障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

2012-03-08 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

ついに、花粉飛散到来です!開始が遅れた分、期間が短いことを祈るのみ。みなさんはいかがお過ごしですか?

こころの耳 <働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト>

厚生労働省のサイト「こころの耳」はご存知ですか?

平成22年度の精神障害等に係る労災請求件数は1181件(前年度比45件増)、支給件数は308件(同74件増)。自殺者が14年連続3万人を超えている状態で、働く人の自殺や過労死の予防、うつ病などにかかった人の職場復帰やその支援のためのサイトです。

横浜労災病院のメンタルヘルス対策室長の山本晴義氏も「働く人のメンタルヘルス」講演(3月5日)の中で、薦めていました。

精神疾患に罹患したご本人へは相談窓口や医療機関の紹介、上司や職場の方へはメンタルヘルス対策や職場復帰についての情報、その他メンタルヘルスに係る法令や通達、統計情報がまとまっています。

どちらかと言うと、職場のメンタルヘルス対策にあたっての基本情報が得られるサイトですので、企業向けかもしれません。

サイトはここ→こころの耳 <働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト>

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【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士のメンタルヘルス対策」記事一覧
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【お知らせ】

初回のご相談は無料です。専門家としてアドバイス致します。
直接お電話(03-6380-8611)いただくか、メール(info@cyoshino-office.com)でご連絡ください。
なお、匿名でのご相談は受け付けておりません。

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See you tomorrow!

Chika Yoshino

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うつ病による休職時の診断書

2011-11-22 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

今日の東京は天気はいいのですが、風が冷たい(ブルブル)。大雪の北海道を思えば、寒いとは言ってられませんが。。。

北海道にいると、なぜか0度以上の気温だと「寒くない」と感じるのですよ。強がりじゃなくて。
なんで、東京の方がブルブルっとくるんでしょうね。

先週参加した「事業場におけるメンタルヘルスを考える」講演会の感想とみなさんに伝えたいことの最終回です。
「一般社団法人 うつ病の予防・治療日本委員会(JCPTD)」という団体とファイザー製薬の共催。

産業医の浜口伝博先生と、産業医を育てる大学(産業医科大学)の精神医学教室教授の中村純先生のディスカッション、司会は国立精神神経医療研究センター総長の樋口輝彦先生による講演会です。


1 休職時の診断書

昨日(復職時の対応)と話が前後してしまい、ごめんなさい。

産業医の浜口先生、大学の中村先生からの会社対応へのメッセージ。

休職発令を会社がする前に、診断書の提出を求めますよね。

その時に、診断書に「6カ月(または1年などの長期間)の休職期間が必要」と書かれていたら、どう判断しますか?

医師がそういうなら、その通り休ませないと責任が持てない感じがしませんか?(私はそうです)

でも、「そんなの無視していい。1か月(あるいは3ヵ月)ごとに診断書の提出を求めてください。」とのこと。

両先生とも同じ意見でした。

うつ病の休職発令は、1か月ごと(あるいは3ヵ月)に出して様子を見ること。これが原則とのことです。


2 産業医の仕事

会社の担当者は、産業医の先生に遠慮していませんか?(私はそうです)

こちらからは言いづらいですが、産業医の仕事は臨床の延長ではなく、管理職をサポートすること。

臨床問題でなく、職場での問題を予防すること。


私からは。。。そんな産業医の先生を見つけましょう、ということしか言えませんが。

【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「うつ病」記事一覧

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復職時のメンタルヘルス対策

2011-11-21 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

今日も東京はいいお天気です。みなさんはいかがお過ごしですか?

先週参加した「事業場におけるメンタルヘルスを考える」講演会の感想とみなさんに伝えたいことを書いてみます。
「一般社団法人 うつ病の予防・治療日本委員会(JCPTD)」という団体とファイザー製薬の共催でした。

産業医の浜口伝博先生と、産業医を育てる大学(産業医科大学)の精神医学教室教授の中村純先生のディスカッション、司会は国立精神神経医療研究センター総長の樋口輝彦先生でした。


1 復職の可否を決める時に、主治医と産業医の判断が違ったら?

最終的に決めるのは会社です。でも、主治医の診断書の読み込みは医師である産業医だけができるものです。

産業医は診断書を読み込み、職場を理解した上で意見を述べる、ことが原則(理想!)ですが、実際はどうでしょうか。。。

産業医との通常からのかかわり方も変えていく必要がありますね。


2 復職時の注意点は?

元の職場で通常の業務が原則です。もちろん、リハビリ出社や時短勤務を3ヵ月くらい経た後のことですが。

周りの同僚が注意することは、いつも通りに接すること

管理職は残業をさせないように、業務の進行状況を注意する必要はあります。

うつ病は再発率が高い疾患ですが、職場は仕事をする場なのであまりにも責任を負わないことも大切かと思います。(ハラスメントがあった場合は別ですが)


See you tomorrow!

Chika Yoshino

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メンタルヘルス対策と産業医

2011-11-19 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

今日は大荒れのお天気です。寒いのに容赦ない雨と風。。。
みなさんはいかがお過ごしですか?

昨日の午後、丸の内で「事業場におけるメンタルヘルスを考える」講演会に参加しました。
「一般社団法人 うつ病の予防・治療日本委員会(JCPTD)」という団体とファイザー製薬の共催でした。

今まで何度となく、メンタルヘルス対策のセミナーには足を運んでいます。多くは精神科医・弁護士さん・産業カウンセラーの方が講師をされているセミナーでした。

今回、今までと大きく違っていたのは、プロの現役産業医の浜口伝博先生と、産業医を育てる大学(産業医科大学)の精神医学教室教授の中村純先生がそれぞれ講演をして、その後ディスカッションをしたことです。

産業医の視点からメンタルヘルス対策を聴けたことはとても参考になりました。

ディスカッションの司会は、国立精神神経医療研究センター総長の樋口輝彦先生でした。

今日は、そこで学んだことと感想を少し書いてみます。ご参考にしてください。


1 産業医の実態は?

みなさんの会社に産業医はいますか?

安全衛生法では、常時50人以上の事業場には産業医を選定することになっていますが、実際はどうでしょうか。

私が以前勤務していた外資系企業では、こんな具合でした。

最初に勤めていたスウェーデンの会社では50人以上でしたが、産業医の先生はいなかった。。。ような気がします。人事の仕事ではなかったので、実態はわかりません。

昨年まで勤めていたイギリスの会社は300人くらいで、最初はいなかったような気がしますが、何年か前から産業医と契約していました。最初の産業医の先生は大きな病院の予防医学センターの所長さん で、人柄も知識も申し分なく、いろいろ相談できる存在でした。50代くらいだったかと思います。

ところが、残念ながら、その先生から更新を辞退されてしまいました(涙)。代わりに、同じ大きな病院から若い(といっても30代半ばくらいかな)男性の先生が産業医となりました。

私は健康診断でひっかかり、その新しい産業医の先生と面談することになりました。

どうも話がかみあわず、よく聞くと「僕は呼吸器が専門だからわからない」とのこと。

「えっ!?」と思いました。が、その頃わたしはリスク管理の仕事でパンデミック対策プランを作成していたので、そのことを聞いてみることにしました。2・3年前に鳥インフルエンザの流行で脚光をあびましたが、外資系ではもうずっと前からパンデミック対策は行っていました。

呼吸器の専門医ならばと思い、「ハンデミックになるとどうしたら予防できますか?」と聞いたのです。

そうしたら、「パンデミックって何ですか?」と聞かれ、ドン引きしました。

「人類が免疫を持たない感染症の大流行です」と答えると、「そんなの、どんなのが流行するかもわからないのに対策なんて立てられないですよ。」と言われて、さらにドン引き。。。

WHOでもH1N5対策は具体的に明示しているのに、あんまりです。。。

シャッター下ろして、産業医を選定した総務に苦情を言いました。

総務が言うには、「産業医がいなくて大変な苦労をしてあの先生にお願いしている。だから仕方ないです。」とのこと。

みなさんの会社の産業医の先生はどうなんでしょうか?

