ヴァンフォーレ甲府熱血サポーターへの道!!

山梨に住むユタカのブログ。地元ヴァンフォーレを応援してこのブログもなんと18年目を迎えました。ヤングパワー炸裂!

ACL蔚山現代FC戦の写真公開〜番外編〜

2024-02-29 | Weblog
2月21日に東京の国立競技場にて行われたACLノックアウトステージラウンド16第2戦蔚山現代FC戦。試合の様子は先日の記事で写真を用いて紹介しましたが、今回は番外編として当日の18時からの試合観戦前に行った観光の様子を旅行記形式でお伝えしたいと思います。




当日の朝に甲府を出発し10時頃都内に入り、始めに到着した先は東京の北の玄関口でもある上野駅。




上野には動物園や上野恩賜公園&美術館などいくつも観光スポットがあるなかで、今回選んだ目的地はここ。重厚で立派な建物。




その建物とは国立科学博物館。通称『科博』。その名の通り多くの標本資料が展示されている日本屈指の科学博物館です。一時期博物館を支えるクラウドファンディングの支援があっという間に目標額を集めたことで話題となりましたが、そのときから個人的には行ってみたい場所の一つに入っていました。ちなみに現在はクラウドファンディング国内最多の支援者数と最高支援額を更新しているようですね。凄いなぁ。





建物の中心部分は吹き抜けとなっており、鮮やかな装飾品が飾られています。





熊や猫のような分かりやすい動物から魚類や昆虫&細菌までありとあらゆる様々な生命が剥製&標本のかたちで展示してありました。




ちなみにこの犬は甲斐犬。この犬が巡り巡ってパンイチ腹見せ踊りをすることになります(笑)




隕石や鉱石のコーナーもありました。こちらは隕石。普通の石と何が違うのかまじまじと見てしまいますね。





世界最大の大きさと言われているクジラ。その裏側には骨格もうまく吊るして展示してありました。大迫力ですね。





様々な展示方法で見るものを魅了する科博はやっぱり素晴らしかったですね。国立科学博物館は日本館と地球館の2つに分かれていて、そこからそれぞれ3階ほどにびっしり展示してあったので見ごたえが物凄くあったのが印象的でした。しかも常設展の他に企画展も開催していたので、計画では1時間半を目安にしていたのですが、とてもじゃないけどそれだけではすべてを堪能できませんでした。他にも行きたいところがあったので、常設展のみで渋々科博をあとにします。




科博を出た後は上野駅に戻り、電車に乗らずに徒歩で目的の場所まで向かいます。




その場所とは ‘アメ横’ 。上野アメ横商店街は言わずもがな年末年始で大混雑することでニュースにもなる日本を代表する活気のある商店街。この日は小雨が降っていたため混雑にはなっていませんでしたが、様々なお店があるなかで真っ先に向かった先がこちら。




みなとや食品さん。ここは美味しい海鮮丼が食べられる場所として人気のお店となっています。




種類もご覧の通りたくさんのなかから選べます。マグロとサーモンなど2色の組み合わせの丼ぶりが多かったなかで今回選んだのは…




マグロ&トロ&サーモン&鮭ハラス&ねぎとろ&イカ&いくらがふんだんに乗った贅沢な特選丼(ちょっと写真の明るさ下手くそ)。白米は少なめでしたが、一つ一つの切り身がしっかりしており、ぶりんぶりんしてましたね。とても美味しかったのですが、なんといっても注目がその値段。東京都心ということや築地や豊洲で食べたら外国人さんプライスで2000円以上するのが一般的だと思いますが、この特選丼はなんと価格が衝撃の800円。他の丼ぶりも500円から1000円くらいの値段設定で、上野でこの値段で商売していける理由が最後まで分かりませんでした。




ペロリと平らげてその横に移動すると、同じお店の従業員さんがたこ焼きを焼いていました。その値段も4個で200円という信じらない衝撃価格。混んでて食べてはいないのですが、ちらっと焼いてるところを見たら大きめなちゃんとしたたこ焼き。上野アメ横恐るべし!




御徒町の駅まで歩き、今度は電車に乗ってある任務を果たすため移動します。着いた先が池袋駅。




駅前から見た目的地。曇りで半分しか見えません。…カリン塔かっ!




そうです。向かった先はサンシャインシティ。




今の時代に珍しい噴水ショーもやっていましたよ。時間で定期的に吹き上がるらしいです。






ナンジャタウンやニャンジャタウン、ポケモンメガセンタートウキョーなども興味がありましたが…





向かった先はバンダイナムコクロスストア東京のバンダイガシャポンコーナー。そうです。わざわざガシャポンをしに来ました。




ワンフロアすべてにガシャポンが置いてある圧巻の光景のなかで探し出したのは…




サッカーダイジェストのJリーグ選手名鑑(2023年と2006年バージョン)。あの選手名鑑が豆サイズで入ってる珍しいガチャです。ネットで見たら山梨県内では置いているところがなく関東ではここのみだったので、東京に行った際は絶対に行きたいなと思っていた場所でした。さっそくやってみます。




出てきた選手名鑑。狙いはヴァンフォーレがJ1初昇格した2006年の名鑑。2度回して狙いのものが出てきたので喜んでやめてしまったのが不幸への階段でした。家に帰ってよくよく説明書を見てみたら2023年でもJ1編とJ2J3編、2006年のJ1編とJ2編の計4種類があることが判明。自分が引いたのが2006年のJ2バージョンだったので、ヴァンフォーレ甲府が載っている2006年のJ1編じゃないことが判明。この事実を知ってたら出るまで回していたので、とんだ骨折り損のくたびれ儲けでしたね。…トホホ。





ガチャショックを知らないまま意気揚々と新宿駅に移動し、ラストの観光地として向かったのが…




東京都庁。今見てもやはり大きい!




第一本庁舎の入口から入り、近くにあったエレベーターで南展望室まで向かいます。都庁の展望室は無料。嬉しい限りです。




エレベーターで約1分かけて45階にある南展望室に到着。ここから見えた景色は…





小雨で視界が最悪でした。2枚目は晴れていたら国立競技場が見えるらしいのですが、その気配が微塵も感じません。





でも展望室にはピアノが置いてあり、優雅な音色が展望室に響き渡っていました。代わる代わる演奏者が交代しておりピアノは大人気。都庁ピアノと言えばのハラミちゃんはいなかったなぁ。




遠くは雲で見えなかったのですが、下は意外とよく見えました。高くてこえー。




都庁から歩いて新宿駅まで戻り、途中ヨドバシカメラに寄り道して総武線に乗り移動。




千駄ヶ谷駅で降りて試合会場でもある国立競技場に向かいました。


…朝から行動し国立科学博物館→アメ横→サンシャインシティ→都庁とギュッと詰め込んだ観光プランでしたが、充実した良いサッカー観戦&東京観光になりましたね。移動費はかかりましたが、観光地の入場料などは安上がりで済み、また格安の美味しい海鮮丼も食べることができたので満足でしたね。また計画を立てたいので、クラブには頑張ってもらって国立競技場に再び自分を連れて行ってほしいですね。よろしくお願いします!




