“神の子”実相が顕われてきさえすれば、 一見悪と見えるものは、 消えてしまうということである。

「縁は仏種によって起こる」
と道元禅師は説く。
これは「縁」は“神の子”によって起こる、
ということである。
これはつまり
“神の子”実相が顕われてきさえすれば、
一見悪と見えるものは、
消えてしまうということである。


（正法眼蔵を読む　諸悪莫作の巻 　谷口清超）

＜「莫作」の展開＞

 かくの如く実相が現れてきて、初期も中期も後期にも「諸悪莫作」が現成する。かかる現象は因果によって生じているようだが、実はそうではなく、「諸悪莫作」が展開しているだけなのである。従って諸悪は因縁で消えるというのではない、ただ実相が現成してなくなる。もともと“ない”から、消えるのだ。この諸悪がもし平等ならば、現象も亦平等だ。つまりナシである。しかるに諸悪は因縁によって生ずると思い込み、そんな因縁も、それに引っかかる自分もナイのだということを知らないのは、実に憐れな人々だといわなければならない。「仏種は縁によって起こる」というが、それは又言い換えれば「縁は仏種によって起こる」ということでもなる。

結局物質への捕らわれから脱すればよいのである。

＜結局物質への捕らわれから脱すればよいのである。＞

自分の進んでいる方向が

なんか間違っているんじゃないかと気付いたら

それを正せば良いのである。

だって実相の真理を発見し

その真理を学びその真理に生きることが目的で

出発した人類光明化運動が、

自然を神とみて崇拝するような

自然崇拝的現象運動に変化してしまったんだから、

これでは人類救済なんて不可能だ。

「そうではない実相独在の真理は最初から踏まえている」なんて詭弁は、

通用しない。

何故なら創造の神についての解釈が

まるで異なっているからだ。

実相世界というのは、

目に見えぬ手に触れられぬ「超」の理念世界のことなのだ。

でも一人一人が正しい信仰を取り戻すのは、

そう難しいことではない。

真の“神の子”信仰を求めればよいのである。

神自体を求めればよいのである。

実相が独在している、という真理以外に、

何一つ本当の真理は存在していないから、

真理を本気で求めれば、

罪なんて実相にはないから消えてしまう。

誰もが迷い迷って実相の真理にたどりつくのだ。

結局物質への捕らわれから脱すればよいのである。