その呼吸器専門の先生に聞いたところ、産業医になる研修を受けると産業医になれるとのことでした。大病院に勤めながら、月一回のアルバイト的な感覚でやられている印象でした。


2 産業医の役割

メンタルヘルス対策では、特に、産業医の役割は重要です。

復職の可否を決めるのは会社ですが、その判断材料として、職場の実態を知っている(とされる)産業医に意見を聴く ことになっています。

主治医は患者さんを支援している存在です。

休職期間がそろそろ終了する頃、主治医の診断書には「就労可能」と書かれていることが多いです。

その「就労可能」の判断をした主治医は、どこまで業務内容や通勤のことなどをご存じなんでしょうか?

普通に考えると、職場の実態を知らないと思われるので、会社の人事が主治医と面談して業務内容を説明して、判断を仰ぐことになります。

昨日の講演では、主治医と産業医の意見が違う場合、どちらを優先させて会社が判断するべきか?ということも話題になりました。

この場合は、迷いなく、「産業医の判断を優先させる」とのことでした。

そういう重要な役割の産業医を、会社はどうやって選んだらいいのでしょうか?

前記したような産業医では、全く頼りになりません。

従来の産業医の役割は、定期健康診断のチェックという内科的な仕事が主でした。今もその役割は継続していますが、それにメンタル不調者の職場復帰の判断という精神科医の分野の仕事が入ってきています。

多くの会社の産業医が内科医という実態の中、主治医である精神科医の診断書に対して、就労の可否をくつがえせますか?

産業医の選定は非常に重要で、産業医によって、会社の明暗が分かれる(訴訟になった場合など)と思っても過言ではありません

今一度、産業医の重要な役割を認識して、いけてる産業医を選ぶ必要がありますね。



昨日の講演で、産業医の浜口先生のお話を聴けたことは実りあるものでした。

私の今までの「産業医」のイメージを払拭してくれて、探せば頼りになる産業医がいるんだ!と思わせてくれました。

職業病全般の知識があり、メンタルヘルスにも詳しい産業医。

大企業ならば、内科と精神科それぞれの産業医を雇うことも可能でしょうが、中小企業はどうやって頼りになる産業医を見つけたらいいのでしょう。。。

浜口先生がおっしゃるには、裁判や労働審判などでもめてしまったケースをみると、産業医がいけていないことが多い、とのこと。

産業医の選任は会社のリスク管理上重要であると認識して、慎重にいいお医者さんを選びたいですね!


See you tomorrow!

Chika Yoshino


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うつ病と労災

2011-11-10 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

師走の気配を感じるようになりましたね。あともう少しで今年も終わり。
クリスマス・年賀状・カレンダー・手帳などで、街を歩いていても急かされる思いです。

昨日は、東京商工会議所のエキスパートバンクサービスで、ホームページのサポートを受けました。
エキスパートの方のサポートが一回2時間、合計3回まで受けられるサービスです。

今まで会社員だったので、わからないことは会社のIT担当の方に聞くなり、同僚に聞くなりできたのですが、
自分の事務所の場合は、周りに聞ける方がいなくて困っていました。

中小企業診断士でITにも詳しい山口享先生に、わからないことを聞きながら、おかげさまでなんとかホームページは仕上がってきましたよ。あとはSEO対策です。

東京商工会議所はいろいろな専門家派遣サービスを提供しています。
無料で受けられるサービスも多いので、おおいに助かりますね。

さて、今日はうつ病と労災です。

労災では、精神疾患による請求を「精神障害等」という言葉を使っています。
通常、うつ病などの疾患のことを、私はメンタルヘルス不調と表現していますが、今回だけ労災の表現に合わせています。


1 精神障害等の労災請求

精神障害等の労災請求件数は急激に増加傾向です。

平成22年度は全国で、1181件の労災請求がありました。労災認定されたのは、308件です。
平成21年度 請求件数1136件 認定件数234件
平成14年度 請求件数 341件 認定件数100件

ご参考に、過労死などの脳・心臓疾患の労災補償状況は、

平成22年度 請求件数802件 認定件数285件
平成14年度 請求件数810件 認定件数317件   です。

比較すると、過労死の労災請求件数は横ばいなのに対して、精神障害等の労災請求件数は右肩上がり、そして認定率は低い、ということがわかりますね。


2 精神障害等の労災認定審査期間

精神障害等の労災認定審査には、平均約8.6か月 を要しているそうです。(厚労省の発表)

他の疾病の審査期間は、おおむね6カ月以内。

迅速な労災補償が課題になっているため、「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」が継続的に開催されています。

今後は、審査期間短縮のために、精神障害等の労災認定の基準を改正することや、業務により発症させた方から労災請求が行われやすくすることなどが実行されていくかと思います。


あわせて、職場のいじめなどのパワーハラスメントの定義 がそろそろ発表される見込みです。

全体的な流れとしては、過労死の労災補償は引き続き件数が多いものの労働時間管理などの対策指針は一段落。

これからの数カ月で、パワハラなどによる精神疾患発症による労災認定の基準を一層明確にして、労災認定の迅速化を図る。

企業側も債務が発生するのでパワハラ対策も、メンタルヘルス対策と同様にやるべきことをしっかり行う必要がでてきそうですね。


昨日は、事務所近くのアジア料理の居酒屋で元同僚と食事しました。
靖国神社前のお店ですが、ネパール人がやっているお店で、店員さんがとてもチャーミング。
メニューも安くて、行きつけになりそうです。

See you tomorrow

Chika Yoshino



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なぜ、職場のメンタルヘルス対策が重要なのか?

