障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

老齢年金の繰上げと繰下げ

2012-02-15 | 社労士の年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

2月の雨は冷たいですね。ベランダのガジョマルの木が寒そうだったので室内に入れました。もっと早く入れれば良かった。ネコがこれ以上悪戯しないように願っています。みなさんはいかがお過ごしですか?

老齢年金の繰上げ・繰下げ について。

65歳より前に前倒して老齢年金を繰上げる場合は、一月0.5%減額されます。

66歳から支給を後ろ倒しにする場合は、一月0.7%増額されます。

例えば、60歳から繰上げにする場合は、60か月の前倒しなので、最大30%減額されます。
基礎年金78万円とすると、546千円まで減額。
また、障害年金の事後重症が請求できなくなる ので注意が必要です。

現在は、会社員・公務員の方は厚生年金が60歳から支給されています。繰上げするのは老齢基礎年金だけです。

繰上げのご相談には、よほどのことがない限り、お薦めしていません。


70歳まで繰下げ した場合は、60か月x0.7%ですから、最大42%増額されます。
基礎年金78万円とすると、約110万円になります。

65歳以降も働いて収入がある場合は、繰下げをお薦めしています。

老齢厚生年金はもらって、基礎年金だけ繰下げて増やす、ということもできます。


事情を排除して、数字だけで計算して損益分岐点を出すと、

60歳で繰り上げた場合の分岐点は、200か月(16年8カ月)後の76歳8カ月目。
70歳で繰り下げた場合の分岐点は、143か月(11年11カ月)後の81歳11カ月目。


現在の平均余命を考えると、なんとか収入があるのなら、年金は繰下げすることをお薦めします。

ねんきんネットでは、50歳以上の方は、繰上げ・繰下げのシミュレーションができるようになっています。

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の障害年金」記事一覧
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

【お知らせ】

初回のご相談は無料です。専門家としてアドバイス致します。
直接お電話(03-6380-8611)いただくか、メール(info@cyoshino-office.com)でご連絡ください。
なお、匿名でのご相談は受け付けておりません。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

See you tomorrow!

Chika Yoshino

障害年金請求サポートの「よしの社労士事務所」 吉野千賀
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2060年の人口推定

2012-02-06 | 社労士の年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

今日は、東京でも冷たい雨が降っています。雨の中、税務署へ行きました。確定申告、混雑する前にサッサと出してしまいました。ちょっと肩の荷が下りてホッとしました。みなさんはいかがお過ごしですか?

先週、平成24年1月推計「日本の将来推計人口」が国立社会保障・人口問題研究所より発表されましたね。

今までは、2055年の数値を用いていましたが、さらに5年先の2060年の数値が発表となったのです。

データとしては、2055年の推定と大きな変化はないように思います。


発表された2060年の推定は、

* 人口 8,674万人 (2010年より32.3%減
* 65歳以上は39.9% 3464万人 (2010年より16.9%増
* 生産年齢人口割合(15歳~64歳)は50.9% 4418万人 (2010年より45.9%減

問題は、一目瞭然。生産年齢人口の減少率が大きいこと ではないかと思われます。

生産年齢人口を15歳~69歳に仮定して推定すると、ここまでの減少にはならないでしょう。更なる高年齢者の雇用を推進しなければなりませんね。

また、現在60歳の方が65歳まで働かない場合と、65歳まで働いた場合の個人資産状況を比較すると、年収240万としても、66歳時点での貯蓄残高に1200万円の差が出てきます。

明らかに、私たち現役世代より恵まれている現在60歳代の方でもそうなのです。

また、出生率は1.39で計算していますが、女性が出産後や育児休業後も働き続ける環境を整えることで、もう少し出生率が上昇すれば(2.08だと人口は減少しない)、推定も変わるかもしれません。

現状を悲観するのではなくて、なが~い視野で、出来そうな対策を企業や個人が具体的に行うことしかないのでは

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の障害年金」記事一覧
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

【お知らせ】

初回のご相談は無料です。専門家としてアドバイス致します。
直接お電話(03-6380-8611)いただくか、メール(info@cyoshino-office.com)でご連絡ください。
なお、匿名でのご相談は受け付けておりません。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

See you tomorrow!

Chika Yoshino

障害年金請求サポートの「よしの社労士事務所」 吉野千賀
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ねんきんネットの活用

2012-01-19 | 社労士の年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

東京は雨が少なく、穏やかな天気です。春の気配もしてきました。私は調子よく過ごせるのは1月いっぱいまで。2月からは花粉対策でマスクとメガネ装着での外出です。みなさんはいかがお過ごしですか?

私は1月が誕生月です。昨日、「ねんきん定期便」が届きました。

従来より簡易版になって1年間の保険料納付状況のみに報告になっています。年金見込み額は、今まで記載されていたのに、ブランクになっていました。

ところで、今年4月以降は、ねんきん定期便が更に簡略化されて、ハガキとなることはご存知ですか?

ハガキでは掲載される情報量が減りますが、その代わり「ねんきんネット」の利用を促進していくことになっています。

「ねんきんネット」を利用するには、アクセスキーが必要です。このアクセスキーは、「ねんきん定期便」に記載されています。有効期限があり、定期便到着後3カ月です。

受け取ったら、早速、「ねんきんネット」にアクセスして、IDを取得しておきましょう。

平成23年10月から、ねんきんネットでは、年金見込み額、繰り上げ・繰り下げのシミュレーションもできるようになっています。

私も試しましたが、なんと平成24年1月現在は「情報が不足していてできません」と言われてしまいました。

早速、ねんきんネットに問い合わせると、加入期間が300月以上または50歳以上でないと年金見込み額試算はできないそうです。(そう記載されていたら、連絡するまでもなく納得するのに。。。)

それにしても、今までの定期便では受け取り見込み額が試算されていたのに、いや~な感じ(予感)はします。現役世代への年金減額が伝わってまいります。

節目の35歳・45歳・58歳の人については、従来通り封書で送付することになっています。ネット環境が整っていない方もいますから、封書での情報も大切ですね。


 「ねんきんネット」サービス http://www.nenkin.go.jp/n_net/

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「労務管理」記事一覧
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

【お知らせ】
初回のご相談は無料です。専門家としてアドバイス致します。
直接お電話(03-6380-8611)いただくか、メール(info@cyoshino-office.com)でご連絡ください。
なお、匿名でのご相談は受け付けておりません。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

See you tomorrow!

Chika Yoshino

障害年金請求サポートの「よしの社労士事務所」 吉野千賀
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金の概況と現役世代ができること

2012-01-10 | 社労士の年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

3連休も終わり、仕事もいよいよ本格始動ですね。いかがお過ごしですか?

