている特別企画『ランキングから今シーズン前半戦を振り返る』。第2弾となる今回は ‘失点’ にフォーカスしてお届けしたいと思います。


【失点】
1位:京都サンガ(16)
2位:モンテディオ山形(18)
3位:アルビレックス新潟(20)
3位:ヴァンフォーレ甲府(20)
5位:町田ゼルビア(21)
5位:ジェフ千葉(21)
7位:FC琉球(22)
7位:ファジアーノ岡山(22)
9位:水戸ホーリーホック(23)
9位:ブラウブリッツ秋田(23)
11位:ジュビロ磐田(25)
11位:レノファ山口(25)
13位:V・ファーレン長崎(26)
14位:ツエーゲン金沢(29)
15位:栃木SC(30)
15位:大宮アルディージャ(30)
15位:SC相模原(30)
18位:ザスパクサツ群馬(35)
18位:ギラヴァンツ北九州(35)
20位:東京ヴェルディ(36)
21位:松本山雅(37)
22位:愛媛FC(41)
※()内は失点数。第23節終了時。


今シーズン前半戦(1節~23節)の各クラブの総失点数ランキング。失点が少ない方が上位となります。現在リーグで一番失点が少ないクラブは京都。攻守にアグレッシブに動き回るチームスタイルの中で特に守備面で集中力を保ち厳しくプレスに行っているイメージが京都にはあります。そして全員がハードワークした末に元ヴァンフォーレのピーター・ウタカ選手がフィニッシュを決めるパターンがとても強力。2位には連勝を続けて順位も急浮上している山形。シーズン途中でクラモフスキー監督体制になってから状態が劇的に良くなり、守備がより引き締まり失点数が激減しています。3位は新潟。通常得点数が多いチームは失点数も多い傾向にありますが、新潟は得点数が多く失点数が少ないという理想的な試合運びができています。最近ではその勢いも少し足踏みがみられていますが、アルベルト監督の手腕でこの中断期間中にもう一度立て直してきそうですね。その新潟と同率で並んでいるのが我らがヴァンフォーレ。基本はハイライン&ハイプレスの積極的守備を行いますが、試合や相手の状況を見極めて引いて守る守備スタイルもこなせる柔軟性を持っています。前に出る激しいディフェンスとディレイしながら守備ブロックを形成し待ち構えるディフェンスの使い分けをこれからもしっかりとできれば、もっともっと失点数を抑えられると思います。

中断期間後初戦で対戦する磐田は前節山形に敗れるまで12戦無敗と好調でしたが、失点数を見ると失点25で11位と意外にも堅守というイメージではない印象を受けます。しかも守備の要として活躍していた伊藤選手がドイツリーグに移籍するなど入れ替わりのある状態でヴァンフォーレと対戦します。まだ守備構築が万全ではないと思うので、ヴァンフォーレは早めの段階で磐田と対戦できることはチャンスだと個人的には思いますね。


前目の位置でボールを奪って手数をあまりかけずにシュートまで素早く持っていくショートカウンターを狙っているヴァンフォーレ。積極的な守備から攻撃の前への推進力を生み出すためには守備陣のアグレッシブさが求められます。前に出ていくことはリスクを伴う行為ですが、積極性を保ちながらもそのリスクをできるだけ避けるように中断期間中の練習で守備の精度を高めてほしいですね。




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ランキングから今シーズン前半戦を振り返る

2021-07-24 | Weblog
現在J2リーグは東京五輪開催により約3週間の中断期間に入っています。ヴァンフォーレの試合が行われずさみしいと思う方もたくさんいらっしゃると思います(自分もその一人)。そこでこの空いた期間を利用して特別な企画を始めたいと思います。まず始めに行うのは題して『ランキングから今シーズン前半戦を振り返る』。このコーナーはこれから全4回を予定しており、特定のテーマを設けてそれについてのランキングを見ながら、自分なりの評価&感想を書いていきます。なおシーズン前半戦と書きましたが、正確には中断期間前の第23節終了時のデータを用いています。ご了承ください。