2011-11-08 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

今日は立冬です。
東京は暖かですが、だんだん冬の寒さになっていきますね。
それにしても、あっという間に暗くなってしまい、一日が短く感じます。
ちょっと打ち合わせやセミナーに出席して外に出ると、もう真っ暗。
時間はまだ5時前後なのに・・・

昨日と今日は、大崎の労政会館で、東京都主催の労働セミナーに出席してきました。
両日のテーマは「職場のメンタルヘルス対策」です。

11/7は、臨床心理士の野原蓉子さんの講義でした。
野原さんは、日本産業カウンセリングセンターの代表取締役理事長で、厚生労働省の調査研究会委員でもあるそうです。
企業の産業カウンセラーとしてご活躍されています。

11/8は、小笠原六川国際総合法律事務所の小笠原耕司弁護士による「職場のメンタルヘルス対策をめぐる法的諸問題」でした。
配布資料も分厚くて内容がみっちり詰まっているセミナーでした。
理論的な説明に集中して聴いていたので、2時間でしたが、終わったらとても脳疲労を感じました。


1 うつ病による経済的損失

9月から東京都主催のメンタルヘルス対策セミナー等に、吉野は社会保険労務士として10回以上は出席しています。全て無料で、講師は弁護士・精神科医・臨床心理士・産業カウンセラーなどです。

国も東京都も、メンタルヘルス対策にかなり力を入れていることがわかります。
そして、会場も企業の人事担当者などでいつも満席です。

なぜかというと、うつ病などのメンタルヘルス不調者による経済的損失を試算すると非常に大きいのですね。

今日の小笠原弁護士の資料によると、厚生労働省の発表で「自殺やうつ病がなくなった場合、
経済的便益の推計額は単年で2兆7千億円」だそうです。

内訳は、

稼働所得の増加   1兆9028億円
労災補償給付の減少    456億円
賃金所得の増加     1094億円
失業給付の減少      187億円
生活保護給付の減少   3046億円
医療費の減少      2971億円  

単年の数字ですから、相当大きな損失ですね。

うつ病の発症原因が、すべて会社にあるわけではありません。

でも、職場でメンタルヘルス不調者と思われる社員がいたら、早期に気づいて何らかの対策をとること が会社に求められていることは確かですね。 


2 日本の傾向

欧米と比較すると、メンタルヘルス対策上の日本の傾向は、

自殺者が多い
うつ病などの休職期間が長い   → 重症化している   ことにあるのではないかと思います。

日本人元来のまじめに働く気質、会社一筋の生活、宗教観 などがあるのかもしれませんね。

それにしても、毎年の自殺者が3万人以上というのは、昨年度に交通事故で亡くなられた方が約5000人と比較しても、6倍も多いのです。

精神科医の松崎一葉先生は、「毎年何らかの理由で死亡する人の中で、自殺で亡くなる人は30人に1人です」と言っておられ、その率の高さに驚きました。

国際比較すると、自殺率の高さでは、日本は6位・韓国9位・フランス19位・中国26位・アメリカ43位・イギリス67位などで、先進国では一番の高さです。

この国際比較はWHOデータですが、
上位の国は、旧ソ連諸国や北欧などの寒い国が集中しているんですよね。
下位の国は、イスラム圏の国が集中しています。
 
いろいろな背景がありそうですが、経済も豊かで穏やかな国民性の日本が上位に入っているのは、何らかのメンタルヘルス対策が喫緊の課題ということはわかります。



これからもメンタルヘルス対策に関しては、書いていきたいと思っています。


東京や京都は、これからが紅葉の季節ですよね。
2年前に京都へ紅葉を見に出かけましたが、創り込んだお庭の真っ赤なもみじは本当に綺麗でした。
毎年行きたい!と勢い込みましたが、なかなか行けないんですね~。
近いようで遠い京都です。


See you tomorrow!

Chika Yoshino


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うつ病と復職支援プログラム

2011-10-28 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

今日も晴れていいお天気ですね。空気が日に日に冷たくなっていますが、過ごしやすい季節です。週末は雨になるかもしれません。ちょっと乾燥気味なので雨も降って欲しいところです。

さて、今日は、うつ病と復職支援プログラム について書いてみます。

メンタル不調者を復職に導いて再発しないようにする、という取り組みに、国も東京都も力を入れています。なぜなら、メンタル不調で1カ月以上休職または退職した労働者は1年間で20万人になり、毎年増えているからです。

下記のような、公の機関と民間の復職支援機関があります。

1 東京都立中部総合精神保健福祉センター
2 地域障害者職業センター(47都道府県)
3 民間のEAP
4 産業保健推進センター(47都道府県)←50人以下の産業医がいない会社など

復職手前の段階は、会社も休職者本人も対応が難しいと思われますから、この段階では専門家のサポートを受けるのが最適と思い、紹介させていただきます。


1 東京都立中部総合精神保健福祉センター 03-3302-7711

東京都福祉保健局が行っている復職支援施設です。世田谷区の八幡山にあります。

復職リハビリテーションプログラムというものがあり、精神科医・看護師・臨床心理士などの専門家がサポートしてくれます。精神科医療デイケアで認知行動療法も行っており、復職率は90% だそうです。

利用料は無料ですが、週4日の交通費と昼食代はかかります。

長期間にわたって複数回の休職を繰り返している方には、最適とのこと。

うつ病などの気分障害の方向けの「うつ病リターンワークコース」
統合失調症の方向けの「リターンワークコース」
アルペルガー症候群などの発達障害の方向けの「ASAPリターンワークコース」
脳外傷など高次脳機能障害の方向けの「ユースCODYプロジェクトコース」などがあります。

申し込みの条件は、うつ病リターンワークコースの場合、

- 在職中で都内在住または在勤。
- 気分障害などで通院しており、復職リハビリを開始する時期にあること。
- 主治医の許可を得ること。
- 職場からの通所許可は必須ではないが、理解があること。
- アルコールなどの依存症でないこと(別の専門治療が必要)

申し込みは、必ず本人が施設見学をした上で行います。見学日は第1・3水曜日の午後1時半~で、予約は不要です。

週4日(月・火・木・金)の通勤、オフィスワーク、認知療法、グループミーティングなどのプログラムにより、職能回復訓練、通勤訓練、再発予防訓練などを受けられます。

概ね3-4カ月(最長6カ月)で復職できるようです。いきなり、職場へリハビリ出勤をするよりも再発が防止できるように感じます。専門家が揃っているのも安心ですね。


2 地域障害者職業センターが行う職場復帰支援の利用

地域障害者職業センターは47都道府県にあります。(東京都は上野と立川の2か所)

全国にあるので、例えば実家のあるxx県で2カ月通い、その後東京で1カ月通う、ということも可能です。

リワーク支援を行うにあたり、休職者・会社・主治医の3者の合意が必要だそうです。

会社と休職者両方にサービスを提供して、双方が準備できるサポートを行うそうです。個別にリワーク支援計画書を作成して双方に渡す、などです。

職場復帰プログラムは、1とほぼ同じで、通勤・講座・作業(集中力の回復)・グループワークなどです。認知行動療法などはありません。

リワーク支援の問い合わせは、下記の通りです。

上野:03-6673-3938
立川:042-529-3341

まずは電話で連絡し、説明会の日時を決めて、個別相談へと進みます。
利用料は無料です。交通費と昼食代はかかります。


3 民間のEAPの利用

EAP(Employee Assistance Program)は、従業員支援プログラムでメンタル不調者の支援プログラムを行っています。EAPで検索すると、たくさん出てきます。病院やカウンセラーなどの専門家集団によるEAPが多いようです。精神科医の産業医がいない企業などにはいいかもしれませんね。