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ACL蔚山現代FC戦の写真公開

2024-02-28 | Weblog




2月21日にホーム国立競技場にて行われたAFCチャンピオンズリーグ2023/24 ノックアウトステージラウンド16 第2戦蔚山現代FC戦。その試合の様子をたくさん写真に収めてきましたので、少し遅くなりましたがこのタイミングで紹介したいと思います。




山梨県内や東京都心などを走っていたACL蔚山戦開催を知らせるアドトラック。当日は国立競技場の敷地内で展示されていました。このブログでも走行している場面を記事にしましたが、その光景は待ちゆく人たちに格好良さと相当なインパクトを与えていたと思いますね。





スタジアム外の出店とスタジアム内のグッズ売り場。ACLの大会は確かコカコーラとかキリンビールとか固有名詞の販売方法がNGでしたよね。またグッズ売り場はACL限定グッズがなくても他サポさんを中心に大人気でした。




スタジアムでは向こうに見えているバックスタンド側の席に座ったのですが、風林火山とかいつも小瀬で見るような横断幕が下に飾られていたんですね。




国立でも超元気なヴァンくん。ACLバージョンのパンイチで吠えている ‘危犬’ です(笑)




一方いつもおしとやかなフォーレちゃん。そんなフォーレちゃんの手には蔚山現代FCのマスコット ‘ミタちゃん’ が。2023年のKリーグマスコット総選挙で1位に輝いた人気者らしいです。




横断幕を掲げるゴール裏サポーター。この大会に参加して幸せだけではなくやるからにはアジアの頂点を目指す意気込みが伝わってきますね。




今回もたくさんの ‘Jリーグ連合軍’ の方たちが集結してくれました。彼らの協力なくしてヴァンフォーレのACLの快進撃はなかったと思うので、とてもとても感謝ですね。今までありがとう!




対するアウェー蔚山ゴール裏サポーター。少ない人数ながらも声を張り上げて応援していましたよ。





会場が徐々に暗くなり、ペンライトの演出も映えます。この光景は国立競技場ならではですね。





キャプテンの関口選手を先頭に入場するヴァンフォーレの選手たち。円陣を組み気合いを入れて奇跡の大逆転を狙います。




キックオフを待つ ‘ラッソ’ ことファビアン ゴンザレス選手。




比較的前目の位置でラインを形成し待ち構えるヴァンフォーレの選手たち。セットプレーの守備は各チーム個性が出ますね。




強い当たりを受けてうずくまる小林選手。





1点をリードされた後半開始からアダイウトン選手を投入し勝負をかけます。




後半開始してすぐ相手にプレスに行くため前傾姿勢となっているラッソ選手。体の傾きからその気迫の強さが伝わってきますね。




CKを蹴る佐藤選手。




ゴール前で待ち構えるのがマンシャ選手&ウタカ選手&アダイウトン選手&ラッソ選手。…大迫力!




三平選手&武富選手と次々と攻撃的な選手を送り出します。




相手と競り合いながらポジショニングをとる三平選手。




蔚山の指揮官であるホン・ミョンボ監督。現役時代はアジア屈指のリベロとして平塚や柏でも活躍していたので日本でも馴染みがありますよね。




対する我らが篠田監督。後半29分までに5人の交代枠をすべて使い切る策でなんとか追い上げようと努力していました。




気持ちを切らさずに猛攻を繰り広げますが、なかなか得点できず。




ヴァンフォーレの前に立ちはだかったのが蔚山のGKチョ・ヒョヌ選手。現役韓国代表としてアジアカップでも活躍した実力を如何なく発揮。そんなにスーパーセーブを連発しないで〜。




VARチェックは毎回緊張します。




その直後に来た三平選手のヘディングゴールシーン。三平選手のボンバーヘッドはもちろん素晴らしいのですが、小林選手のキック精度もとても高かったですね。





ゴールの瞬間熱狂するスタンド。勝敗はほぼ決していましたが、みんな1点でもゴールを決めてくれと待ち望んでいました。それが叶って嬉しかったですね。




ゴールを決めてアドレナリンが出ている三平選手。相手ボールホルダーに対して猛烈に追っていきます。




しかし蔚山は強かった。同点ゴール後すぐに立ち直して勝ち越し点。そういう切り替えの早さが実力差なんだなと感じましたね。




ラストは河田選手も上がってセットプレーの攻撃に参加するものの結果を出せず。






1対2の敗戦となりました。試合終了後はお互いの選手が健闘を称え合います。




蔚山の選手&チームスタッフ全員でヴァンフォーレゴール裏に挨拶。サポーターたちもその挨拶に拍手で称えます。







場内を一周するヴァンフォーレの選手やチームスタッフたち。ACLの大冒険が終わったチームに対してスタンドのほとんどのサポーターはスタンディングオベーションで迎えます。ありがとうの言葉も飛んでいましたね。




頼もしかったJリーグ連合軍のみなさんも拍手してくれました。改めましてACLの応援お疲れさまでした。そしてありがとうございました。




ACLという夢の舞台はこれで終わり、すぐにJ2リーグ戦という現実世界の過酷なマラソンが始まります。この貴重な経験を活かして高いレベルのサッカーを維持し、J1昇格へ一気に駆け抜けてほしいですね。国立競技場に集まったヴァンフォーレに関わるすべてのみなさんお疲れさまでした!




会場を出る際に振り返ってみたら国立競技場が優しい光で照らされていました。もう一度この場所に戻れるように頑張りましょう!