さて、昨年12月中旬に平成22年度の厚生年金・国民年金の概況が厚労省から発表されました。

<公的年金制度>

○ 加入者数(=被保険者)は6,826万人で、0.7%(48万人)減少
○ 受給者数(延人数)は、平成22年度末現在で6,188万人となっており、前年度末に比べ200万人(3.3%)増加している。また、年金総額は、平成22年度末現在で51兆1千億円となっている。
○ 重複のない公的年金の実受給権者数は、3,796万人(福祉年金受給権者を含む。)であり、前年度末に比べ93万人(2.5%)増加している。

<厚生年金保険>

○ 被保険者数は、平成22年度末現在で3,441万人となっており、前年度末に比べて16万人(0.5%)増加している。平成22年度においては、標準賞与額は増加したものの、標準報酬月額が低下したため、一人当たり標準報酬額は減少している。

○ 受給者数は、平成22年度末現在で2,943万人となっており、前年度末に比べ129万人(4.6%)増加している。また、老齢年金の平均年金月額は15万3千円となっている。

<国民年金>

○ 第1号被保険者数(任意加入被保険者を含む。)は、平成22年度末現在で 1,938万人となっており、前年度末に比べて47万人(2.4%)減少している。

○ 受給者数は、平成22年度末現在で2,834万人となっており、前年度末に比べ56万人(2.0%)増加している。また、老齢年金の平均年金月額は、5万5千円となっている。


支える現役世代が0.7%減少し、受給する年金世代が2.5%増加しています。増加の加速が速いです。

現役世代は、60代後半になってもギリギリ働けるまで働いて、貯蓄を増やす、不動産などの不労所得を持つ、年金の繰り下げをして年金額を増やす、などの対策を講じなければ厳しいと思われます。

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「年金」記事一覧
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

【お知らせ】
初回のご相談は無料です。専門家としてアドバイス致します。
直接お電話(03-6380-8611)いただくか、メール(info@cyoshino-office.com)でご連絡ください。
なお、匿名でのご相談は受け付けておりません。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

See you tomorrow!

Chika Yoshino

障害年金請求サポートの「よしの社労士事務所」 吉野千賀
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無年金にならないために

2011-11-25 | 社労士の年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

昨日は東京労働大学専門講座で解雇についてどっぷり講義を受けました。早稲田大学の島田陽一先生です。
係争中の中間利益について丁寧に説明されて、再確認できました。

さて、先日、無年金になりそうな方から相談を受けました。

対策としては、「保険料を払うこと」。これしかないんですが、

1 免除申請

保険料が払えない状態の場合は、市区役所へ行って「免除申請」すれば、少なくとも無年金にはなりません。

免除申請できるのは、20歳以上60歳未満まで です。

収入に応じて、全額免除・半額免除・3/4免除・1/4免除があります。

学生であれば「学生納付特例」、30歳未満であれば「若年者納付猶予」もあります。


2 60歳以降は任意加入被保険者として保険料を納める

60歳時に、25年以上の年金支給条件に満たない場合は、

60歳~65歳まで、国民年金の任意加入被保険者として保険料を納めるとプラス5年。

65歳になっても25年に届かなければ、70歳まで特例任意加入被保険者として保険料を納めるとプラス5年。

つまり、60歳になる前の段階で、最低15年の納付期間や免除期間があれば25年になりますね。

それでも25年に届かなければ、社会保険加入の会社に勤めていれば70歳以降も被保険者になることはできますが。。。


高齢でもう働けない場合は、生活保護を受ける選択肢もあります。

このままでは、現在205万人の生活保護者が増加の一途になってしまいそうです。

生活保護は最後のセーフティネットとして、とらえて欲しいところですが。


See you tomorrow!

Chika Yoshino


障害年金請求サポートの「よしの社労士事務所」 吉野千賀
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金給付の特例措置

2011-11-24 | 社労士の年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

昨日の祝日は、いかがお過ごしでしたか?気持ちのいいお天気でしたね。

昨日、政策仕分けで年金のニュースがでていたので、年金給付の「特例措置」段階的な廃止について。

1 年金給付の「特例措置」って何?

社労士の試験にはよく出題される「特例水準」。勉強しながら「法律を作っても特例で温存するなら収支バランスが崩れそう」と思っていました。

年金額の決定は、マクロ経済スライドにより毎年調整する、ということになっていました。

マクロ経済スライドは、公的年金被保険者数の減少率平均余命の伸び率により調整率をだして調整するというものです。

調整率と物価変動率で年金の増減を決めていきます。

なるほど合理的な方法だな、と思いました。

ところが、「物価スライド特例措置」が行われている間は、この調整率を適用した調整は行われない、としていました。

その結果、年金の実際の支給額が法律本来の額よりも2.5%高く なっており、平成12年から累計約7兆円の「もらいすぎ」にもなっているというのです。


2 現役世代とのギャップ

この7兆円も高い支給を誰が支えているか、というと私たち現役世代です。

年金支給開始68歳に引き上げするぞと、涙が出るような案を突き付けられている現役世代が払っている税金や保険料です!

年金を支給されている65歳以上の人口は、全体の約25%。

国民年金の満額は788,900円です。この額から特例を廃止して本来の額に戻しても97.5%の769,200円。

現役世代とのギャップを埋めるなら、支給開始年齢引き上げよりもこの特例から手を付けて欲しい ものですね。

【関連記事】社労士吉野千賀ブログ中の「特例」に関する記事一覧

See you tomorrow!

Chika Yoshino


障害年金請求サポートの「よしの社労士事務所」 吉野千賀
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金と給料の調整

2011-10-14 | 社労士の年金
こんにちは。社労士の吉野千賀です。

昨夜は、亀戸で弁護士の小川英郎氏の「情報流出・守秘義務違反と懲戒処分」というセミナーに参加しました。

在職中の守秘義務違反の取り扱いはもとより、退職後の守秘義務はどこまで有効か、について過去の判例を中心に、
内容の濃い、わかりやすい説明で、勉強になりました。

小川先生は、日本労働弁護団で主に労働者保護の仕事をしており、労働相談も10年以上続けているそうです。

相談内容の変化や傾向は、

1995年~2000年 リストラ・解雇
2000年代前半    長時間労働・過労死
最近           職場のいじめ・守秘義務違反  が多いとのこと。

労働問題は、形を変えながら、ずっと続いていく問題なのでしょうね。


さて、ここのところ、年金のことを書いていたら、社会保障審議会での改正案もあり、もうしばらく、この改正案について
書いていくことにします。

審議会での議論は、主に3つです。

1 年金支給開始年齢の引き上げ
2 在職老齢年金の見直し
3 短時間労働者(アルバイト・パート)への厚生年金適用拡大

どうしても、一番影響のある「支給開始年齢の引き上げ」に目が向けられますが、
2と3についても、どんな風に変わるかもしれないか、書いてみます。

今日は、2の在職老齢年金の見直し についてです。

1 在職老齢年金って何だろう

私、社会保険の勉強をするまで、「在職老齢年金」と聞くと、在職中ももらえる年金、と思っていました。
皆さんも、語感からそう思いませんか?

