障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

障害年金地域差検討会第7回ご報告

2015-10-16 | 社労士の障害年金

こんにちは!社労士の吉野千賀です!

気がつくともう10月も半ばです。そろそろ年末の準備ですね~。1年が早いです。

さて、昨日は厚生労働省で開催された

「精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会(第7回)」

を傍聴してきました。

都道府県によって(たまたま住んでいた場所により)、

同じくらいの障害の程度(診断書の記載内容が同じくらい)にもかかわらず、

障害年金を受給できる人とできない人がいる!という問題を解決するために、

今年2月から開催されている検討会です。昨日は第7回目です。

これは、私たちにとって大きな問題ですから、議題も多いのです。

検討事項が多くて、毎回2時間に収めるのが大変です。

簡単にまとめてみました。参考にしてください。

議題1【支給停止の都道府県による地域差のデータも公表されました。】

支給停止とは、今まで受給できていた障害年金が、更新診断書を提出した後に、

「障害が軽くなった」と判断されて、支給停止になることです。

支給停止の地域差は、初回請求(裁定請求)の都道府県による地域差6倍を

大きく上回る50倍以上もあることが判明しました!

びっくりぽんですね。

一番低い県は、宮城県の0.16%(1874件の更新のうち、不支給になった人は3件)

一番高い県は、兵庫県の8.5%(5279件の更新のうち、不支給になった人は450件)

これについて、兵庫県の認定医であり検討会構成員でもある医師が弁明するには、

一人暮らしのうつ病は生活能力があると判断している。

知的障害は支給停止していない。」とのこと。

ふ~ん。ならば、もっと詳細のデータ、踏み込んだ議論をして欲しいところですが、

時間が全くなくて、5分くらいの討議で次に進んでしまいました。

構成員の青木教授が発言した

「今まで受給できていた人が支給停止になるのは、精神的打撃が最も大きい」

には、激しく同意します。

議題2【パブリックコメント意見のガイドラインへの反映について】

8月下旬から9月上旬にかけて、今まで決まった案について、パブリックコメントを行いました。

395通のコメントが寄せられたそうです。

診断書裏面の日常生活能力の程度と判定を数値化した「目安」案は、原案通りになりました。

障害認定の「総合評価」で懸案だった「気分障害の考慮すべき要素が厳しすぎる」意見については、

修正案が出されて、「入院を要する水準の状態」は削除されました。

それだけでも、パブリックコメントの効果があったのではないかと思いました。

多くの批判的意見が出されたのでしょうね。

議題3【等級判定のガイドラインについて】

障害の程度(3)で、判定「2.5以上3.0未満」の部分は、障害基礎年金の場合は80%が2級。

なので、原案の「2級又は3級」でなく、「2級」に改善できないかという意見がありましたが、

やはり気分障害もあるし、「2級又は3級」が適切という意見が多数を占めて、

原案通りになりました。

議題4【情報の充実について】

これは、認定に係る情報を正確に収集することが目的で、

診断書作成医への診断書記載要領本人や家族が書く日常生活状況が主な内容です。

診断書作成医向けの「記載要領」がたたき台として出されました。

この内容については、次回検討するということですが、結構ボリュームのある書類です。

「記載要領」の中で、診断書裏面にチェックする「日常生活能力の程度」の例示がされているのですが、

例示とはいえ、(2)に◯がついているのには、違和感があります。

私の感覚ですが、(2)だと3級該当も難しいです。

ガイドラインの目安でも、(2)だと「3級または3級非該当」ですよ。

障害基礎年金には3級がないのに、

例示に(2)に◯だと、つられて(2)に◯してしまわないでしょうか。

ミスリードになりませんか?

家族や本人や支援者が記載する「日常生活及び就労の状況について(照会)」は、

認定医が必要に応じて個別に照会するかどうか決定するそうです。

私は、裁定請求時に必ず提出するものになると思っていました。

それが家族や本人の負担にならないかと懸念していましたが、

照会されたら提出することになり、負担は増えない方向になって良かったと思いました。

それでも、照会された時点で、「認定されないのだろうか」と不安にはなると思いますが。

【他に実行してほしいこと】

私は、以下もパブリックコメントに出しました。昨日の検討会で、両方とも口頭で実行するような説明がありました。

・認定医の研修(地域差をなくすには、認定医それぞれの障害等級に対する認識を統一する必要あり)

・定期的な検証(ガイドラインの運用により、どの程度地域差がなくなったのか、毎年検証して公表して欲しい)

公平性や透明性を保つために必要なことと考えます。



そして、第7回が最終回と思っていましたが、

次回もあるそうです。

運用開始ギリギリまで話し合われることは、歓迎です。

また、次回も傍聴します。


ところで、3級予測していた高次脳機能障害の方が

障害認定日から2級で決定しました。5年遡及です。

ご本人もご家族も今まで苦労していただけに、安堵していました。

私もホッと一息です。

だんだん寒くなってきました。

風邪などに気をつけて、よい週末をお過ごしください。



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Have a nice weekend!

Chika Yoshino

みんなの障害年金の「よしの社労士事務所」 吉野千賀
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