ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

灯油販売戦略の指導・時代の変化

2006年11月21日 09時04分32秒 | Weblog
本日は某大手商社で今年から展開される「灯油販売戦略」の現場スタッフに対する配送サービスの指導徹底とハンディーPOSターミナルの運用操作指導です。
先日は大手フリート系業者での展開の打合せと指導でした。
最近では大手企業による灯油配送体制の充実がめだちます。

やはり、人的資質が高くキャリアがあるスタッフも多いので話が早く、アイデアも豊富です。巡回販売業者などの「売り子」をしていたスタッフが独立して「顧客管理」を徹底して開業すると成功率が高いといわれる灯油宅配ビジネスですが明確にマニュアル化してスケールメリットを利用してのダイナミックな販売手法の企画は大手でしかできない部分もあります。

「隙間(ニッチ)ビジネス」であった灯油配送にも大手企業の本格参入が進んでいます。

灯油に対する消費者ニーズの細分化

2006年11月21日 08時54分15秒 | Weblog
顧客管理の徹底による配送管理体制の整備充実による「灯油安定収益」の拡大。
店頭現金売りに徹した「安値販売」
ゲリラ的な「巡回販売」

新規参入もあって、自由化後の灯油ビジネスは混乱してきました。最近ではようやくそれぞれの業態が消費者に認知されてきたようですが、同時に業態ごとの優勝劣敗の構図も明確化しています。

灯油市場の拡販手法はそれぞれの業者によって異なりますが、業者側の結論から言えばいかに高収益体制を安定させるかという事に尽きるのでしょう。

消費者ニーズも多様なのです。

どんなに寒くても、ポリ缶をぶら下げてしかも自分の車の燃料を使ってまでも「安い価格」を追いかけることで満足する消費者もいます。それぞれの使用数量にも夜のでしょうがコスト意識を持つ賢明な消費者なら適正な価格は自ずと理解できています。

昨年度のように「豊作貧乏」となりやすいのが「店頭現金灯油」です。

灯油の巡回販売業態ですが
一定の「つり銭」と満タンの灯油ローリーを貸し出して、毎日「売り子」の個人成果を追求する『巡回販売業者』の弱点は、「売り子」の効率中心的な思考に頼りますからサービスの低下が顕著となっています。季節アルバイトの多用によりスタッフのレベル低下が今後も大きな課題となっています。

なにより、「お得意様」が「売り子」に帰属しているという事は、企業にとって最大の弱点なのです。安定供給や出先での販売モラルや社員教育を考えると、現在のような状況ではきちんとした大手企業が名前を出して行うようなビジネスフォームではないと思われているようです。

地域ナンバーワンの某社社長の奥様が自宅の灯油を配達して貰おうと会社へ電話して、アルバイトの受注スタッフに住所、氏名、電話番号などを聞かれ、自社の余りの要領をえない受注体制にビックリしたとの笑えない現実から危機感を感じた社長さん。今では素晴らしい成果を出しています。

灯油ビジネスはお客様からも声のかかるビジネスです。SS店頭販売のように「待ち」のビジネスではないのです。SSの都合で売り込む商売ではありません。消費者ニーズが起点です。お客様との積極的な会話の中から「次のビジネス」もみえてきます。店頭でのマニュアル化された軽薄なセールスアプローチは必要ありません。配送の真心サービスとしての認識が成功のポイントなのです。ですから価格について煩いお客は自然と少なくなります。

消費者ニーズは本当に多様です。
貴社にとってのロイヤルカスタマー(優良顧客)が10円安いからといってホームセンターの灯油売り場まで高級車を使用して灯油を買いに行くとしたら、貴方の会社の配送サービス体制は失格といえるでしょう。

灯油は今年も間違いなく利益が出るシーズンとなりそうです。
課題は消費者ニーズにどう応えるかです。商売としては当然の事ですが難しいことです。