障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

障害年金の等級3【精神疾患の傷病名】

2023-11-16 | 社労士の障害年金
こんにちは!
社会保険労務士の吉野千賀です。

すっかり秋も深まりましたね。
肌寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は、障害年金の「障害の等級」に関する第3弾!

「精神疾患の傷病名」について書いてみます。

精神疾患と就労との関係については、

関心のある方も多いと思いますので、次のテーマにしますね!

【精神疾患の傷病名について】

精神疾患は傷病ごとに

A〜Eのカテゴリーに分けられています。
———————————-
A 統合失調症・気分(感情)障害 
 ↑気分障害はうつ病や双極性障害など
B 器質性精神障害 
 ↑ 高次脳機能障害や若年性認知症など
C てんかん
D 知的障害
E 発達障
———————————

それぞれの傷病ごとに、医学的な観点から障害認定基準は定められています。

小職が問い合わせを受けた時

「傷病は何ですか?」と一番初めに質問するのは、

障害認定基準のどこに該当するのかを確かめたいからなんですよ。


【精神疾患には対象外とされる傷病がある】

障害年金は、原則として傷病名ではねられることはない、ということになっていますが

「認定の対象とならない」と障害認定基準に記載されている傷病があります。

それは・・・
・人格障害 
・神経症 
・精神作用物質使用による精神障害  です。

人格障害は、パーソナリティ障害とも言われ、

ICD-10の「F6」に分類されてます。

神経症とは、不安障害・強迫性障害・解離性障害・身体表現性障害などで

ICD-10の「F4」に分類されている傷病です。

精神疾患の年金診断書には、傷病名の欄にICD-10も記載するようになっており、

F4やF6の傷病名ですと、障害認定基準上、なかなか等級認定されづらいのが現状です。

とはいえ、不安障害はうつ病や発達障害と併発していることもあり、

強迫性障害は発達障害の症状にもありますので、

診断書の傷病名欄にあるから、即座にダメということでもありません。

このように、歯切れが悪くなってしまうのが

障害年金の特徴とも言えます(困りますね)。


【傷病名が該当=障害年金を受給できる ではない】

「発達障害と診断されたので、障害年金を受給できますか?」

という相談をよく受けるのですが

障害認定基準に載っている傷病と診断された=障害年金を受給できる

ということではなく、

その傷病の重症度によって、障害年金の等級に該当するかどうかが決定されます。

発達障害でいうと、

幼少期から症状が顕著で特別支援級や特別支援学校へ通学していた方と

大人になってから発達障害と診断された方とは、

元々の傷病の重症度(等級認定)が異なりますよね。

大人の発達障害からうつ病などを発症していて

日常生活や労働に支障があるなら、その重症度によって等級認定されます。


【まずは主治医の先生へ相談を!】

私の事務所へお問い合わせいただいた方へ、必ずアドバイスしているのは、

「まずは、主治医の先生へ障害年金について相談する」ことです。

真っ先に社労士へ相談される方も多く、

それはそれで信頼されているように感じて嬉しいのですが

小職としては、主治医の先生のご意見(=傷病名含む診断)はどうなのかなぁ・・・

そこがとっても気になります。

障害者手帳を申請しているなら、

手帳申請時の診断書は医師のご意見が反映されているので、参考になります。

そして、

主治医の先生が年金診断書を書いていただくことに同意していないと

先へ進むことはできないので

繰り返しになりますが、

主治医の先生へ障害年金について相談してみることから始めてくださいね!

言いづらいという方もいますが、

普段の通院の時から日常生活や会社で困っていることを

主治医の先生へ伝えておくことや

相談しやすい関係でいることは大切なことと思いますよ〜。


日本年金機構のホームページで、障害認定基準を確認できます。
精神疾患の障害認定基準はこちらをクリック!



↑2023年10月日比谷公園のバラ

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【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の障害年金」記事一覧
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Have a nice day!

Chika Yoshino

障害年金請求サポートの「よしの社労士事務所」 吉野千賀

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