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徳島ヴォルティス戦を振り返る【J2開幕戦】

2024-02-27 | Weblog
2月25日にアウェーで行われた2024年明治安田J2リーグ開幕戦(第1節)徳島ヴォルティス戦ですが、試合結果は5対1でヴァンフォーレが勝利しました!ヴァンフォーレの得点は前半に挙げた三平選手と宮崎選手、後半に挙げた宮崎選手&エドゥアルド マンシャ選手&ピーター ウタカ選手のゴールでした。


☆ACL蔚山戦(第2戦)から先発を5人入れ替える
ヴァンフォーレはJ2リーグ戦の前にACLノックアウトステージのラウンド16をホーム&アウェー2試合戦いました。結果は敗退となりましたが、韓国Kリーグで連覇中の蔚山に対して真剣勝負を挑みレベルの高い貴重な経験を得ることができました。それから中3日のリーグ開幕ということでメンバーがどうなるか注目されていましたが、篠田監督は21日のホーム蔚山戦から先発を4人入れ替えて臨むことを決断。代わって入った荒木選手や林田選手&三平選手は蔚山戦の第1戦にも出場していましたが、CBの孫選手はヴァンフォーレ移籍後の初出場。デビュー戦ということで緊張することなく今津選手とのコンビで守備を引き締めることができるか、その活躍が期待されていました。


☆激しく動くヴァンフォーレvs戸惑う徳島
この開幕戦の前にACLの試合を2戦こなしているヴァンフォーレ。高いレベルの相手に試合をしてきたので体がほぐれ、連携面でもある程度は確認&準備されている状態でした。一方の徳島は今シーズン公式戦初めての試合ということでどう戦っていくべきか手探りの状態だったと思います。まずはそこのモチベーションとコンディション的なチーム差がスタートから如実に出ていた気がしますね。チームの連携が馴染んでくるまでは慎重に試合を展開したい徳島に対して、開始直後から前へガツガツとプレスを仕掛けていくヴァンフォーレ。蔚山戦で洗練された組織的プレスが容赦なく相手にハマり、前目の位置でボールを奪う回数が多くなります。そしてアグレッシブな姿勢が実を結んで試合の主導権を握ると、前半8分に右サイドからの仕掛けから最後は鳥海選手のグラウンダーのパスをゴール前で三平選手が合わせ、幸先よく先制点を挙げることに成功します。このシーンでは右サイドの関口選手がフリーの状態でいるのを林田選手が見逃さなかったのが良かったところの1点目。林田選手はそこに正確なロングフィードを送り、関口選手はピタリとトラップしてすぐに攻撃的姿勢をみせたのも良かったと思います。そして後ろから追い抜くように走ってきた鳥海選手にスルーパスを送ると、相手の守備陣形を確認しながら速いパスをゴール前に入れてそれが得点に繋がりました。後ろから走ってくる鳥海選手を徳島が誰も捉えられていない相手の対応のまずさもありましたが、ヴァンフォーレは無駄のない動きで右サイドを仕掛け、複数人の連携から冷静にフィニッシュまで結び付けられたと思いますね。

追加点となった前半19分のシーンでも鳥海選手が右サイドで相手と競り合い倒れながら横でフリーでいた三平選手にパスを送ると、そこから中央にいたファビアン ゴンザレス選手を警戒する徳島守備陣を尻目にファーサイドまで繋がり、フリーの宮崎選手が落ち着いてゴールに流し込みました。鳥海選手がボールにアプローチに行ったときに奪えるか分からない段階で通常ならエリア内にいるのがトップのファビアンゴンザレス選手のみという状況が多いと思いますが、そこに三平選手が近くで少し下がり気味にポジショニングをとり、またファーサイドに宮崎選手がフォローに行ってるところがチームの調子の良さを感じます。もちろん鳥海選手→ファビアン ゴンザレス選手とピンポイントで連携が合えば得点に結び付きますが、そうならないときでもチャンスを持続させる努力を複数人でしているところがこの試合の良かった点と言えるでしょうね。


☆三平選手前半で1ゴール1アシスト
この試合4-2-3-1のトップ下のポジションに就いた三平選手。ベテランらしからぬ豊富な運動量で精力的な前線の守備をこなしながら、チームのチャンス時にはゴール前に上がっていきヘディングでゴールを狙う直向きさもみせます。そんな攻守において全力のプレーをみせる三平選手は、前半8分に先制点となるゴールを決めると前半19分の宮崎選手の得点をアシストし、前半だけで1ゴール1アシストの大活躍。三平選手はヴァンフォーレに来るまではFWとして最前線で仕掛けるシーンが目立っていたと思いますが、篠田監督にトップ下の仕事を与えられてからは味方のゴールをお膳立てしようとする働きが増えているような気がします。ゴール前にタイミング良く上がっていく自身のプレーの良さを残しつつ、試合中にピッチ全体を良く見ていないと味方選手をうまく活かせないと思うので、考えながらプレーしている一面も感じ取ることができますね。ボンバーヘッドの派手な外見と明るい性格の印象にとらわれがちとなりますが、影では味方選手や敵チームの特徴を真面目によく分析して柔軟に対応している努力家だと思います。


☆変化をつける徳島
2点をリードされてハーフタイムに入った徳島は後半に向けて選手交代を選択。やられていたエリアをカバーするために、4-3-3からウイングバックがサイドを集中的にケアできる3-4-2-1に変更する手段を吉田監督は採ってきました。その作戦がすぐに結果として出ます。後半12分、左サイドで数的優位の状況を作り出した徳島は高田選手からのクロスをニアサイドで杉本選手が胸で合わせて1点を返します。沈黙していたホームの会場の雰囲気も一気に盛り上がり、選手たちの追い上げムードも加速していきます。ヴァンフォーレとしては残り時間がまだ長く続く状態で1点差まで詰め寄られたので嫌な雰囲気を感じたと思います。徳島の吉田監督はこちらの状況をよく理解し、リードされている立場で有効な戦術変更の一手を打ってきたと思います。この1点差というスコアが終盤まで続いていたら試合状況はどうなるかまだ分からなかったので、可能性を広げた吉田監督の手腕はさすがだなと個人的には思いましたね。


☆効果的だった宮崎選手の一撃
しかしその嫌な流れを断ち切ったのが後半17分のゴールでした。ヴァンフォーレは相手のバイタルエリアを有効に使いながら右から左へと移動していくと、左サイドでボールを受け取った宮崎選手が前方に相手選手がいるにも関わらず一瞬の隙を突いて素早く右足を振り抜き、そのシュートがゴールへと吸い込まれていきます。宮崎選手はパスを受けた際に木村選手にワンツーで返そうと思ったようですが、瞬時にシュートコースを見つけたのでそちらを選択し右足を振り抜いたとコメントしています。そのように相手に囲まれても瞬時にシュートコースが見えるときは自身が好調な状態ということを物語っているので、宮崎選手の調子の良さが改めて分かるシーンだったと思いますね。一般的に1対2のスコアは追いかけている立場の方が優位に試合を進められると言われていますが、この宮崎選手の追加点でチームはセーフティリードを手に入れることができましたね。

