ボイボイ日記・ダバオリターンズ

南国フィリピン南部の街ダバオで
はっぴぃな定年ライフを満喫する為の生活情報発信

公開セミナー

2008年04月02日 | 海外ロングステイ

昨日の午後はチェンマイに住んで初めて大学の「公開セミナー」に参加して来ました。
チェンマイ大学人文学部の教室で明治学院大学の四方田犬彦教授による「日本映画」に関する講演会が開催されました。
主催したのがチェンマイ大学人文学部・日本研究センター、国際交流基金バンコク日本文化センター、在チェンマイ日本国総領事館などで、講演会の対象はチェンマイ大学で学ぶ学生です。
我々リタイヤ組は総領事館からCLL経由で案内をいただき、云わばオブザーバー的に公開セミナーに参加したのです。
四方田教授はこれまで日本文化について多岐にわたる研究・批評活動を行っていて、70冊以上にのぼる著作の中には「映画史への招待」、「モロッコ流滴」などがあります。
昨日の講演は日本の1950年~60年代の映画「春琴物語」、「清作の妻」、「華岡青洲の妻」やピーター・ブルック演出のインド映画「マハーバーラタ」の中で描かれる盲目の女性たちに焦点を当てて<盲目と自己犠牲と愛情>についての考察について興味深い話が伺えました。
講演の最後にチェンマイ大学の若い学生たちの意見を聞いていましたが、「自己犠牲」がなかなか理解出来なかったようでした。
「仏教の精神にもある自己犠牲」と四方田教授は説明していましたが、日本の仏教とタイの仏教には様々な違いがあって今の若者には「春琴物語」の中で劇薬を浴びて醜くなった春琴を見てはいけないと悟った佐助が自らの両目を「針」で刺して春琴と同じように「盲目」になってしまう心理への理解が難しかったようです。