【得点】
1位:アルビレックス新潟(44)
2位:ジュビロ磐田(38)
2位:FC琉球(38)
4位:ヴァンフォーレ甲府(36)
5位:京都サンガ(35)
5位:町田ゼルビア(35)
7位:東京ヴェルディ(33)
8位:モンテディオ山形(30)
8位:V・ファーレン長崎(30)
10位:水戸ホーリーホック(29)
11位:ツエーゲン金沢(24)
12位:ジェフ千葉(23)
13位:ブラウブリッツ秋田(22)
13位:愛媛FC(22)
15位:栃木SC(21)
15位:大宮アルディージャ(21)
17位:ザスパクサツ群馬(20)
18位:ファジアーノ岡山(19)
19位:松本山雅(18)
19位:レノファ山口(18)
21位:ギラヴァンツ北九州(17)
22位:SC相模原(12)
※()内が得点数。第23節終了時。


今シーズン前半戦(1節~23節)の各クラブの総得点数上位ランキング。1位は序盤戦に負けなし連勝で快進撃を続けていた新潟。高木選手と本間選手はJ2屈指のチャンスメーク力がありますね。2位には新潟と同じくスタートダッシュを成功した琉球。元ヴァンフォーレ指揮官の樋口監督のもとでクラブ伝統の攻撃サッカーをうまく表現されています。同じく2位の磐田はルキアン選手などもちろん攻撃陣に優秀なタレントは揃っていますが、どちらかと言うと個の力よりも総合力で得点を積み重ねている感じですね。その3クラブに続くのがヴァンフォーレ。今シーズンのヴァンフォーレは伊藤監督のもとで守備力を活かした手堅い戦いをしているイメージがあると思いますが、意外にも泉澤選手を中心として複数人がゴールを記録しているどこからでも得点が取れるチームとなっています。ウタカ選手を擁する京都やドゥドゥ選手や太田選手&チョン・テセ選手がいる町田は攻撃に破壊力があるチームですが、この2チームよりもヴァンフォーレの方が得点を多く奪えていることが驚きでしたね。だいたい得点数の順位が実際の順位と比例しているような気がします。

ヴァンフォーレが今よりももっと得点数をこれから伸ばしていくためには、泉澤選手の突破力を軸としてそこ以外の攻撃手段の確立が必要になってくると思います。シャドーのポジションでコンビを組む鳥海選手や長谷川選手は相手が泉澤選手を警戒していると必然的に自分のマークが手薄になってくると思うので、その隙を見逃さないで自分が持っている攻撃スキルを爆発的に最大限発揮できるかにかかっています。そして1トップのウィリアン・リラ選手は相手守備を背負ってのポストプレーでシャドーの選手が前を向いてプレーする手助けができています。しかし自分を犠牲にして味方をサポートする姿勢はもちろん素晴らしいのですが、その不意を突いて自らがゴールを狙っていくような貪欲さももう少しみせていっても良いと思います。リラ選手にはシュートを果敢に打っていくゴールを狙うチャレンジ精神が求められています。この1トップ2シャドーの他にもクロスボールに逆サイドのウイングバックの選手が詰めてそこに合わせる動きだったり、ボランチの選手が思い切って遠目からミドルシュートを狙ったりチーム全体にシュートを狙ってみようとする積極性が生まれたらより得点数は伸びていくと思います。

J1昇格を狙うためには得点数の増加は必要不可欠。この中断期間でさらに得点パターンのバリエーションを増やす試みを行ってほしいですね。




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シュート3本も相手に合わせた戦略で今季初の4連勝【栃木SC戦】

2021-07-19 | Weblog
7月17日にアウェーで行われた2021年明治安田生命J2リーグ第23節栃木SC戦ですが、試合結果は1対0でヴァンフォーレが勝利しました!ヴァンフォーレの得点は前半に挙げた鳥海選手のゴールでした。