☆しっかり対応するヴァンフォーレ
相手が3-4-2-1にシステム変更し、こちらの4-2-3-1のポジションのギャップをうまく利用してきた後半の中ほどまでの時間帯でしたが、篠田監督はこの状況を改善するために宮崎選手に代えてマンシャ選手を投入。システムも3-4-2-1に変更し、相手と同じ陣形にしてそのシステムのギャップを作らせないような工夫を施します。すると相手の良さがピタリと止まり、再びヴァンフォーレがペースを握れるようになります。出場していた選手一人一人が1対1の局面で負けないように懸命にディフェンスを行い、攻撃時には途中起用したアダイウトン選手を起点にしてサイドから突破を仕掛けようと試みます。ヴァンフォーレの選手からは同じフォーメーションで向かってくる対峙する相手選手に競り勝つんだという強い気持ちがピッチから感じられ、そこからはほとんど相手に効果的なチャンスを与えませんでしたね。今回は篠田監督の修正力も光る試合だったと思います。


☆マンシャ選手&ウタカ選手もゴール
ヴァンフォーレは後半33分にCKからマンシャ選手がボレーで決めて勝負を決定づける4点目を獲得すると、後半41分には相手の最終ラインにポジショニングをとっていたウタカ選手が対応に来た相手とうまく入れ替わり反転して独走状態に。GKスアレス選手との駆け引きに勝利して冷静にゴール右隅に流し込みダメ押し点。終盤の4点目&5点目はほぼ勝敗決した状態でボーナス点といったゴールでした。しかしマンシャ選手の得点はセットプレーからの流れだったので、今後試合が膠着するような試合展開で得点を狙いたいときの貴重な経験としてチームで共有できると思います。


☆勝因は?
この試合の勝因は先ほども言いましたが、両チームのコンディションの差をうまく突いたことと監督の修正力だと思います。早い時間帯に先制点を取れたこともスタートからアグレッシブに行っていたチームにとって活力にもなりましたね。また相手に傾いてきた試合の流れを修正できたコーチ陣の采配も光りました。今シーズン初戦でチームが馴染んできたら徳島も調子を上げてきたとは思いますが、その前に自分たちのスタイルを存分に発揮し圧倒できたことが5対1という大差決着に繋がったと思います。


☆開幕戦勝利は8年ぶり
ヴァンフォーレはこれまでリーグ開幕戦でなかなか結果を残せないことで有名でした。ここ20年での開幕戦勝利はわずか2回(2012年栃木戦&2016年神戸戦)。近年ではアウェースタートが長く続いていたのでそれが影響していたかもしれませんが、そのモヤモヤするような恒例パターンを今回の徳島戦での5対1勝利でチームが力強く払拭してくれたことは嬉しいですね。ちなみにJ2開幕戦で勝利した2012年はJ1昇格を成し遂げているので、今年もそのときと同じように調子の良さをできる限り持続させてこれからたくさんの白星を記録してほしいと思います。



【徳島ヴォルティス×ヴァンフォーレ甲府|ハイライト】2024明治安田J2リーグ第1節 | 2024シーズン|Jリーグ





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ピックアップ徳島ヴォルティス戦!

2024-02-26 | Weblog
ヴァンフォーレが戦った試合で特に印象に残ったプレーやゴール&応援など、X(旧Twitter)やYouTubeに上げられたヴァンフォーレ関連の記事や動画の投稿を少し緩く紹介していくこのコーナー。なお試合日翌日に更新予定です。

対象試合は2月25日にアウェー徳島県鳴門市の鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアムにて行われた2024年明治安田J2リーグ第1節徳島ヴォルティス戦です。





チーム5点目となったウタカ選手のゴールシーン。プレスに来た相手選手をうまくかわし最終ラインを抜け出したウタカ選手は、GKスアレス選手との1対1を制し落ち着いてゴール。ACL蔚山戦では数多くの決定機を迎えながらも決め切れなかった悔しさがあったと思うので、その4日後のこのゴールで喜びもひとしおだったと思います。ちなみにウタカ選手は誕生日が2月12日生まれで40歳になったばかり。一般的には大ベテランの領域ですが、その気配を微塵も感じさせないところが彼の凄さでしょうね。





勝利試合恒例の試合終了後ヒーローセルフィー。この試合2得点を決めた宮崎選手はゴール裏サポーターと喜びを分かち合います。このままの勢いで活躍してほしい!得点王との声にはにかむ様子もキュートですね。





徳島で歌われる ‘輝く夜空’ 。勝利の余韻に浸れる貴重な時間ですね。今年初だったのでこれからもたくさん見られるように勝ち続けましょう!





悪ふざけしているヴァンくんとヴォルタくん。この不思議な踊りを見るとMPを吸い取られるとか取られないとか…。自由奔放さはまた新たな魅力なのですが、個人的には正攻法で愛される姿を多く見たいですね。





ヴァンくんの飼い主的な存在として現役引退した今でもクラブ&ヴァンくんと交流を続けている武岡優斗さんの悩めるポスト。アウェーでパンイチ腹見せ踊りでやりたい放題のヴァンくんに飼い主さまがお灸を据える瞬間が来たかも(笑)




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試合結果【J2開幕戦徳島ヴォルティス戦】

2024-02-25 | Weblog
【2024年明治安田J2リーグ開幕戦(第1節)】

◇試合結果◇
✕徳島ヴォルティス1-5ヴァンフォーレ甲府◯

◇得点者◇
前半8分(甲)三平
前半19分(甲)宮崎
後半12分(徳)杉本
後半17分(甲)宮崎
後半33分(甲)エドゥアルド マンシャ
後半41分(甲)ピーター ウタカ

◇試合会場◇
鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム(徳島県)

◇データ◇
    徳島 甲府
55% ボール支配率 45%
14本 シュート数 19本
479本 パス成功数 334本

◇今シーズンの成績◇
1勝(勝ち点3) 1位

◇ヴァンフォーレ甲府メンバー◇


◇試合ハイライト動画◇
2024.02.25 2024明治安田J2リーグ 第1節 vs.徳島ヴォルティス





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本日J2開幕戦徳島ヴォルティス戦!見どころ紹介

2024-02-25 | Weblog


ヴァンフォーレ甲府本日試合があります。2024年明治安田J2リーグ開幕戦(第1節)アウェー徳島県鳴門市の鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアムにて徳島ヴォルティス戦です(14時キックオフ)。