そもそも、昭和29年には、年金は会社を退職しないともらえなかった。

それが、昭和40年に、65歳以上の会社員にも、特別に80%の年金を出すことにした。これが、在職老齢年金でした。

ところが、その後の改正で、在職老齢年金の支給率を下げていき、

結果として、現在は、在職老齢年金=年金支給停止 という意味合いになっているのでした。


2 現行の在職老齢年金

これは、なかなか理解しづらいと思うので、簡単に説明します。

前にもこのブログで例示しましたが、60代前半の場合、

年金月額 + (お給料とボーナスを足した額の月額)が28万円を超えると、年金が減額されます

<例>
   年金月額が5万円、お給料が26万の場合

   5万円+26万円-28万円=3万円 3万円の半分の1万5000円が減額されるので、

   受け取る年金月額は、5万円-1万5000円=3万5000円 となります。


3 問題点は何?

現在、60歳から一部でも年金が出ていますが、働くことにより、年金が支給停止されることは納得いかない、という意見もある。

私見ですが、現役世代の私たちは、もしかすると68歳まで年金が出ないかもしれないという厳しい現実において、
こういう意見に納得できなかったりします。

働くと年金がもらえなくなるなら、働かない方を選択する。つまり、就労意欲を抑制しているから、現在28万にしている調整額を46万にしたらどうか、という議論です。

そうすると、上記の例では、

   5万円+26万円=31万円<46万円 となり、
   年金月額は、減額しない、ことになります。

年金開始年齢の引き上げがムチだとすると、これはアメになるのでしょうか?

でも、60代前半から年金が出る人は、現行では昭和36年3月生まれ(男性の場合)までで、その人達にしか恩恵ないですよね。

世代間のバランス、不公平感がネックとなっているようです。


4 60歳以上の働き方 現状は?

多くの企業で、年金の開始年齢に合わせて、高年齢者の雇用確保措置を迫られて、実施しています。

1 定年の廃止
2 定年年齢の引き上げ
3 継続雇用制度      の3択を迫られて、8割以上の会社が「3」を選択しました。

継続雇用制度なら、定年後に正社員から契約・嘱託社員へ身分を変えて、お給料を低くしても問題ないからです。

その際の、会社側が考慮する賃金水準決定要素は、

1 定年到達時の賃金
2 在職老齢年金との調整
3 雇用保険から支給される「高年齢雇用継続給付」との調整   あたりです。

本人も、お給料が60-70%に下がっても、2と3の支給を加えて、トータルで受け取れる額で判断して納得するのでしょう。


ところで、継続雇用制度で希望者全員を対象とする制度を導入している会社は41%だけです。

「1」「2」の選択肢だとそのまま正社員で身分も安定することと比較すると、
「3」は身分も不安定だし、希望しても契約を更新できない可能性もあります。

再就職も60代になると難しく、会社にすべて依存してしまうと厳しいものがありますね。

会社側も、高齢者雇用を見据えて、賃金体系そのものを変更していかなければならないでしょう。


明日は、3短時間労働者(パート・アルバイト)の厚生年金適用拡大 についてです。

See you tomorrow!

Chika Yoshino
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金開始年齢の引き上げ案

2011-10-13 | 社労士の年金
こんにちは。社労士の吉野千賀です。

東京の10月は5月と並んで、私には過ごしやすい季節です。
あちこち出掛け歩きたい気分ですが、仕事をしています。

京都に紅葉を見に行きたい、美味しいキノコ(天然のキノコ)鍋を食べたい、などと
妄想がふくらんでいきます。


さて、社会保障審議会の年金部会で審議中の「年金開始年齢の引き上げ案」について、書いていきますね。

1 現行の制度

皆さんは自分の年金開始年齢は把握されていますか?

20代の方は、そもそも年金のことなんか、考えたことないなぁ。もらえるかどうかもわからない。。。
30代の方は、65歳らしいけど、どうなるんだろう。。。
40代の方は、65歳だから、そろそろ生活設計しないとなぁ。。。
50代の方は、一部は60台前半から出るんだよね。でも、それじゃ生活できないから、今の会社で65歳までいられないかなぁ。

年代によって、年金のとらえ方や老後の生活設計の具体性は違うと思います。

年金は、

1階部分は基礎年金(全員)
2階部分は厚生年金(会社員)
3階部分は厚生年金基金(大企業など) の3階構成になっています。

現行の制度では、

1階部分の基礎年金の開始年齢は、65歳
2階部分の厚生年金の開始年齢も、65歳
  です。  厚生年金基金は独自の制度なので、おいておきます。

あれ?60代前半ももらえるんじゃなかったですか?

そうですね。でも、全員じゃありません。
60代前半からもらえるのは2階部分の厚生年金に1年以上入っていた人だけに特別に支給なのです。

1階部分の基礎年金ではないのですが、1階にあたる部分も「定額部分」と名前を変えて、厚生年金として出ています。

このあたり、ちょっとあやふやじゃないですか?

自分が今まで、どの年金制度に入っていたか、ちょっと思い出してみましょうね。

そして、昭和60年、平成6年、平成12年改正により、男女別の生年月日ごとに、段階的に60歳から65歳までの間を縮めていくことになったんです。

男性で、昭和16年4月生まれの方から、昭和36年4月生まれの方までの、生年月日でいうと20年間で、
段階的に65歳まで引き上げられていっており、現在はその途中です。

誤解している人が多いので、少し解説しますと、

1 昭和16年4月~昭和24年3月までの男性

60歳から年金は出ています。
2階部分にあたる「報酬比例部分=厚生年金部分」は60歳から出ています。
1階部分にあたる「定額部分」だけ、生年月日で61歳から64歳まで引き上げています。

いわゆる、団塊の世代(1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)生まれの方)はここに入っています。
約664万人もいます。

2 昭和24年4月~昭和28年3月までの男性

60歳から年金は出ています。
ただし、2階部分の「報酬比例部分=厚生年金部分」だけです。

今年60歳になる昭和26年生まれの方は、ここに入っていますね。

3 昭和28年(1953年)4月~昭和36年(1961年)3月までの男性

もう、60歳から年金は出ません。
2階部分の「報酬比例部分=厚生年金部分」も、生年月日により段階的に、61歳から64歳まで引き上げられています。
自分の生年月日が該当する場合は、何歳から支給なのか、確認している人も多いと思います。

女性は、5年遅れのスケジュールなので、昭和41年3月生まれまで、65歳になる前に、一部ながらも年金が出ることになっています。


この年金支給開始スケジュールに伴い、企業も定年年齢の見直しや65歳までの継続雇用をするように、法律で定められ、多くの企業で対応しています。これが現状です。


2 年金開始年齢の引き上げ案 1

今後、審議されていく「引き上げ案」で、決定ではありません。

私も資料を読んだだけですが、こんな風に変わるかも?ということで、書いてみます。

まず、該当者は、上記の3 昭和28年(1953年)~昭和36年(1961年)までの男性(女性も5年遅れスケジュール変更案あり)から後の世代です。

現行のスケジュールは下記の通りです。

昭和28年4月~昭和30年3月生まれ 61歳から報酬比例部分(=2階の厚生年金部分)だけ支給
昭和30年4月~昭和32年3月生まれ 62歳から同上
昭和32年4月~昭和34年3月生まれ 63歳から同上
昭和34年4月~昭和36年3月生まれ 64歳から同上

昭和36年4月生まれ~ 65歳から

改正案のスケジュール:

昭和28年4月~昭和29年3月生まれ 61歳(変更なし)
昭和29年4月~昭和30年3月生まれ 62歳
昭和30年4月~昭和31年3月生まれ 63歳
昭和31年4月~昭和32年3月生まれ 64歳

昭和32年4月生まれ~ 65歳から

影響が出てくるのは、昭和29年4月生まれの方からですね。

昭和29年生まれというと、現在57歳。でも、この方はまだ影響が少ないです。61歳からもらえる一部の年金が62歳になるだけですから。

これが、昭和32年4月生まれの方になると(現在54歳)、63歳からもらえるはずが、65歳に伸ばされてしまうかもしれません。

3 年金開始年齢の引き上げ案 2

見逃せない重要なところです。

厚生年金の65歳までの引き上げスケジュールの後、さらに、同じペースで68歳まで引き上げ。
併せて、基礎年金についても68歳まで引き上げ


と、書いてあるではないですか。。。

厚生年金女子についても、スケジュールを前倒して、2025年までに65歳に引き上げた上、68歳まで引き上げることとする。

と、追記で小さい字で書いてあります。。。

この辺は、見直し例ということで、さらによくわからない説明です。

現行の制度で、男子で昭和36年4月生まれ以降の方は、

65歳から、1階の基礎年金 + 2階の厚生年金 が支給されることになっています。

これが引き上げられて、

昭和38年4月~昭和40年3月生まれ 66歳
昭和40年4月~昭和42年3月生まれ 67歳
昭和42年4月生まれ~         68歳  というスケジュールがでています。

現在、おおむね44歳の方は、年金の支給そのものが68歳になるかもしれない、ということです。

この基礎年金の引き上げは、自営業などの国民年金だけに加入している人も該当します。

サラリーマンだけでなく、専業主婦や自営業者など、ほとんどの方が該当するというところ、押さえておいてください。
(2で説明した部分は、1年以上会社に勤めた人が該当です。)


3 私たちの現実的な問題

2の報酬比例部分の引き上げと比較すると、経済的な影響は大きいです。

報酬比例部分は、個人の報酬によりマチマチなのですが、仮に100万とすると、2年の引き上げで200万です。
ところが、基礎年金も含めると、100万+78万(基礎年金)x2年引き上げで、356万円です。

自分の貯蓄や個人年金などで、なんとかしないとならない額が大きく増えてしまいますね

だいたい40代になると、老後の生活費を考え始めますよね。
個人年金の加入も早めにしないと、毎月の掛け金が負担になります。

そんな事情がある中、現在50代の方の年金開始年齢の引き上げは、非常に負担です。
緩衝期間を設けてくれないと、経済的に対応できない可能性があります。

現在、63歳の団塊世代の方が、60歳から一部年金がでて、65歳からはフルでもらえることと比較すると、不公平感はでてきそうです。

企業側も、さらに定年年齢を引き上げるか、継続雇用を68歳までにする必要に迫られること、必至です。
こちらも、すぐには対応できないので、やはり緩衝期間が必要ですね。

いずれにしても、30代・40代から現実的な問題として、60代の働き方を考えないとならないようです。

会社に頼って68歳まで働かせてもらう、という選択肢だけでは、かなり危ういと感じます。

どうやって稼いで、どうやって暮らしていくのか、個人の将来設計がとても大事になりますね。


See you tomorrow!

Chika Yoshino
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高齢化社会での働き方 2

2011-10-12 | 社労士の年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です。

今日も秋晴れで、さわやかです。千鳥が淵を少し散歩しました。
もう毛虫の時期も終わり、安心して歩けました。

昨日のニュースステーションで年金のこと、報道されていましたが、見ましたか?
厚生労働省の社会保障審議会で、将来の年金の支給開始年齢の引き上げについての本格的な議論が始まったそうです。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001r5uy.html

今後も議論は継続して行われるのでしょう。

いつから?とか、対象者の生年月日は?などの詳細検討はこれからでしょうが、いずれにしても、年金の支給開始年齢が引き上げることは避けられないのでしょうね。

現役世代の私たちとしては、60代の働き方を自分たちの現実的な問題として、考えなければなりませんね。

それにしても、25年くらい前までは、女子の開始年齢55歳だったことを思うと、70歳近くまで働くことは正直きついなぁと思います。

1 60歳代前半の働き方

とりあえず、現行の制度での働き方について、書いてみます。
制度が変更すると言っても、実際は多少の緩衝期間が設けられるので。

まず、58歳の誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で、まずは自分がもらえる年金額といつからもらえるのかを確認します。
「ねんきん定期便」は毎年、送られてきますので、将来の生活設計のために都度確認しておきましょう。

60歳代の働き方を考えるには、早い時期から始めた方がいいですよね。

会社員なら、会社の定年は何歳か?、継続雇用制度はどのように運営されているか?、などを確認します。

大企業であれば、おそらく定年後は継続雇用制度を採用し、現役時代の給料の6-7割になり、嘱託や契約社員として再雇用される、というシステムを取り入れている企業が多いようです。

ここで、会社を退職すると、現役時代の給料の5割で転職というデータがでています。
現実的には、5割減でも、転職できたらラッキーではないでしょうか。

大企業よりも中小企業で高齢者雇用は活発というデータがあります。(厚生労働省「雇用管理調査」)

中小企業では、元々大企業のような年功賃金ではなく、フラットなカーブだったり、組織が柔軟で、高齢者がいないと回っていかない、という事情もあるようです。

定年後の身の振り方も、早い時期から考えて準備しておいたらいいですね。

現行の制度では、男性で昭和36年4月1日生まれ(女性は昭和41年4月1日)までの厚生年金に加入(会社員)していた人へ
60歳前半から2階部分のみ支給が開始されます。

生年月日により、60歳だったり、61歳、62歳、63歳、64歳と細かく設定されています。

この部分の厚生年金は、働いていようとなんだろうと、絶対に請求します。

なぜなら、この部分の厚生年金は、「請求を遅らせると年金額が増える」部分ではないからです。
多くの方が誤解や勘違いしているようです。

そして、60歳前半に継続雇用で働く場合、この一部もらえる厚生年金とお給料(と賞与)は調整されます。
この仕組みを「在職老齢年金」といいます。

現行の制度では、年金月額 + (お給料とボーナスを足した額の月額)が28万円を超えると、年金が減額されます。

例えば、年金額60万円、年金月額が5万円、お給料が26万の場合

5万円+26万円-28万円=3万円 3万円の半分の1万5000円が減額されるので、

受け取る年金月額は、5万円-1万5000円=3万5000円 となります。

減額されたとしても、受け取れる額はお給料26万+3万5000円ですから、減額されるからといって働かないよりは、減額されても働いた方がいいですよね。

これに、さらに、雇用保険から「高年齢雇用継続給付」の支給もあります。

60歳時点の給料に比べて、75%未満に下がると支給の対象になり、61%以下に下がった場合の15%が支給率の上限で、65歳まで支給されます。

例えば、60歳時点で給料が40万円、再雇用されて24万円(60%)になった場合、

24万x15%=36,000円 が支給されます。 (この場合、前記の在職老齢年金からお給料の6%がカットされます。)