◇良かった点◇
この試合良かった点は2つ。まず1つ目は守備の強固さ。対戦相手の栃木は攻守にアグレッシブかつ運動量豊富に動き回るスタイルが特徴のチームで、果敢に前に出ていく激しいディフェンスでできるだけ前目の位置でボールを奪って素早くカウンター攻撃に繋げることを得意としています。今回は新加入の元日本代表FW豊田選手が移籍後初出場ということで、同じく元日本代表の矢野選手とともに185cmと187cmの長身2トップで先発メンバーを組んできました。栃木はその長身2選手を攻撃のターゲットにして後方からロングフィードを供給し、そのポストプレーやこぼれ球を得意の激しい動きで全力で狙い拾っていく戦術を採用。まずは縦にシンプルに大きなボールを蹴ってくるということで、その長身選手たちに競り負けないようにメンデス選手や新井選手を中心として中央を固めるディフェンスを敢行。この2人を含めて3バックでトリオを組む小柳選手も競り合いに強いタイプの選手なので、適宜ターゲットを絞って競り合う守備を狙っていました。この試合ではその都度タイミング良く競り合うことで相手のポストプレーの精度を落として効果的に次に繋がるプレーの未然の防止ができていましたね。そしてポストプレーやセカンドボールの処理が現状では不十分と感じると、伊藤監督はフォーメーションを試合中に5-3-2に変更してボランチの人数を2枚から3枚に増やし、こぼれ球が発生しやすいエリアのケアに努めます。そして前線を2トップにしたことで栃木の後方からのビルドアップにプレッシャーがかけられるように工夫しました。シュートは最終的に10本は打たれましたが、枠内シュートが2本のみと狙いのある相手の攻撃を完全に封じることができたと思います。今回はメンデス選手を筆頭に競り合いを頑張ったこと、そして野澤英選手や野津田選手&鳥海選手が相手の激しさに負けずセカンドボールに効果的なプレスがかけられたことが無失点に繋がったと思いますね。

良かった点2つ目は割り切った戦いができたこと。前半開始8分に鳥海選手の素晴らしい反転シュートで先制点を奪うことに成功したヴァンフォーレ。1点リードした後はリスクをかけて相手をさらに突き放すよりもその序盤のリードをできるだけ保つ戦い方を選択し、相手チームの長所を消す戦術を徹底しました。もちろん2点&3点とさらにリードを得た方が試合は楽な展開となり理想的ですが、その反面得点を奪いにいくことはリスクをかけることを意味しており必然的に失点の可能性も高くなります。伊藤監督は途中でさらに守備的になることを覚悟してでもこの1点を守り抜く方針を明確にしました。守備力を高めた影響でこの試合攻撃陣はシュート機会がほとんどありませんでしたが、今回は伊藤監督の割り切った采配が的中し、勝利の女神がヴァンフォーレに微笑みました。


◇気になった点◇
この試合気になった点はやはりシュート数の少なさ。相手の攻撃を警戒し守備的に戦ったということもありますが、最終的なシュート数が3本というのはあまりにも少な過ぎます。しかも枠内シュートは得点を決めた前半8分の鳥海選手のシーンのみだったので、いかに相手に怖さを与えていなかったのか分かると思います。なぜシュートまで繋がる攻撃ができなかったかというと、この試合は相手の長身FWに繋がるロングフィードを盤石な体勢で競り合うためにヴァンフォーレのディフェンスラインが基本低く設定されており、いつものようにラインを高く保つことが難しい状況でした。さらに中盤はセカンドボールを回収することに命を懸けており、前線の2人は栃木の最終ラインからのロングフィードに少しでもプレッシャーをかけようと前目の位置にいました。それにより最終ラインから前線までが間延びして各ポジション間に距離ができ、その影響でパスが繋がりにくく相手もパスカットしやすい状況が生まれていました。また栃木の出足の早さも重なってフィニッシュまで繋げる前の段階で潰されることが多くなり、ヴァンフォーレの攻撃陣は完全に沈黙してしまいましたね。攻撃よりも守備を重視した影響はもちろんありましたが、その中でも鋭いカウンター攻撃を仕掛けないと危なっかしい展開に変わってしまうので注意が必要だと思います。