◇中継情報◇
DAZN
NHK甲府
NHK徳島

◇試合会場周辺の天気情報◇
tenki.jp 2月25日 6:00発表
鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム(徳島県)
雨☔時々曇り☁
最高気温:8℃ 最低気温:5℃
降水確率
6時~12時:90%
12時~18時:70%
18時~24時:40%


◇見どころ紹介◇
【徳島ヴォルティス】
☆昨シーズンの成績:10勝19分け13敗(勝ち点49) 15位

☆注目選手
永木選手∶湘南や鹿島で長年活躍したベテランボランチ。正確なフィードが武器。
柿谷選手∶言わずと知れた元日本代表アタッカー。今回は途中出場が濃厚。
島川選手∶今季鳥栖から加入した元ヴァンフォーレ選手。柏ユースからの吉田監督の教え子。

☆予想布陣:4-2-3-1

※選手とフォーメーションは実際と異なる可能性があります。


【ヴァンフォーレ甲府】
☆昨シーズンの成績:18勝10分け14敗(勝ち点64) 8位

☆注目選手
ファビアン ゴンザレス選手∶高さと速さを兼ね揃えるコロンビア人FW。今季公式戦3試合目でそろそろ得点の匂いが漂う。
木村選手∶ACL蔚山戦でインパクトのある活躍を残した攻撃的ボランチ。その鋭い持ち上がりはチームの武器となる。
鳥海選手∶背番号10初着用初戦で恩師吉田監督に良いところをみせられるか?入籍を発表し気持ちも上昇ムード。

☆予想布陣:4-2-3-1

※選手とフォーメーションは実際と異なる可能性があります。


☆ACLの経験を活かす
ヴァンフォーレはこのJ2開幕戦の前にACLノックアウトステージの蔚山戦を戦っています。ホーム&アウェーの2試合で結果は敗れて敗退となりましたが、強豪韓国Kリーグを2連覇中でACLも2度制覇している蔚山相手に真剣勝負を繰り広げ、第2戦では追い付こうとする熱い気迫をみせました。負けた悔しさもありますが、アジアトップチームとのレベル差を知れたことはなによりの経験になったと思います。この経験をリーグ戦に活かさない手はありません。一方で対戦相手の徳島は今回が今シーズンの公式戦初戦。もちろんキャンプでTMなどを複数回こなしていますが、本番の仕上がりや雰囲気というものは実際に公式戦を戦ってみないと分からない一面があります。この試合でヴァンフォーレがアドバンテージになりそうなのが新チームでの試合経験。アジアトップレベルのクラブと2試合真剣勝負をこなしているので、体がほぐれておりある程度は選手たちの連携面も理解できていると思います。徳島は新チームで初の公式戦なので序盤は探り探りの展開になることが予想されます。その気持ちの差は大きいと思うので、ヴァンフォーレはACLの経験を活かしてアグレッシブに試合を進めてほしいと思います。

☆前半がキーポイント
先ほども言ったようにヴァンフォーレの方が2試合公式戦をこなしている状態なので組織的に動ける状態だと思います。対する徳島は今回が初戦ということでチームが馴染むまでは慎重に試合を進めてくることでしょう。ヴァンフォーレとしては徳島のチームの連携が馴染む前に先手を打ちたいところ。特に前半のうちに相手に強烈な圧力をかけていき徳島のリズムを崩すように積極的に仕掛けていけば、意外にも多くの決定機を生み出せそう。あとは決め切ることができるかという決定力の話となります。蔚山戦では数多くの決定機を迎えながらもそこで決め切れずに2試合トータルで1得点のみに終わってしまったので、決定機に慌てることなく冷静にゴールに沈められるかが今回の注目ポイントの一つだと思います。一番いけないパターンが相手が攻めてこないからこちらも消極的な気持ちでボールを回し時間を浪費すること。そうしていると徐々に相手もペースが上がり始め、蓄積疲労の差から時間が経つごとに好機を作り出してくる回数も増えてくるので失点への危険性が増してきます。今回は徳島のペースが上がる前に攻め切り、先制点もしくは追加点をゲットする展開が理想的だと思います。

☆シンプルに空中戦勝負も面白い
徳島のCBの先発は森選手と内田選手が予想されています。森選手は183cmとそれなりに上背はあるものの、内田選手は175cmとCBとしては小柄な部類に入ります。絶対的な高さを持つディフェンスリーダーが不在なので、ヴァンフォーレは高さで勝負していくシーンを増やしていきたいところ。187cmのファビアン ゴンザレス選手を最前線でターゲット役として使い、セットプレーの場面では今津選手やマンシャ選手が上がっていってヘディングを狙っていくこともできます。正確な縦のロングフィードやサイドからのクロスボールが入ってきたら競り勝つシーンも生まれてくると思うので、チャンスシーンではシンプルにゴール前に放り込むことも攻撃の選択肢に入れてほしいですね。

☆個の力を発揮できるか
蔚山と比べたら徳島には申し訳ないのですが、局面での寄せの速さや危機管理能力の高さ&フィジカルの強さや仕掛けるときのスピード感など蔚山の方が凄かったなと感じるシーンが出てくると思います。その差から今回は自分たちのサッカーが表現しやすい環境だと思いますが、この試合では組織力を押し出す展開ばかりではなく個の力を使った相手守備網の打開が有効になってきそう。アダイウトン選手の突破力やファビアン ゴンザレス選手のパワー、ウタカ選手の駆け引きの巧さなど外国籍選手の力を前面に押し出していくと相手に攻撃の迫力を与えられると思います。徳島は時間が経過していくにつれてチームとしてまとまってくると思うので、ヴァンフォーレは高い個の力を活かして早めにインパクトのある一撃を食らわせたいですね。蔚山との力の差を感じているうちに何度もシュートを打ってほしいと思います。

☆吉田監督との再会
徳島ヴォルティスを率いているのは吉田達磨監督。吉田監督といえば2022年にヴァンフォーレの監督として次々とジャイアントキリングを成し遂げ天皇杯を制した指揮官でもあります。ACL初出場&グループステージ首位突破&J2クラブ初のノックアウトステージ進出というヴァンフォーレのACLの快進撃はまさにそこから始まっているので、礎を築いた人物とも言えます。そんな吉田監督とACLが終わった直後のタイミングで再会&対戦する事実はなにか運命のようなものを感じます。ヴァンフォーレはアジアの大会を経て天皇杯優勝からさらにこんなに大きく成長しているという姿を吉田監督の前で披露したいですね。


