ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

SS経営は基本から見直しの時代です

2006年11月14日 09時38分06秒 | Weblog
私は一年間に相当な数の石油流通企業の経営者の方と面談しています。

武者修行で色々な会社で仕事をしてから家業を継ぐために入社した創業者からみて二世、三世の子弟社員の方が多いのが最近の特徴です。

そんな若手経営者のなかに、SS(ガソリンスタンド)ビジネスを基本から見直そうという機運が増加しているのは嬉しい事です。

自動車産業と共に勃興してきたSSビジネスですから創業者世代にとっては未だに歴史の浅い「新しいビジネス」と感じているオヤジ世代も多いのですが、若手経営者にとって全国で閉鎖や淘汰が続くSS業は全くのオールドビジネスと感じられているようです。かなり大きな時代のギャップを感じています。

石油業界の系列というあいまいなFCビジネスの原点に自然に慣らされてきたオヤジ世代と現代の若者が考える「FC的な系列ビジネス」の考え方の「差」と矛盾が浮き彫りにされているような気がしています。

フードビジネスのように「味」や店舗のつくりに特性があるわけでもなく。

品質格差もないので、魚屋や八百屋のように「仕入の眼」の技術も不要な石油ビジネスですからどうしても「仕切り格差」と「業転市況」など『価格』のみに目ってしまいます。

課題は消費者が求める付加価値としての技術やサービス体制なのですが、サービスにはコストが掛かります。ですからセルフを志向するわけですが、ここで考え方がループしてしまう事が多いようです。何処まで行っても堂々巡りとなりやすくその結果安心感を求めて価格志向に走りまた「安売り」ということになってしまいます。

これからは、「如何にしたら一円でも高く売れるか?」
という思考が大切なのでしょうが、非常に難しい課題です。

異業種と比較して考えたり、新しいビジネスモデルに学んだり、
色々と試行錯誤が続いています。

いずれにしても、SSという現在の業態を「起点」として
新たなビジネスモデルが派生する日も近いような気がしています。

「雪ん子」は灯油という石油製品を基軸にしたドアツードアのお客様の顔と反応ががわかる「宅配ビジネスモデル」です。

正確でスピーディーな受注体制や定期配送によるコスト削減からスタートします。

例えばフードビジネスの「ピザ」が、「宅配」というサービスを起点として新しいビジネスモデルとして成立したように・・・

とにかく、SSではお得意様を持っています。顧客管理データは大きな財産です。ビジネスチャンスはたくさんあるはずです。

本日も色々なアイデアや企画、ご要望を承りながら頑張っています。