気になった点2つ目は受け身の姿勢。良かった点として割り切った戦いができたと書きましたが、良し悪しは紙一重と言ったように受け身の姿勢が長く続くと相手の攻撃回数分失点の可能性は高まります。この試合では守備を固めた結果無失点で抑えられて勝利に繋がりましたが、もしも数ある相手の攻撃の1つが得点に結びついてしまったときに途端にバランスが崩れるのはこの姿勢のときだと個人的には思います。そうなると守備的な戦い方からいきなり攻撃的なスタンスに変えることは守備人数を減らすことを意味しており、相手に攻撃の明確な狙いどころを示してしまう糸口となります。また守備を固めた受け身の戦いが強力な攻撃陣を揃えるJ1昇格を狙うような強豪クラブ相手ならまだ理解できますが、下位に低迷しているクラブ相手に相手に合わせるような戦いを昇格を狙うチームとしてしてはいけないと思います。もちろん勝つ可能性を極限まで考えた戦い方だったとフォローできますが、こちらが先手で仕掛けていき相手が後手でヴァンフォーレの対策をせざるを得ないような逞しく強い戦いをしていかないと昇格は近づいてこないと思います。今回は結果的に成功したものの、どんな相手でも相手に合わせていく戦い方は引き分けを増やす原因になると個人的には思いますね。


…この勝利によりヴァンフォーレの今シーズンの成績は、11勝7分け4敗の勝ち点40となり順位は5位と前節と変わらず。しかし上位陣が軒並み勝ち点3を得られなかったので、J1昇格圏内となる2位磐田との勝ち点差は ‘5’ に縮まりました。もちろん上との差が縮まったことは嬉しいのですが、すぐ後ろから山形や長崎も一緒に上位を猛追しているので油断せずに一戦一戦集中して大切に戦いたいですね。そしてJ2リーグはこれから東京五輪開催による約3週間の中断期間に入ります。サポーターは4連勝で中断期間前を締めくくれたことを喜び、そして選手たちは短い間ですがリフレッシュして再び鋭気を養えるようにコンディションを整えてほしいと思います。



【公式】ハイライト:栃木SCvsヴァンフォーレ甲府 明治安田生命J2リーグ 第23節 2021/7/17





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試合結果【栃木SC戦】

2021-07-17 | Weblog
【2021年 明治安田生命J2リーグ第23節】

◇試合結果◇
×栃木SC0-1ヴァンフォーレ甲府○

◇得点者◇
前半8分(甲)鳥海

◇試合会場◇
栃木県グリーンスタジアム(栃木県)

◇データ◇
    栃木 甲府
48% ボール支配率 52%
10本 シュート数 3本
375本 パス成功数 349本

◇今シーズンの成績◇
12勝7分け4敗(勝ち点43)
4位(暫定)

◇Target J1◇
★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
★★★☆☆☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
☆☆
※目標勝ち点82

勝→★★★★★★★★★★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
分→★★★★★★★☆☆☆
負→★★★★☆☆☆☆
※24勝10分け8敗

今シーズンのJ1昇格への目安となる勝ち点82以上&24勝10分け8敗の目標を現時点でどれだけ達成できているかを図に表したものです。

◇ヴァンフォーレ甲府メンバー◇





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本日栃木SC戦!見どころ紹介

2021-07-17 | Weblog



ヴァンフォーレ甲府本日試合があります。2021年明治安田生命J2リーグ第23節アウェー栃木県宇都宮市の栃木県グリーンスタジアムにて栃木SC戦です(18時キックオフ)。

東京五輪開催期間中はJ2リーグはひとまずお休み。その中断期間に入る前のラストゲームとなる第23節は良い状態で一区切りつける大事な試合となります。次は8月9日にリーグ戦再開。ヴァンフォーレはできる限り上位との差を詰めて勝ち点を伸ばしたかたちで終えたいので、この栃木に勝利を収めて今シーズン初の4連勝を記録し清々しい気分のままオリンピックを楽しみたいですね。

なおこの試合Jリーグ全試合放送のDAZNはもちろんですが、YBSラジオでも生中継が行われます。本日会場に行けない方はDAZNかラジオでヴァンフォーレを応援してください。



【試合会場周辺の天気情報】 goo天気 7月17日 5:00発表
栃木県グリーンスタジアム(栃木県)
晴れ☀️時々曇り☁️
最高気温:34℃ 最低気温:23℃
降水確率
6時~12時:0%
12時~18時:10%
18時~24時:10%



【栃木SC】
☆今シーズン:4勝9分け9敗(勝ち点21) 17位
☆ここ最近5試合の試合結果
→△××△×
☆注目選手:畑選手、三國ケネディエブス選手、豊田選手
☆予想布陣:4-4-2
☆予想スタメン