…リーグ戦の初戦かつアウェーでの試合なので、相手の雰囲気に飲み込まれないようにすることがまずは大切。そして2試合先に行っている試合勘のアドバンテージを早めの時間帯で活かすためにスタートからガツガツ行くことが求められます。相手のペースに合わせることなく自分たちのサッカーを表現していけば得点は自ずと近づいてくると思います。たくさん訪れるであろう決定機をモノにしていく大事さは蔚山戦での経験で学んだと思うので、この徳島戦では突き離すような攻撃の力強さをみせてほしいですね。なにより開幕戦の勝利はチームの士気が上がります。今年はJ1昇格に対する意気込みが今まで違うというところをピッチ上で見せつけてほしいと思います。




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ACL大冒険はベスト16で敗退【ACL蔚山現代FC戦第2戦】

2024-02-24 | Weblog
2月21日にホーム国立競技場にて行われたAFCチャンピオンズリーグ2023/24 ノックアウトステージラウンド16 第2戦蔚山現代FC戦ですが、試合結果は1対2で敗れてしまいました。ヴァンフォーレの得点は後半に決めた三平選手のゴールでした。この結果2試合合計1対5となり、蔚山現代FCの準々決勝進出が決定。ヴァンフォーレはラウンド16で敗退という結果となりました。


【良かった点】
この試合良かった点は3点。まずは堅守速攻のショートカウンタースタイルのサッカーが蔚山相手にも通用していたこと。この第2戦を臨むにあたってヴァンフォーレは3点を追いかけなければいけない状況になっていたので、いつもより多くの機会で攻撃的に仕掛ける必要がありました。そこでチームが採った作戦が前から組織的プレスをアグレッシブにかけ続けることでした。大柄ながらも前線の守備を精力的に行うことができるファビアン・ゴンザレス選手を先頭に、サイドハーフの鳥海選手や宮崎選手も勇猛果敢にボール奪取にチャレンジしていきます。そして昨年は守備意識の低さが懸念されていたウタカ選手もこの試合では鋭くプレスに行く姿勢をみせるなど、主にトップ下の位置でボールを追いかける献身的な姿をみせていましたね。この前線に続くように木村選手&佐藤選手のボランチや小林選手&関口選手の両サイドバックも前に詰めていく動きで組織的プレスに参加。敵陣にボールがあるときにはなるべく高めの位置でDFラインを保つなど、ボール奪取とパスカットが前目の場所で連動して狙える環境ができていたように感じます。しかし相手の蔚山はパスの繋ぎがうまく生半可なプレスは簡単にかい潜られる技術がありましたが、こちらが何度も何度も前からのチャレンジを続けることで次第にプレスからボールを引っかけるシーンも目立ち始めます。そのなかで前目の位置でボールを奪ったら素早く攻守を切り替えてあまり手数をかけずにゴールまで目指すショートカウンターを発動。素早くゴール付近まで向かいフィニッシュに繋げようとしますが、今回は肝心のゴールがなかなか決まらなかった展開でした。味方からお膳立てされたウタカ選手が何度も何度も決定的チャンスを作るものの、相手DFに防がれたり韓国代表GKチョ・ヒョヌ選手の好セーブに阻まれるなど、決定機をモノにできなかったのは痛かったですね。蔚山が3点リードしている状態でボールを長い時間保持する守備重視のポゼッションスタイルをとっていたのもショートカウンターが発動しやすい条件になっていたかもしれませんが、シュートを25本も放つなどヴァンフォーレの堅守速攻のアグレッシブな姿勢はこの試合では韓国王者相手に十分通用していたと思います。前半の早い時間帯で1点を取ることができたら追い上げへのムードがさらに高まっていたと思うとやはり悔しいですね。

良かった点の2つ目は外国籍選手のクオリティの良さが目立ったこと。ヴァンフォーレはファビアン・ゴンザレス選手とウタカ選手を同時に先発起用するという思い切った策に出ます。そして相手の長身FW対策とセットプレーのターゲットとしてヘディングが狙える観点からマンシャ選手をCBの先発に抜擢。そして力強いドリブル突破が武器のアダイウトン選手を勝負どころで途中起用できるようにベンチに座らせるなど、チームが抱えている外国籍選手を最大限活かせる用意をしてきました。彼らはチームが組織的に機能するための最低限のタスクをこなしながらも自分たちが持っている個性を大いに発揮。ファビアン ゴンザレス選手は高さと速さ、ウタカ選手は相手との駆け引きの巧さやチャンスに絡む嗅覚、マンシャ選手は空中戦の強さと相手をいなすボールキープ力など良さを前面にみせていたと思います。そして後半開始からピッチに入ったアダイウトン選手は、左サイドに張ってパスをもらいそこから前に運んでいくドリブル突破を披露。相手に体を当てられても怯まないボディコンタクトの強さは蔚山相手にもしっかりみせられており、後半攻めるペースが落ちなかったチームの攻撃の起点となっていました。彼らは得点こそ奪えませんでしたが、相手に圧力をかけ続けるパワーを存分に発揮していたと思います。

良かった点の3つ目は最後まで諦めなかった気持ち。実質0対3から始まった試合で、前半11分に相手に決められて痛恨の失点をしてしまいます。なんとか追い上げようとするこちらの気持ちをポキっと折るような蔚山の得点に普通なら諦めムードが漂うと思いますが、ヴァンフォーレはそこの状態に陥らなかったのが今回の凄いところだと思います。ボールは保持されていても中盤での圧力を強めて相手の攻撃を最終ラインまで押し戻すと、そこから前線の選手たちが頑張って組織的プレスにハメる戦術を忠実に実行していました。スタートからハイライン&ハイプレスを継続していたので途中でバテて運動量が落ちることが想定されていましたが、篠田監督の巧みな交代枠の使用でそれを目立たせなかったのも良かったポイント。それとなによりクラブ初挑戦の大きな大会かつ貴重な経験ができる舞台をこのまま終わらせなくないという気持ちが選手のなかにもサポーターのなかにもあったので、一丸となって戦うヴァンフォーレを取り巻く力が120%の状態でアドレナリンが出ていました。良い雰囲気を作り出していたスタジアムのホームゲームの力もそこにプラスされていたと思うので、実質的な点差が離れていても勝負にこだわる集中力が持続した試合ができたと思いますね。この最後まで諦めない気持ちは後のリーグ戦にも活かされると思うので、この経験を糧にしてさらなるレベルアップを目指してほしいと思います。