高年齢雇用継続給付の申請は、会社が代行して行うことが多く、そもそも会社が継続雇用制度を採用し、賃金設定をする際に、
これらを詳細に試算して定年後の賃金を提案しています。

計算がややこしくなりますが、あまり気にしなくていいところです。

60歳前半からもらえる厚生年金の請求だけは絶対に行ってくださいね。(しつこい)

仮にお給料が高くて年金が減額されたり、停止されたりしても、
65歳までの間に事情が変われば、再開すればいいだけのことですから。

また、厚生年金の被保険者にならない働き方もあります。
この場合は、在職老齢年金にならず、年金は全額支給されます。

厚生年金の被保険者にならない働き方とは、例えば、自営業になる、会社員で働く時間を短縮する、海外で働く、などです。
働き方を考える上での参考にしてください。


2 65歳以降の働き方

現行の制度ですと、65歳から1階部分もでるし、配偶者の分も加えると、働かなくても暮らせる程度の年金が支給されるかな?と思います。

でも、日本人は働き者ですよね。
日本の高齢者の労働意欲は高いのです。

海外と比較すると、日本は29.7%の男性が65歳以上も働く意志があるそうです。

ドイツ5.7%、フランス2.2%、アメリカは定年がないせいか21.5% です。 (ILOの統計 2008年)

現在、65歳以上の方は経済成長を支えてきた世代で、バリバリ働く体質があるのかもしれませんね。

私の場合は、もし65歳以上も働くのだとすると、やむにやまれず(?)になるのでしょう。
年金を繰り下げして、なんとか年金額を増やすため、です。

さて、65歳以上の在職老齢年金という制度があります。

これは、65歳以上で厚生年金に入っている場合、2階部分のみ調整される制度です。
65歳以上になると、調整金額も28万円から46万円と緩和されます。

例えば、先ほどと同じ例の場合(2階の年金額60万円、2階の年金月額が5万円、お給料が26万)です。

5万円 + 26万円 =31万円 <46万円 となり、年金は全額支給となります。

社会保障審議会で議題になっているのは、年金が減額されると、働く意欲がそがれることもあるので、
60歳前半の調整金額も46万円に引き上げて、減額しないように、長く働いてもらうようにしようというものです。

1階部分の年金をもらいながら、2階部分を繰り下げして、働いてお給料をもらうこともできます。

1階部分を繰り下げして、2階部分をもらいながら、働いてお給料をもらうこともできます。

繰り下げ率は、1階も2階も同じです。1か月あたり0.7%の加算。1年で8.4%の増額です。
金利と比較すると、お得な率で繰り下げできるので、生活設計するときの参考にしてください。

66歳支給 108.4%
67歳支給 116.8%
68歳支給 125.2%
69歳支給 133.6%
70歳支給 142.0%

65歳からもらった場合と、70歳から142%の額をもらった場合、累計額が並ぶのは80歳過ぎです

自分の健康状態や家族環境など、いろいろな状況に応じて、繰り下げを検討されるといいかもしれませんね。


いずれにしても、現役世代の私たちにとって、「60歳代も働く」ことは必須です。

会社でそのまま働き続けるのか、転職するのか、自営業などで独立するのか、田舎暮らしをするのか(←私の希望)、
40代頃から、将来に向けて、考えてまいりましょう。

新しいことに挑戦したり、楽しみながら、50代・60代を過ごしていきたいものですね。



埼玉県の荒川にアザラシ出現のニュースが報道されていますね。
「アラちゃん」と命名されています。

多摩川のたまちゃんを思い出された方も多いと思います。
たまちゃんが現れたのって6年も前だったんだ!とニュースを見て、驚きました。

つい2・3年前の出来事のように思っていました。
こうして、年をとっていくんだなぁと、しみじみしてしまいましたよ。


See you tomorrow!

Chika Yoshino









コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高齢化社会での働き方 1

2011-10-11 | 社労士の年金
こんにちは。社労士の吉野千賀です。

3連休は秋の晴天でしたね。いかがお過ごしでしたか?

昨年は、秋田・青森の白神山地へ行っていました。五能線に初めて乗り、楽しかったことを思い出します。
白神山地のトレッキングも、猿か高い木から見下ろしていたり、天然のブナシメジやマイタケが美味しそうでした。
今年は、主に仕事と、家の片付けをしていました。旅行、行きたいなぁ。。。

今日と明日は、高齢化社会での働き方について、です。

今日は、日本の高齢化社会の現状です。

先週は年金のことを書きましたが、年金支給開始年齢が引き上げられる可能性は高いし、
60代の働き方については、雇う方も雇われる方も自分の問題として、考えていかないとならないテーマですね。

現状でも60歳定年制度が多い中、本格的な年金支給開始は65歳ですから、60-65歳までの間、生活費の確保のため、
多くの企業で高齢者の雇用継続への対応が求められています。

現役世代の私たちは、企業に依存する・しないは別として、60歳代は定年後の悠々自適としたいところですが、
現実には、何かしら働いて、稼がなくては生活が危ぶまれるのです。


1 高齢化は成功の証

と、慶応大学の清家篤先生、おっしゃっていました(東京労働大学の講義で)。

どうも、お年寄りが増えると社会保障費は増大するし、経済は活性化しない感じがするし、社会に勢いがでない。。。
というマイナスのイメージが頭をよぎりますが、実は、成功の証なんだ、とポジティブにとらえるものだそうです。

それは、経済成長の結果だからです。

戦後の時代、1947年の平均寿命は男性50歳、女性54歳。
2010年の平均寿命は男性79.64歳、女性86.39歳です。←厚生労働省の統計

ちなみに、平均寿命とは0歳児の平均余命のことです。

1947年に平均余命が短かった理由は、貧しい国だったから。

感染症で子供が命を落とすことが多かったんです。
経済成長と共に、住環境・栄養・衛生・医療が改善されて、平均余命が伸びました。

ここまでは、確かに経済成長の結果、手に入れた果実ですね。

先進国と言われている欧米でも高齢化は着実に進んでいます。
反対に、世界の多くの国はまだ貧しい状態が続いていて、乳児死亡率が高く、援助が必要かと思います。


2 超高速の高齢化

欧米と比較して、日本が大きく違うところは、高齢化のスピードが速い!こと。

高齢化の数値は、65歳以上の人口÷総人口 で出すことができます。

日本の高齢化の数値の試算は、

1990年  12%   ← 10人に1人
2013年  23.2% ← もうすぐ、1/4になる
2030年代 33%   ← 1/3になる
2050年代 40%   ← 2/5になる

と、勢いを増す一方です。

そもそも、これまでも

1970年には7%だった65歳以上の割合が、1994年には14%になり、日本は24年で14%に到達しました。
フランスでは、14%に到達するのに、110年かかったそうです。

この短さは、日本の経済成長のスピードと比例していることを考えると、高齢化が成功の証としていることにもうなづけます。

ヨーロッパの人達にも、アジアの人達にも、「日本ってすごいね!」とよく褒められます。
日本の製造業の質の高さや経済成長に対して、私たち日本人より高く評価してくれているんですよ。

3 少子化対策

でも、喜んでばかりはいられない。
高齢化と対になって日本で問題になっているのは、少子化だからです。

1947年の日本の出生率は、4.5人
高度成長期は2人
2003年に1.26人まで下がって、今は1.39人です。

出生率の理想は、2.08人だそうです。人口が安定するんですね。

2010年の出生率で、理想に近い数値の国は、

アメリカ 2.1人
フランス 1.9人
スウェーデン 1.9人   など。

日本もこのくらいの数値に回復して欲しいものです。どうすれば、回復するのでしょうか?