※メンバーとポジション&フォーメーションは実際と異なる可能性があります。

☆前節の試合ハイライト動画
【公式】ハイライト:栃木SCvsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第9節 2021/4/21



【ヴァンフォーレ甲府】
☆今シーズン:11勝7分け4敗(勝ち点40) 5位
☆ここ最近5試合の試合結果
→×△○○○
☆注目選手:ウィリアン・リラ選手、泉澤選手、鳥海選手
☆予想布陣:3-4-2-1
☆予想スタメン

※メンバーとポジション&フォーメーションは実際と異なる可能性があります。

☆前節の試合ハイライト動画
【公式】ハイライト:ヴァンフォーレ甲府vs愛媛FC 明治安田生命J2リーグ 第22節 2021/7/11



この試合の注目ポイントは2つ。まず攻守にアグレッシブに動いてくる栃木に対して特別な対策をするのかどうか。ヴァンフォーレは第3節で栃木と戦った際はこれまでやってきたシステムを変更し、ボランチの枚数を2人から3人に増やして最も争いが激しい中盤の守備の強化を敢行。特別な栃木対策を実施し、それが功を奏して2対1の白星に繋げました。現在の栃木は引き分けが多く勝ち切れない思うような結果が残せていないとはいえ、田坂監督が目指すサッカースタイルは変わっていません。ハードワーク&ハイプレスを駆使して守備に全力を傾けて奪った後は素早い攻撃を仕掛けてくる栃木は自分たちの得意としている展開に持っていけたらヴァンフォーレにとってとても怖い相手となります。第3節のようにトリプルボランチにして中盤の守備をさらに強化してくるのか、それとも3連勝してきた積み重ねを重視してこれまで通りに臨むのか、伊藤監督はどちらの戦術を採用して戦うのか注目したいですね。

注目ポイント2つ目はタイミング良く相手の裏をつけるかだと思います。というのも栃木は運動量豊富にアグレッシブにボール奪取を仕掛けてくる激しいディフェンスが特長のチーム。ラインを揃えながらできるだけ前目の位置でボールを奪って素早くカウンター攻撃を仕掛けたいと思っているので、必然的に選手たちの上下動が頻繁に行われます。ヴァンフォーレの攻撃の打開点はそこ。上下動が行われるということは前に来たときにその背後に隙が生まれていることを意味しているので、そのプレスをうまくかわしながらスルーパスで相手DFラインの裏のスペースを突きたいところ。そのためにはタイミング良くスルーパスを出す存在とスピードに乗って裏に出ていく存在が必要になります。ウィリアン・リラ選手はパサーのタイプではありませんが、ポストプレーでできるだけ前目で相手を背負ってボールキープし、そこからリラ選手を追い越していくスピードのある泉澤選手や鳥海選手にラストパスを出す展開を多く作り出してほしいですね。今回はシンプルにリラ選手にボールを預けるという選択肢も重要になってくると思います。


栃木は今のところチームの調子が上がってきていない状態ですが、栃木らしい嫌らしい戦術を採用してきます。ちょっとでも隙をみせるとそのペースにハマってしまうと思うので、試合中は集中力を切らさずに戦いたいですね。そして栃木に新加入した元日本代表FW豊田選手は選手登録を終えており、本日(17日)からの試合に出場できるようになっています。先発か途中起用か分かりませんが、登場したら会場が盛り上がり一気に良い雰囲気になると思うので、彼の登場時にも気を引き締めたいですね。とは言ってもヴァンフォーレが本来の力を発揮できれば負けない相手だと思います。アウェーと言えどもきっちりと勝利を収めて4連勝で中断前のフィニッシュを飾りましょう!