【気になった点】
この試合気になった点は2点。まず1つ目は決定力不足。堅守速攻ショートカウンタースタイルから何度も決定機を作れていたことは良かったのですが、やはり巡ってくるチャンスに決めないと試合には勝てません。もちろん相手の最後まで足が伸びてくる粘り強いディフェンスだったりGKチョ・ヒョヌ選手のスーパーセーブもあったとは思いますが、勝負どころで冷静になる判断力があればそこもうまくかい潜れると個人的には思います。今回ヴァンフォーレはシュート25本のうち枠内シュートは9本も打てており、一般的には2〜3本は決められる確率と言えます。相手に先制点を奪われる前にも攻勢を仕掛けることができていたので、そこで成果を挙げられていたら試合状況はより好転していたかもしれませんね。この試合の蔚山は鋭いカウンター攻撃を仕掛けて数少ない決定機をモノにして2得点を挙げたように、強いチームには巡ってきたところを確実に仕留める力を持っていると思います。ヴァンフォーレはチーム力的にもその力が不足していたと言えるでしょうね。

気になった点の2つ目はカウンター攻撃への対応。個人的に蔚山が強いなと感じた部分があって、それは試合開始からしばらくの間、相手の様子を窺うパス回しを意図的にしてきたこと。最終ラインとボランチ&下がってきたサイドハーフでパスを繋ぎ、ヴァンフォーレのプレスの強度をエリアごと確認。ここにパスを回して逃れたら強烈なプレスを比較的受けずに自分たちの時間を作れるポイントを見つけ出し、またプレスを誘き寄せるようなバックパスでプレスに来る相手を釣り出しその裏のスペースを確認していたりと、こちらの情報を適宜集めながら試合を進めていました。前半11分のゴールシーンも右サイドでボールを回すと左サイドの小林選手が果敢に上がってくると判断した蔚山は、そこを起点としてカウンター攻撃を発動。見事スペースを有効に使って速攻をやり切り得点まで結びつけています。蔚山のカウンター攻撃のクオリティが高いのは事実としてありますが、まだ始まって間もなく疲れていない状態であそこまで綺麗なカウンター攻撃を受けるのは攻撃に意識が傾き過ぎて守備の集中力が途切れていたと言わざるを得ません。試合に勝つためにはそういうリスク管理もしっかりしなければいけないと思います。

この第2戦は1対2で敗戦。2試合トータルで1対5で敗れるラウンド16の結果となりました。蔚山との実力差は確かにありましたがこちらの決定機は何度もあったので、うまく戦っていたらその結果が覆っていた可能性は少なくないと個人的には思います。負けた悔しさは忘れないようにして次への糧にして、この戦いで得た収穫点や課題点はたくさん見つかったことでしょう。ましてや真剣勝負の場で蔚山のようなアジアを代表するようなクラブと対戦する機会は今後しばらくないと思うので、これからJ2リーグを戦うヴァンフォーレにとって貴重な財産になることは間違いないです。このレベルのサッカーを基準にして、要求高く厳しくこれから目標に向かって力強く戦ってほしいと思います。


…改めましてACLという舞台に連れてきてくれたチームに感謝!そしてヴァンフォーレサポーターを中心に、ヴァンフォーレのACLの戦いに興味を持ってくれた他のJリーグサポーターのみなさんもお疲れさまでした。ACLの戦いは終わりましたが、すぐにJ1昇格を目指すJ2リーグ戦が開幕します。Jリーグ連合軍の方々は各々のクラブの応援に戻ると思いますが、ヴァンフォーレサポーターは今度は山梨県のホームJITリサイクルインクスタジアムでその情熱をリーグ戦に傾けましょう!



【ヴァンフォーレ甲府×蔚山現代|ハイライト】AFCチャンピオンズリーグ23/24 ラウンド16 2ndレグ





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ACL蔚山現代FC戦独自採点

2024-02-22 | Weblog


直接現地で観た試合のヴァンフォーレの選手たちの活躍を独自の視点で辛口に評価&採点する独自採点のコーナー。今回の対象試合は、2月21日にホーム国立競技場にて行われたAFCチャンピオンズリーグ2023/24 ノックアウトステージラウンド16 第2戦蔚山現代FC戦です。


【蔚山現代FC戦第2戦独自採点】
河田(6)→相手との1対1の場面を止めるセーブはあったが、基本あまりシュートは飛んで来ず。パスを回され焦れる展開のなかでもDF陣に指示を出し、ハイボールの処理も無難にこなすなど落ち着きがあった。カウンターからの2失点はノーチャンス。

小林(6)→攻撃面では左足アーリークロスから何度か惜しいチャンスを作ったものの、上がった後のスペースを蔚山にうまく突かれ先制点被弾の要因に。ディフェンスで不安定さはみられたが、終了間際にCKのキッカーとして三平選手の得点をアシストし挽回した。

エドゥアルド・マンシャ(7)→相手の長身FW対策とセットプレーへの期待を込めて先発起用。持ち前の空中戦の強さを何度も発揮しプレスに来る相手をいなすテクニックも披露するなど、手足のリーチの長いマンシャ選手のディフェンスの良さが前面に出た印象。

今津(6.5)→マンシャ選手と協力しトライ&カバーの連携で相手のポストプレーヤーを封じる。前に奪いに行く意識も高かったので、厚みのあるチームの攻撃を生み出す原動力となっていた。エリア付近でこねる相手のドリブルにも我慢強く対応。

関口(5.5)→右サイドバックとして先発出場。果敢に前に出ていく左サイドに対して、チームのバランスを見ながら守備的なポジショニングをとる。全体的に攻撃参加が控えめだったため、もう少しアグレッシブに攻めても良かった。

佐藤(6)→ボランチとして先発出場。持ち前の足元のテクニック力をみせて効果的なロングフィードを前線に供給したものの、繋ぎのうまい相手のパスワークへのディフェンス対応は苦労していた印象。後半29分に途中交代。

木村(7)→ボランチとして佐藤選手とコンビを組む。自身の前方にスペースがあることを確認すると、タイミングの良い飛び出しで相手からの多少の当たりをものともせずに自ら持ち上がっていくプレーは効果的で素晴らしい。シュート意識も高く、攻撃参加から惜しいシーンも数多く作り出し中盤からリズムを生み出していた。運動量の多さから疲労が増した後半23分に途中交代したが、チームのなかで一番インパクトのある活躍をしたと思う。

宮崎(5.5)→普段はあまり入らない左のサイドハーフとして先発出場。サイドからカットインし利き足の右足でシュートを打ちたかったが、寄せの速さとフィジカルの強さをみせる相手守備陣に封じられていた感がある。同サイドの小林選手との連携もあまり目立たず。守備に追われる機会が増えて自分の得意としている仕事がほとんどできずに前半のみで途中交代。