4 産業保健推進センターの利用

産業医がいない50人以下の会社などは、全国にある産業保健推進センターをご利用されてはいかがでしょうか。

メンタルヘルス対策支援センターがあり、メンタルヘルス対策の相談に乗ってくれます。相談料は無料です。

東京産業保健推進センターは、03-5211-4483です。


ちなみに、ここは私の事務所の真向かいです。メンタルヘルスや労働関係の図書の貸し出しもあり、セミナーも実施しているので、よく利用させてもらっています。


昨日のニュースで神戸市内にイノシシが出没して、歩行者(主に女性)を襲うケースが相次いていると報道されていました。人間を襲う、というより持っているレジ袋を狙って、強引に中の食料を食べてしまっていました。イノシシ、すごく大きくてレジ袋めがけて突進してくるので、かなり怖いです。

昨年、子連れイノシシに餌付けしていたそうで、可愛いとご近所アイドルになっていました。翌年(=今年)みんな大きくなり、人間が餌を持っているものと思い、その餌はレジ袋に入っていると思い、レジ袋(=食料)目当てで襲う、という構図になっているそうです。

山に帰す、といっても帰らない。襲う、といっても目当てはレジ袋なので、人間にケガまではさせない。イノシシを扱う(?)のは警察でなく猟友会だそうで、猟友会の人がいないと追い払えない、結構、困った状態ですね。どんな解決方法が望ましいのでしょうか。何かすごくいい方法がありそうな気がしますが、思いつきません。


See you next week! Have a nice weekend!

Chika Yoshino


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メンタルヘルス対策 休職中の対応

2011-10-27 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは! 社労士&FPの吉野千賀です!

昨日のニュースで、年金の支給年齢引き上げ案を先送り と厚生労働大臣が表明した、とのことでした。来年の法改正は見送りということですね。

現役世代のみなさんは、どう感じましたか?現役世代の強い反発があったため、先送りした、と言われても、将来の不安は依然として残りませんか?

68歳まで年金支給開始年齢を引き上げるのなら、まずは雇用の確保の問題を、労働法の改正で対応して欲しい。

働く年数が長くなった分、支払う保険料も増えるのだから、68歳から受給できる年金額も今の年金受給世代(60歳から出ている人)より増えていないと納得できませんよね。例えば、68歳まで繰り下げた場合の年金額にする、とか。

先送りした分、現役世代が多少なりとも納得できる構図や改正案を期待します。

私たちができる対策として、多くの方がやっているのは、「貯金すること」。それにしても、今の金利では全然増えていきませんね。投資も現在は不安定な状態です。今の60代や70代が貯金や投資をしていた頃と比べても大きなデメリットです。

唯一、自己防衛として考えられるのは、年齢に関係なくなんらかの所得を得ること、と思います。給与所得でも事業所得でも不動産所得でもいいと思います。それらの組み合わせでもいいので、若い頃から準備しておくといいかもしれませんね。

さて、メンタルヘルス対策 休職中の対応です。


1 休職する方への手引き を渡す

まず、休職する前に、会社から「休職する方への手引き」を作成して、渡すといいと思います。

会社の休職規定のこと
休職期間や復職のこと
健康保険の傷病手当金のこと
社会保険料の支払いのこと
病院への受診のこと
会社の復職支援体制のこと
会社との連絡方法のこと      など。

口頭で説明されてもわからないこともあるので、きちんと手引きを渡して説明すると、会社への不信感や休職することへの不安感が和らぐ のではないでしょうか。

書類で渡すと、本人だけでなく、ご家族の方も安心されると思います。


2 休職中の会社からの連絡

休職直後の2・3週間は、連絡せずにそっとしておく、のが原則だそうです。

休職直後はうつ病の場合は、起き上がることもできない状態のことも多く、充分に休んでもらう。だいたい2・3週間で投薬の効果もでてくるそうです。

3週間は連絡しない、ということを「休職する方の手引き」にも記載して、あらかじめ伝えておくといいと思います。

3週間後~1か月半くらいは、2週間に一回程度、電話かメールで連絡する。本人に安心感を与えて回復を促すのが趣旨なので、電話の方がいいかもしれません。メールだと、変に気を使ってしまうこともあるし、行間を読みすぎたり、ということもありそうです。

連絡する方は、人事労務か上司の方で元々良い関係の人がいいと思います。

話す内容は、ごく簡単に「最近どうですか?」という程度で、会社や仕事のことはNGです。「また、xx日に電話します。」と、次回のことも言っておくと、その間、電話を待ったりしないで過ごすことができそうです。

1か月半~2か月半くらいも、1・2週間に1度程度、継続的に電話で連絡して、安心できる関係を築くことが大切です。

図書館へ行ったり、軽い外出もできるくらい回復していても、「それなら、資格でもとったら?」など指示的なことは言わない、のが原則です。

2か月半~3か月半くらいになると、そろそろ復職へ向けて、主治医と面談したり、リワークプログラムなどの復職支援などを始めたりします。

うつ病は再発率が高い病気なので、ここの段階では専門家に依頼するのがいいと思います。

本人が復職希望していても、理由が会社規定の休職期間ギリギリで無理をしている場合もあります。ここでつまづくと再発して、病気が長引いてしまうというデータがでているので、専門家の支援を受けることを検討してください。

明日は、この専門家による復職支援 について書いてみますね。
公の機関で無料のところも、民間で有料のところもあります。参考にしてください。


See you tomorrow!

Chika Yoshino


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職場でのメンタル不調者への対応

2011-10-26 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

今日は風が冷たい日でしたね。昨日は暖かだっただけに、寒さが堪えます。そういえば、寒くなると、歩くの速くなりませんか?

昨日は、住吉のティアラこうとうで開催された「産業保健フォーラム2011」に参加してきました。産業保健の中でも4分の3は、メンタルヘルス対策でした。どの分野の企業でも、いかにメンタルヘルス対策が喫緊なのかを実感しました。

フォーラムの特別講演は、「現場ですぐに展開可能なメンタルヘルス対策ー現代型うつへの対応を含めて」という筑波大学大学院の松崎一葉先生の講演でした。

非常に興味深く聴きました。宇宙飛行士のメンタルヘルス対策のお話もありました。いかにストレス耐性に優れている人を宇宙飛行士として選抜するか、ということが大事だそうです。そこは、メンタルヘルス対策の重要なポイントだと思いました。

私たちはみんな、大小様々なストレス要因に囲まれて生活していますよね。その中で、自分で意識して考え方を変えることにより、ストレス耐性を向上していく努力は必要なのかもしれませんね。

ちなみに、私は、いやなことがあるとその場はスルーして、その後も、そのことはなるべく考えないように、何か気分を変えられるようなこと(ウインドウショッピングなど)を努めてするようにしています。

その「いやなこと」にいつまでも執着しないように、自分の心をコントロールすることが重要と思います。

今日は、職場でのメンタル不調者への対応について書いてみます。


1 どこからが病気なのか?