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中断前第23節の理想的な展開

2021-07-16 | Weblog
ヴァンフォーレが所属するJ2リーグは現在第22節まで日程を消化。シーズンの半分を折り返している段階ですが、今年行われる東京五輪が7月23日から8月8日まで開催されるためJリーグはひとまずお休み。J2は8月9日から再開されます。今週末の第23節をもってしばらく試合開催が行われないので、ヴァンフォーレはできるだけ良い状態で中断期間に入りたいところ。そこで中断期間前ラストゲームとなる第23節で他クラブがどのような結果で終わったらヴァンフォーレにとって理想的なのか、順位表も確認しながらシミュレートしてみたいと思います。まずは第22節終了時の上位8チームの順位表をご覧ください。


【J2上位順位表】
1位:ジュビロ磐田(48)+14
2位:京都サンガ(47)+19
3位:アルビレックス新潟(44)+24
4位:FC琉球(43)+16
5位:ヴァンフォーレ甲府(40)+15
6位:モンテディオ山形(39)+11
7位:町田ゼルビア(38)+13
8位:V・ファーレン長崎(37)+3
※第22節終了時点。()内は勝ち点→得失点差の順。


現在ヴァンフォーレは勝ち点40で順位は5位にいます。もし次の第23節で勝利すると勝ち点43まで伸ばすことが可能。勝ち点43だと現時点で試合を行っていない2位京都との差を ‘4’ まで縮めることができます。なのでヴァンフォーレにとっては勝利してJ1昇格圏内となる2位との勝ち点差を ‘4’ にすることが一番理想的な展開と言えます。しかし上位陣も勝つ可能性があるため勝ち点の変動は起こりそう。そこで第23節の他クラブの対戦カードを見てみます。


【第23節上位8クラブの対戦カード】
ジュビロ磐田vsモンテディオ山形
京都サンガvsアルビレックス新潟
大宮アルディージャvsFC琉球
栃木SCvsヴァンフォーレ甲府
町田ゼルビアvsSC相模原
V・ファーレン長崎vsギラヴァンツ北九州

注目は磐田対山形&京都対新潟の上位直接対決。そこでの勝敗がヴァンフォーレにとって明暗が分かれることになります。

あくまで仮定ですがヴァンフォーレはもちろん勝利を収め、磐田対山形は山形が勝ち、京都対新潟は新潟、大宮対琉球は大宮が勝利した場合、

1位:磐田(48)
2位:新潟(47)
3位:京都(47)
4位:甲府(43)
5位:琉球(43)
6位:山形(42)

となります。ヴァンフォーレが求めている第23節の一番良いの結末はこれだと思っていて、これだと昇格圏内の2位との勝ち点差は ‘4’ となります。


…何はともあれ次節ヴァンフォーレは必ず勝つことを前提としています。栃木に勝利を収めて勝ち点43とし、それから他の上位陣の結果を待ちたいですね。中断期間前ラストゲーム第23節を大いに楽しみましょう!




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メンデス選手強烈ヘッド弾!愛媛鉄壁守備を打ち破り3連勝【愛媛FC戦】

2021-07-15 | Weblog
7月11日にホームで行われた2021年明治安田生命J2リーグ第22節愛媛FC戦ですが、試合結果は1対0でヴァンフォーレが勝利しました!ヴァンフォーレの得点は前半に挙げたメンデス選手のゴールでした。


◇良かった点◇
この試合良かった点の1つ目は河田選手の復調。第6節長崎戦で先発出場以来しばらく出番がやってきませんでしたが、第20節群馬戦でスタメン出場を果たすとその後はチームの勝利とともにゴールマウスを守っている河田選手。群馬戦も含めて河田選手が守ったここ最近の試合は全勝とチームの好調の要因となっています。今回もだいぶ試合勘を取り戻してきたのか序盤の時間帯からエンジン全開。前半9分の藤本選手のシュートなど脅威的な反応でストップし先制点を奪われる機会を防ぎました。ここで失点していたらまた違う試合展開になっていた可能性が高かったので、河田選手の好セーブによる貢献度は大きかったと思います。それ以外にも後半開始してからの抜け出した藤本選手の左足でのシュートや終盤の混戦状態でのパンチングなどファインセーブを連発しており、ようやく復調した本来の河田選手の姿が戻ってきましたね。先発は外れましたが岡西選手も河田選手の復調によってまた目指すべき目標が生まれ闘争心に火がついたと思うので、これからより高いレベルでの正GK争いが繰り広げられると思います。