鳥海(6)→右のサイドハーフとして先発出場。前線のファビアン・ゴンザレス選手やウタカ選手&宮崎選手と連動したプレスを試みて何度か前でのボール奪取に成功。ショートカウンターへ持っていく基盤は作れたが、その役割に力を傾けた影響で自身が特長にしているドリブル突破やテクニック力のあるプレーは影を潜めた。後半16分に途中交代。

ピーター ウタカ(6)→攻撃時は2トップ&守備時はトップ下に入るようなポジショニングをとる。動きにもキレがあり精力的に前線の守備をこなしつつ、タイミング良くチームの攻撃にも加わり決定機に多く絡むものの、肝心のシュートが決め切れず。相手GKの神がかったセーブもあったが、やはりチームの得点頭として巡ってきた決定的チャンスを決めないと評価は上がらない。

ファビアン ゴンザレス(6.5)→前半はウタカ選手&後半にはアダイウトン選手も加わり迫力ある攻撃の仕掛けを展開。ポストプレーを行いながら意表を突くミドルシュートも放つなど存在感を発揮。献身的な守備意識も評価できる。あとは得点力と体力のみ。後半16分に途中交代。


途中出場
アダイウトン(7)→後半開始から宮崎選手に代わり途中出場。左サイドに張りながらボールを受け、ドリブルで決定機まで持ち込むパワフルな特長を如何なく発揮。フィジカルを駆使したキープ力もあり、チームが攻め続けることになる後半の攻撃の完全な起点となっていた。

三平(6.5)→後半16分、ファビアン・ゴンザレス選手に代わり途中出場。精力的に前線でボールを追いながら体を張ってポストプレーを実行。また攻守に動く運動量は驚異的だった。終了間際にセットプレーから一矢報いるヘディングゴールを決める。

武富(6.5)→後半16分、鳥海選手に代わり途中出場。三平選手と協力して計画的なプレスを仕掛け相手のパスをカットするシーンを作り出すと、攻撃時にもバイタルエリアをうまく使ってドリブルするなど持ち味を発揮。後半の猛攻に攻守両面で貢献した。

林田(6)→後半23分、木村選手に代わり途中出場。幅広い中盤のエリアを動き回り、相手にプレッシャーをかけたりこぼれ球を回収するなど主に守備面で存在感を示す。攻撃面ではあまり目立たなかったが、味方をフォローする働きをみせた。

飯田(6.5)→後半29分、佐藤選手に代わり途中出場。右サイドにポジショニングをとり、積極的な攻撃参加でサイドのスペースをえぐる動きを披露。スピード感がありそれを突破するときや相手選手を追いかける守備時にも効果的だった。もう少し長くプレーを見たかった選手の一人。


指揮官
篠田監督(7)→3点差を追いかけなければいけないのでウタカ選手や宮崎選手をスタートから起用し、相手の長身選手対策でマンシャ選手を先発に抜擢。またセットプレーのシーンではファビアン ゴンザレス選手&マンシャ選手&今津選手とターゲットにできる存在を複数用意したのは評価できる。前半から選手たちは動き回っていたため後半途中から疲れてくることが想定されたが、アダイウトン選手を途中起用など交代カードで再びチームのギアを上げられたのもプラスポイント。試合は攻撃偏重の裏を相手にカウンター攻撃を受けて失点し敗れたが、最後まで持続して攻撃的に戦う気持ちを演出した篠田監督の功績は素晴らしかったと思う。この貴重な経験をこれから始まるリーグ戦でも活かしたい。




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ピックアップ蔚山現代FC戦(第2戦)!

2024-02-22 | Weblog
ヴァンフォーレが戦った試合で特に印象に残ったプレーやゴール&応援など、X(旧Twitter)やYouTubeに上げられたヴァンフォーレ関連の記事や動画の投稿を少し緩く紹介していくこのコーナー。なお試合日翌日に更新予定です。

対象試合は2月21日にホーム国立競技場にて行われたACLノックアウトステージラウンド16第2戦蔚山現代FC戦です。





試合結果を伝えるクラブ公式のポスト。結果は敗退となりましたが、得点を奪って逆転するんだという強い気持ちが見えるとてもとても熱い試合でした。直向きに頑張る選手たちの姿を見て感動したサポーターも大勢いたはず。選手とサポーターが全力で頑張って力を出し尽くした結果なので試合終了後はみんな清々しい気持ちだったと思います。改めましてACLの舞台でみなさんお疲れさまでした!







試合終了後両チームの選手たちが対戦クラブのサポーターに向かって挨拶に行き、出迎えたサポーターたちは健闘を称えます。真剣勝負が終わってからのこういう光景は素晴らしいですね。




ウタカ選手と江坂選手のユニフォーム交換。もともとチームメートではなかったのですが、かつて対戦したJリーグの試合で試合終了後に話し合うなど交流があり、お互いに好印象を持っていたみたいですね。そしてロッカールームでの蔚山の行動も素晴らしい。今度は国立競技場ではなく山梨県のスタジアムにも将来的に来てほしいなぁ。







行きと帰りでメッセージが変わる甲府駅の電光掲示板。職員さんのヴァンフォーレ愛が文章から伝わってきますね。お勤めご苦労さまです。




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試合結果【ACL蔚山現代FC戦】

2024-02-21 | Weblog
【AFCチャンピオンズリーグ2023/24 ノックアウトステージラウンド16 第2戦】

◇試合結果◇
✕ヴァンフォーレ甲府1-2蔚山現代FC◯
(2試合合計5-1で蔚山現代FCが準々決勝進出)
※ヴァンフォーレ甲府のACL挑戦はベスト16で終わる

◇得点者◇
前半11分(蔚)キム・ジヒョン
後半43分(甲)三平
後半49分(蔚)チョ・ミンギュ

◇試合会場◇
国立競技場(東京都)

◇データ◇
    甲府 蔚山
37% ボール支配率 63%
25本 シュート数 7本

◇ヴァンフォーレ甲府メンバー◇


◇試合ハイライト動画◇
【ヴァンフォーレ甲府×蔚山現代|ハイライト】AFCチャンピオンズリーグ23/24 ラウンド16 2ndレグ





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ACL国立決戦観戦ガイド~決勝T修正版~(2024年2月12日記事)
※2月21日は蔚山現代FC戦!ACLホームゲーム交通アクセスやチケット情報など



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