誰でもストレスを抱えて仕事をしていますよね。

私も会社員時代を振り返ると、朝の通勤ラッシュが苦痛だったり、会社へ行くのがイヤだなぁ、と思うことはしょっちゅうありました。

実際、体調が悪くて、午前中は休んだりすることもありました。

他の病気で体調が悪い、ということもありますよね。単に風邪かと思って休んだら、全然治らなくて会社へ行けず、うつ病と診断されることもあるかと思います。

どこからが「うつ病」と言われる病気なのでしょうか?

最初に気づくべきは上司や同僚、と言われていますが、医学的な専門知識のない上司や同僚が適切に対応できるのでしょうか?

うつ病などの気分障害、不安障害、発達障害などのうち、軽度の症状は探せば誰にでもありそうな気がします。

何かに妙にこだわりを見せたり、何かに依存したり、閉所や高所恐怖症、トラウマなど、程度の違いはあっても、探せば誰にでもありそうです。何もない人の方が少ないかもしれません。

私は精神科医の話を聞けば聞くほど、どれもこれも軽度ながら自分も何らかの病気にあてはまる、ような気がします。

松崎先生は、講演の中で、「職場で気づくポイントは、普段から早めに出勤している人が、時間ギリギリに出社したり、1・2分くらいの遅刻を繰り返すようになる」とおっしゃっていました。

うつ病の症状として、「何をやるにも億劫になる」が顕著になるそうです。

億劫で朝の準備ができない→ギリギリまでやらない→結果、遅刻として現れる

そこで、心配した上司が、遅刻を咎めるのではなく、どうしたのか?と聞くことの難しさを感じます。

夜に眠れず、朝起きられず、遅刻してしまう、ということも考えられます。

よく言われていることですが、「夜、眠れているのか、食事はしているのか」を聞いて、眠れない・食べられない状態が長く続いている ようなら、念のため、クリニックへ行ってみたら?と促してみましょう。

試しに、遅刻がちな部下や同僚と一緒にランチを食べてみてください。完食していれば、問題ないかもしれません。

職場から病院へつなぐところまでが、会社に求められる安全配慮義務の第一段階と考えます。


2 本人が病院へ行かない場合は?


病院の受診を促しても、「いや、大丈夫ですから。」と一蹴されては、それ以上言えなくないですか?

「心配だから、xxx病院へ行ってみたら?」←業務上、というより、個人的に心配していることを伝える。

「眠れないなら、xxx病院に行ってみたら?」←病気よりも、睡眠がとれないことが治るようなニュアンス。

何度か促して、早めに受診すると、休職まで至らずに回復することもあるようです。

うつ病は10人に1人が罹患しているそうです。誰にでも罹りうる病気で特別なわけではありません。自分の部下がメンタル不調になったのは自分のせい、と思わない方がいいですよ。

それでも、病院へ行かず、遅刻や欠勤を繰り返し、メンタル不調の様子がある場合は、どうしたらいいでしょう?

会社として、勤怠記録などのデータを元に、きちんと注意する。←注意点は、感情的にならないこと

病気ならば、休職発令も考えられるので、きちんと受診して診断書をとってくるように、と伝える。

勤怠記録や休職発令というと、当然、人事総務も絡んできます。現場だけで解決しようとしないで、人事総務や産業医に相談しながら、対応することが重要です。

だからといって、面倒になって、人事総務に丸投げするのもどうかと思います。

「本人を心配している」というスタンスで接し続けることが、重要なポイントではないでしょうか。


明日は、休職中の対応 について書いてみます。

昨日、フォーラム後に、江東区の猿江恩賜公園を散歩しました。江戸幕府公認の貯木場だったそうで、その名残は小さく残されて、おじさん達が釣りを楽しんでいました。東京の公園めぐりは、これからも続きそうです。

See you tomorrow!

Chika Yoshino


よしの社労士事務所 吉野千賀

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うつ病と労災認定

2011-10-25 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

もうすっかりの秋ですが、お元気ですか?東京は、最近、ちょっと暖かくなって、カーディガンやジャケットは手に持って出歩いています。結局、羽織ることなく、済んでしまいます。今日も9月下旬の暖かさだそうですよ。

さて、今日は、うつ病と労災認定 について書いてみます。

通常、うつ病などの疾患のことを、私はメンタル不調と表現しています。が、労災では「精神障害等」という言葉を使うので、今回だけ労災の表現に合わせます。

1 精神障害等の労災請求件数は急上昇

昨日、書きましたように、うつ病は10年前と比較して2.36倍と急増しています。それに伴い、精神障害等の労災の請求件数も右肩上がりの傾向です。

平成21年度の精神障害等の請求件数は1,136件 です。

10年前の 平成11年度の請求件数は155件でした。

なんと、7.3倍も増えております。労災の精神障害等の請求件数の増加傾向はうつ病の罹患数と比較すると多いことがわかります。

つまり、職場の人間関係や仕事などが原因で、うつ病を罹患する方が増加している、ということなのでしょう。


2 精神障害等の労災認定件数は横ばい

精神障害等の労災の請求件数は急上昇にもかかわらず、労災認定件数は実は増えていません。

平成21年度の認定件数(精神障害等)は234件です。20.6%の認定率です。

直近では、
平成20年度は269件/927件で29%
平成19年度は268件/952件で28%
平成18年度は205件/819件で25%  と、横ばい傾向です。

ちなみに、平成11年度は14件/155件で9%でした。


3 精神障害等の労災判断の基準

皆さんご存知の通り、労災は業務上の疾病やケガと認定されないと補償を受けられません。

それでは、精神障害を業務上の疾病と取り扱う、という判断はどのようになされるのでしょうか。

精神障害等の判断要件は、3つです。

1判断指針で対象とされる精神障害を発病していること。
2判断指針の対象とされる精神障害の発病前おおむね6カ月間に、客観的に「業務による強い心理的負荷」が認められること。
3「業務以外の心理的負荷」及び「固定側要因」により当該精神障害を発病したとは認められない こと。

「業務による心理的負荷」とは、例えば、事故や災害の体験、仕事の失敗、過重な責任の発生、仕事の質・量の変化、などが該当します。

「業務以外の心理的負荷」とは、例えば、離婚または別居、重い病気やケガ、肉親の死亡、家族の重い病気やケガ、財産の損失、天災、火災、盗難、などが該当します。

「個体側要因」とは、例えば、既往症、アルコール等の依存症、性格傾向 などが該当します。

それぞれの項目で心理的負荷の強度が決まっており、総合的に判断されます。これらの心理的負荷評価表は、厚労省のホームページに載っています。

4 精神障害等の労災 支給決定の内訳

平成21年度の精神障害等の労災支給決定は234件で、業務上外(労災でない)と決定されたのは852件でした。

精神障害等の労災支給決定の多い順は、

仕事内容・仕事量の大きな変化 55件
悲惨な事故や災害の体験(目撃)37件
長時間勤務 25件
ひどい嫌がらせ・いじめ・暴行 16件
仕事の失敗・顧客からのクレーム 12件

