(写真好き、カメラ好きだった奴の作品に違いない。名物世界史の先生。授業と言うよりも漫談だった)
友人の消息(その2)
通学途中にある普通高校の文化祭があると、従妹から聞き、途中下車をして見物に行った事が有る。
その時、廊下ですれ違いざまに、いきなり殴りかかられ友達は唇を切ってしまった。
あまりにも突然の事で、反撃するタイミングも無く、殴った男には逃げられてしまった。
二人でその高校を出たけれど、腹の虫がおさまらず、市内を探し回ったが、見つける糸口さえ無かった。
そんな小さな事件なども経験しつつ、彼は無事に卒業し、私も低空飛行ながら留年することも無く一緒に卒業。
私は無難な職場と思った国鉄に職を求め、彼はその後の進学なども考えたのか、東京に職場を求めた。
その会社は旧日本海軍の出身者が創立メンバーだと言う事も彼らしい選択だと思ったのだが。
彼に誘われて何回も上京した。銀座の歩行者天国が始まったころで、二人で見物に出かけ、
地上の喧騒を避けて地下のライオン堂ビアホールに逃げ込んで、
その地上の世界とは全く違う静寂な世界に驚いたなどと言う事も鮮明に思い出される。
(続く)