良かった点2つ目はメンデス選手のセットプレー時の存在感。ヴァンフォーレは今シーズンセットプレーから得点を多く奪えていますが、数多くの選択肢があるなかでメンデス選手の190cmの長身はまさに理想的なターゲット。相手チームは飛び抜けて高いメンデス選手を最優先でマークしに来るのですが、そこの警戒のさらに上を行く競り合いの強さがメンデス選手にはあります。また彼が直接競り合わなくても注目を集めることで相手選手を複数人引きつけておき、そこを囮として比較的手薄になっている別の選手が合わせていくプレーもできます。彼がゴール前にいることでセットプレーのバリエーションが広がるキーマンと言えます。この愛媛戦でもメンデス選手は攻守に渡ってフィジカルの強さを発揮。相手のクロスボールやセットプレーで飛んでくるロングフィードをヘディングで跳ね返し、こちらの攻撃時にはセットプレーでのターゲットとしてはもちろんのこと、セットプレーでの流れからゴール前にそのまま残りウィリアン・リラ選手とともに放り込まれたボールを競り合うなど存在感を示しました。前半38分のゴールシーンは野津田選手が放ったCKのボールをヘディングで合わせたもの。相手に体を入れられている状態でしたが、押されていても踏ん張ってポジショニングを確保しうまくボールに頭で触ることができました。強いヘッドを打てたのは野津田選手が左足でゴールから遠ざかるようなカーブ回転の弾道だったから。メンデス選手のシュートはもちろん良かったのですが、野津田選手のキック精度の高さも合わせて評価したいですね。


◇気になった点◇
この試合気になった点は2つ。まず1つ目は流れの中での得点がなかったこと。試合の序盤と後半開始&終盤の時間帯は相手に押し込まれることがあったヴァンフォーレ。しかしそれ以外の大半の時間帯はボール支配率が高く主導権を握るような展開でした。しかし敵陣で攻勢を仕掛けていくことが続いていたなかで、ゴール前を人数をかけて固めてきた相手を完全に崩すことができずもがき苦しむことが多かったのも事実。泉澤選手や鳥海選手など素早いドリブルを活かした速攻を仕掛けることは得意なのですが、相手が引いた状態でその守備の僅かな隙を突いて多彩な仕掛けで崩していく創造力を使った攻撃は苦手にしているような気がします。愛媛はこれまでセットプレーからの失点が目立っていたのでそこから得点できたことは良かったのですが、あわよくばセットプレー以外からの得点パターンも見てみたかったですね。やはり流れのなかから得点を生み出すためにはバイタルエリアなどゴールに比較的近い位置で相手からのプレッシャーを受けながらもボールキープしてラストパスを供給できる存在が求められます。一発のパスで状況を打開できる存在として長谷川選手やパウロ・バイヤ選手のさらなる活躍を期待したいですね。

気になった点2つ目はケガ人&離脱者が増えてきたこと。先日三平選手&山本選手の負傷と小林選手の手術が発表され、彼らは中断期間後の復帰予定となります。また新型コロナウイルスの陽性診断が2名の選手に出されたので、この選手たちも次節の栃木戦出場は絶望的。それに加えて前節の愛媛戦で小柳選手が負傷で前半のみで交代するなどチームからの離脱者が相次いでいます。慢性的にコンディションが整っていない選手も含め、使いたい選手が使えないもどかしさとチームは戦っています。スタメン&サブ組関係なくまさに全選手が総動員しての総力戦となっているので、これから梅雨が明けて本格的な夏になり選手が消耗してくる時期に戦力を落とさずに対応できるのか心配になりますね。その点での選手のやりくりなど伊藤監督の采配力にも注目だと思います。


…この勝利で今シーズンのヴァンフォーレの成績は、11勝7分け4敗の勝ち点40で順位は5位をキープしています。今回の試合では、なかなか思うように得点が挙げられないなかでGK河田選手やメンデス選手を中心に高い守備力をみせ、そして狙いのセットプレーで逃げ切り勝ち点3を獲得できたことは素晴らしいと思います。東京五輪開催で約4週間の中断期間に入る前のラストゲームである次節の栃木戦で、現在持っているチームの集大成がみせられるように最大限のパワーが発揮できるように選手たちには頑張ってほしいですね。そして4連勝で中断期間に入りましょう!



【公式】ハイライト:ヴァンフォーレ甲府vs愛媛FC 明治安田生命J2リーグ 第22節 2021/7/11





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