上司とのトラブル 9件 ← 労災と認められなかったのが134件と一番多い
セクハラ 4件     などです。

「職場以外の心理的負荷」が大きい場合は、労災の認定が取れにくくなります。

全国で234件の認定ですから、なかなか精神障害等の労災認定は難しい と考えます。ちなみに、障害年金の請求もメンタル不調の場合は通常よりも判断に時間がかかるようです。

会社としては、うつ病になってしまった社員がでたら、業務上によるものなのか、そうでないのか、ということも確認する必要があるでしょう。後々、充分な安全管理義務を果たしていたか、も問われることになります。

明日も、メンタル不調者への対応 について書いてみます。


昨夜、NHKの「アスリート魂」という番組で、オルフェーブルと池添騎手の3冠達成の特集を放映していました。

オルフェーブルは、能力は高いけれど乗りこなす人を選ぶ難しい馬ですね。競馬用の不安定な鞍で、荒い動きの馬を乗りこなす騎手って改めて尊敬します。

しつこいようですが、今年の有馬記念は期待してしまいます。来年の凱旋門賞は、ディープインパクトの雪辱を晴らして欲しいものです。

See you tomorrow!

Chika Yoshino


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増えているメンタル不調者

2011-10-24 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

週末はいかがお過ごしでしたか?

私は、昨日の菊花賞、堪能しました(TVで)。オルフェーブルの3冠達成!に歓喜しておりました。
これからジャパンカップ、有馬記念と古馬対決も楽しみになりました。オルフェーブルは、見た目もゴージャスで応援したくなります。

池添騎手、またゴール後に振り落とされてしまいました。あの見かけでやんちゃというのもロックスターみたいですね。
でも、昨年と違って、オルフェーブルが(自分のせいで)落ちてしまった池添騎手を気遣っている仕草がありました。
そこに、3冠達成までの人馬一体の絆を感じました。

さて、今週はメンタルヘルス系の話題をしていきたいと思います。


1 精神疾患の患者数の増加傾向

メンタル不調で医療機関にかかっている患者数は、10年前と比べると約1.6倍に増加しているそうです。(厚労省 患者調査)

平成11年は204万人だったのが、平成20年には323万人です。

内訳は、多いものから、

うつ病   104.1万人(H11年は44万人)→2.36倍に増加
統合失調症  79.5万人(H11年は66.6万人)→1.2倍に増加
不安障害   58.9万人(H11年は42.4万人)→1.4倍に増加
認知症    38.3万人(H11年は15万人)→2.5倍に増加

認知症が10年前と比較すると2.5倍に増加していますが、これは高齢化に起因するものと思われます。

うつ病が2.36倍に増加しており、現役世代が多く罹患されているものでしょう。メンタル不調で医療機関に行くのに、敷居が低くなっていることも関係あるかもしれませんね。

患者調査は3年に一度なので、まだH20の数字しか出ていませんが、この3年間で、うつ病と認知症がさらに増加していることは予想できますね。

2 メンタル不調で休業・退職した労働者数

メンタル不調の患者さんが増えているので、当然のことながら労働者数も増加しています。

過去1年間に連続1カ月以上休業した人、または退職した人の割合は0.4%です。(事業所統計調査)1000人に4人ということですよね。この数字は多いのでしょうか?少ないのでしょうか?外国の統計も調べてみたいですね。

2011年の雇用者数は約5500万人ですから、22万人というところでしょうか。0.4%もH19年の数字なので、もっと多いと思われます。

3 メンタル不調で休業・退職した労働者の有無 企業規模別

上記の統計で、1000人に4人という数字がでていますから、企業規模が大きいほどメンタル不調が理由で休業・退職した従業員の有無が多いであろうことは予想できますね。

H19年の労働者健康状況調査では、

5000人以上の企業で91.3%
1000-4999人で92.8%

300-999人で67%
100-299人で37.5%


50-99人で16.2%
30-49人で8.7%
10-29人で3.8%  です。

1000人未満の会社なのに67%は多いように感じませんか。100人以上300人未満の会社も37.5%で、中小企業ではメンタルヘルス対策まで手が回っていない 状況があるように思います。

メンタルヘルス関連のセミナーを受けていると、早めに「産業保健スタッフ」に相談、と言われますが、皆さんの会社に「産業保健スタッフ」いらっしゃいますか?

衛生管理者、保健師などですが、中小企業だと人事労務部などが兼務していることが多いと思われます。メンタル疾患の専門知識や元々の信頼関係がないと、なかなか人事労務部に相談する気持ちになれないこともあろうかと思います。

多くの公の機関で、中小企業のために、様々なメンタル対策の支援を行っています。後日のブログで、紹介したいと思います。

また、うつ病で休業する時も、健康保険の傷病手当金は受けられます。長引いてしまった時は障害年金の対象になります。

明日は、メンタル不調・うつ病と労災 についてです。


また、競馬の話に戻りますが、競馬の予想って難しいですねぇ。
今年の菊花賞は堅いところで収まり、多くの方が払い戻しできたのではないでしょうか。
馬単400円、3連複で1050円、3連単でも2190円、全部一番人気でしたね。

こういう場合は、もっと買っておけば良かった。。。と後悔が残ってしまったり。
荒れてしまうと文無しになってしまうし。

私は、有馬記念だけ買うことにしています。1年の結果が出るので割と取りやすい感じがするので。

今年はジャパンカップの結果を見て、オルフェーブルから3連単で予想して5000円くらいは狙いたい ですね!


See you tomorrow!

Chika Yoshino


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メンタルヘルス対策 2

2011-09-30 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは。社労士の吉野です。

今日は、昨日の職場でのメンタルヘルス対策に続いて、自分で行うケアのことです。

メンタル不調者の増加と対策は、職場での対応が重要であり喫緊の課題です。

早期に発見して、早め早めの対策がKeyなのですが、実際は何もしないで様子を見るという対策(?)を
とる事業所が多いようです。

同じように、個人で不調を感じているのに、何もしないで結果的に悪化してしまうことも多いと思います。

私も思い返すと、いつも体調が悪く、風邪もひきやすく治りづらく、のどにつかえるような感じはありました。
長い会社員生活でとても疲れていたのです。

多かれ少なかれ、社会にでて働くとストレスはかかりますよね。
ストレスを蓄積しないためにどうすればいいのでしょうか?


1 身体を動かす

その日のストレスはその日に解消できれば理想的。
仕事の後に運動して、疲れてぐっすり寝る。

これができれば、睡眠トラブルは防ぐことができそうですが、なかなか運動する時間もとれなかったり。

ジムに行く時間もなければ、帰宅時にゆっくり回り道などしながら歩いてリセットしてみたら?
 
