ヴァンフォーレは来シーズンに臨むチームの契約更新選手を発表しました。13日・15日・16日・17日と連続してクラブから発表がありましたが、今回まとめて紹介します。
◇松橋優選手◇
松橋選手は1985年生まれの現在31歳。早稲田大学から大分トリニータを経てヴァンフォーレには2009年に加入。加入当初はFWのポジションを務めていましたが、2012年に走力と献身的な姿勢を城福監督に評価されてサイドバックに転向。以降FWでは出場機会に伸び悩んでいましたが、ポジション変更後はコンスタントに試合に出場できる機会を得られるようになります。転向直後は守備面で軽率なプレーを行うことが多く、カードをもらうことや退場になるなどしばしばありました。しかし試合出場経験を積み重ねていくごとに攻撃面や守備面でも安定した活躍を残すことが増えていき、次第にチームに無くてはならない欠かせない存在に成長します。チームが採用する3-4-2-1のフォーメーションのウイングバックの地位を不動のものにして、今シーズンは過去最多の29試合に出場。1stステージ第12節のホーム名古屋戦では体ごとボールを押し込むようなゴールで2011年以来の得点も記録。松橋選手は充実したシーズンを送ることができたと思いますね。
来シーズンは9シーズン目のヴァンフォーレでの舞台になります。チームは新しく吉田監督を迎えてポジション争いもまたイチからのスタートに。松橋選手には守備面を堅実にプレーすることはもちろんですが、自身の根底にある攻撃性をこれから存分に発揮して他のポジション争いのライバルに違いを示してほしいですね。
◇岡大生選手◇
岡選手は愛知県出身の現在28歳。清水商業高校から駒沢大学を経て、2011年にヴァンフォーレに加入。加入して2シーズンは出場機会がなかったものの、2013年シーズンは終盤の第33節名古屋戦でJリーグデビューを飾ります。翌年の2014年はシーズン前半戦を中心に11試合に出場を果たし、その経験を活かすべく2015年シーズンはJ2の千葉へ期限付き移籍を決断します。しかしポジション争いで後手を踏み、ベンチにも入れない日々を送ります。そして今シーズンヴァンフォーレに復帰。河田選手や岡西選手の壁をなかなか越えられずリーグ戦のメンバーにはほとんど入れませんでしたが、ナビスコカップで1試合出場でき面目を保ちました。
今回契約更新が発表され、岡選手はヴァンフォーレで5年目のシーズンを迎えます。河田選手の契約更新も発表されているので、来シーズンも正GKに向けて厳しいポジション争いが待っています。岡選手にはまずは第2GKの座を獲得してもらって常時ベンチに入ることを目指し、リーグ戦での出場機会を虎視眈々と狙ってほしいですね。来シーズンは準備を怠らずチャンスを見逃さないようなシーズンにしてほしいと思います。
◇森晃太選手◇
森選手は1997年生まれの現在19歳。幼少期から18歳まで名古屋のユースで過ごすものの残念ながらトップチーム昇格は果たせず、次の活躍先を探していたところヴァンフォーレに声をかけられて今シーズンからチームに加入しました。森選手はシーズン開幕前のキャンプで活きの良いプレーを連発し評価が急浮上。見事開幕メンバー入りを果たします。Jリーグデビューは第2節のG大阪戦。途中出場で試合の流れを変えるべく積極的に仕掛ける強気の姿勢を披露し、チームに勢いを与えました。それからしばらく途中出場で流れを変える役割を担ってきましたが、ゴールという結果に見離されていると次第に最後までベンチを暖める試合が多くなり、ドゥドゥ選手や田中選手が存在感を強めるとシーズン終盤はほとんど出場時間が得られませんでした。1年目の今シーズンは14試合に出場できたものの、無得点1アシストのみと結果には結びつかないもどかしいシーズンになってしまいましたね。
来シーズンは2年目となり、周囲との連携がよりスムーズにこなせることができると思います。チームプレーができてくる一方で、森選手の最大の特長である強気に仕掛けていくプレーの選択肢が減ってしまう恐れがあります。個人的にはチームという枠に丸く収まるのではなく、森選手自身の個性を強く発揮できるようにボールを持ったらパスではなくてまずは前を向きドリブルで仕掛けていくことを心がけてほしいですね。試合の感覚に慣れてくることでプレーの視野が広がると思うので、局面でシュートの判断が正しいのか、それともパスでアシストすることが正しいのか、その判断力をこれから磨いてほしいと思います。
◇熊谷駿選手◇
熊谷選手は1996年生まれの現在20歳。城福監督のお兄さんが監督を務める仙台育英高校で存在感を高め、卒業した2015年にヴァンフォーレに加入。190cm・86kgという恵まれた体格を活かした競り合いの強さは大きな武器で、そのポテンシャルは計り知れないものがあります。しかしやはり経験が乏しくまだまだ荒削り感は否めないので2015シーズンは出場機会なし。2016年もDFとしては出場はありませんでしたが、FWに数多く負傷者を抱えるチームの中で1トップとして出場機会を掴みます。アウェーで行われた1stステージ第11節の横浜戦でJ初出場を飾ると、その試合で初ゴールも記録します。ダヴィ選手やドゥドゥ選手の獲得&負傷者が戦線に戻ってくるとその役割を終えて出番はほとんどなくなりますが、今シーズンは6試合に出場することができました。
来シーズンに向けてはこのままFWとしてポジション争いに勝負していくのか、それともDFとして厳しい争いをしていくのか分かりませんが、個人的にはCBとして熊谷選手本来のポジションでポジション争いを挑んでほしいですね。今シーズン自らFWを経験したことでまた別の視点から守備をすることができると思うので、その恵まれた体格を活かしてヴァンフォーレで守備の職人としての第一歩を歩んでほしいですね。理想は来シーズンセットプレーの中から頭で1点決めてほしい !
