「80歳の壁」 発行:幻冬舎 著者:和田秀樹
「人生100年時代」といわれる今日、友人たちも、「まさか自分は100までいくことはない」と思っている人がほとんどである。
ところが、「自分は、100歳まで生きるとすればあと何年あるのだろう」と計算はするらしい。
還暦、古希、喜寿と乗り越えてきて、たしかに80歳は一つのポイントでもあるらしいのでこの本を読んでみた。
参考にするか否かは人それぞれとして、アラ・エイティーの知人にも読むことを勧めている。
日頃、残りの人生についてあれこれ考えるが、なかでも「健康」のことは真っ先にくる。
本書には「自分はこうしたい」と思っていることがいくつもあり、「よし!よし!」と、専門家から安心材料を得た気持ちである。
ちなみに、ひとつ、「血圧」について考えてみた。
過去に自分自身が受けた人間ドック(健診)の成績表を引っ張り出してきた。
2003年、今から20年前の「血圧の基準範囲」は、「~160/~90」とされていた。
同様に、2005年には「~139/~89」、2021年には「~129/~84」となっている。
血圧の基準値が、ここ20年の間でずいぶん下がっていることが分かった。
一方、私の血圧は年々高くなり、今は、20年前の基準値に当てはめたとしても基準値をはみ出してしまう。
そんなことから、医師の勧めで血圧を下げる薬を飲んだ経験もあるが、今は止めている。
本書でも、個人差があることだが、「数値」だけで異常と判断し、クスリを飲み続けることはないと指摘されている。
高齢になったら、若いころのレベルにする必要は無さそうである。
がん、認知症などの病やクスリに関することだけではなく、「老い」への向き合い方についてもヒントになることが多い。
食べたいものを食べて、やりたいことをやって、気楽に生きていくのが良さそうである。
・・・と言うのはやさしいが、私自身どれだけの覚悟をもって80歳の壁を越えられるのだろうか。