7世紀、唐の時代の中国。若き日の空海(染谷将太)は、遣唐使として日本から唐へ向かう。密教の全てを会得しよう
という決意に燃える中、ひょんなことから詩人の白楽天(ホアン・シュアン)と出会う。交流を重ねていく一方、権力者
が連続して命を落とす不可解な事件が唐の都で起きていた。その真相に迫ろうとする空海と白楽天だが、二人の前に歴史
が生み出した巨大な謎が立ちはだかる。
予告編が素晴らしく、これは観たい!と思っていたので早速。しかし、その期待と実際とは、随分と異なるものでした。
空海たちの名が、後世に伝わる程の知恵と功績を納める過程、楊貴妃の死の真相を明らかにする謀略と影の存在、そんな
堅実な物語を予告編から期待していたのですが・・・実際は、人を錯覚させておとしめる幻術の多用、凶暴な喋る妖猫が
高速移動や人間への変化、等をして、殺人妖猫と化すシーンなど、ファンタジー要素が大部分を占める作品でした。
その中で、擬人化された(ある人物が乗り移った)妖猫と、推理力・洞察力などに優れた空海が事の流れをつむぐ物語
しかし・・・物語の深さ、感性に響く内容、伏線は少ないかな~と 原作を知っていればと後悔しています。
何で空海ってタイトルにしたんだろう?空海と言うよりも、黒猫の壮大な物語だったような気がしないでもないです。
広大な土地の中に惜しみなくセットを作ったというだけ? ☆☆