ここには問題が多数あり、解決方法も多様で難しいように思います。いくつか挙げると、

1 未婚率の上昇
2 育児終了後の雇用機会
3 子育て世代の低年収化
4 ワークライフバランス  などでしょうか。

若いころから正社員として働けないと、結婚もなかなか難しい。

夫婦共稼ぎでなんとか生活できても、子供ができたら生活が難しい。

女性が正社員として就職しても、一旦、子育てで退職すると、正社員になるのは難しい。

30代男性の残業時間が多く、子育てに参加できない、そもそも婚活の時間もない。

などなど、少子化対策は、個人や行政の問題だけでなく、企業として取り組むことがとても多いことに気がつきますね。



少子高齢化の結果、就業人口が減ってしまい、国の生産力が落ち、競争力がなくなってしまう。。。

なんとか、安心して子どもを産み育てられる環境を整えて、出生率UPして欲しいですね。


自分も将来、60代の高齢者となるにあたり、それまでの働き方、高齢者雇用については、明日の話題にします。



このところ、急に秋めいてきて、駅前の桜の木、早くも落葉していました。
今年は紅葉が楽しみですね。

札幌の中心地で、ヒグマが出没のニュースがありましたね。驚きました!

今まで、そんなこと、あったかなぁ~。

円山公園や北海道神宮のあたりまで、ヒグマが下りてくるなんて、どうしたんでしょう?
秋の実り、今年はないんでしょうか。
そろそろ冬眠の準備なのに、大丈夫なのかなぁ。。。

最近は、新型ヒグマと言って、人間を恐れないタイプのヒグマになっているそうです。

今までは、山の中を歩く時はクマよけの鈴をつけたり、おしゃべりしたりすると、クマの方で先に気づいて逃げていくと
言われていましたが、新型ヒグマはもしかして、そんなんじゃ逃げないのでしょうか?

そういえば、知床でヒグマが民家に入り、冷蔵庫を開けて座ってラーメンを食べていたニュースがありました。
想像すると、マンガチックで面白いですね。

開拓時に、ヒグマが一家4人を襲い、全員死亡した怖い話もありました。

北海道にいると、常にヒグマの話題はありました。
沖縄で、よくハブの話を聞くのと同じですね!


See you tomorrow!

Chika Yoshino
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金はどう増やす?

2011-10-08 | 社労士の年金
こんにちは。社労士の吉野千賀です。

3連休は快晴で始まりました。
空気もさわやかで、屋外のスポーツをしたくなりますね。


それなのに、今日は、年金の増やし方について、です。どうか、おつきあいください。

ねんきん定期便は届いていますか?

私、自分のねんきん定期便を見て、愕然としてしまいました。。。
「これじゃ、暮らしていけない!」と危機感をもったのです。

もらえる年金は、これだけ。
どうしたらいいんだろう。。。

1 老後の生活資金はいくら必要?

まずは、老後にいくら必要なのかを見積もって、現在の「ねんきん定期便」と比較して、ギャップを埋めていきましょう。

総務省の家計調査や生命保険文化センターの調査では、

* 月額27万円:一般的に高齢者世帯が必要とする生活費
* 月額38万円:ゆとりある老後

が必要という結果がでています。


* 年額336万円:一般的な生活
* 年額456万円:ゆとりある生活      ってことですか。

昨日の試算を見直してください。

月給60万円のBさんが、20歳~60歳まで40年間働いて、専業主婦の奥様がいる場合、年金は326万円と出しました。

でも、ほとんど、ありえない設定です。

20歳から月給60万の人、めったにいませんよね。

40年間の給料は平均されるので、30万前後になるのではないかと思います。
どう考えても、年金では足りないようです。

今のお年寄りは、現役世代の私たちとは年金の計算方法が違います。
上記の調査結果は、金利が高かった時代を生きてきた今のお年寄りの生活費かもしれません。

では、現役世代の私たちはどうすればいいのでしょうか?


2 まずは生活費を見直す

月額27万が無理そうなら、最低いくら見積もればいいんでしょうか。

ゆとりなくても、たまには温泉や旅行にも行きたいし。。。

まず、一番大きな出費は家賃じゃないですか?

東京で10-12万くらいが、夫婦2人で暮らすくらいの広さの相場でしょうか。
これだけで、生活費の半分近くかかります。

家賃を払わないで済みには、

* 自分でマンションか一戸建てを購入する。
* 親の住んでいた持家を相続する。

くらいしかありません。

マンションか一戸建ての購入を考えるのは、30代中頃~40代前半くらいが、
ローンの返済時期を退職金などと組み合わせてると、最適に思います。

60歳になり、退職金で住宅ローンを払ってしまえば、老後の生活費はかなり削減できるでしょう。

あとは、食費と光熱費は必須項目で、ゆとりがあれば、趣味や旅行にまわせるのでしょうか。
夫婦2人で、月額17万円だったら、年金で暮らせるかもしれません。

食費と光熱費、田舎暮らしをしたら、どのくらい削減できるのでしょうね。

野菜などは自分で作り、冬の暖房は薪ストーブにすると(その薪ストーブが高いのですが素敵です)、
月額10万円くらいでもいけるかも?

そういう暮らしをすると、身体も動かすし、ボケなくていいのでは?と思っています。
田舎暮らし、憧れてしまいます。


3 年金を増やすには?

もらえる年金を増やすには、方法が2つあります。

* 繰り下げをする。
* 個人年金や国民年金基金や確定拠出などに入る。

年金の繰り下げは、65歳からの支給開始年齢を先に伸ばすことです。
伸ばせば伸ばすほど、支給率は上がっていきます。月額0.7%加算されていきます。

65歳の支給開始を、

66歳にすると、108.4%
67歳にすると、116.8%
68歳にすると、125.2%
69歳にすると、133.6%
70歳にすると、142.0% ←これがMAXです。

自営業なら、70歳まで伸ばすことも可能な場合がありませんか。

その場合、78万の国民年金が、最大110.76万円まで増やすことができます。

70歳まで働けるような環境作りを、40代頃から意識していくといいかもしれませんね。

2つ目の民間の個人年金、国民年金基金、確定拠出年金は、余裕があれば、どれかに入っておくといいでしょう。

足りない部分を補うことは必要です。
繰り下げた分を補うことも可能です。


4 60~64歳にもらえる年金は、受け取ること!