◇山本英臣選手◇
山本選手は1980年生まれの現在36歳。1999年にジェフ市原(現千葉)でプロのキャリアをスタートさせると、2003年にヴァンフォーレへ移籍。J2で全く勝てなかった当時のチームでクラブ繁栄のために自身のプレーで支えていきます。入団当初はサイドバックが主なポジションでしたが、チームがJ1など高いレベルの舞台を経験していくにつれて自身のプレースタイルも柔軟に変化。アンカーのポジションや今でも抜群の存在感を示しているセンターバックも経験し、J1リーグでも代表するような守備の選手に成長しました。
在籍14シーズン目となった今シーズンは、負傷した影響もあり24試合の出場に留まりましたが、山本選手がピッチにいる試合といない試合ではチームの守備の安定感が明らかに違うほどの統率力をみせました。36歳という立派なベテラン選手になりましたが、ヴァンフォーレには山本選手の力はまだまだ必要です。来シーズンはヴァンフォーレで15シーズン目を迎えます。これからもずっとチームのキャプテンで居続けてほしいですね。
。
◇ドゥドゥ選手◇
ドゥドゥ選手は1990年生まれの現在27歳。ブラジルのクラブを渡り歩き、2014年に期限付きでJ1柏レイソルに移籍します。シーズン後半戦だけの在籍だったにも関わらず、14試合で5得点の記録を残しました。シーズン終了後ブラジルに戻り1シーズン半プレーした後、今シーズン途中の7月5日にヴァンフォーレに移籍。移籍加入初戦となった2ndステージ第4節鹿島戦でヴァンフォーレデビューを果たすと、その試合でベストゴールと呼べるようなスーパーゴールを叩き込みます。この衝撃的なゴールで一気にサポーターとチームメートの心を掴んだドゥドゥ選手はエースの座をモノにして躍動します。シーズン終盤戦のアウェー福岡戦では終了目前の時間帯に逆転ゴールを決めてチームの勝利に貢献。結果的にはヴァンフォーレをJ1残留に導く活躍となりましたね。
センセーショナルな活躍からJの各クラブからの引き抜きが懸念されていたドゥドゥ選手。しかしそれを抑えてヴァンフォーレ残留を決めてくれたドゥドゥ選手にまずはありがとうと言いたいですね。来シーズンは間違いなく彼を中心としたチーム作りがなされていくと思いますが、チームはドゥドゥ選手が伸び伸びとプレーしやすい環境を作ることがまずは大切になると思います。ドゥドゥ選手もシーズン途中からでは味わえない開幕前のキャンプで集中してチームの戦術習得に取り組む期間があったり、そこでチームメートとより親密になれるチャンスもあります。お互いの特長なども今まで以上に分かると思うので、さらにレベルアップしたドゥドゥ選手の姿が開幕からみられそうですね。ドゥドゥ選手の活躍によってヴァンフォーレを上位に導いてほしいですね。
◇石原克哉選手◇
石原選手は1978年生まれの現在38歳。地元韮崎高校から順天堂大学に進み、2001年にヴァンフォーレに入団。当時のヴァンフォーレはJ2で最下位を経験するなど低迷していた時期で、そこから這い上がるため石原選手は毎シーズン30試合以上に出場し、自身の活躍によってチームを盛り上げていました。FWからDFまで様々なポジションをこなせるのも特長で、勝利を諦めない心や懸命にボールを追いかける姿など気持ちで負けないようなプレーを常にみせています。2006年に初めてJ1に挑戦する際は4-3-3システムのウイングの位置、J1再挑戦となった2011年にはサイドバックとして、そして現在は中盤の汗かき役としてチームの組織の一員として欠かせない存在になっています。やはり大ベテランと呼ばれる年となり、近年では出場機会もだいぶ少なくなってきています。今シーズンは在籍16シーズンで初めて出場数が一桁を切るなど、コンディション調整やチームから求められる仕事をこなすことも正直難しくなっているのが現状だと思います。しかしそれを打ち消すようなヴァンフォーレでの豊富な経験はクラブにとって大きな財産とも言えそうで、その存在感は所属選手たちにも多大な影響力があると思います。
‘ミスター・ヴァンフォーレ’は来シーズンで在籍17シーズン目を迎えます。あと8試合でJ1通算150試合出場&あと33試合でJリーグ通算500試合出場が達成されます。そこに到達し、そこからさらなる記録を目指していくために石原選手には今まで以上に頑張ってもらわなければいけません。貴重な山梨県出身のプロサッカー選手として、地元を盛り上げていく存在として石原選手にはそのシンボルとなってほしいと思います。
※2016年ヴァンフォーレの年間MVPを決める投票実施中!
『ヴァンフォーレ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー2016』
↑
投票はコチラからお願いします♪
にほんブログ村
※ランキング参加中!1クリックお願いします♪