私は疲れてイライラしてきたら、ヨガのクラスに行きます。
90分ですが、心も体のゆがみもリセットできます。
最近は男性の参加者も増えてきました。

仕事中にも、腕や身体を伸ばしてほぐすなど、軽いストレッチをすると多少は気分も変わりますね。


2 緊張状態では小休止

私は仕事で追いつめられると、ビルの外に出て、回りを歩いたりベンチに座ったりして、気分を変えていました。

そんなことして、さぼっているの?と思われるかもしれませんが、10分くらいだったら大丈夫。
10分くらいだったら、タバコ吸ったり、コンビニ行ったり、トイレ行ったりの時間です。

緊張状態をほぐして小休止することは大事なことです。

人間関係がうまくいかなかったり、職場にストレスをまき散らす人がいることもあります。

そんな時には、その場を、許される範囲で離れる。

昼休みは自由に使える時間なので、外出して気分を変える絶好の機会です。


3 親しい人と話す

不安やストレスの原因となっていることを、状況をわかってくれる人と話すとかなり解消しませんか。

そんな話をしなくても、楽しい話や面白い話、映画やドラマの話などで話していると、
仕事上のストレスについて考えていない自分に気がつきます。

ただし、同僚と愚痴っていても、ますます不快感が増すばかりで、あまり効果はないように思います。

なるべくなら、仕事に関係のない同級生や趣味仲間などと話すことをお薦めします。


4 よく寝つけるために

私は、仕事から帰って寝る前は、深夜のお笑い番組をよく見ます。
これと言って笑える番組がない時は、DVDを借りて見ます。

お笑いか、アメリカのドラマ(シリアスでなく笑えるもの。古いけれど「フレンズ」は最適です)。

寝る前は、笑って楽しい気分になると、よく寝つけるように感じます。

一番いけないのは、仕事の失敗をクヨクヨ考えながら心配な気分で寝ること。


5 心配しすぎない

将来を不安に思ったり、心配することは、普通にありますよね。

でも過度にそう思うようであれば、意識して将来の不安を考えないようにすることです。

将来が不安だからxxxしよう、と前向きに考えられるのならいいのですが、
ただ不安、不安、心配、心配ならば、考えないほうがずっとましです。

不安に思っても、思わなくても、結果が同じなら、不安や心配に思わないほうが、こころの健康にはいいはずです。

こころの中で、同じことを考えて、それが不安や心配の種になるなら、努力してそのことは考えないようにするか、
違う方向から考えてみるとか、できないなら、やっぱり考えないようにするとか。

気分転換も大事だと思います。


------------------------------------------------------------------------------------

眠れない、食べれない状態が2週間以上続いたら、クリニックへ行ってみてください。

専門家に相談すると、解消できることはたくさんあります。

-------------------------------------------------------------------------------------

私は外資系企業で20年勤めていました。外国人(オーストラリア、アメリカ、インド、中国、イギリス)と
一緒に働いていると、それがスタンダードとなっていました。

そして、社労士となり、日本企業を見ると驚くことが多いです。

過労死、過労自殺などは、私の今までの感覚では考えられません。

判例を読んでも、どうしてそこまで(死ぬまで)働くのか、その大事な部分が理解できないのです。

日本人の働き方は美徳と思います。日本人になら安心して仕事をまかせられる、というのは世界共通の印象です。

でも、優先順位が当然のこととして会社や仕事であるべき、という常識には違和感を感じます。

長時間労働で身体もこころも疲れていたら、仕事を中断して、それが回りの迷惑になったとしても、
思い切って休むべきではないでしょうか。

責任感とは、仕事だけでなく、自分の身体とこころに対しても、持つべきと思いますが。。。

もちろん、社員の不調を認めていながら、働かせ続けた会社の管理責任が問われるのは当然のことですが。。。





See you tomorrow!


chika yoshino


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メンタルヘルスを考える 1

2011-09-29 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野です。


今日と明日はメンタルヘルスについて考えてみたいと思います。

1の今日は、会社としての対策。
2の明日は、個人として精神疾患にならないように気をつけること。


会社として、メンタル不調者に対して、どのように対応したらいいのでしょうか?

ものの本や行政パンフには、「4つのケア」が大事と書かれています。

4つのケアとは、

1セルフケア

自分だけでなく、管理監督者もここに入るそうです。
自分自身の健康管理という意味かと思っていましたが、どうやら違い、
メンタルヘルスの正しい理解、ストレスサインの気づきと初期対応などが
ここに入っています。

First approach。会社として対策を立てる時に初めに行う研修などがここに入るのでしょう。

私は前職でメンタルヘルス対策も行っていましたが、最初に精神科医の松崎一葉先生をお招きして
全社員向けにメンタルヘルスの基本的な理解のための講義をしていただきました。

費用はかかりましたが、私が勉強したことを稚拙に社員の皆さんに伝えるよりは
松崎一葉先生の講義の方が大きな効果があったと思っています。

参加社員の反応はマチマチでした。今ほどメンタルヘルスが問題になっていない時期で、
同僚にメンタルヘルス不調者もいませんでした。
(外資系企業は何でもスタート時期が日系企業より5年以上早いんですね。)

同僚に不調者がいて、その課全体でなんとかしなきゃ!と思っている時期の方が興味を持って
先生のお話を聞いてもらえたでしょう。

でも、不調者がいる状況では遅いと考えています。

対策は起きてからでは遅い、予測して先手先手で行うのが必要です。

ただし、今現在、問題がないのに(表面にでていないだけ)、予算をとって、社員にも無駄使いじゃないと
納得してもらって、対策を行っていくのは大変と思います。

中小企業の場合は、担当者にとって、かなりの厳しさと理解します。
その場合は、担当者が研修に参加して、自ら社員教育を行うのが効果的かもしれません。
産業保健センターなどで、無料か安い料金で数日間の充実した研修を行っています。

 
2ラインによるケア 

管理監督者が担う部分で、4つのうち、最も重要と思います。

いつもと違う様子の部下を発見し、相談対応し、
万一メンタル不調者になってしまった場合には職場復帰の支援も行う。

管理者が一人で数名か数十名の部下を持っている場合、上記を理想通り行うことが
可能でしょうか?

管理者は自分の部署の成果を出すことに精一杯でないですか?

いつもと違う様子の発見は、現実的には同僚が見つけることが多いと思います。
その時に、上司に相談できるような人間関係ができていることが重要かもしれません。


いつもと違う様子とは?

1 仕事の能率が悪くなる←思考力や判断力の低下のため
2 不自然な言動がある
3 表情に活気がなく、動作にも元気がない(あるいはその逆)
4 服装が乱れている
5 遅刻、早退、欠勤が増える
6 残業が増える(1の理由で仕事がはかどらない)     など。

先日の創業塾報告で、多くの先生が指摘した微差を認める感性が、ここでも必要となるわけですね。

1,3,4,5の原因は、夜眠れていないことにより起きている可能性が高いと思います。

声を掛けるとすると、「遅刻が多いね」「元気ないね」などの直球ではなく
「夜、眠れてる?」「昨日は何食べた?何時頃寝た?よく寝れた?」などがいいかもしれません。

相談対応は、ケースバイケースと思います。
基本は話を聞く、自分にできることは?と聞く、人生の先輩だからと勝手に判断して話を進めない、など。

先日の講義では、うつ病とパーソナリティ障害では対応が真逆とのことでした。
例えば、うつ病は励まさないのに対して、パーソナリティ障害では叱咤激励が効果的 など。

でも、現場の上司はそこまで精神疾患の知識はないですよね?どうすればいいんでしょう?