多くの人が誤解しているようです。

現行の制度では、男性で昭和36年4月1日生まれの人まで、女性で昭和41年4月1日生まれの人までで、
厚生年金に1年以上加入していた人に、生年月日に応じて、60~64歳までに2階部分のみの年金が支給されます。
この年金は、もらえる時期が来たら、早速、請求の手続きをしましょう。
繰り下げがお得と、3で説明しましたが、3と4は、別の制度です。

60~64歳までもらっても、65歳からは受け取らないで、繰り下げることはできます。

厚生年金部分だけそのまま受け取り、国民年金部分だけ繰り下げもできます。

説明不足で、何がなんだかわからない、かもしれませんが、
64歳までに支給が開始の厚生年金は、絶対にすぐもらう!と覚えておいてください。

この部分を繰り下げようとは思わないでくださいね。


5 国民年金は65歳まで任意加入できる

もし、60歳になったときに、上限の480月に満たなかったら、MAXの年金額はもらえません。
その場合、65歳までの間、480月になるまで任意加入できます。

もし、65歳になったときに、25年の加入期間に満たなかったら、70歳まで特別に加入もできます。
25年の加入期間がなかったら、そもそも国民年金がでないので、より深刻です。

私は20代の頃、保険料を支払っていない時期があり、65歳までぎりぎり任意加入して、ようやくです。

今から、65歳まで保険料を払うことを前提に、仕事のことやら何やらを計画せねば!と思っているのです。
そして、65歳からはできるだけ繰り下げをして、増やすことを考えています。


70歳定年の時代が来るかもしれません。

ヨーロッパの国々では、日本ほど急激な高齢化になっていなくても、68歳~70歳定年に向けて動いています。
イギリスでは、定年なしになりました。

社労士は自営業です。70歳まで働いている先輩もたくさんいます。

自分ができるかどうか、わかりませんが、視野の端っこに入れて、将来の計画を立てていこうと思います。


ざっくりとした計画でOKと思います。
楽しく、不安なく、暮らしていけるように、備えだけはできるところから始めていきましょう。


明日と明後日はお休みします。

Have a nice weekend! See you next week!

Chika Yoshino
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金のこと 2

2011-10-07 | 社労士の年金
こんにちは。社労士の吉野千賀です。

今日の東京は秋らしい良いお天気でした。
事務所近くの靖国神社で奉納大相撲が行われました。

軽い気持ちで見に行ったところ、本当の大相撲で序2段から横綱まで勢ぞろい。
徐々に面白くなり、結局4時間近くも観戦してしまいました。

今日も年金のことを書きますね。厚生年金について少し。

もう、みなさんはご承知かと思いますが、年金は、大きく分けると3階の構造になっています。

*1階部分の国民年金 ← 20歳~60歳の全員が該当
*2階部分の厚生年金 ← 会社員が該当
*3階部分の厚生年金基金 ← 主に大企業の会社員が該当、上乗せがあります。

この2階部分の厚生年金について、です。

1 厚生年金の保険料は高い?

保険料が高いか安いかは、受け取る支給額により判断しますよね。
ちょっと、検証してみましょう。

厚生年金の保険料は、みなさんのお給料に比例して高くなっていきます。
同様に、受け取る額も、たくさん保険料を納めた人の方がたくさんもらえます。

また、厚生年金の保険料は、会社とみなさんで半々ずつ負担します。
会社が半分、払ってくれています。

保険料率は、16.412%(2011年10月~)折半後の保険料は、8.206%です。
毎年、少しずつ上がっていき、H29年9月からの18.3%で高止まりすることになっています。

お給料の等級は30に分かれています。
そこで、一番低いAさんと一番高いBさんで比較します。

現行の制度で受け取れる年金額支払った保険料の比較をしたいので、計算上、安定する18.3%で求めます。
ボーナスはないものとします。

Aさん:月給10万円、保険料 18,300円/月(All)  9,150円/月(自己負担分)
Bさん:月給61万円、保険料 111,630円/月(All) 55,815円/月(自己負担分)

仮に、40年間、上記の条件で支払うとすると総額の保険料は、

Aさん:109,800円/自己負担の年額x40年=4,392,000円
Bさん:669,780円/自己負担の年額x40年=26,791,200円

高給取りのBさんは、Aさんより6.1倍の保険料を納めています。


上記の条件での現行の厚生年金の支給額は、

Aさん:数字を丸めると、28万円/年  100,000 x 5.769/1000 x 480 x 1.031 x 0.981
Bさん:同様に、170万円/年     600,000 x 5.769/1000 x 480 x 1.031 x 0.981

これに、1階部分の国民年金も加算されるので、

Aさんの年金:106万円/年 ざっくりと国民年金は78万とします。
Bさんの年金:248万円/年 同様です。

ここで、注目してください。

6.1倍の保険料を納めていたBさんですが、受け取る保険料は2.3倍に縮小していることに気が付きませんか?

この仕組みは、お給料の高いAさんからBさんへ、所得が再分配されるように、設計されているからです。

厚生年金の保険料が高いか安いかは、お給料の低い人にはお得!と言うことができますね。

2 単純比較は難しい

国民年金のように、支払った保険料と受取額の比較もしたいのですが、もうひとつ、論点がでてきます。

それは、Aさんが結婚して奥さんを扶養家族にしていたら?(Bさんも同様です)ということです。

その場合、保険料は同じなのに、本人と専業主婦の奥さまの2名分をまかなっています。

上記と同じ条件で、2人とも65歳になったら、

Aさんと奥さんの年金:178万円
Bさんと奥さんの年金:326万円

実に、月給は6倍の差があったのに、支給は1.8倍にまで縮まりますね。
10万円の月給で2人分の生活ができるか?という問題はおいておいて。。。

現在、会社員の妻で専業主婦だった場合、保険料を支払わなくても1階部分の国民年金はもらえることになっています。
自営業の妻で専業主婦の場合は、自分で月々15000円、年額18万円の保険料を支払わないともらえないことと比較すると、不公平感はありますね。

現在、会社員の妻で専業主婦の年金について、夫の厚生年金部分を2等分して、夫と妻に振り分ける案が審議中です。
現在は離婚した場合に、夫の厚生年金部分を分けることができますが、離婚していなくても分けるということです。

これは、将来、夫が亡くなった場合、妻が受け取る遺族厚生年金が少し減ってしまうことになります。

お気づきかもしれませんが、厚生年金では、実際に保険料を払っている人より支払っている人の数が多い(専業主婦の分が加わる)んですね。

さらに、世代間扶養で、今の若い人たちの保険料で増え続ける高齢者の年金をまかなうことになっています。

これでは、財政が逼迫するのは避けられません。

年金制度は改革が迫られており、エライ人達で検討中です。
世代間扶養については年齢層の構成は簡単には変えられませんから、会社員の妻の専業主婦(第3号被保険者)の扱いから手を付ける方が有効に思います。

たとえば、パートで働いている人も、枠を広げて厚生年金に加入するようにする、ことなど。
夫の厚生年金を2つに分けるのも、遺族厚生年金の支出を抑えるためでしょう。

いずれにしても、不公平感なく、払った保険料と見合う年金支給額、なんとか暮らしていけそうな年金を期待しています。



さて、今日、観戦した大相撲の話をもう一度。

全部で80取組ありました。若くて身体もまだ細い序二段は、真剣に取り組んでいました。
ところが、幕下になると、やる気ないのが見え見え。

幕内は見ごたえあり、三役の取り組みは大喝采でした。最後の取り組みは、横綱vs日馬富士。

近くで観戦の相撲大ファンのおじいさん。いい感じでげきを飛ばします。

若い人には、「腰を落として!」「あごはひいて」「右が弱い」など適切なダメ出し。
幕内には、「いいぞ、その通りだ!」「頑張れxx出身!」「九州場所につながるぞ」と、力がこもっています。

聞いていて、面白かったです。ホントに相撲が大好きなんだなぁ。

歌舞伎でも、「成田屋!」などと、いいタイミングで屋号の掛け声をかける人達がいます。
やってみたいけれど、タイミングが難しそうですね。

See you tomorrow!

