十牛の図

禅に
十牛の図
という公案があって
とても参考になる。
現象の心を牛と見たて、
この物質世界をあると見て、
暴れまわる現象の心（牛）を
飼いならしていくために、
十の段階が
あるというのである。
これは
仏道修行をはじめたばかりの段階から、
この世の実相を悟る段階まで、
十の段階が
具体的に
どういう心の段階であるかを、
述べているから、
修行者は
自分が今
どんな心の段階にいるかが、
わかるのである。

人の一生はその人の、心の使い方の歴史

私の個人史は、
私の心展開の歴史だ。
私は
自分の心を使う自由をもっているから、
いろいろと
希望したり計画したり、
失敗したりやり直したりして、
自分の未来を作っていく。
当然環境の変化は毎日のようにあるが、
それでも、
環境の変化をうけながら、
私は自分の心で
未来を作るのである。
心を作るために、
何を周囲から学ぶのも、
自分の自由で行える。
かくて、
私は日々自分の心を使いながら、
わが個人史を
作っていくのである。
だから、
人の一生は、
その人の心が作る、
個人史である。