困ったら、シンプルに考えてみたらどうでしょうか。

「自分はあなたが心配なんだよ。だから声を掛けているんだよ。」というメッセージが伝われば、
とりあえずいいんじゃないでしょうか。

職場復帰の支援
数か月間の休職を経ての職場復帰は、本人にとっても受け入れる同僚や上司、会社にとっても重要ですよね。

ただ、中小企業の場合、一人の休職で、そのグループがかなり疲弊していることが想像できます。
つまり、受け入れる余裕がなくなってしまっていることが問題と思います。

リハビリ出勤の初期段階(通勤だけ、1-2時間勤務だけ)は、休職期間末期の1-2週間に行って、
「まだ休職期間なんだけど、出てきているんだよ」というスタンスで回りの理解を得るのも手だと思います。

それでやってみて、大丈夫そうだったら職場復帰を認めると、その後のトラブルを防止することもできるかもしれません。

再発を防ぐためにも、ストレス原因を探って少なくすることも重要ですね。


3自社の産業保健スタッフによるケア

中小企業に産業保健スタッフいるのでしょうか?

50人以上の会社なら、産業医や衛生管理者がいるかもしれません。
いない場合は、現実的には、人事労務部の部長やスタッフが対応することが多いのでしょう。

実務的に、産業医の意見を聞いたり、主治医と面談したり、就業規則に基づいて職場復帰の判断を行う、
リハビリ出勤の文書作成、勤怠管理、労働時間管理など行うことは多いと思います。

重要なことは、「会社として支援しています」ということを本人に伝えて、症状を悪化させないことと思います。

どうしてもラインケアに比べて、距離を感じてしまいます。
もし、不調の原因がラインにあるのなら、異動するなどの根本的な解決策の判断は、人事部やトップが行う必要もあります。

現実的には、トップの判断でどこまで会社として対応できるかが決まるのでしょう。


4事業場外資源によるケア

メンタルヘルスが問題となっている現在、多数のEAPが揃っています。

先ほど少し紹介した、うつ病とパーソナリティ障害の対応の違いなど、専門家に相談しなければ
わからないことがたくさんあります。

現代型うつなどの対処方法も、研究している専門家に相談するのがいいと思います。

EAPじゃなくても、産業保健センターなどの行政機関で無料相談できます。

自社にメンタル不調者がいる場合は、必ず専門家に相談するのが鉄則と思いますよ。
産業医として精神科医とも契約するのは、予算が許せばありと思いますが、中小企業では敷居が高そうです。


さて、仕事の話はここまで。

昨日は夕方まで自宅で仕事をして、図書館へ向かったところ、なんと休館。
月曜日でないのに?
虫干し?みたいなことで1週間休んでいるのでした。

その後、髪を切ろうと自由が丘の美容室へ行きました。
久しぶりの帰宅ラッシュに遭遇し、必要以上に疲れてしまいました。

それから、渋谷をうろうろして買い物して、帰宅しました。

なんだかんだで、いつも帰宅は夜10時過ぎ。
早く帰って、早く寝たらいいのですが、なかなかできないのです。
すっかり夜型で、朝が弱いのは小学生の頃から治りません。

See you tomorrow!

chika yoshino
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メンタルヘルス対策 判例や裁判例をじっくり読んでみよう!

2011-09-28 | 社労士のメンタルヘルス対策
こんにちは!社労士の吉野です。

昨日は、「メンタルヘルス関係 裁判例」を受講してきました。

メンタルヘルスと言えば、労働セミナーで弁護士さんの判例解説や臨床心理士さんの話を聞くことが
多いのですが、今回は東京産業保健推進センターの相談員古山さんが講師でした。

場所は、九段下。
なんと私の事務所予定地のイタリア文化会館向かいに、産業保健推進センターがありました。

靖国神社前の内堀通りに面した日本生命三番町ビルの3階でした。

この産業保健推進センター、多くのメンタルヘルスや安全衛生、労働判例の図書があり
貸出もしてくれます。貸出期間は1週間ですが、情報の宝庫です。


さて、メンタルヘルス対策を行うにあたり、やはり過去の判例を参考にできることを
早めに早めに実行していくことが重要と考えます。

過去の判例・裁判例は、状況を完全に理解するには判例全文を読んでみるのが
効果的と思いました。

経過がわかるし、どの時点でどんな対策をしたら有効だったのか?
ノートに記しながら読んでいます。

ダイジェスト版だと私の年代だと記憶に残りにくいんですね。詳細を読むと
「なぜそうなったのか?」と考え、答えの糸口があるように思います。


講義で紹介された判例や裁判例は、

川崎製鉄(水島製鉄所)事件・・・・・・長時間労働
岡山地裁倉敷支部 平10.02.23判決

協成建設工業ほか事件・・・・・・・・・会社の結果回避義務
札幌地裁 平10.07.06判決

東加古川幼児園事件・・・・・・・・・・安全配慮義務違反
最高裁三小 平12.6.27判決

電通事件・・・・・・・・・・・・・・・長時間労働、安全配慮義務違反
最高裁二小 平12.3.24判決

オタフクソース事件・・・・・・・・・・作業環境+心理負担
広島地裁 平12.5.18判決

みくまの農協(新宮農協)事件・・・・・会社の支援不足、安全配慮義務違反
和歌山地裁 平14.2.19判決

三洋電機サービス事件・・・・・・・・・会社の支援不足(昇進による自律神経失調症)
東京高裁 平14.7.23判決

川崎市水道局事件・・・・・・・・・・・いじめ、安全配慮義務違反
東京高裁 平15.3.25判決

富士通四国システムズ事件・・・・・・・長時間労働を防止することを怠ったとして、安全配慮義務違反
大阪地裁 平20.5.26

判決文はネットで検索して読むことができます。

以前はうつ病発症の原因は長時間労働でした。
現在は長時間労働を抜いて、職場のいじめ(パワハラ・セクハラ)が精神疾患の原因1位になっています。

職場で対策を立てるにあたり、労働時間管理より一層難しくなってきたことは確かですね。


さて、講義が終わり、千鳥が淵~北の丸公園を散歩しました。

武道館前に大勢の40代50代の男女がいました。

TOTOのリハーサルの音が漏れ聞こえ、懐かしの名曲をしばし鑑賞しました。


その後、表参道へ移動し、青山劇場で新感線の「髑髏城の7人」を観劇しました。

主演は小栗旬さん、森山未来さん、早乙女太一さんと豪華です。

私は個人的に市川染五郎さん+新感線の芝居が大好きで、同じ髑髏城ですとやっぱり比較してしまいますが、
舞踊のお師匠さんと身のこなしを比較するのはやはり酷ですね。

小栗旬さんvs森山未来さん という構図は見ごたえがありました。

舞台芸術の極みで、ラストのスローモーションの美しさには感動しました。

次回の新感線は12月のロッキーホラーショー。Rollyさんに久しぶりに会えるのを楽しみにしています。


See you tomorrow!

chika yoshino

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