Chika Yoshino

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金のこと

2011-10-06 | 社労士の年金
こんにちは。社労士の吉野千賀です。

昨日は一日中雨で寒かったですね。風邪をひいていませんか?
久しぶりにフリースを着ました。
ネコも肩と膝にびったり。天然の暖房になります。


今日からしばらくの間は、年金のことを書いてみます。

20歳になり、国民年金は強制加入といわれ、毎月の保険料は払っているのに、どんな時にどれくらいの補償を受けられるのか、
何の説明も受けていなくないですか?

民間の保険に入る時は、必ず約款が配布されるし、わかりやすいパンフレットももらえるのに、
国の年金は、よくわかっていない方がほとんどです。私もそうでした。


年金の仕組みについて、FPの分野も含めてご説明してみます。


1 年金の種類

年金は、下記の3つのリスクをカバーするために設計されています。

* 年をとって働けないリスク       → 老齢年金
* 大黒柱が亡くなるリスク        → 遺族年金
* 病気やけがで長期間働けないリスク → 障害年金


「年金」と言うと、老齢年金?と思っていませんか?
そうですよね。3つの中で、全員がもらえる可能性があるのは老齢年金だけですよね。関心が高いのもうなづけます

遺族年金は、配偶者というより妻や子供が保護の対象です。
男性で受け取られる方は、ほとんどいないかもしれません。(遺族厚生年金で55歳以上の場合は該当あり)

障害年金は、病気やけがで1年半以上働けない場合、医師の診断者など必要書類を提出して請求すれば、
支給されますが、必要書類が難しく、知識がないとなかなか支給決定されません。

そもそも、生活習慣病やうつ病などの精神疾患が長引いて働けない状態だと、障害年金が支給されるということすら、
知られていないのが現状です。

障害年金については、別の機会に更新することにします。


2 国の年金はとってもお得

マスコミの報道などにより、年金は将来もらえない?かもと思っているのか、国民年金の保険料を滞納している方が
若い世代を中心に増えています。

2010年度の納付利率、なんと59.3%です。

10人に4人が、保険料払っていないということですね。。。 驚きます。
みなさん、将来は大丈夫ですか?

FPの勉強もして、自分自身も老後のために個人年金をいろいろ調べていますが、
はっきり言って、国の年金よりも条件のいいものはありません

例えば、単純に計算します。

現在の保険料は15,020円ですが、280円ずつ上昇して、上限は16,900円です。

仮に16,900円を20-60歳までの40年間払うと、総額は8,112,000円。

受け取る保険料は、現行制度だと1年に788,900円。

単純に計算しても、10年半弱で元がとれる制度です。
昭和61年の改正で、かなり不利な条件になっても、まだこんなにお得なのです。

支給は65歳からなので、76歳までには元がとれます。
平均寿命は、男性79.64歳、女性は86.39歳です。

平均寿命は、幼少時に亡くなった方も含めての数字なので、大人の方に説明するときは平均余命を用います。
65歳時の平均余命は、女性24年 男性18.88年です。

国の保険は終身なので、長生きするほど、元はとれていきます。

これじゃいかん!と、法改正もあるでしょう。

それでも、過去の法改正は、経過措置期間を20年くらいとっています。
ということは、現在40代の方は現行制度でもらえる可能性は高いと思います。

たとえ、支給開始年齢が70歳になったとしても、充分もとがとれるのです。
たとえ、支給金額が減少しても、そこの部分は民間の個人年金か貯金でカバーして、終身の国の年金には
加入しておくべきと、私は思っています。

そういう私も20代の頃、保険料を払っていない期間が5年くらいあり、65歳まで任意加入してようやくMAXの支給になります。
65歳まで。。。無理してでも、保険料は払うつもりです。
平均余命まで生きたとして90歳近く。個人年金はとっくに切れています。頼りは終身の国の保険だけなのです。


3 追加の年金

もし、余裕があるなら、国の保険に付随している国民年金基金確定拠出年金個人型も検討してみるのもよいかも。

国民年金基金には、終身タイプもありますが、保険料と受け取る給付金を比較すると、国民年金よりかなり割高です。

確定拠出年金は、終身とかじゃなく、税制面で有利なところがお薦めポイントですが、実際は資産運用に自信や経験が
ある方でないときついと思います。特に最近の情勢だと、投資信託は難しいかも。元本確保型だと金利が弱いです。

個人年金は、利率1%くらいの運用の金融商品ととらえて、加入を検討してみるといいと思います。


4 老齢だけでない補償

保険料を払っていれば、万一、病気やけがで長期間働けなくなったら、障害年金を受けられることもあります。

万一に備えるなら、はずせないところです。

支給額は、障害の程度によりますが、老齢年金40年加入のMAX額と同額の788,900円です。


5 それでも払えない場合は

でも、余裕がなくて保険料払えない。。。という方は、保険料の免除申請をしてください。
手続きは市区町村の窓口です。

免除申請のメリットは、2つ。

1 保険料を全額免除したとしても、1/2(H21.3月以前は1/3)の年金支給が受けられること。
2 障害年金の保険料納付要件はクリアできること。


なぜ、保険料を実際は支払っていないのに、支給を受けられるのでしょうか?
この部分は、国が負担してくれている部分だからです。
払った人にも免除した人にも公平に負担しています。(未納者には負担しません)

免除申請は、全額免除だけでなく、収入に応じて、半額免除、1/4免除、3/4免除と細かく設定されています。
また、後に生活に余裕がでてきたら、10年前までの残りの保険料を支払うこともできます。


上記は、自営業や無職の方が加入している国民年金の話です。
会社員は通常、厚生年金に入っていますね?

厚生年金については、また次の機会に。。。



昨日はひどい雨でしたね。
朝から自宅でホームページを作成していました。

昨日は、東京労働大学の優秀賞を受賞して、その表彰式があったのですが、体調も悪くて
ドタキャンしてしまいました。
優秀賞の受賞はとても嬉しくて楽しみにしていたのに、残念だったなぁ。。。

See you tomorrow!

chika yoshino
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする