年末から、お正月にかけては毎年自由な時間をとれるので、
例年、仕事に関する新たなアイデアや自分の考えをまとめたりします。
自分としては昔から、そんな作業を続けてきて今日があるわけですが、
周りの人間がわたしを見ていると、どうもそんな風には見えないようです。
確かに、自分にとっては「趣味」のような作業ともなっているため結構楽しんでいる部分もあるわけです。
よく人に云われます。
「風貌と仕事内容が一致しないですね。」
どうも、あまりシステム開発に携わる人間には見えないようです。
若い頃は、ラリーのコース設定を作成するのも趣味でした。
暇があると、一人でラリー車で山の中を走り回って、コース図を書いたり、指示速度を計算作成したり、
いつも私がコースを作ってはラリーを主催していました。
夜間に仲間が集まっては、徹夜で「研修会」を開いては、人気のない山の中を走り回る。
それが、あの「チームやまびこ」となって、素晴らしい選手を輩出したわけです。
日本のラリーの草分けである、JMCの渋谷道尚氏などとも知り合い、二人で一緒にコース作成などをしたものです。
しばらくたってから、昭和シェル石油の関係で一緒に「D-TAX」の仕事をした方が、渋谷さんの甥であったのには驚きました。
「D-TAX」は石油ソリューションですが、あの頃のマニアックなスピリットが織り込まれた本格的なソフトウェアなのです。
見る人が見れば、だれでも驚くはずです。
あの頃は、冬季ラリーが盛んで雪の道を走るのが楽しくてしょうがなかった。
490㍑のミニローリーを積んだサニーの小さいトラックで、雪道をドリフト走行しながら灯油配達をしていたものです。
あの頃は、「志賀高原ラリー」やDCCS(ダイハツ・カークラブオブスポーツ)、スバルなどもワークス系のラリーチームを持っていて、
メーカー主催のウィンターラリーも多く主催されていました。
日本のモータースポーツの黎明期でした。
関東平野から長野県にかけての山の中は「ラリー銀座」なんて呼ばれていましたね。
妙義山や榛名山、赤城山に浅間山、雄大な山裾で夜間に走り回るのが大流行で、都内からも「走り屋」がたくさん集まってきました。
今では、有名になった選手やチームオーナーなどもたくさん輩出されました。
そして、「イニシャルD」なんて、映画にもなりました。
トヨタの初期カローラレビン、トレノ。三菱ランサー、スバルff1スポーツ、ブルーバード510SSS。
スカイラインGTRもありました。いまでは懐かしい名車ばかりですね、
私は、ほとんどの車を乗りつぶしました。
「あの頃」は警察に行って、堂々と「道路使用許可」をいただいて、
夜間に妙義有料道路を閉鎖して、仲間とラリー車やジムカーナの競技用車両を持ち込んでは夜間ドリフト走行。
人気のない山の中で、一晩中走り回っていたわけです。
最近、トヨタから「ハチロク」という、車好きにはたまらない名前の車が発売されました。
マニアの私からすると、「ハチロク」なんてノスタルジックなすばらしい名前だと思うわけです。
まさに、車のオールディーズですね。
先日のモーターショーで、トヨタの社長が素晴らしいプレゼンテーションを行いました。
話題になりましたから、インターネットなどでご覧になった方も多いはずです。
わたしは、涙が止まりませんでした。
エコカーばかりで、エクゾーストノートもしない車が流行っていますが、味気ないですね。
昔のカストロなどの植物油エンジンオイルの焼けた「あの匂い・」、たまらないですね、
SOREXやウェバーのキャブレターがエアを吸い込むあの音も大好きです。
私は、実は整備士免許も持ってます。
それで、昔は「特定給油所」でもありましたし、弟は自動車大学出身で、「民間車検」なんて一番早く手掛けてました。
弟がなくなり、仲間のキャロッセ(cusco)の加勢裕二も早逝して寂しい限りなのですが、
あの頃の思い出を引きずりながら生きているわけです。
昨年は、北海道で仕事をしていたら、「チームやまびこ」出身の大島君がWRCの「ラリージャパン」参戦していてうれしかったですね、
彼は、日本人ドライバーで最上位でした。彼のランサーに昔の「チームやまびこ」のステッカーが貼ってあったのには感激しました。
彼のラリーストとしてのこだわりと、ダンディズムを感じました。日本のラリーの原点は「チームやまびこ」にありと思うわけです。
今でも、ガソリンスタンド業界では、車検や「カーライフビジネス」が盛んです。
コンピューターのシステム屋だから、SSビジネスや車検のことなど解らないだろうと思う方も多いはずですが、
実は、車に関するプロフェショナルなのだと自負しています。
先日、ゴルフ場であった方に、「お久しぶりです。「チームやまびこ」の須賀さんですね・」なんて声をかけられました。
「今では、「雪ん子」ですか・・・、名前のイメージが須賀さんらしい。」とほめられました。
彼は、手入れの行き届いた、懐かしいハチロクのレビンに乗って颯爽と帰って行きました。
一瞬だけ、懐かしい、あの植物油のエンジンオイルの匂いがして、少し涙がでました。
今でもあんな・・・・、 違いの分かる。。。マニアですね。。。。、